転生愉悦部の徒然日記 作:零課
沖田「こ、これが華奈さんの本気・・・でも、それさえも児戯のように対応するキングハサン・・・」
スカサハ「これに一撃を入れた華奈も大概だが、まさかここまでの武の極みを持つ存在がいたとは。肝が冷える思いと血が滾る思いを同時にするとは一体何時ぶりか・・・華奈も、凄まじい」
武蔵「剣士の極み、目指す場所になるかもしれない・・・こ、この映像の録画データをコピーしてもらって何度も見直して勉強しないと!」
ラーマ「余の剣技は自信があった。しかし、互いに神仏の加護もなくひたすらに剣技だけであの戦い。技術、攻撃・・・全く、世界というものは広い、そして英霊の高みは高く、深い」
~模擬戦終了後・太陽神殿~
オジマンディアス「ニトクリス。話がある」
ニトクリス「ハッ。何でしょうかオジマンディアス様」
オジマンディアス「余とクレオパトラ、ネフェルタリはこの特異点攻略後神殿を完全に守り、第七特異点にて待つ。しかしだ。ニトクリス。お前はカルデアに行くがよい」
ニトクリス「・・・・・・オジマンディアス様。それは、私がファラオとしてふさわしくないからですか?」
オジマンディアス「そうではない。カルデアと余たちをつなぐ連絡役として、何より、ニトクリス。お前はファラオとしてより見聞を広める。カルデアの在り方を学ぶほうが成長に、可能性を広げると余は判断した。
銀狼殿にもらったこの霊フォン(電報システム版)なるものがあれば魔術王にも察知されずに連絡が取れるという。なので連絡を取る祭はこれを使うとして銀狼殿や、今を生きる人理焼却に挑む人らと共に学ぶがよい」
ニトクリス「そういうことであれば。では、マスターはやはり銀狼殿で?」
オジマンディアス「いや、お前の同盟相手。マスターとなる相手だ。それくらい自分で選んでみせよ。それと、銀狼殿のいう相棒の嵐の勇者。彼らは側で見るよりも少し離れた場所で見るほうがきっと面白いぞ」
「ふぅー・・・ここの特異点での疲れが完全に吹っ飛びました・・・」
いやーさすがはオジマンディアス様の太陽神殿。大したものです。モルガン様に頼んで聖杯のかけらになり得る魔力リソースも大量に神殿に運び込んで数ヶ月の維持も楽勝にしましたし、ネフェルタリ様たちと楽しく話して心身完全復活。
後は来る決戦に備えて明日には山の村に戻って備えて・・・む? ニトクリス様? 夜更けに客間に来て一体何のようでしょう。
うーん・・・なんか、キョロキョロしていていますし・・・どれ、面白そうなので気配遮断の腕輪を付けてと・・・スニーキング開始です。
「元。いますか?」
「はい。ニトクリスさん。どうかしましたか?」
「いえ、我がファラオ、オジマンディアス様と話をしまして。単刀直入に言いましょう。カルデアにてこの私と同盟者として盟約を結び呼びなさい。触媒としてこれを渡しましょう」
元様の客室をノックして元様を呼びつけて少し赤い顔で金色の腕輪を一つ差し出すニトクリス様。おやおや。これは側で見るよりも聞くだけでいいですね。自室にこっそりと戻って、扉の音を出さないように閉め切らずにベッドで楽に。私の聴覚ならそれで十分です。
「大変嬉しい話です。しかし、私をマスターにとは。華奈でなくていいのですか?」
「銀狼殿・・・オジマンディアス様が敬意を払う戦士には私には荷が勝ちすぎる・・・ではなく、私がファラオとして貴方を鍛えつつ、私もまたファラオとしての経験を積むためにちょうどいいと貴方を選んだのです。王からの言葉。受け取らないのですか?」
「いいえ。王からの選抜。ありがたく頂戴します。ファラオ・ニトクリス。まだまだ未熟なマスターですが、どうかよろしければ人理修復へ助力を願います」
「よろしい。それで、よければですが皆さん。アンにエレナでしたね。聞けば海賊に術者。まあ、賊というのはあれですがしっかりと善い行いを今はしていると聞きますし、航海の話や船乗りのこと。そして学問についても是非聞かせてくれれば」
「もちろんです。多分、まだ部屋に持ち込んだ酒で一杯やっているのと、本を読んでいるでしょうし呼んできますよ」
ふむ・・・契約してくれますか。オジマンディアス様と私の話した内容はどうしても一時オジマンディアス様たちとカルデアの接触は断つので、その間もニトクリスというファラオとしての才覚も能力もあるけど在位期間の短さ故に見聞を広める機会に恵まれなかった彼女に刺激を与えたいという配慮ですか。
そしてニトクリス様が選んだのは元様と。ふふふ。甘酸っぱい香りがしますが、カルデアでどうなるかこれは楽しみが増えました。
さて・・・酔いも来ましたし寝ましょう。いい夢が見れそうです。
「只今戻りましたー。お土産た~っぷりですよ~」
「おお、戻ったか。しかし大量の魚に酒。これはビールというやつか!」
「わぁー太陽王ったら太っ腹ね! まるでちょっとした宝船のようよ!」
大量のお土産と食料をいただいて山の里に戻れば皆様目を輝かせて私達が運んできたものをみて、三蔵様に藤太様も満面の笑顔。
「ちょうどいい時間だし、今からこれでご飯にする? 華奈さん」
「ふむ。良い時間ですしね。よし。じゃあー早速これで皆さんに豪華な食事を振る舞いましょう! 銀嶺隊の料理メンバーであっという間に作っちゃいますよー」
「あ、私も手伝います! 頼光さんにエミヤさんにも料理を教わっていますし!」
「うふふ。あ、でもお米がないので良ければ藤太様。お米を頼んでも?」
「もちろんよ! さあ、無尽俵。美味しいお米がドーンどーん!!」
私の方も銀嶺隊を呼び出して料理人メンバーで調理場を用意して、下ごしらえをしている間に藤太様も宝具の俵で米をどんどん出してはそれを壺やカゴに入れて綺麗にしておきつつ、私の指輪で魔力から水を生成してそれで米を炊き始める。
「はーいお酒が戒律でだめな人ははちみつとオレンジのジュースに、お茶にシロップもあるから飲んでいってー」
「甘い果実もあるわよ。ちゃんと人数分あるから並んで並んでー」
皆で並ばせて炊き出しをしてワイワイ愉快に。
「さ、ベディヴィエール様にホームズ様も。エジプトの大河で取れた新鮮な魚に、キンキンに冷えたビールですよ」
「おお、ありがとうございます華奈殿。では・・・はぁ・・・美味しい・・・! 染み渡るようなビールも、噛めば旨味がしみるような焼き魚も・・・」
「ふむ。うん・・・これはいい・・・思わず食べすぎないようにしていかないとな」
まあ、ホームズ様の時代はメシマズ真っ只中のイギリスでしたしねえ。そりゃ、素直に称賛しますか。ふふふ。
『この状況下でも宴会みたいなことができるって藤太の宝具も、太陽王の気前の良さもすごいなあ・・・あ、そうだ。華奈。決闘に関してだけどメンバーは決まっているのかい?』
食事を食べている中、ロマニ様が連絡をくれたのでちょうどいいとメモを出していく。
「えーと。こうですね。あちらの方の戦力は獅子王含めて5人。で、こちらの場合は 1 オジマンディアス 2 初代翁 3 アーラシュ、頼光 4 マシュ 5 私、ベディヴィエール の7人で当たります。誓約書にもその人数まででいいと許可を得ていますし、代わりにこのメンバー以外はこの決闘が終わるまで絶対に戦えません。
横入りも駄目です。互いに互いがぶつかるとなった戦いにはこのメンバー内でもです」
『ふむ。藤太とかも入れたいけど、それでもこの特異点にいるメンバーの中では最強格が揃っていると言って良いね。勝算はある。それに、ギフトを得た英霊でも、華奈ならきっと負けないだろう』
当然です。負けてなるものですか。
「ふふ。まあ、そこは大丈夫です。とりあえず、そちらにもビールと魚、麦を送るので良ければ保存を。美味しいですよ」
「明日になればいざ決戦。ですね。ふふふ・・・」
「あっという間ね。華奈。寝なくて大丈夫なの?」
夜も軽い宴となって皆で騒いで楽しんだ後、夜風に当たれば三蔵様が。いやはや、昨晩といいいろんなイベントにあいますね。
「ええ。昼寝もしましたし、もう少しだけ夜風にあたって。三蔵様は?」
「あはは。子どもたちの寝かしつけと見張りの人たちに夜食を配りに言っていたら今までかかって。華奈。一つ聞きたいのだけど、貴方はなんでここまで勇気を持っていられるの?
マシュや藤丸くんに聞いたけど、華奈は基本身内や友達の問題や悩みは慌てたり気をもむことが多いけど、この人理焼却・・・御仏も、神仏も恐れぬことを成し遂げてしまう魔術王相手にも怯まない。怖くはないの?」
三蔵様もそれを聞きますかあ。まあ、これは私の気性もあるんでしょうけどね。
「うーん。怖い。かもしれませんが、戦える手段は考えているのと、家族や友達、仲間たちも倒したいと、どうにかしたいと思っているのです。なら戦うべきでしょう? それにまあ、ある程度なら絶望を許すやわな魂はしていないかもですね私は。うふふふ」
ぶっちゃけブリテンでのランスロット浮気騒動とかそっちのほうがよっぽど怖かったですねえ! そう思っていたら三蔵様はクスクスと笑っている。
「うふふ。なるほど。悟空のような強いだけじゃない。いえ、既に勇気も覚悟もある。なるほど。華奈さんのことがよくわかったわ。じゃあ、よければ私もカルデアに招いてくれれば。皆の悩みを聞いたり、説法を教えたり出来そうだし」
そう言って三蔵様は私に錫杖を渡してくれる。いやはや。大事なものをまた。ふふ。ありがたい。
「ええ。ではでは、しっかりと明日を超えて、カルデアで会えるように頑張りましょう。感謝しますよ三蔵様」
「うんうん! ありがとう華奈さん。私の弟子としても、カルデアの騎士としても明日は獅子王をふっとばしてきて!」
二人で水杯を交わして。それから冷えてきたので寝床に戻り就寝。明日に備えましょう。
「さて・・・無事にここまで来ましたが・・・門を開けている・・・」
「よほど自信があるのであろうよ。もしくは奴らにも騎士道精神が残っていたか」
「まあ、変に閉じこもられたりするよりよっぽど良い」
「ええ。あの槍、いえ。塔が閉じられたら大変ですしね」
決闘の日。すっかり難民のキャンプがないキャメロットの大きな城門は開かれていて、遠くからでも私達を待ち構えているのがわかる。既に来ているオジマンディアス様に、私達決闘に挑むメンバーで歩いて近づけば、城門に立つのはガウェイン。
「来ましたね。先生に・・・太陽王、戦士の皆様。私達獅子王の騎士も決闘を受け入れます。が、獅子王はこの聖都の玉座の間で待っています」
「ほう。そして太陽の騎士の貴様がそこにいる。ということは・・・」
「ええ。先生の書簡の方での意見を想定した趣向で玉座の間に行くまでの間に我々騎士が戦士として立ちはだかり、王を狙う戦士たちとぶつかることをします。
王を守る4人の騎士の一番槍を承ったのはこの太陽騎士ガウェイン。そちらの方は誰が相手されますか?」
なるほど。私達が獅子王の塔を壊そうとするゲーティアの手先とした想定戦の意味合いもあると。それに、ガウェインのガラティーンの強みを活かす意味でも、太陽の加護を受ける意味でもガウェインは巻き添えを考えると都市の中で暴れさせるわけには行かないということもありそうです。
「ほう。では最初は余が行こう。太陽の加護を受ける騎士。つまりは余の加護を受けるもの。弟のようなものよ。道を踏み外した弟に説教をするのは努めよ」
ガウェイン様と戦うことになったのはオジマンディアス王。神殿の宝物庫から持ってきたという大きな杖を持って前に出る。
「こい。太陽の騎士。銀狼殿の『元』一番弟子として、その剣技の冴え、太陽の加護。剛力ぶりを余が直々に見定めてやろうではないか」
「太陽王と戦えるのは光栄の至り。ですが・・・元。ではありません。今も私は先生の弟子で、そしてこれからも守護するものです!」
気合を入れてガラティーンを抜くガウェイン様。いや、今も生きているガウェイン様を始めとしたこの世界線のガウェイン様等兄弟姉妹は愛弟子ですが貴方は破門です。
少なくても罪をすすぐ、禊を済ませないと無理無理。まあ、そんな事を考えながら私達の前で二人の太陽の力を振るう戦士たちの戦いが始まりました。
次回、オジマンディアスVSガウェインからの獅子王陣営と戦士たちの戦いに。