転生愉悦部の徒然日記   作:零課

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 ようやくここまで行けたー


お母さんは狼。お母さんは牛

 「はっ、んっぐ!?」

 

 

 「うふふふ・・・これも読みますか!」

 

 

 「オラァッ!」

 

 

 「甘い!」

 

 

 丑御前との切り合い。殴り合いは私と金時様という数の有利があってもなかなかに押し切れずに何合目かもわからない切り合い打ち合いを続けている。

 

 

 「わっととと! ほん、と・・・にぃ!」

 

 

 「全く、綱や私以上の剣技を持つ剣士がいたとは。世界は広いものですねえ。ですが、非力ですよ」

 

 

 「あぶねえ!」

 

 

 黒い雷をよけて斬撃を飛ばしていくもそれをよけつつ構えた弓からマシンガンのように矢が放たれるのを金時様の雷撃が防いで何度目かもわからない距離の取り合い。

 

 

 剣士としての技量、速度は私が勝っている。飛ぶ斬撃の自由度も範囲もキレも私が上。だけどそれを丑御前はあの細身のどこにあるのか知りたいほどの怪力と、神性を纏い放つ黒い雷撃をその刀剣に、弓にまとわせて飛ぶ斬撃代わりに、あるいは矢玉の威力を底上げして放つなど私が勝っている技量と速度をその有り余るパワーと出力に物を言わせて拮抗し、あるいはねじ伏せていく。

 

 

 しかも私が見せる剛柔織り交ぜた剣術や、奇策ももとより人ならざる者相手に戦い続けた歴戦の戦士。その鋭い感覚と体に刻まれた対応がすんでのところで何とかしてしまうので質が悪い。

 

 

 「ぬぉおおお!!!」

 

 

 「拳の打ち方が単純です。そんなもの、なんの・・・チッ」

 

 

 「ネズミ花火!」

 

 

 「おやおや、渦を巻いて自在に動く斬撃とは。このような技もあるのですねえ」

 

 

 「サンキューミス・シルバー。ったく・・・危うく腕と体がおさらばだったぜ・・・」

 

 

 私でこれなのだ。金時様の場合はもっと悪い。何せまあ、丑御前という容赦もなく神性を全力で出して暴れているが身体は頼光様。記憶もあるのでしょうね。つまりは金時様を鍛え導いた戦士として金時様の技術も技も全部知っている。

 

 

 たとえ必殺のラッシュでも少しでも粗や隙を見つければその腕を斬り捨てるなんて造作もない。ましてや雷撃という武器は空いても持っている。最初から不利なのだ。

 

 

 電撃のような攻撃ですらもなれたものならカウンターを叩き込もうとしたので地面に上にと跳ね回る斬撃を無数に飛ばして金時様と頼光様を突き放させ、そのまま私が再度切り結ぶ。

 

 

 「ぐっ・・・くぐぅう・・・・!! ほんと、これだからパワーファイターってのは!! っぅ!」

 

 

 「ぐっぅ!? なるほど・・・これは二刀流ならではのもの・・・こういうのもありなのですねえ」

 

 

 切り結ぶとはいえ、それは首を狙った一撃。それに丑御前も乗って互いに打ち合い、折を見て特に強く打ち下ろす刃。これに丑御前も合わせればぶつかった直後に太刀の力を抜き、もう片手の脇差を太刀の後ろにおいて受け流しつつ抑え込み、そのまま横腹に蹴りを入れてふっ飛ばす。

 

 

 も、すぐに立ち上がって今の受け流し。反撃に備えて防御をしながらの組術にも理解をしてしまっている。ただの力だけなら楽な相手何ですがかなりの技量も頭も持ち合わせている戦士なのが面倒くさいことこの上ない。

 

 

 「しかし、こうも私の力と打ち合いながらも受け流すだけではなく時には押し勝ち、あるいは力む瞬間を理解して反撃をしてしまう。

 

 

 そういう相手との経験もあるので?」

 

 

 「妹と、弟子たちがまさしくそれなので!」

 

 

 ロケットのようにぶっ飛んできて切り伏せるアルトリア様に、太陽のある場所では三倍のパワーでねじ伏せに来るガウェイン様、身のこなしを活かした魔力放出でトリッキーに動くモードレッド様。ほんと、こういう怪力、力自慢相手の経験が生きていますよええ。

 

 

 「ふっ!」

 

 

 「むん」

 

 

 斬撃と雷撃をぶつけあい、金時様の攻撃を通すように立ち回る方向にシフト。頼光様と丑御前の切り替えというか、そういう概念を切ろうにも切ってはいけない気がするのと、斬撃は陽炎以外では通る気がしない。しかも陽炎は警戒されている。

 

 

 拳や組討ちの技はどうにも通るとしてもひとつしか思い浮かばない。それならパワーも上で電撃事ぶち込める金時様を動かしやすくしていくほうがいい。

 

 

 全く・・・! 聖杯と神性の後押しを得た技量持ちの戦士ってのは厄介ですねえ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「華奈さんはまだ起きませんか・・・?」

 

 

 「ああ、まだだな」

 

 

 ドクターロマンの思わぬ正体と、改めてカルデアに迎え入れるという騒ぎ。その原因となったうちのマスターは丸一日まるで石像になったかのように動かず眠っている。

 

 

 今目の前にいる紫式部といい、数十分ごとに誰かが来ては様子を見るというのがずっと続いている。うちのマスターの人望が垣間見える話だが、同時に誰もが仕事も手につかないという感じだ。

 

 

 「本当に心配です・・・魔に対する術式や治療、あらゆるものを試してもまるで意味がない・・・私の非力を嘆くばかりで・・・」

 

 

 「ロマニ曰く、どこかに魂だけを送られている状況。だからなあ。呪いで済んでいるのならきっとここのメンバーでどうにかできたはず・・・だけどなあー・・・身体は健康。魂だけどこかに幽閉しているからその場所をとらえないといけない。だけどそれもできない。

 

 

 幽閉された場所でマスターが暴れまわって無理やりに脱出しないと目を覚まさない。面倒なことで」

 

 

 「魔術王・・・いえ。人類悪というのはどれほどの怪物か、わかってしまいますね・・・」

 

 

 青ざめ、瞳を潤ませながら奇麗な顔で眠っているような状態のマスターを見る紫式部。

 

 

 心配なのはわかる。なにせまあー基本いつも前を向いて皆を励ます才媛がまんまと罠にはまった。しかも日本とインドの龍神たちの攻撃すらも効かなかった。今のカルデアでは最高火力でまだ見せていないのはマスターの義理の妹の騎士王の聖剣しかない。

 

 

 「だがよ。それほどの怪物にひるまずに、誰一人欠けることなく策を弄して生還したのがうちのマスターだ。あんな見る目のねえ阿呆が用意した奴なんかに負けねえさ」

 

 

 「! ・・・・ええ。そうですね。あの人なら、今までのようにきっと起きてきますよね」

 

 

 「そうそう。むしろうちのマスター多分一番のピンチがフランスで耳の良さのせいで気絶しかけた以外はヘラクレス相手を毒殺しちまうんだ。まず並みの相手、並み以上でも勝てやしねえ。

 

 

 だから、労うためのうまい飯とか、お菓子を用意したほうがいい。図書館休んでいいのなら、作ってあげたらいいんじゃないか?」

 

 

 「そうですね。このままでも何かできることがないですし。頑張ります! 平安時代のOLの技量を見せる時です。ストーム1さん。ありがとうございます。それでは」

 

 

 まだ泣きそうな顔のまま、でも笑顔を見せて紫式部は出ていった。罪な女だねえうちのマスター。

 

 

 「失礼します。華奈さんの具合は・・・」

 

 

 そうやっているうちに次はマシュが。まったく。早く目を覚ましてくれよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あー! もー!! 金時様! 頼光様と丑御前のつながりをぶった切るのは駄目ですよねえ!?」

 

 

 「そいつは駄目だ! 同じ人間、あくまでも互いに同一人物で、側面! それを切れても死んじまう! というかそんなの出来るってマジでどういう剣技なんだミス・シルバー!!」

 

 

 「でーすーよーねー!!!」

 

 

 「そらそらどうしました! 母を倒すのではなかったのですか!!」

 

 

 千日手! まったくもって私と金時様での即席タッグとはいえ私も丑御前も互いに互いの技を盗んで、覚えてしまうので互いに防御や対応が攻撃を上回ってしまって私もダメージはないですがあっちもほぼほぼノーダメージ。

 

 

 かといってあっちは聖杯の後押しがあるので常に全力でスタミナ切れもない。逆にこっちは座から直接来ているとはいえ生身。消耗はどうしても出てしまう。

 

 

 いまも矢の雨から二人で逃げつつ次のギアにあげて無理やりにでも丑御前と頼光様のつながりをぶった切ることでどうにかできないかと聞けばそれは殺すも同義ということで即却下。

 

 

 何かに特化しているうえでこうもマルチに強い相手だと本当にめんどくさいったらありゃしない。うーん・・・

 

 

 「じゃあ、金時様。私がちょっと隙を作るので、あの人の対処お願いしますよ。正直、じれったいですし、私も少し同じ母親としてイラつくので」

 

 

 「え? あ、オイっ!」

 

 

 このままもうちょっとやり合ってもいいですが、あの黒い雷や武器の多さ。何かのミスで負ける可能性が増える方が怖い。飛んでくる矢の雨を桜花で切り払い、無理やりに突撃。

 

 

 「ふぅ・・・ー・・・はぁっ!」

 

 

 多少矢が刺さり身体にちにの匂いと肉が焦げる感触を感じながらも突っ走り、桜花で下からの刺突と、深山の上からの振り下ろしをほぼ同時と言えるほどの速さで振るう技。

 

 

 「それは、見ましたよ」

 

 

 ただ、あちらもすぐに弓から太刀に持ち替え、桜花での刺突は身体を半身横に動かしてよけて刀身をつかんで抑え込み、深山は太刀で受け止めてそのまま力で振り上げて深山を奪い地面に転がす。

 

 

 「まずは、貴女を・・・!?」

 

 

 「ふふふ・・・取りました・・・ね!」

 

 

 そこから振り下ろして首に落とされる刃。それを体を動かして、急いで抜いた秋水で受け止めつつも力が違う。そのまま押されていき首ではないけど鎖骨のあたりに刃がいったあたりで丑御前が刃を引こうとするも、もう遅い。

 

 

 自分の肉と、そして秋水を握っていた手は丑御前の太刀の手を握りメキメキと力を入れて指が肉を突き破るほどに抑え込んで太刀を落とさせる。もう片方の手も桜花を持つ私の手を自由にさせては腕の一つ持っていかれることがわかっているのでしょうね。

 

 

 「離しなさい!」

 

 

 「うぐっおぉぁあ・・・!!! 嫌です・・・よっ!!」

 

 

 「っっっ!!!!?」

 

 

 黒い雷撃を放って私の身体を焼いていくも、それでも離さない。炎とは違う痛み、痺れる感覚に力が緩みそうになるのを抑え、膝裏に蹴りを入れて少しかがませた後に思いきり首に力を込めて渾身の頭突きを丑御前の脳天に一発。

 

 

 さらに二発、三発とごすっ、ドグッ。と鈍い音と同時に叩き込み、シンプルな痛みよりも頭を揺らされ、視界に火花が散る衝撃を与えていく。が、そこは相手もこれ以上はとそのパワーを使って無理やりに私を引き離し、ここで仕留めることはあきらめたようですね。

 

 

 「はっ・・・ぐ・・・く・・・! なんて、あらっぽ・・・・!」

 

 

 「こいつで終いだ!! 喰らいな!!」

 

 

 ただまあ、流石に数発脳天に頭突きをされてはひるんだようで、その間に金時様の渾身の拳が丑御前のお腹と側頭部に叩き込まれる。

 

 

 特大級の雷轟が響いた後にしばらくして、ふらふらとのけぞる丑御前でしたがぷつんと糸が切れたように倒れ込んだ。

 

 

 「ふぅ・・・あづづ・・・あー・・・もー・・・ここまで傷を負ったのはローマの時ですねえ・・・これで、いいのですか・・・?」

 

 

 「大丈夫かミス・シルバー! 体張り過ぎだぜ! ったく・・・えーと・・・あったあった・・・ベアー号には一応事故に備えての救急キットがあるから、せめてこれ使え。

 

 

 ・・・・ははは。アンタやっぱいいやつだな。で、問題ねえ。前もこうして丑御前を抑え込んだ。あいつを抑えるのには丑御前を気絶させてしまう。文字通りの『失神』だな。なんつーか、ある程度神気を発散させて、気絶させてしまえばいいんだよ。

 

 

 あれだけ暴れまわったうえでの気絶。流石に精魂尽き果てているだろうよ。だから起きたらいつもの源頼光になっているはずだぜ」

 

 

 「なるほど。それなら体を張った甲斐があります」

 

 

 うーん・・・鎖骨は半分切れましたか。軽装とはいえ、鎧ごと軽々と斬り捨てて、あちらが罠に気づいて、私が抑えてもようやくこれ・・・ほんと、人間程度なら多少鍛えていようが豆腐のように斬れるんですねえ。

 

 

 まったく。身体は防具の術式でひどい火傷は抑えきれましたが痛みもシビレもひどい。失血は雷のせいで肩以外はふさがっていますけど。あづづづ・・・!!!

 

 

 「おいおいおいおい!! いきなり肩をはだけるな脇を見せるな! 胸がみえそうだろーが!!」

 

 

 「だって肉を切られたんですし、止血帯とかできつく縛っておかないとですよ。服や鎧をつけていては無理でしょうに」

 

 

 「だからって急にするか! 俺っちはあっち見ているからはやくしてろ!」

 

 

 「了解です。あ、傷薬に止血剤。流石ですねえ。ありがとうございます金時様。・・・・・・・・・んー・・・これで大丈夫です。後は回復に使える指輪をつけて・・・」

 

 

 とりあえず応急処置は済ませて黒焦げの顔も拭いてどうにか体を起こす。まるで眠っているような丑御前ですがはてさて・・・?

 

 

 「ううん・・・わたし・・・は。いったい・・・・」

 

 

 「ほら見ろ。鬼の影の形もねえ。よぅ。起きたか大将」

 

 

 あ、これは確かに。あのガンギマリのやばい空気や気配がまるでなくとても柔和な空気を持つ女性ですね。というか同一人物で同じ顔なのにまるで違うように思えるあたり改めて丑御前のやばさを再確認です。

 

 

 「まあ、金時ではないですか! 久しぶりですが元気そうですね」

 

 

 丑御前の間は記憶はないと。言わないほうがいいでしょうねえ・・・自分の側面が鬼どころか天魔の総大将。しかも暴れた挙句鬼ヶ島造るわ金時様ぶち殺そうとしていましたし。

 

 

 「そして其方は・・・どうやら、大変なご迷惑をおかけしたようですね・・・・・金時、そして剣士のお方。記憶はありませんがこの状況を見れば事は明白。・・・・・・私のいたらぬ弱さ、はしたない本性が、貴方たちに害をなしたと思います

 

 

 貴女のような美しい人に残るほどの傷を負わせてしまったことも含め、謝って許されることではありませんが、この通り。どうか、お許しくださいませ」

 

 

 思わずこちらが姿勢を正してしまいそうなほどの所作の美しさ。そして美貌と隠し切れない母性や包容力。先ほどの強さも相まってなるほどと納得してしまう。これは金時様を含めて傑物たちを束ねる英傑だなあと。

 

 

 「いいですよ別に。私も軍人。そちらでいえば武者みたいなものでして。傷は日常茶飯事ですし、とりあえず後ろの聖杯を取って、ここを脱出できるか気になります」

 

 

 「そういやあそうだったな。俺らはどうにかしてこの島を出たいんだが・・・お? 紙切れ?」

 

 

 ただまあ、流石に息子の金時様の前で母親の頼光様に何かをする気もなければ私も別にこれ以上する気もない。というか傷が痛いしお腹空いたし喉も乾いたのでカルデアで一休みをしたいです。

 

 

 その目的を果たすためにもこの魔術王の用意した場所を脱出できるかの手段は聖杯にあるのか。兎にも角にも手にしてみようと思うなか頼光様のそばに紙切れが。

 

 

 『私を倒したとき、魔術王との契約は切れ、杯の中は澄み渡らん』

 

 

 「・・・けっ。結局アイツも素直に従うわけもなく・・・倒せるのなら道を譲りますってか?」

 

 

 「ふむ・・・確かに私の目から見ても、先ほどの禍々しさ、よどみは何もないですね」

 

 

 多分さっき金時様に気絶させられる前のほんのわずかな時間で地面に落としたのでしょうね。

 

 

 まあ、金時様に私をどういう形であれ愛してしまおうとしていた相手。もし負けた時は魔術王の仕掛けがあっても解除できるようにしていたと。恐らくここは丑御前。牛頭天王の権能と聖杯を使ったとはいえ国産み・島産みの力で用意した場所。いわば自分の陣地であり庭。そこでなら魔術王が渡したもののひとつくらいなら解呪、もとい毒抜きくらいは出来てしまう。

 

 

 って感じなのでしょうか? 丑御前。天魔の類と言っても頼光様と同じ人物、経験や技術はある以上そういうのを対処するのもできてしまったと。

 

 

 聖杯の魔力はきれいなもので、先ほどまで暴れていた空模様とは一転。雲一つない青空のようです。

 

 

 「まあ、それなら無事に二人も帰れるということですね? あ・・・」

 

 

 「ふむ。私が戻れるようになった以上、頼光様も退去。そしておそらく頼光様の縁で来ることが出来た金時様も無事にここを脱出できるようですね。いやあ、よかったです」

 

 

 「私の役割は終わりのようですが、私は決して忘れません。この源頼光。源氏の棟梁として、一人の武士として貴女に受けた恩は必ず返すと約束しましょう。次に見えた時。私は貴女の刃です。

 

 

 英霊の一人として、どのようなご用命も」

 

 

 そういって頼光様は退去する前に私に弓を渡してきた。触媒に使ってほしいということでしょうか。武士が弓を渡す。全く信頼されましたねえこの短時間で。

 

 

 「なら、どうかこれからカルデアで一緒に遊んだり、料理をしたり笑顔で過ごしましょう?」

 

 

 「まあ、お優しいのですね・・・ふふ、もちろん構いませんとも。いろんな遊びも、料理の腕も自信があります。その時がもう楽しみです」

 

 

 丑御前の時とはまるで違う笑顔を最後まで絶やさず頼光様は退去していきました。

 

 

 「って俺っちもか。なんにせよミス・シルバーを助けることが出来て、頼光サンも助けることが出来てと最高の結果だ。ロンドンの時といい。アンタには借りがある。俺からも」

 

 

 金時様も退去が始まり、その前にと渡してきたのはベアー号のキー。

 

 

 「頼光サンが来るっていうのなら俺も尚更カルデアで恩に報い、人理焼却に立ち向かいてえ日ノ本一の鬼退治の英雄。この坂田金時がゴールデンに駆けつけてどこへでも連れて行ってやるからよ!!」

 

 

 「頼もしいですねえ。それなら是非是非ストームと一緒に。彼のゲームも遊んでほしいですし、まだまだ私もストームも本気や手札を出し切っていませんよ?」

 

 

 「まじかよ! やっぱアンタらサイコーにクールだぜ! ますます楽しみだ。早く呼んでくれよな!」

 

 

 「もちろんです! それじゃあ、今度はカルデアで」

 

 

 私も聖杯を使いこの体を本来の場にと願い、金時様と笑顔で一緒に退去。この鬼ヶ島からの脱出を果たしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・・・・・・・・・・・ん・・・うぉあー・・・いだだだだだ!!! 肩が痛い!? 肌も!?」

 

 

 「おわぁああ!!? って・・・マスター!!?」

 

 

 目を覚ますと。そこは病室でしたとさ。

 

 

 そばで本を読んでいたストームが私の声に驚き、目をぱちくり。

 

 

 私も状況を理解するために周りを見回してみるとそばには頼光様の弓、金時様のベアー号のキー、そして聖杯が枕のそばに。ほっ・・・無事に持ち帰れましたか。

 

 

 「あ、ストーム。いやーどうにか帰ってこれました。あと、すっごく体が痛いんですけど私火傷しています?」

 

 

 「いや、ひでえミミズ腫れをしているけど、何があったんだ?」

 

 

 「あー・・・多分私が行った場所でのダメージのフィードバックですかねえ・・・ふぅ・・・とりあえず・・・よかった・・・」

 

 

 多分、精神か魂だけあっちに行って受けたダメージが肉体にも来てしまった感じですか。一応後でロマニ様に見てもらわないと。

 

 

 「いやよかったじゃねえよ。ったく。魔術王の呪いのせいであんた2日間ずっと寝ていたんだぞ? で、目を覚ませば叫ぶわ、なんか私物増えているわ聖杯もって帰るわ。今から来る連中にもしっかり教えろよ」

 

 

 「今から・・・?」

 

 

 ハァーと安堵の息を吐きつつコーヒーをすするストーム。笑顔を見せてニヤニヤしますが、その言葉にすぐに理解が及ぶ。ドドドドドドドドドという地響きと声の数々。

 

 

 そして即座にドアが開かれるや狼にちびノブにうちの部隊に、マシュ様にといろんな人たちがだいぶして抱き着いてくる。

 

 

 「・・・・おぁっああぁあああああああああああああ!!!!!!」

 

 

 その際に丑御前に切られた肩の部分と体に来た衝撃でカルデア中に響く絶叫を上げてしまい、しばらく面会謝絶の治療が行われて回復後にもう一回同じ騒ぎが起きましたとさ。とほほ・・・身体は休めているのになんか休めた気がしないです。

 

 




 無事にカルデアに帰還。次は召喚です。
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