転生愉悦部の徒然日記   作:零課

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 もう少しでアメリカ編も終了へ~


戦線変化

 「おいおい・・・数がますます増えていねえか?」

 

 

 「レールガンも、EMCも、そして兵士たちの銃火器も最高のもの。だというのに、敵の波が増えているような気が・・・」

 

 

 北軍の戦いを始め、オレ達もいい具合に第1軍、2軍と仕留めていたはずだが後続の軍が更に増えている。偵察での報告でも一つの軍で20万以上。しかもシャドウサーヴァントもまじり始めてきた。

 

 

 いやなに? メイヴってやつまだ本気じゃなかったってわけ?

 

 

 「最高の装備と英霊の数も何倍。だけどこの状況。人生ってうまくいかないものね」

 

 

 「ああ、全くだ。そう上手くいかねえのが人生ってものだな。ってなんだ。小狡いアーチャーとやせっぽっちのランサー。それにまるで戦闘要員でもねえキャスター二人だけかよ。

 

 

 俺をぶっ倒したラーマと、残りの連中はどこに行った?」

 

 

 眼の前に現れるケルト側らしい筋骨隆々、赤い剣を持った傷だらけの金髪の英霊。やべえ。おそらくバーサーカーだし何か滾っているっぽい。まあそれはそれとして。

 

 

 「留守よ。それから痩せっぽっちじゃなくてスレンダー!」

 

 

 「何だ、オレ褒められてやんの」

 

 

 ゲリラ戦術、奇襲不意打ちが得手のオレにとってはそう言わしめるほど相手さん等が罠にハマってくれたらしい、評価してくれるのは嬉しいねえ。

 

 

 「おう。褒めてるぜ。罠だけで最初の軍の7割を減らすとはな。・・・だが、罠ってのは一度発動してしまえば二度目を使えるのはあんまりねえ。どうやら女王とやらもここが攻め時と考えたらしい。消耗した分以上をドバっと注ぎ込んできやがった。

 

 

 まだまだ来るぜ。この波は」

 

 

 「あーやだやだ! ガサツで無神経で破廉恥で! おまけに筋肉に入れ墨に無精ひげ! 下品極まりないわ。アンタ、相手しなさいよ」

 

 

 「へいへい、と言いたいところだが、悪いけど手伝ってくれないとオレ死んじゃいそう」

 

 

 おそらく報告に聞いている竜殺し、巨人殺しの英雄ベオウルフ。大真面目に肉体の基礎スペックからしてものが違う。あとエリザよ。筋肉はそこまで卑下しなさんな。

 

 

 「だらしないわねえ」

 

 

 「遠距離戦と毒殺と破壊工作しか取り柄がないからね。オレ」

 

 

 「じゃ、後ろでちまちま弓でも射ってなさいな。行くわよ半裸男! 竜殺しなんて一人で十分なのよ!」

 

 

 「せめて名前の方で呼んでくれるとありがたいんだがねえ。痩せ・・・スレンダーなランサーさんよ!」

 

 

 「くぁっ!!」

 

 

 始まった戦闘だが、やっぱりバーサーカーに加えてもとが竜殺しの英雄。しかも剛力で名を馳せたベオウルフだ。一撃でエリザをふっとばしやがった。エリザも着地は大丈夫だが槍がビリビリと震えている。

 

 

 「エリザベートとロビンフッドの援護は可能か!?」

 

 

 「無理っ! ケルト軍を押し止めるので精一杯よ! EMC、レールガンも敵の波を攻撃するのに使わないとあっという間に籠城戦になる!

 

 

 そうなると手数が減る分ますます不利になるわ!」

 

 

 あっちではエジソンのおっさんとエレナが支援できないかと動いてくれているが、それもできなさそうだ。

 

 

 こっちもずっと矢を射っているがどうにもあのバーサーカー、周りにも注意を向けているせいでまるで当たりやしねえ!

 

 

 「やはりここ一番の粘りではケルト軍に及ばないのか・・・無念である・・・これが大量生産の限界・・・いやっ! そうではない。私のやり方が正解ではなかっただけだ! いずれ成功の栄光を掴むためにも負けられない! ここは責任者である私が奮戦しなければ・・・!」

 

 

 「く、うぅ・・・!」

 

 

 「野郎!」

 

 

 あっちも身動きは取れないまま。エリザも押されてやがる。急いで矢を連射しつつ下からストーム1からもらっていた手榴弾を転がす連携をするも、矢を撃ち落とし、手榴弾にも気づいてとっさに飛び退いて回避。

 

 

 クソ。エリザとの距離を取らせることはできたが傷一つ、かすり傷もなしかよ。

 

 

 「悪いな。俺はバーサーカーにしては比較的頭がトンでいなくてね。せいぜい少し凶暴になる程度。培った技術と勘は早々鈍りやしない」

 

 

 「畜生! こういうタイプは苦手なんだって・・・!」

 

 

 戦意を常に高いままに保ちつつも技術も頭の回転も鈍らない。技術も持ったままのバーサーカー。獣のようなやつなら罠に仕掛けるのもできるがこいつはできない。しかも、狂化の恩恵を受けるのがあの竜殺しのベオウルフだ。シンプルなぶつかり合いでも、技の勝負でも俺とエリザじゃあどっちも格が違いすぎる。

 

 

 「では、選手交代と行こうではないか」

 

 

 このままベオウルフに押されて各個撃破という文字も浮かぶ中、聞こえてきた声。そして凄まじい武器のぶつかる音。

 

 

 「おっと・・・おいおい何者だ?」

 

 

 「みんなー! 助けに来たわよ!」

 

 

 「元レジスタンス所属の神槍。名を李書文という」

 

 

 そこには李書文がベオウルフに槍を穿ちそれをベオウルフが防いで退治しており、武蔵とクラーク。そして銀嶺隊の一部隊が駆けつけていた。

 

 

 「え・・・!? なんでここにクラーク隊と武蔵、そして李書文が!? あなた達は南軍の侵攻軍にいたはずじゃ!!」

 

 

 「いやーそれがアルジュナの対処の部隊に入ったのですがどうにも嫌な予感がしまして。南軍から援軍を出してもらいつつ北軍の援護に入ったんですよ」

 

 

 「南軍にはシャドウサーヴァント数騎以外それらしい敵がおらず、おそらく北軍に力を入れてると思い500騎だけですが駆けつけました」

 

 

 いやーここに来て英霊2騎、英霊級の剣士一人が来るのは十分にありがたい!!

 

 

 「みんな待たせたわ! 軽量迫撃砲の弾薬も準備できた! 城壁のみんなはこれをセットして! 撃ち方は簡単だから!」

 

 

 「申し訳ない。ありったけの弾薬と銃を持ってきた。ついでに予備兵力も。兵士を入れ替えて休ませつつ攻撃の勢いを鈍らせないようにしよう」

 

 

 「さあ、まだまだここからです!」

 

 

 しかも後ろで準備をしていたオルガマリーさんらの準備もできたようで城壁、砦からの攻撃に爆発物、エミヤの支援。ジャンヌがエジソンのおっさん等の支援に入る。いいぞいいぞ! こいつはチャンスだ!

 

 

 「ふむ・・・いやはやこのアメリカに来てから役得よのぉ。かの名高きベオウルフと打ち合えるとは光栄の至りよ」

 

 

 「っとと。神槍とは大きく出たな。ああ、そして李書文か。知っているぜ」

 

 

 「そう呼ばれていた時期もあるというだけよ。で、どうする。怪物グレンデルを素手で殴り殺したという闘士。良ければ、儂と一戦どうじゃ?」

 

 

 「ハッ、いうねえ。そういうお前さんは二の打ち要らずだったか? 大層なハッタリじゃねえか!」

 

 

 「それが誇張か通り名かどうか試してみてはどうか? 偶然にもここで無手で戦えるサーヴァントが二騎出会ってしまったのだ。まこと数奇なめぐり合わせよ」

 

 

 「確かに数奇だなあ。ってことはあれか。いわゆる素手喧嘩か? いいじゃねえか。そういうノリは嫌いじゃねえ」

 

 

 あっちはあっちでなんか槍と剣を地面においてバキボキと拳を鳴らしてにらみ合う。おいおい。まさかだが・・・

 

 

 「「一、二の・・・三っ!!」」

 

 

 その予想はどんぴしゃり。互いに激しい踏み込みから始まる豪快な殴り合い。あたりに殴り合う音、地面を踏み込んでは瓦礫が舞い、とてもじゃないけど人を殴るような音とは思えない衝撃が飛び交う。

 

 

 「きゃああぁあああ!!? 殴り合い!? 殴り合いなの!? こういうの怖い。止めなさいよ緑ぃ!」

 

 

 「お断りですぅー!! こんなん神様で求められねえぞ!? うわー・・・すげー・・・同じ人類とは思えねえ・・・」

 

 

 「いやはや、相撲の開祖宿禰を思い出すようなとんでもないぶつかり合い! じっくり見ていたいところですが、こちらもまた修羅場! あの男が動けぬ間に倒してしまいましょう」

 

 

 いや本当に。武芸で伝説、英霊となるような戦士たちは体の作りも別物なんだなあって。オレどんなに修行してもあの領域に届く気がしないわ。

 

 

 「フランスを思い出しますね。っと! はぁ! とはいえ、ベオウルフを抑えてもこの勢いは変わらず。しかも竜種まで来ますか! エミヤさん、マスター! 対空射撃。えーと・・・ネットランチャーの用意も!」

 

 

 「了解。急いで用意させるわ!」

 

 

 「まったく。男の考えることってたまにわからないわね。でもま、たしかにこれで余裕も生まれた」

 

 

 「ああ、我が発明直流電磁ネットランチャーも大活躍で満足! しかし、竜種にシャドウサーヴァントは流石に厄介だ。もう一踏ん張り、気合を入れ直すぞ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ハァアアアアアっっ!!」

 

 

 「シャァアアア!!」

 

 

 「うわーとんでもないねこれ。同じサーヴァント? アーチャーの戦いとは思えないよ」

 

 

 カルナとアルジュナの対決。僕はこれに巻き添えを喰らわないように見ていたけど、正直規模が違う。射撃であの弓を落としたりとか対空はできると思うけど一撃一撃の威力と弓で銃に匹敵する射撃速度というのがもうおかしい。

 

 

 「全くだ。私も弓は多少なりとも扱えるが、ものが違うとしか言いようがない。これがインドの大英雄同士の戦いか・・・」

 

 

 銃も弓も扱えるジェロニモさんもそうつぶやきつつケルト兵を対応し、ストーム1からもらった中で薙ぎ払う。

 

 

 僕の使う銃も威力は高いはずなのにダイナマイトと比べるような攻撃の応酬を見つつ横槍なんて入れる余地もない戦いの横で僕らは必死にケルト兵を対処していた。

 

 

 李書文と武蔵はなにか嫌な感じがして北軍に援軍に行ったけど、その判断も正解だったようだし。

 

 

 「北軍の方にはベオウルフ。南軍は今のところシャドウサーヴァントと竜種が来ているけど思い切りモルガンがぶっ潰して、守備の名将たちのお陰で問題ないからねえ。やっぱり問題は・・・」

 

 

 「南軍の侵攻軍、対クー・フーリンだな・・・そこをどうにかするには、ここが肝だ!」

 

 

 ジェロニモンさんの言う通り。北軍の支援にも、南軍の侵攻軍に支援に行けるのは実はこっち。モルガンとかもいるとはいえカルナと僕らで動きに行ける。数は少ない軍隊だけど、早いところ動けるようにしていかないと。

 

 

 「ふっ!! せぇい!」

 

 

 「カルナが押してきた! 行くぞ戦士たちよ! 我らも続け!」

 

 

 「おぉおお!!」

 

 

 「ようやく懐に入れたね。でも、ここまで粘れるの!?」

 

 

 カルナがアルジュナの懐に入っての乱戦。に。其の上で互角そうに見えるけど、弓兵が槍兵に懐に入りこまれれば武器のリーチの違いが出てくる。

 

 

 今の間合いはアルジュナにとっては逆に外れている場所。カルナにとってはある程度外れているとはいえアルジュナよりもずっと戦える。それでもむしろ弓や矢じりを用意してナイフ代わりにして対応しつつ距離を取ろうとしているのが、互角に見える部分もあるのが流石だ。

 

 

 「ふっ・・・! これで・・・・! おぉおお!!」

 

 

 「ガ、ハァッ・・・!!」

 

 

 そして、弓のもつ手を切り落とし、心臓に槍が穿たれてアルジュナの胸を貫く。先程まで爆風と爆熱の台風の中心地のような戦いだったのに、まるでそれがなかったようにピタリと止まり、それは僕らも、ケルト兵も思わず戦いを止める時間だった。

 

 

 「・・・はぁ・・・・はぁ・・・ケルトの将軍、カルナ・・・! アメリカ国将軍、カルナが討ち取った・・・!」

 

 

 そしてカルナがいろいろな感情を含んだ顔から片手を上げてアルジュナを討ち取ったと宣言。この勝利宣言はアルジュナの強さを見ていたケルト兵、そしてそれを倒したカルナを見たケルト兵には衝撃だったようで、一気に攻撃の勢いが鈍る。

 

 

 「カルナに続け! 我らが動けるようになれば友軍を助けに行ける! より他の戦場を有利にして早く戦争を終わらせられるぞ!」

 

 

 このタイミングを逃さずすぐさまジェロニモさんが兵士たちに檄を飛ばして、追撃に移る。将の敗北からのこの攻撃はふいうちに近しい効果を見せてみるみる先程までのケルトの勢いはない。

 

 

 「クソ・・・敵わず・・・か・・・なぜだ・・・何故・・・!」

 

 

 「あくまでも対等にあろうとしたが・・・オレには、背負うべき世界。仲間、友がいた。それがきっと勝敗を分けたのだろう。アルジュナ。お前も正しくあろうと、そして兄弟らに勝利を誓いつつもその勝利はその兄弟らのいた世界を滅ぼす側にいた将としての誓いだ。

 

 

 勝つだけで終わりではない。勝ったあとに何をするのか。個人として戦い抜いたが、その後に英雄としての背負うべきもの。それが・・・きっと今のオレ達のこの状況なのだろう。それ以外。本当に何もかもが紙一重で、互角だったと思う」

 

 

 「そう・・・か・・・英霊として、戦士として有り続けた貴様と、戦士としてだけの私では・・・そこが・・・・納得・・・・・・した・・・」

 

 

 膝をつきながらの尚最後の言葉をカルナと交わして退去したアルジュナ。カルナも色々と思うことがあるんだろうね。しばらくは呆然としてなにか感慨にふけっている。

 

 

 「まったく、これが決闘ならこのあと酒でも飲んだり休めるんだろうけど、戦争だからそうもいかない。面倒なものだよ」

 

 

 やけっぱちになって襲い来るケルト兵の眉間に風穴を開けつつ襲い来るケルト兵以外を追撃して行きつつ、僕らの戦場は勝利が確定。

 

 

 「よし。ここの戦場は勝利が決した。あとはここからどうするかだが・・・」

 

 

 『それなら是非南軍の侵攻部隊の戦場、ホワイトハウスの方に向かってくれないかな!? 今すごい状況なんだ!』

 

 

 追撃部隊を指揮していたジェロニモさんが戻ってきてこれからどうするかとなっていたところカルデアからの急ぎらしい通信が。ホワイトハウス? と思いそっちの方向を見れば確かに空がどす黒く曇天がうずまき落雷も見える。

 

 

 それに・・・いや、なんか変なの動いていない?

 

 

 「わかった。すぐに向かおう」

 

 

 「カルナ。もう大丈夫?」

 

 

 「ああ、それにオレの我儘に最後まで付き合ってくれた友、戦友等を助けなければ英雄の名が廃る。まだまだ苦労をかけるがみんな、付いてきてくれ」

 

 

 「オッケー! 大手柄を自慢しつつ華奈さん等を助けに行こうか!」

 

 

 「もちろんだとも。むしろありがたい限りだよ」

 

 

 僕とジェロニモさんもニッコリと微笑んで兵士たちも気合十分。急いで弾薬の補給と負傷者の手当。搬送をしつつ動けるメンバーを組んで急いで僕らはホワイトハウスに向かった。ここから英霊の速度と銀嶺隊の騎馬、魔獣、ブースター付き機械兵でも休みなく走って2時間ほど・・・大丈夫かな・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「おいおいおい! なんじゃこりゃ!? リバースシューターや回復アイテム無しで腕が再生したぞ!? これがゲイ・ボルグの打ち合い、そして撃つ代償かよ・・・!!」

 

 

 「心臓を確実に貫く死棘の槍・・・同じ槍が同じ軌道で最短を互いに目指したゆえにぶつかり合う・・・凄まじいものだ」

 

 

 ネロの異界の中での戦いでとうとう放たれた宝具ゲイ・ボルグ。三人で放たれる死の槍はぶつかり合って弾かれるけど、何よりその槍を放つ際に三人の手がそれぞれ損傷をしていること。特に魔獣のようなクー・フーリンは傷つきながら再生するというそれはえげつないものだった。

 

 

 スカサハが一本でも手にあまるというがなるほど納得。こんなの一つ使うだけで常人は愚かケルトの戦士たちでも痛みで気が引けそうなものだ。

 

 

 「全く、全身傷だらけになっても戦意も技も衰えぬものよ。しかもこの名うての英霊ばかりで。メイヴの奴め一体どれほどに凶悪な王として貴様にそのあり方を望んだのか想像もつかんな」

 

 

 「は。そこはアイツに聞くほかねえだろう。そして・・・このままズルズルとやるのも流石に面倒だ・・・仕留めさせてもらうぜ」

 

 

 空気が変わる。まだ隠し持っている切り札を使う気だ。やるしかねえか・・・!

 

 

 「させるか!!」

 

 

 ガトリング二丁持ちで弾幕を放つも止まらない。その間にもクー・フーリンの姿はみるみる変わり、いやまとっている外殻が体を包んで行くようになり、手足にはえげつない走行と棘、爪も相まって文字通りの魔獣だ。

 

 

 「ストーム1さん!」

 

 

 「まずはうろちょろするテメエだ・・・『噛み砕く死牙の獣(クリード・コインヘン)』!!」

 

 

 「グアッ!!」

 

 

 シータの弓矢の支援でも勢いは止まらず、そしてその両手に伸びた爪の外殻が俺の体に思い切り乱打を放つ。

 

 

 「・・・・・なんてな・・・!」

 

 

 「っっ!! なんだ、その盾は・・・ぐぉぉおおおお!!!!?」

 

 

 鎧をつけて、ガトリングガンと剛弓の攻撃で視界を防いでいる間にこっちはグレート・シールドとフラッシング・スピアM7Lの装備に切り替えてその攻撃を受け止めていた。

 

 

 最新の伝承も、伝説もない盾だが、その積み重ねと、最新技術。それは星の頂点の140メートルサイズの怪獣の攻撃でも、隕石でも耐えきれるフェンサーの最強の盾! 魔獣の爪、牙の乱打だけでそう簡単に砕けてしまうものか!!

 

 

 相手が切り返す前にフラッシング・スピアでその土手っ腹にすかさず乱発。その鎧の外殻に罅を入れる。

 

 

 「今だ!!」

 

 

 「無明・三段突き!!」

 

 

 「再生はさせぬぞ! はぁあああ!!」

 

 

 「俺の知らねえ技だが、こいつを最初に狙ったのは悪手だな! 『刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルグ)!』」

 

 

 この間に沖田の宝具が更に魔獣クー・フーリンの外殻を更に壊し、傷つく肉体や外殻の再生を許させないようにネロの白い炎の熱と斬撃で焼き、そしてその傷から更にカルデア側のクー・フーリンの必殺の一撃が横腹から心臓を穿つ。

 

 

 「ぐがっ、か・・・!! は・・ま、まだまだぁ・・・!」

 

 

 「いや、ここまでよ馬鹿弟子。師として引導をやろう」

 

 

 それでもまだ、心臓を打ち抜かれても、土手っ腹に槍を叩き込んで切り刻まれてもまだ目の炎は、戦意は尽きていない。が、そこにスカサハが割って入ってくる。

 

 

 「刺し穿ち、突き穿つ!」

 

 

 「我が力に刮目せよ!」

 

 

 「皆さんにこの一矢を・・・!」

 

 

 魔獣クー・フーリンを空に打ち上げて縫い付け、その間に三名が宝具を開放。濃密な死の気配を纏う槍が。巨大な光の弓矢が、円盤状の光の刃がすべて魔獣クー・フーリンを狙う。

 

 

 「貫き穿つ死翔の槍(ゲイ・ボルグ・オルタナティブ)!」

 

 

 「羅刹を穿つ不滅(ブラフマーストラ)!!」

 

 

 「追想せし無双弓(ハラダヌ・ジャナカ)!!」

 

 

 どれもこれも必殺級。しかも大英雄級三名の宝具をだ。全身の鎧が砕けきり、ズタボロの肉体はもはや限界。再生する肉体の速度も遅い。

 

 

 「クソ・・・王になる・・・ことも果たせねえとはな・・・メイヴに悪いぜ・・・」

 

 

 「あやつのためにここまでするか。律儀よの。しかしだ、馬鹿弟子。なぜ醜悪な王の道を選んだ。この道を選ばずともよかったであろう」

 

 

 「は・・・そんなの・・・俺の知る王がどいつもこいつも醜悪だったからだよ・・・」

 

 

 「そこまで律儀な馬鹿をしたか・・・故に、負けたのだよお前は」

 

 

 「そう・・・か・・・・」

 

 

 ようやく完全に退去した魔獣クー・フーリンを見てネロが宝具を解除。文字通り桁違いの英霊を倒したというのもあって皆荒野を見てはぁーと息をつく。

 

 

 「本当に恐ろしい相手であった・・・しかし、勝てたのだな・・・」

 

 

 「俺が俺を殺すってのも変な話だぜ・・・いい経験にはなったけど、これ以上勘弁だな」

 

 

 「ふぅ・・・まず、皆に感謝しておこう。私一人ではあのクー・フーリンを倒すことはできなかった。私に引導を渡す機会、抑えてくれる機会をくれてケルトを代表して感謝する」

 

 

 頭を下げるスカサハにみんなもいやいやと気にせずに微笑む。俺もそうだ。あの技術と対応力。知っているからこその対応も無ければ2,3人は死んでいたかも知れないほどの怪物みたいなあのクー・フーリンを全員無事で倒せたんだし。

 

 

 「ただまあ、そのまま休ませてはくれなさそうだなあ・・・」

 

 

 「うむ。南の空は暗く、そして北の方は敵が向かうのを遠目に見える。どうするべきかの?」

 

 

 そう。マスターが居る場所の方は何やらえげつない気配が感じるほどで、北の方は何やらガンナーゆえの視力とレーダーを見ても敵の波が動いているのを見える。

 

 

 どっちの方も火急を迎えているのだろうとわかるほどだ。

 

 

 「じゃあ、俺は北軍の援護に向かう。メイヴのことだ、嫌がらせをしてきてもおかしくねえ。南軍にも支援を向けられるように戦力は会っていいはずだ」

 

 

 「ふむ。では余も戻ろう。ライバルでありドル友のエリザを助けに向かうとしよう!」

 

 

 「クー・フーリンとネロが行ってくれるのか。なら俺はマスターの方に向かうぜ。どのみちメイヴをしばいて聖杯を手にしないと終わらねえんだ。急いで終わらせてくる」

 

 

 「余も向かうぞ。この勝利があっても華奈殿が、カルデアのマスターが無事でなければ意味がない!」

 

 

 「私にとっても恩人ですし、最後までラーマ様のお供に!」

 

 

 「私は無論華奈さんの方に。あともう一押しですよみなさん!」

 

 

 「では、私も華奈に、この機会をくれた戦士を助けに行くとしよう。それに、メイヴの吠え面でも楽しんでやろう」

 

 

 俺、沖田、ラーマ、シータ、スカサハは南軍侵攻部隊の支援に向かうことでその場で解散。の前にレンジャーに一度クラスチェンジしてリバースシューターで全員フル回復させてから再度機動力700%のフェンサーで緊急移動。

 

 

 まったく・・・一体何がいるっていうんだ? あの曇天どころか雷雲の下に。




 李書文改めて怪物ですねえ。神代の巨人と竜殺しの英雄相手にスデゴロで互角なんですから。
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