転生愉悦部の徒然日記 作:零課
~カルデア~
孔明「さてさて・・・華奈の言う通りの状況になった。その上でレジスタンスの宣伝のうたい文句や流言飛語を用意しろとはな」
モリアーティ「緩いつながりだったレジスタンスとアメリカをより強固に、英霊の数の今からの行動でアメリカ側からイニシアチブをもらい動かす。って塩梅だろうねえ。数はないなら将官の質とトップの差で埋めると」
アステリオス「お、おれも・・・こい。って」
エウリュアレ「まったく。せっかくゆったり出来ていたのに急にこいだなんて。まあ、アステリオスもいるし、相手は名もなき戦士なら私を呼ぶのは合っているのかも」
~アメリカ・レジスタンス領地~
武蔵「ほほう。なるほど。面白そうな作戦ですね」
李書文「まあ、肩慣らしにはちょうどいいだろう。食客としての働きもしないといけないしな。英霊でも来ればよいのだが」
「ふぅ・・・今日はこれまで、ですね」
ケルト軍を撃退しつつ、練兵の一日目。仕込みのための場所を用意してもらいつつ夕暮れを見届けつつ帰還。敵兵は相変わらず軍団らしい動きはなく、数は在れども戦術を使えば容易くひねることが出来ました。
多分、英霊とメイヴ以外には将らしい将の役割を当てずに動いているんでしょうねえ。部隊長みたいな才能をある役割の人を当てるとなれば、同じ人にずっと役割を当て続けることになるので取り分とかがどこでもその人のコピーが独占し続けて内乱起こしそうですし。
兎にも角にも、初日は私達銀嶺たちだけで対処をしましたし、明日以降はモードレッド様に任せましょう。
「モードレッド様。明日から銀嶺隊を預けます。出来ますね?」
「え! い、いいのか!?」
「もちろん。もとより戦術的動きは私の教えを叩き込んでいますし、自分の部隊を役割を当てて自由に動けるようにして受け攻め、支援。それらを長く経験しているので問題ないです。頼みましたよ。モードレッド隊長」
「・・・おう! 練兵の方もうまくやっておく」
いい返事をもらいつつレジスタンス領地に。
「おかえりなさい皆さん~ご飯とお風呂で来ていますよ~」
「見事だったよ勇者諸君。さあ、疲れを癒してくれたまえ」
イグレーヌ様とロット様が出迎えてくれて私たちも頭を下げてから有難く休暇に。今回は私達だけでケルト軍に対応をしたのでレジスタンス軍はいい鍛錬、休暇の時間を手にできたとご満悦でしたしよかった。
「あ、そうそう華奈ちゃん。モルガンが呼んでいたわ。多分ラーマ君の事じゃないかしらぁ。後で会ってあげて?」
「おお、了解です。じゃあストームとも会って行動を・・・」
『その前に華奈さん。皆で後で議事堂に集まってください。明日の行動の確認をするために食事後に集合とのことで』
あ、良馬様。ほほう。となると明日は分散行動になりますかね。はてさて、どうなることか。でもとりあえずまずはお風呂・・・さすがに全身返り血で血まみれ状態なので栗毛も私もお化けみたいな状態ですし。
「さて。みんな集まったね。とりあえず、眠気覚ましのコーヒーとカフェオレを飲みつつ明日の行動について相談しよう」
食後のデザートのケーキとコーヒーをたしなみつつロット様が音頭を取って会議が始まりました。
「まずは今日で得た情報について大きなものが二つ。まずはロビン君とカルデアの方で得たものがあるようだ。じゃあ、ロビン君。お願いね」
「うい。とりあえずレジスタンスの防御の陣地は今日で大分進んだんで英霊探しを続行したいんですが、あー・・・まあ、一応戦力になりそうな英霊を知っていて。多分拾っておいた情報とカルデアのレーダーで再調査したんすが」
『見事一致。ある町。ここの方に英霊の反応が見つかってね。そこに行って英霊の勧誘をしたいと思っているんだ』
「戦力にはなる・・・・・・うん。なるとは思うんで、とりあえずついてきてくれる人材募集ってことっすわ。オレと、ジェロニモ、ビリーで行くがもう少し戦力が欲しい。誰かついてきてくれねえか?」
? なんかところどころ渋い顔をしながら話すロビンフッド様。何か嫌な思い出でもある英霊なんですかね? でも、戦力になると言われるほどなら招かない手はないですしね。
「あ、じゃあ僕が行きます。軍団戦の指揮とか僕には無理だし」
「なら私も行きます。しっかり盾として戦いますので支援はお願いしますね皆さん」
「あーわしはパス。レジスタンス軍の練兵と警備に努めておくわい」
「私は行くわ。籠りっきりなのも性に合わないし」
「では、実動隊には藤丸君、マシュちゃん。ジャンヌオルタちゃん。ジェロニモ君、ロビン君、ビリー君で行ってもらうとしよう。無理はしない。これを心がけてくれ」
ロット様の言葉にはい。と返す皆さん。まず英霊引き抜き実動隊は決定。じゃあ次はというところでモルガン様が出てくる。
「次は私から。ラーマ君の妻、シータちゃんがこの特異点に召喚されていること。そしてその居場所の探知に成功しました」
「おお! 成功したか! 感謝するモルガン殿! ど、どこにいるのだ!?」
「興奮しない。ラーマ君。病気は治りかけの最後の一押しの時こそ安静にです」
奇跡の確立を引き当て、妻の存在を確定させたモルガン様の言葉に大興奮のラーマ様。を即座に抑え込むフローレンス様。なんというか、尻に敷かれていますねえ。
「場所はここから西の海岸にあるこの島。たしか、アルカトラズ島。という場所ですね。ここに存在が探知できました」
「あの名高い監獄がある場所ですか。なるほど・・・え? いや、凄い場所にいますねえ・・・シータ様は」
アメリカの中でも更生不可能と言われた凶悪犯らを収監する名高い刑務所。脱獄は不可能と言われて、かのアル・カポネもいたとされる場所ですね。ちなみに刑務所内で囚人が夢中になったのはバンド活動。
「ただ、どうにもラーマ君の考えは当たっていたようで、そこには英霊とワイバーン、ケルト兵の気配を多数察知できた。恐らく敵の拠点の一つなのでしょうね。いつの間に用意したのか・・・」
「ええ・・・・・・・・いやいや・・・つまりこれ、場合によってはケルト軍、アルカトラズ島と呼応してエジソン王は愚かこちらの方も挟み撃ちにできるってことですか。戦線を二つに割かないといけないといけないのは怖いですねえ・・・」
「とはいえ、数はたかが知れているのでしょう。私はこの拠点を守るために現場に出向くメンバーをどうしようかと」
「それなら余は絶対に行くぞ!」
「私も患者をほっておけないので同行します」
「私も行きましょうか。銀嶺隊はモードレッド様に任せているので暴れてきます」
「アメリカの真ん中から端っこに行くんだろう? 足が必要なはずだ。俺も行くぜ。マスター。ヘリでいいか?」
「私も行きましょう。動きがないとはいえどんな敵がいるのか不明ですし」
「シータちゃんの呪いを確実に解除するために私も行きましょう」
ということでアルカトラズ島には私、ラーマ様、フローレンス様。ストーム、アルトリア様、モルガン様で決定。ここも少数ですが機動力はストームが用意してくれるので問題ないでしょう。
「では、残りの方は防衛拠点をしつつ練兵を続けてもらうとしよう。この件がうまくいけば英霊を二騎招き、さらにはラーマ君という大英雄の完全復活。大きな弾みとなるだろう。今夜はもう遅いので早く休んで英気を養うように。解散」
「じゃあ私たちの方はそのまま行きますか。私とアルトリア様、ストームで交代で運転。若しくは自動運転システムを組み込んでいきましょう」
ロット様の合図でケーキやクッキーを各々持ち帰りつつ休むことに。ただ私たちの方に関しては距離が距離なので今からヘリで移動していくことに。
移動中にアメリカにもケルトにも目をつけられて妨害をされてしまうのも防ぐためには必要。
「うーんこの人数かあ。エウロスに乗せるが、銃座の操作は誰かについてもらうぞ?」
「座ったままの仮眠ですかあー夜景も楽しめなさそうですね」
「ふふふ。夜景デート。遊覧飛行ってわけにはいかなさそうね」
モルガン様もアルトリア様も割かしごねなくてよかったです。じゃあとりあえずエアレイダーにクラスチェンジしてヘリのエウロスを出してもらい、レンジャーにクラスチェンジしてからみんなでヘリに乗り込んで夜間飛行です。
モルガン様のシータ様を探し当てた際にその場所をヘリが迷わないようにデータに刻んでくれたおかげで自動操縦での小休止も楽にできそうで。
「銀嶺隊。私達の後の時代の戦士たちだっては聞いていたけど、ここまでするとはね・・・・!」
「狼。猪、馬の魔獣化したやつらと心を通わせて戦い抜く騎士王が全幅を置いた戦士達か。俺たちの時代でも見たことがないやつらだが、ラーマよりは殺すのに手間がかかりそうだ」
「メイヴの生み出した軍勢もほとんどが帰らぬ状態。何やら最新の英霊という存在もいるようだが、まったくここにきてアメリカ西部と南部の一部にかのオークニーの軍容が出来上がるとは思いもしなんだ」
アメリカ東部。そこの一室で行われる英霊三騎による会話。ケルト軍を率いて、その戦士たちを生み出してこの大地を掌握せんと動く女王メイヴ。ラーマを容易く圧倒してしまうほどの戦士にして現東アメリカを牛耳る狂王クー・フーリン。そして彼らのもとで戦士として、また現在は精鋭部隊を率いる将として動く勇者フェルグス。
「全くよ。高々発明王がここまで粘った間にまさかブリテンの魔女がかつての旦那と家臣を呼んで南部の一部を掌握。英霊の数は多いけど小粒だからまだ何とかなりそうなのに、発明王のもとにカルナが、そしてカルデアの方も来て面倒くさいったらありゃしない」
「カルナという大英雄と圧倒的物量を持つ発明王率いるアメリカ西部。モルガンとロット、カルデアがいるアメリカ南部。現在はどちらも前線を深入りすることはしていないがこの二つの戦線に兵士を割かないといけないのは少し手間だな」
「・・・間抜け。相手が小さいうちに刈り取らなかった手前の失敗だろうが」
ラーマをはじめとして多くの英霊を刈り取り、始末し、アメリカの半分を手に入れたケルト軍だったがエジソンが王としてアメリカ西部をまとめ上げ、その間にモルガンが南部で挙兵してケルト、アメリカ西部どちらにも相いれないものを吸収して一大勢力に。
最初のころのようにこの時代を生きていたジョージ・ワシントンや閣僚たちを抹殺して虚を突いた勢いでの侵略を見せていたのだが、ここ最近はその動きが停滞し、膠着状態が続いていた。
「だからって近現代の、しかも戦士でもないやつがここまでするとは思わないわよ! あいつが思った以上に粘るせいで南にも戦線を作られるわ、使いやすかったフィンもディルムッドも即座にカルデアに始末されるし! カルナがついたのも大失敗だわ」
ただ、メイヴの判断も間違ってはいなかったのだ。モルガンという神代の魔女という。しかも今も生きている半神霊状態の強者よりもアメリカという国を作ろうとしていたこの時代の人間を多くまとめるも力はない。ましてや文官、武官の経験すらない近現代の技術者一人がリーダーシップをとる英霊の方を先に始末する。
戦術も戦略も知らないやつが音頭を取ったところで烏合の衆が。ケルトの強さを骨の髄まで叩き込んだやつらが何もできるわけではない。そいつらを刈り取って残りはモルガンのいる少数を包囲して叩けばいい。そう思っていたのに予想以上の粘りと兵器による対抗。カルナという大戦士と二人を補佐するエレナの存在。彼らが踏みとどまった矢先にレジスタンスの方も防御態勢を整えてアメリカを支援する動きを開始。
それでもじりじりと戦線を押し上げていたところにカルデアが来て自分らの手駒を二騎始末してきた。英霊の損失としてはケルト軍初の英霊の損失以降、最初の勢いはすっかり消えていた。
「どうもあの発明王。なんかの後押しを受けている気がするのよね。聖杯以外の何か。そうでなくちゃ、ここまで対抗できるわけがない」
「・・・ふん。そりゃきな臭いな」
「戦術はお粗末と言えるがその物量を維持するための生産体制、為政者としてのふるまいは確かなものだと言えよう。ましてやそれについていけず脱走するものがいてもレジスタンスが受け止めて支援をすることで結果的には人的資源は常に動いて回している。
そこに来てカルデアだ。これは俺たちであっても少々骨が折れるかもしれんぞ?」
メイヴの読み違えとカルデアの参戦。圧倒的武力を持つケルトも相手を完全に理解しているわけではなく、不安要素はある。
「それなりの相手だろうが知ったことか。俺はこの大地を平らげる。そのために多少の敵がいるのなら殺す。それだけだ。それで全部終わる」
「・・・・・・ふむ。変わったのお」
ただ、それでも狂王はひるまず、障害と理解していてもそれは壊すだけだと言ってはばからない。それが出来る実力がある。このくらいの相手にひるむような勇士ではないとどす黒い覇気を出す。
「ええ。そうよ。私たちはこの大地をものにするの。それで、フェルグス。私達の方で斥候が英霊を捉えたの。レジスタンスの方でもすでに動いているみたいだけど、これ以上一つの集団となるのは面倒。先回りして潰しておいてくれないかしら?」
「各個撃破というわけか。承った。その程度なら容易い」
「ありがとう。フェルグス。帰ってきたら一晩相手してあげようかしら?」
そしてその覇道を進むためにケルト軍もひとまず英霊たちの合流をする前に各個撃破をする。まずは目下の敵が力を蓄えることを防ぐことに動くことを選び、そのために女王メイヴはフェルグスに命令を下す。更には王がいるというのに閨を共にして肌を重ねるかと褒美に出して誘うあたり流石の稀代の好色で知られる女王である。
「ふむ。いやいや。それはやはりやめておこう。せっかくの二度目の生だ。貪欲に生きるのもいいが、たまには禁欲的なのもいいだろう。戦うことに全精力を傾ける。昂る獣性の赴くままに。な」
これに返す一見この中では紳士的ともいえる男フェルグスもやはりケルトの戦士。思いきり戦って暴れてみせようと任務をこなすことと、とにかく戦いを楽しむ気性はやはり勇士たちの長。
すぐさま出ていくと王と女王に伝えて彼は扉を閉めてこの場から出ていき、ケルト軍も次なる動きを見せようとしていた。
「楽勝!」
「ちょろいわね」
「・・・まさか、まさかなあ・・・」
レジスタンスの領地から出発してロビンフッドの言う英霊の場所に移動していた僕ら。だけどその英霊のいるとされている町? の手前でケルト軍が襲い掛かってきて対処。したのだけど、僕でもわかる。妙に弱ってる。
レイヴンの弾幕だけで盾をすぐに落としたり、動きが鈍かったり頭を痛そうに抑えていたりとで、消耗しているのがまるわかり。
「うーん? 別のところで戦いをしていた部隊でしょうか? その後にここを仮拠点としていたとか」
マシュも弱り具合を感じていたようで不思議そうにあたりを警戒しつつ戦闘の所感をつぶやいていると何かが聞こえてきた。
「・・・・むぐ」
「・・・う・・・」
それを聞いてジェロニモが顔をしかめ、僕は冷や汗が止まらなかった。
「な、何か奇怪な音が・・・」
「ん? うわ、なにこの・・・なに? 一つ一つの音はきれいなのに、全体として汚泥のように濁っているような・・・キレイ絵の具を同じ場所に複数強引に混ぜたら真っ黒になりましたって感じ・・・」
「・・・ねえ。ここから戻らないかしら。英霊はいませんでしたってことで」
「待ってくださいマスター。私達この歌を知っているような気がします」
「気乗せ、気のせいじゃないかなななんあなななんあななあ」
思い出したくない。色々な意味で思い出したくないフランスのあの珍妙な出来事と歌声、冷や汗が止まらずレイヴンにかけている指を話さないと暴発しそうなほどに僕は震えてしまう。
「マスター! 語尾が面白いことになっています!」
「あー・・・聞きたくない! 何よこの歌! もしかしてこの歌だけでさっきのケルト軍弱ったんじゃないかしらね! もうその場に置いとくだけで行軍するアイツら消耗させてくれるから解散しましょ解散!」
「うぇ。まだ歌ってんのアイツ?」
ロビンフッド曰くずっと歌っているらしく、いやいやながら足を踏み入れればそこにはエリザベート・バートリーが一人でお立ち台? らしきものを作って歌と振り付けの練習をしていた。
「「「「「「・・・・・・・・」」」」」」
近くで聞けばあんまりにも。地声はいいし美貌もある。歌詞もいわゆるパンクロックというかどっかの電子世界の歌姫の歌と思えば受け入れられる。だけどあまりに音痴。これを聞き続けてしまいには英霊ゆえの強さもあればケルト軍が憔悴するのもああ・・・といろいろな感情を含んだ無言の感情がみんな湧き出てしまう。
「あら、小鹿にマシュ。それに緑ネズミにその他大勢。何か用なの?」
「人を色で覚えるなっつーの! で・・・オタク、まだここで歌っていたのか」
「イエス。何しろここは欲望に肥え太ったブタたちの集う究極の芸能地獄。その名も・・・ブロードウェイ! なのだから!」
「ぶろーどうぇい?」
「ゴーストタウンで一人歌って何言ってんのよアンタは」
あーうん・・・なるほど。その衣装とさっきの踊りも相まってなるほどなるほど・・・地獄って部分だけは再現できていると思うよエリザ。
「うそ? 知らないの? ミュージカルの本場ブロードウェイの栄光を! そこは輝ける娯楽の殿堂。なんかキラキラした天上の表現天国・・・確かにここは田舎町、ゴーストタウンだけどこのアタシがここをブロードウェイと定めたの! アメリカで価値があるのはこことあそこだけ! そしてここでアタシだけのブロードウェイを立ち上げて・・・」
すっごい豪快かつ豪華な自分の野望をぶちまけて語るエリザの夢に皆またもや絶句というか呆れというか。それを聞いて相変わらずすぎる。としかいえなかった。
「あの・・・だれか止めてあげない?」
「おいなんだよその目は? イヤだよオレ? だって夢見るのは自由じゃん!」
「もしかしてさ。あのドラ娘がここまでテンション高いのって、ここがアメリカだけってじゃなくてさっきのケルト兵士、お客さんか何かと思っていないかしら? ほら、オタクの群れというか、ファンだと思って自分の応援とか」
「・・・・・・・ありえなくはないな」
「うん。多分そうだと思う。すっごい前向きな子だから」
ジャンヌオルタの発言に皆も頷く。そりゃあ、あれだけぎらついた眼で襲い掛かってくるのをエリザの胆力とアメリカに来たテンション高めの状態ならお客さんと思うかも・・・というか、玉藻といい、女性の英霊たちこの人理焼却の状態でついでに旅行満喫しようとしている人ちらほらいない?
「と、とりあえずエリザさん! お久しぶりです! その努力する姿は素晴らしいですが率直に申し上げるとこのままでは貴女の観客は襲い掛かってくるケルト兵だけになるかと!! 彼らに貴女の美声は届きません。おなかの空いた竜の断末魔にしか聞こえないでしょう!!」
「え? お客がひっきりなしに来るかと思って張り切っていたのに・・・芸術も解さない馬鹿者だったの?」
再起動したマシュがなんか変な勢いでまくし立てて、エリザもまさかの真実に驚き。いや、ジャンヌオルタの予想がここまで正確って。みんなしてさっきのケルト兵の弱り具合を再確認。
そしてこの後何やかんやマシュの頼み込みとうまい具合に丸め込んでエリザを仲間に引き入れることが出来た。そして、何やらセイバーの情報も知っているようなので一緒に更に移動。知り合いの英霊と会うことがまさかここまで不安になるとは思わなかったよ。
「うまくやっているなあ銀嶺隊と信長は」
「銀嶺隊が敵を分断して暴れつつ敵の目を引き、集まってくるケルト軍の軍団をレジスタンスの防御陣地や部隊で背後を銃撃する。うまいものです」
華奈さんたちと藤丸君たちがそれぞれの任務に赴いている間、私宮本武蔵と李書文はレジスタンス領地での防衛任務。で、銀嶺隊とレジスタンスの兵士たちの連携で敵を分断しつつ対処。
戦の音で引き寄せられる相手も撃破と包囲をさせない立ち回りには惚れ惚れするほど。モルガン陛下が10万の兵力よりも銀嶺隊の方が何倍も強いと言わしめるのも納得です。総大将の華奈さんがいなくてもこれですから。
「むぅ・・・しかし、カカカ。来たな。武蔵。ケルト兵が負けた矢先こっちに目を向けたようだぞ」
「ええ。ようやくですか」
そして一度敵の方も守りの陣地、高知の有利さ。そして取りやすい拠点を狙ってきたのでしょう。私たちのいる場所。華奈さんが作っておいた小城ほどの大きさの砦に向けて一同が退却しながら狙ってくる。こっちの方ならと思っているのでしょう。
「敵を引き付けて、あの旗があるところが来たら射撃開始です。もうすこし・・・もう少し・・・今です!」
ジャンヌちゃんの合図で砦全体から大砲や銃撃戦が始まり、弾丸がケルト兵に飛んでいく。より強化されたEDFという組織の持つ銃の複製と弾薬。それはあの勇猛果敢なケルト兵の肉体も鎧も砕いていく。
「思った通りだ! この拠点は手薄だ! いけるぞ野郎ども!」
「おぉおお!!」
「ここを確保してレジスタンス領を攻める足場にしつつ銀嶺隊たちを凌ぐ!」
ただ、ここにいるレジスタンス兵は「今は」少ない。たとえ未来の銃火器と言えどもどうしても発砲の際の光でその人数は分かってしまうというもの。自分らを蹴散らしたレジスタンスの防御陣地ほど堅牢ではなく、銀嶺隊は全員が騎乗している部隊ゆえに砦攻めには向かないという判断でしょう。
「ジャンヌさん。敵部隊第二ラインまで迫りました!」
「頃合いですね・・・よし、皆さん銃を撃ちながら順次砦に避難を! けが人を優先的に収容するように! そして各自伍長としっかり動くように」
「「「「ハッ!」」」」
だけどそれも織り込み済み。なぜならここもまた華奈さんの用意した狩場の一つ。ジャンヌちゃんも前もって分かりやすく、でも相手にはわかりづらい目印で撤退するべきラインまで敵が来てから即座に砦の中に避難。
「よし。各々位置につくか。手ごわい戦士や魔獣が来てくれるといいがのお」
「それは私がいただいて是非是非美味しい手柄をいただきたいですが、まあこればかりは運任せ。武運を」
「そっちこそ」
敵がはしごを、あるいは簡素な土壁の一部を壊し、這い登ってくる。若しくは城門を壊して入ってくるケルト兵の気配を背後に感じつつ、私も李書文も砦の中に。
「よし! 入れたぞ! 術師を呼べ! 治療と陣地作成・・・な、なんだこりゃあ!?」
「おい・・大きな城どころじゃねえ。まるで城の中に迷宮があるような!?」
「この中にレジスタンスどもは逃げたか・・・まあいい、どうせ袋のネズミ、それに防衛陣地としての側としては使えるだろ」
城壁から、城門からケルト兵が中に入れば、その異色さに驚く。何せ、そこからは思いきり巨大な迷宮があり、扉を越えればその中一つが異世界。
でも影の世界など、色々と異界を知るケルト兵はすぐに気を取り直して調査に入る者、後続に押される形でこの砦に入る声が聞こえてくる。
「ノブー!」
「ノブノブー!」
しかしそこからも怖いのがこの砦。ちびノブなる不思議な生き物? たち専用の出入り口からちびノブたちがケルト兵の足元から火炎放射器、マシンガンで不意打ちをしてケルト兵を焼き殺し、ハチの巣にして殺し、あるいはレジスタンス兵らに渡されたAF100、スレイド、バウンドガン、レイヴンシリーズの銃器での射撃。狭い通路で逃げ場もない道で思いきり撃たれ放題。
かといって逃げようにも既にここは迷宮。どこに行けばいいか動けば動くほどに迷い、深入りし、あらゆる罠が、十字砲火が襲う。数の強みも迷宮で分断されてしまい少数ごとに刈り取られ悲鳴が響けば不安をあおる。
「うぉおおおお!! ケルトへい・・・ころす!」
「いい、無理は禁物よアステリオス。じっくり、しっかりと殺し尽くして、逃げるものは追わないように」
この砦の内側を作る迷宮の正体はアステリオス君の宝具で作り出した迷宮。運悪く彼と、彼と仲良しの女神さまにして美少女のエウリュアレちゃんのコンビによって容赦なく叩きのめされてしまう。私たちレジスタンス軍は彼らからもらった迷宮のマップをもとに罠の位置や避難経路、隠れ場所。攻撃位置についたりするので敵からの捕捉は土台無理。
恐ろしいものですねえ。これがより本気なら難攻不落の城壁と、ここを越えても死の迷宮で迷い分断されて味方の悲鳴を聞きながら死んでいくのですから。
「なんだここは広い・・・!」
「おや、ようこそ。ではでは・・・殺しましょうか」
そして、ここに来ることが出来た悪運の強い、あるいは強者は私や李書文と広間に隠れているちびノブで刈り取る。さぁて。槍働きしましょうか!
フェルグスおじきのヒントをもらう前に突撃。
世界的有名な映画産業でも有名なハリウッド。実はこれが出来たきっかけはエジソンが経営していた映画会社が自分の会社のグループに入らない会社をとにかく抑圧。参加しない、出来ない映画会社には高額の特許料などを科されるなどしてそれから逃げる形で集まった新天地が今のハリウッドの原型だとか。もう何というか世界初の映画館を作ったりサブカル関連へも影響も凄いですよねえ発明王は。