転生愉悦部の徒然日記   作:零課

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 アメリカはこれでほぼほぼ終了。いやぁ、長かったぁ。華奈の教育コーナーは南北戦争での大きな変化にするか第二次世界大戦時のアメリカの兵糧にするか、真面目に大航海時代以降のアメリカの存在感と経済、戦術、戦略で世界に与えた影響は大きいですからねえ。


総仕上げ

 「「怯むな! 撃て、撃てー!!」」

 

 

 「銀嶺隊はアンナ様、マシュ隊は防陣大展開! レジスタンスの兵士たちを守りますよ。他の部隊は魔術兵装を用いて遠距離戦を! ちびノブライダー部隊は撹乱しつつ魔神柱達を撹乱!」

 

 

 「チッ! ロンドンが可愛く見えるほどの光景ね!」

 

 

 「いやー天地すべてが敵というのはとんでもない!」

 

 

 「先輩もレジスタンスの兵士たちと一緒に! 私も守りますがこれは・・・ぐぅっ!」

 

 

 うーむ。始まりました南軍侵攻部隊VSメイヴ&魔神柱28本&詰め合わせセットの敵軍団。いやあー真面目に私以外は基本円陣を組んでレジスタンスを守りつつ銃火器の遠距離攻撃でどうにかしていますが対応できているのが私だけとは。

 

 

 真面目に、相手が連携らしい連携なしでもこの一人魔神柱の存在が厄介ですね。もともとはクー・フーリンを倒すための兵士が今や英霊数騎でも相手取れる奴ら28本にメガシンカですし。

 

 

 「まったく。この虹の光線は、フェルグスのものです? 厄介です・・・ね!」

 

 

 「それはこっちの話よ! ここまで総動員してあっさり潰されないってのもそうだし、その中で戦えているアンタ。華奈だっけ? も面倒だし、なにより・・・」

 

 

 む。レーザー? いえ、魔術弾ですか。これはおそらく戦士の本の技が出ているのでしょうか? 弾いて他の攻撃と相殺させておき、メイヴのチャリオットでの突撃は上に回避して鞭の方はネギで凌ぐ。

 

 

 「なんで野菜で魔神柱や私の攻撃をしのいでいるのよ!!」

 

 

 「アヴァロンの妖精が用意してくれた魔剣だそうですよ? ほ・・・蹴鞠!」

 

 

 いや真面目にかなり形はあれですが強いですね伝説のなんちゃらソードと魔剣大根ブレード。そのうちの大根ブレードの尻底を蹴り飛ばしてスプリガンと竜種の喉をぶち抜き手元に戻ってくる。

 

 

 「ふーむ・・・これが・・・私流の5刀流! ですね! ソードファンネル追加です! ってうわわ! 集中してきましたか! あ、ちょうどいいので今のうちにフローレンス様は片っ端から私の部隊といっしょに負傷者治療を!」

 

 

 「もう既にやっています!」

 

 

 「目障りよ。その美貌で常に戦い続けて絶望もせず、私をここまで追い込んでいるのも、クーちゃんと一緒にいるのも。それに、あなたがいなくなればきっとこの軍も瓦解するでしょう?」

 

 

 魔神柱の攻撃の多くがこっちに飛んできたのを縮地や深山で足場を作って逃げつつ、ケルト兵の矢玉を避けて敵を足場に斬り伏せていきますが、メイヴの指示が私を集中して叩くことに変化。

 

 

 私を潰すことでレジスタンス等の士気を折ろうというわけですか。なるほど、嫌がらせを考える。見抜く思考は戦術を考えるうえでも必要。戦士としての技量はあるんですね。まあ、私怨多めでしょうけど。

 

 

 『全く絶望的状況だが・・・勝報だ! カルナがアルジュナに勝利。ストーム1たちが狂王クー・フーリンを見事討ち取った! そして戦士たちもすぐに駆けつける。みんな、王は討ち取った。後は目の前のクイーンを倒せばもう一息だよ!』

 

 

 ロマニ様のアナウンスが流れると同時に、なるほどストーム1の存在が感じ取れる。助かりますねえ。ふふふ。この朗報は戦士たちを活気づけて士気はむしろ高まる。

 

 

 「俺達の勝利が近づいている。みんな! 負けじと撃ちまくれ! コイツラにだって倒せる手段はあるはずだ!」

 

 

 「おぉおー!! 銃身が焼け付くまで撃ちまくれー!!」

 

 

 「え・・・・う、うそ、嘘よ! 私の求めた最強のクー・フーリンが! ゲッシュの制約の弱点もない・・・な、なんでなんで・・・! なんで最新の、神代の時代でもない、伝承も神創兵器もないやつに負けるのよ!! ありえない!」

 

 

 「令呪を持って命じる。私のそばに来なさいストーム。事実です。こうして呼べるのなら。ね」

 

 

 そして大局的にありえないと叫びながら動揺して悲鳴のような叫びを上げるメイヴ。それに動揺する魔神柱にケルト兵。

 

 

 この隙を逃すはずもなく、令呪を一画使ってストームを瞬間移動させてそばに。こういう時英霊なのはありがたいです。

 

 

 「仕留めましょう。露払いは私が」

 

 

 「おう。乳繰り合いは座に帰ってからしな。女王様」

 

 

 呼んだストームといっしょにすぐさま突撃して、斬撃と蹴鞠でストームに飛んでくる攻撃を盾の範囲外の部分を弾き飛ばし、互いに速度を持ってメイヴに最接近。

 

 

 「ガっ!!? か・・・かひゅ・・・クー・・・ちゃ・・・ん・・・私、ほめられ・・・」

 

 

 「そういうのはサバフェスとかで。ね?」

 

 

 フラッシング・スピアでメイヴの腹と心臓をぶち抜き、私が首を切り落として女王メイヴは撃破し、聖杯も奪取。マシュ様に渡したいですが・・・この状況では逆に奪われかねないですね。

 

 

 メイヴは倒したけど、聖杯を用いて注ぎ込んだ魔獣たちにシャドウ・サーヴァントに何より魔神柱たちが健在。全く・・・残していた作戦を使うほかないですか。これも対クー・フーリン、メイヴようでしたけど・・・これに応用しましょう。

 

 

 「アルトリア様、モードレッド様。ヘリから降りて戦闘態勢。モルガン様に連絡。プランBの作戦を実行すると。ストーム。礼装で武装を一回強行変更します。これとこれで・・・

 

 

 信長様、ジャンヌオルタ様。出番です。マシュ様。フローレンス様。後ろは任せましたよ」

 

 

 さて・・・この武装と、この戦力。行けるでしょうか? でも、もう少し時間稼ぎをしないとですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「「オォオオオオオォオオ!!!」」

 

 

 「うわぁ・・・もう周りの奴らとこの二人どっちが化け物やら。竜種すらも漁夫の利を狙わねえって相当だぞ」

 

 

 「いやはや、武を極めるとこうなるのかね。だが、この間を狙わねば!」

 

 

 エジソンのおっさんの言う通り。ベオウルフと李書文。この二人の戦いはまさしく柔と剛の、力と技のぶつかり合いで、スプリガンやバイコーンの動きが普通に見えてしまうほど。

 

 

 ベオウルフのパワーと直感に任せた拳は李書文が武術や自身の小柄さを生かした技術で避けて、八極拳を叩き込んでいくがそこは肉体の強さや直感で急所を避け、あるいは耐えて力で防御をねじ伏せて叩き潰す。

 

 

 こんな戦いを続けて双方青あざと腫れ上がった部分、血を口から流して拳も赤い。それでも戦いは続き、むしろキレが上がっていくように見えてしまうほどだ。

 

 

 『勝報! 華奈がメイヴを見事撃破! カルナがアルジュナに勝利。そして、狂王クー・フーリンを撃破! これでメイヴの生み出す軍勢はおしまいになる。耐えきれば勝利だ!』

 

 

 とにかく今の内に。と思ったときに来るカルデアの連絡。その情報に俺達は沸き立つ。

 

 

 「やったじゃないアイツら! それならもうすぐこの戦いも終わるってわけね」

 

 

 「流石よ・・・華奈、藤丸。エミヤ! こっちも気合を入れ直すわ。あの矢を爆発するやつも惜しみなく使って! とにかく耐えきる。兵士たちのリロードの合間を稼ぐためにもぶっ放しなさい!」

 

 

 「いいだろうマスター。それならこちらも魔力を気にせず大盤振る舞いとしよう」

 

 

 「クラークさん。私も再度前に出ます!」

 

 

 オルガマリーにエミヤ、ジャンヌもその勢いを殺すまいと前に出て兵士たちを鼓舞しつつ、あるいは城壁からの援護射撃をより激しくしてくれる。いいぞいいぞ。この流れはいけるはず。

 

 

 「ふ・・・流石円卓の騎士と勇士たち。見事に成し遂げたものだ」

 

 

 「ああ、俺を倒した奴らだ。それくらいはするだろうさ。ただまあ、まだ終わりじゃねえだろうな。あの女王、なにか隠し玉を持っていたっぽいからな。もう少し、付き合えや」

 

 

 「応よ。華奈殿たちが戻る様子がない、勝鬨を聞くまでは油断できない。故に、ベオウルフ。お前を儂は引き留めよう」

 

 

 あっちはあっちでまだまだ殴り合いを続けていく。いやいや、もうほとんど戦いたいだけだよな? はあー・・・ま、いいや、ひとまず邪魔せずにこっちももう少し耐えればいい。

 

 

 「よう。耐える戦いだろ? 俺等も手を貸すぜ」

 

 

 「エリザよ。助けに来たぞ! 余の救援に咽び泣くが良いぞ!」

 

 

 おっと。ここに来てカルデアのクー・フーリンと皇帝陛下の参戦か。こいつは文字通り風向きが変わってきた。前線向けの英霊が来てくれるってのは本当に助かるぜ。

 

 

 「あら。セイバー。あのクー・フーリンは倒したのにこっちに来たの?」

 

 

 「もちろんである! 王は倒した。女王を倒すのはあちらに任せて余はカルデアが心配する後ろを守りにな。皇帝たるもの、友たちが無事であるように時には転進するのも必要であると理解しているのだ!」

 

 

 「まーそういうことだ。大物は俺等がやる。雑魚は任せたぞ!」

 

 

 「ようやく一息つけそうね。さー私も一つ披露しましょうか!」

 

 

 宝具を展開するエレナにエジソン。そしてシャドウ・サーヴァントを蹴散らすクー・フーリン。いやはや、もう増援がない。これがわかるのがどれほどありがたいか。この特異点に来て初めて相手の数が有限と感じる瞬間ですわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ストーム。とにかく敵にやりを打ち込んできてください。フラッシング・スピアM6Wなら、思い切り撃ち抜けるでしょう。撹乱ついでに。ね」

 

 

 「了解。じゃあー行ってくるぜ」

 

 

 「槍が必要なら、私も手を貸そうか」

 

 

 作戦開始。となっているときにストームの槍と一緒に飛んでくる無数の朱槍。これは・・・スカサハ様ですか。ルーンで強化して急いできたのでしょうか? すごいですねえ。

 

 

 「スカサハ様。感謝します。しかし同時に、無茶はせずに」

 

 

 「お姉様。アンナとの連携大結界を持って、ナイチンゲールの治療宝具で兵士たちは無事に保護しています。が、長くは持ちません。撹乱はあともう少し必要ですね」

 

 

 そして転移魔術で来てくれたモルガン様も攻撃に移るまでは守りを助けつつ、策を用意中。私はモルガン様を守りつつ、作戦の用意を待つ他ない。

 

 

 「ストームの槍と、スカサハ様の槍にマーキングを。アルトリア様。モードレッド様の警備は大丈夫ですか? ジャンヌオルタ様」

 

 

 「しているわよ! 全く無茶振りするわねアンタは! くそっ! きりがないわ!」

 

 

 「なら、援護をしよっか」

 

 

 「ふむ。これが地獄というやつか」

 

 

 「ビリー様。ジェロニモ様。来てくれましたか!」

 

 

 更にはアルジュナを倒したメンバーも合流。

 

 

 「いやいやいや!!? 華奈さんこれは流石にとんでも無い敵ですよ!! いつもそうですねえメチャクチャです!」

 

 

 「全くとんでもない! ラーヴァナでもこれは流石に驚くような光景だぞ! 見える限りすべてが敵ではないか!」

 

 

 「私の弓も支援に使います! どうか皆さん負けないで!」

 

 

 「まさしく。ここをどうにかしないと結局特異点は、この大地は滅びるだろうな」

 

 

 沖田様、ラーマ様、カルナ様、シータ様も無事に到着。ふむ・・・いけますね。これなら・・・!

 

 

 今も撹乱しつつ魔神柱たちに槍をぶち込んでくれているストームとスカサハ様に声を掛けるべきですね。

 

 

 「皆様戻ってください! モルガン様。お願いします」

 

 

 「ええ。束縛、結集!」

 

 

 銀嶺隊の魔術兵装を起点に魔術陣や広範囲の攻撃をする術式の応用でストームやスカサハ様の槍を起点にモルガン様の魔術で巨大な魔術のネットを生み出し、絞めるようにして空にうごめく魔神柱をぎゅぅ。と一箇所に集めてしまい空に極太の肉の柱が一本完成。

 

 

 更にはアンナ様の結界を今度はその魔神柱たちを囲うように展開できるように準備、ほんの一時衝撃を逃さず全部叩き込む。逃さないためのかすかな時間稼ぎ。でも、これで十分。ストーム1もフラッシング・スピアの武装から超重粉砕迫撃砲を両肩にセット。威力も大変高いですが何よりその爆破半径は60m超えのとんでも火力。一個人で持つ兵器では破格でしょうね。

 

 

 「投槍器用意! 爆破魔術搭載のジャベリン用意! 銀嶺隊全員構え!」

 

 

 「二振りの聖剣・・・思い切り叩き込みましょう」

 

 

 「空を割る赤雷、お前らをソーセージにしてやるぜ!」

 

 

 「ここが大一番。ならば、余の最高の一撃を振るってやろう!」

 

 

 「照準よし。いつでも行けるぜ!」

 

 

 「オレの全力を叩き込もう」

 

 

 「うわははははは! あれだけデカイのがああなれば外すわけがないのお。さあ、ワシの鉄砲の火力を見せてやろう!」

 

 

 そしてここに来た英霊たちの中でも遠距離攻撃。破壊力、軍団戦に秀でたメンバーの宝具、武装をすべて一斉に叩き込む。衝撃も、身体自体も逃げ場のない中で28柱を同時にぶっ飛ばして焼き尽くす。

 

 

 「銀嶺隊、一斉射! 私も・・・二刀流奥義・・・覇斬爪!!」

 

 

 「ダブル・・・カリバー!!」

 

 

 「レッド・サンダー・ブレイク!!」

 

 

 「羅刹を穿つ不滅(ブラフマーストラ)!!」

 

 

 「超重粉砕迫撃砲・・・同時発射!」

 

 

 「日輪よ、死に随え(ヴァサヴィ・シャクティ)!」

 

 

 「三千世界(さんだんうち)!!」

 

 

 爆発する矢に槍、爪をもした私の飛ぶ斬撃の最高火力の一つ。聖剣二振りによるWエクスカリバー、聖剣による赤い魔力の龍のブレスのような強烈な一撃。魔を討ち滅ぼす強烈な投擲武器が、拠点一つを吹っ飛ばせる大爆発が。世界を焼き尽くすような強烈な一撃が。神性を持つもの、騎乗スキルを持つものには死の雨といっていい弾丸の暴風が魔神柱達に殺到。

 

 

 「結界、展開!」

 

 

 そして着弾するコンマ数秒前。魔神柱の周辺にアンナ隊の結界が展開してその攻撃の余波は一切逃さずに数秒。とはいえその数秒でどれほどの熱が暴れ狂うか。もはや空に浮かぶもう一つの太陽ができたと思えるほど。

 

 

 結界も砕ける方向をどうにか敵側に調整してもらい結界が破れて飛び出てくるエネルギーと爆熱の奔流は地面にいる敵の波を飲み尽くし、焼き尽くしてこちらも思わず顔をしかめるほどの熱波が伝う。

 

 

 そして空を見れば全身消し炭になった魔神柱がぼろぼろと崩れつつ消失。なまじ魔神柱を戦士として落とし込んだこと。神代の時代の戦士故に騎乗スキルや神性スキルが混ざっていると思いましたがやはり信長様のスキルもぶっ刺さりでしたねえ。

 

 

 『ま、魔神柱完全消失・・・!! いや、メチャクチャをメチャクチャで倒したよ!!』

 

 

 「メチャクチャではありませんよロマニ様。戦士たちの積み重ねた歩みと技は魔神柱にもそうそう負けるものではないという証明です。・・・・・・・この戦争、私達の勝利です!」

 

 

 あまりの光景に呆然としているレジスタンスの兵士たちに気付けの意味でも勝鬨を上げればみんなもハッと我に返り勝利の大歓喜。私達の名を何度もコールしては喜んでくれます。

 

 

 「あ、マシュ様。聖杯をお願いします」

 

 

 「ええ。聖杯を盾に格納します。これで、この特異点も・・・勝利できたんですね」

 

 

 「ああ、いやはや、あのクー・フーリンに加えて魔神柱28本を同時に始末とは本当に良き勇士だお前は。華奈。私は興味が湧いてきた」

 

 

 大熱狂の中、レジスタンス兵士たちも負傷者は1000名以上出ましたが死傷者はゼロ。英霊も脱落者なしのまま大勝利。そんな中スカサハ様たちが近寄ってくる。

 

 

 「弟子への引導に加えてケルトのバカどもの不始末をしてくれたお礼だ。これをやる。良ければカルデアに招き、私を一振りの槍として使ってほしい」

 

 

 「余も華奈殿には助けられっぱなしだ。これくらいでは恩を返せない。どうかカルデアにおいてほしい」

 

 

 「わ、私も良ければ是非! ラーマ様とお役に立ちます!」

 

 

 「おやおや、皆様有り難うございま・・・ぐはぁっ!!」

 

 

 スカサハ様の朱槍の一つ、ラーマ様からの大剣。そしてシータ様の弓を受け取る際におもすぎて弓に押し倒される。そ、そうでした・・・たしかこれ、8台の荷車に乗せて運ばないといけないほど重いんでした・・・ぐ、ぐぅ・・・

 

 

 「マスターだいじょーぶかー? わはは。魔神柱に勝って弓に負けるって締まりが無いなあ」

 

 

 「あつつ・・・全くです・・・はぁー・・・いでで」

 

 

 ストームのパワードスケルトンの力で弓を持ってもらい、謝るシータ様に気にしないでと言いつつ周りの兵士からも笑われる。確かにあの化け物に勝って弓にダウンを奪われる将軍って、ふふふ。コミカルですねえはたから見ると。

 

 

 「いやはや、華奈。君のお陰で色々と楽しく過ごせた。良ければ私もカルデアに」

 

 

 「おお。いいですよ~ジェロニモ様。お願いします」

 

 

 「私からも。そして・・・一つ、私から頼みたいことが。どうか、握手をしてください。ドクター。いえ、ミス・華奈」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「む。いよいよこの時代の修正。特異点が消滅するようだね」

 

 

 「あらあら。私達の子供は無事に成し遂げましたか」

 

 

 イグレーヌお義母さんと私で感じる世界の変化。同時に勢いを失いあっという間に駆逐される魔獣たち。そして勝報。間違いなくカルデアが勝利して聖杯を掴み取ったのだろうと元レジスタンスにもわかり、歓声が上がる。

 

 

 「うおっほっほ。いやはや、我々が端役ですんで何よりですなあ。アメリカを守るのはアメリカの、そしてここに歩みに来たカルデアがなすべきこと」

 

 

 「そのための踏み台、ジャンプ台になれたのなら我々の面目躍如ですね」

 

 

 コーウェン、ジャックも戻ってきてニコニコと笑いつつ、眼の前でもう用をなしたゆえに消えていく銀嶺領を見届けつつ、四人で最後の一杯と紅茶をすする。うむ・・・勝利の後の一杯はいつでもしみるものだ。

 

 

 「ところでお義母さん。今後カルデアにはどう関わるので? ガッチリとカルデアに接するのですか?」

 

 

 「う~ん。いえ。多分たまに顔を出すくらいですね。だって農家なので畑を休ませたり、冬の間くらいじゃないといつも大変ですからね。ふふふ。モルガンたちは居座るんでしょうけど、それでも働かせますよ。私達にもお客様がいるので~」

 

 

 「はははは。女王をやり遂げ、今やすっかり農家さんだねえ。にしては肌が白く美しいのが流石ですが」

 

 

 「やだも~おだてたっておばあちゃんは何も出せないわよ。ふふふ。それに、華奈もきっとそれを望んでいるもの。私達はあの頼もしい我が子を信じていつもどおり過ごすだけ。だけど、遊びに来たり、差し入れやおすそ分けを持ってきたり、お泊りさせてもらうくらいはいいわよね?」

 

 

 「それがいいでしょう。これからを歩む人類の背中を支えたり元気づけるくらいが私達にはいいし、一緒に前に進むのは我らの銀の狼にして、娘のようで、気のおけない大親友に任せてしまえばいい」

 

 

 「イグレーヌ様はまだしも我らは既に死者。英霊という奇跡ゆえに出会えたこの時間。それを胸にこれからも座からみんなを見届けていければですね」

 

 

 その通り。我ら英霊は今を進む人間を助けつつもあくまでも死者。過去の時代の人間であり異物だ。昔の人間を懐かしんで頼るのもいいが今の時代もまだ捨てたものじゃない。

 

 

 華奈はそれを知っているから助けていくのだろうし、それを見届けるのが義弟であり、そして元上司としての私や同僚のみんながするべきことだろう。

 

 

 「じゃ、私はそろそろ一度アヴァロン経由でカルデアに挨拶するわね。あ、多分だけどロット。あなたモルガンから呼ばれるでしょうし、カルデアに行くことは考えておいてねー」

 

 

 はははは。なんてことだ。第二の新婚生活を遅れるということかな? いや、資格の勉強の日々か。どちらにせよ忙しくなりそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「引き分け・・・か・・・流石に、力が入らぬわ・・・」

 

 

 「ハハっ。何いってんだ。俺の負けだよ。軍は全滅し、残るは俺だけ。アメリカ側の完勝だよ。俺は降伏だ。最後にスデゴロできただけ上等かねえ」

 

 

 「はぁー・・・き、気づいたら夜ね・・・ふぅ・・星が綺麗・・・まったく・・・ローマのときよりずっと疲れたわ」

 

 

 華奈たちが何やらメイヴの奥の手らしい28本の魔神柱をふっとばし、勝利と聖杯をマシュに預けたことでようやく始まる時代の修正。英霊たちも続々と退去が始まり、さっきまで殴り合いをしていた李書文とベオウルフも大の字で地面に転がっている。

 

 

 かくいう私もローマのときよりも気の遠くなる物量と質に最後の最後まで気を抜けず、城壁の上でへたり込んで空を見てぼうっとしてしまうほど。

 

 

 「お疲れ様だ。マスター。今回も見事大勝利。いやはや見事な守りだったぞ」

 

 

 「ええ。私の方にも度々の援護助かりました。ふふふ。すっかり全員まっくろけですね」

 

 

 エミヤとジャンヌが私を城壁に座らせつつ持ってきた水を飲みつつ互いの顔を見る。たしかに砲弾や銃の硝煙や煙で全員頬も服も黒いのなんの。まるで画像で見た炭鉱夫みたいだ。

 

 

 「ふふふ。そうね。カルデアに戻ったらまずシャワーを浴びたいわ。レポートはその後にして・・・はふぁ・・・」

 

 

 「副大統領オルガマリー殿。此度の勝利お見事であった! そして、感謝する。カルデアのマスターがいたからこそ。最後まで我々は粘れただろう」

 

 

 「ええ。本当にお疲れ様。私達といっしょにいてくれて」

 

 

 緊張の糸が切れると同時に自分の体の煙と汗臭さがきになり早くシャワーを浴びたいと思う中、エジソンとエレナがこちらに歩いてきて頭を下げる。いえいえ。こっちの方もエジソン等のバックアップにすごく助けられたし。

 

 

 「こちらこそ。あなた達と共に戦えたのは光栄。本当に助かったもの」

 

 

 「ふふふ・・・私も、大統王として自分の過ちを認めつつ勝利をつかめて安堵している。どうかこれからも進み、そして魔術王を倒してくれ。私達もできる限り協力しようではないか」

 

 

 「そうそう。カルデアの元? という男にプロフェッサーの話も気になるし、それなりに知恵は出せると思うからね」

 

 

 「人気者だねえ我がカルデアの所長は。あー・・・にしても、もう俺自身やケルトが敵に回るのは勘弁だなあ。流石に人類を滅ぼす側に行くのはいくらアイツラとはいえ少し複雑だし」

 

 

 「ははは。流石にそれは大変であるな。余もカルデアに是非行きたいものだ。あの良いリアクションをしたマスターが気になるのでな。そのときは頼んだぞオルガマリー!」

 

 

 「あ、それなら私も! 銀嶺隊に私のMVを撮らせるのよ!」

 

 

 「ふぅー・・・今度は気ままに喧嘩ができそうなカルデアに呼ばれる方がいいのかねえ・・・ま、縁があればってやつだな」

 

 

 「ふふふ。あ、そうだ武蔵ちゃん。貴女も一緒に一度カルデアに来てもらいます。ちょっと気になることがありまして」

 

 

 「え? 私です?」

 

 

 最後までワイワイガヤガヤ。どこまでも愉快にしながら私の方もエミヤたちに武蔵と一緒にレイシフトで戻ることに。さようなら、アメリカ。そして英霊、この時代のみんな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ふふ・・・連れ添った患者が退院する時、こうして手を握り合うのが密かな楽しみでした。あなたのお陰でこの国を、時代を治療できた。この喜びは、そうはないものです」

 

 

 「あらあら。可愛いですね。ふふ・・・まさしくあなたはいい女で、最高の看護師ですよ。フローレンス様」

 

 

 握手をしつつニコリとほほえみを向けると初めて見た頬を真っ赤にしているフローレンス様。おやおや。これはいい餞別を。

 

 

 「か。可愛いなど・・・これくらいは看護師として普通の嗜みです。もう・・・ドクターは最初から最後まで自由かつ、でも的確でした。そして、これからもあなた達は進むのでしょう。まだまだ先にある病気を抱えた国を、場所を。時代を。

 

 

 その戦いと治療は過酷なもの。カルデアを支える意味でも良ければ私を雇用してくだされば」

 

 

 そう行って頬を赤くしつつも真面目な顔で医療カバンを渡してくれるフローレンス様。看護師にとって大事なこれを渡すというのはそれほどに本気ということ。同時に、医療チーム参加ということはロマニ様の負担も減る。ええ。いいことですし助かります。

 

 

 「必ず。そして、ここの戦いを無駄にせずこれからも進むでしょう。どうか皆様もご無事で」

 

 

 私達もまだまだ話したいことがありますが、もう時代の修正が進み、レイシフトをしないといけないので話半ばでぶった切る形でレイシフトでアメリカからカルデアに。モルガン様は自前の魔術でイグレーヌ様と一緒に一度アヴァロンに戻り、そこからアルトリア様たちの移動経路を再現してカルデアに来るとか。まあアルトリア様のエクスカリバーの鞘があれば移動もできますし、問題ない。

 

 

 一気に戦力が増えそうですねえーこれは。ふふふ・・・




 これにてアメリカ戦線収束。次回は召喚になります。
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