転生愉悦部の徒然日記   作:零課

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 何かの機会でアヴァロンで過ごしているフランを出す際は水着のときの感じで行くか、中の人的な意味でツッコミ役(ビュティ)にするか。まあ間違いなくその際はストーム1と華奈とオジマンディアスがハジケている。ビュティポジはメアリーでも良いんですよねえ。中の人がこれまたビュティ役だったので。







 ~夜明けの時間、カルデア~


プロフェッサー「華奈くん。備えができた。その1つを黒ひげさんやドレイクさん、アンさんとメアリーさんにもデータを送っておく。いいかな」


華奈「ええ。それでお願いします。いやはや、あの刺激を形にできそうで良かったです」


プロフェッサー「良い参考例を見せてくれたからね。じゃあ、また休んでほしい。ウルクでの旅路。武運を祈る」


華奈「ええ。おやすみなさいませ。プロフェッサー様。仮眠は取ってくださいよ?」


大乱闘スマッシュウルク
愉悦部の聖地、聖なる時代? へ


 さてさて。いよいよ第七の特異点・・・遠足の前日のようなワクワク感を感じています。前もってオルガマリー様やダ・ヴィンチちゃんから聞いているので。

 

 

 その場所はわたしにとってもすごい場所。ある意味この時代に行けるのは憧れです。

 

 

 「えーと・・・カメラと、予備のバッテリー・・・あと、神代・・・メディア様、モルガン様印の正露丸と救急箱。うん。これくらいですかね。あとは、武器を担いでと・・・」

 

 

 銀嶺隊で持ち運びもできるのでそこは問題ないとして、私自身の装備も完了。最後の仕込みを自分の体にしてからいざブリーフィングルームへ。

 

 

 「おはようございます。ロマニ様。ダ・ヴィンチちゃん。オルガマリー様。ストーム」

 

 

 「おはよう。華奈。よく眠れた?」

 

 

 「やぁやあ。華奈。いい顔しているねえ。今までの中でも最高にいい笑顔と肌艶だ!」

 

 

 「おはよう。いよいよね。ゲーティアの残した最後の特異点・・・」

 

 

 「おはよう。マスター。準備はOKか?」

 

 

 みなさんと挨拶を交わしつつもちろんと返して朝の紅茶とおやつをかじりつつ待っていれば藤丸様、マシュ、ストーム2の皆さん。元様、ニトクリス様も無事到着。ニトクリス様と元様は・・・うん。腰の方は大丈夫そうですね。

 

 

 「さて。皆揃いましたね。今回行く場所について説明します。その場所は人類史の始まり。各文明の興りたるもの。世界が未だ一つにあった中の世界そのもの。紀元前2600年。古代メソポタミアの地。シュメール文明始まりの場所だ」

 

 

 「この時期に生まれたもので今にも残る概念としては一週間という日付の区切りが有名ですかね。一年の区切りを12ヶ月とした考えは古代中華の春秋戦国時代、呂不韋による『呂氏春秋』ですが、曜日の区切りを生んだのはもっと古いこの地域からとされているとか」

 

 

 「60進法とか、1分は60秒という区切りもここから来ていると言われる。すべての道はローマに通ず。というならまさしく古代メソポタミアはすべての興りはメソポタミアにあり。と言えるくらいだ。なにせボードゲームもあったようだし」

 

 

 「はぁー・・・ボクらの時代にも大きな影響があったんだね」

 

 

 まさしく。というか古代の文明たちは皆凄まじいんですよね。知の巨人、天才たちがそこかしこで今につながる概念や発明を生み出していますし。

 

 

 「まさしく。そして神と人間が袂を分かつ最初の場所とも言われているけど、それでも神々の存在は常に傍にあって、強くあり続けた最後の時代。その結果というか、古代を遡り存在証明や君たちのサポートに回す人数の関係で最初から連れていけるメンバーはこの人数だけだ」

 

 

 「まあそれもあるのでストームチーム入り、銀嶺隊入をしたモルガン様とアルトリア様にも今回は存在証明やカルデアのスタッフのサポートとして回し、ロット様も参加。余裕ができれば色々選択肢の幅も広がるでしょうし、危険ですが皆様連携を取って動きましょう」

 

 

 「わかった。それなら、藤丸君の安全は俺が守ろう。最古の時代にも今の時代の人間の意地を見せてやらないとな」

 

 

 「わはははは。今更神代の時代である程度のものは見ても問題ないでしょ大尉は。グラウコスに銀の人に、さんざんやべーの見てきたんだし」

 

 

 「それを全部ぶち殺した大将もな! しかし・・・神代の時代かあ。お祈りすれば、ご利益のすごいのかねえ?」

 

 

 「しっかりとした捧げ物と神に願うまでの道のりが確かならきっと答えてくれるでしょう。まあ、この地域の神々はよく知りませんけども・・・」

 

 

 兎にも角にも、下手な英雄たちよりもやばい戦闘を切り抜け続けた不死身のストーム2に、最高の盾と言えるマシュ。神の化身。オジマンディアス様に近しいほどに格を高めたニトクリス様。そして神代の時代最後ですがその次代のまつろわぬものや妖精、幻想種の管理者代行をしていた私に、言わずもがなのストーム1。

 

 

 不死身の生存力と神代の時代を知る英霊たちでの布陣ですし。ひとまずこの時代に挑むメンツとしては悪くないはず。

 

 

 「じゃあ、皆。コフィンに入って。私の方もすぐに存在証明の手伝いにはいるし、任せてほしいわ」

 

 

 「はい。行ってきます。所長。皆さん!」

 

 

 マシュの言葉に皆で手をふりあってからコフィンに入りいざ、バビロニアにレイシフト開始です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「何と言うんでしょうか・・・銀嶺隊の狼や猪とは違う。いえ、敵へ向ける目はそれに近いですがもっと・・・憎悪を含んでいるように思えたんです」

 

 

 「獣が憎悪を・・・銀狼殿の軍隊の獣とはまた違う・・・むむ・・・」

 

 

 レイシフトのその先は、いきなりの上空からのスタート。これ自体はマシュの宝具でなんとかなった。けれど困ったことにまた華奈さんとストーム1さんはどこかにはぐれて元さん、僕、マシュ、ストーム2、ニトクリスさんのメンバーでゴーストタウンとなっていたこの時代の都市で神話の中でもまるで思い当たるフシのない、見たことのない憎悪にまみれた魔獣に襲われるともう散々だ。

 

 

 「この時代最大の都市。といえばウルク。華奈が敬服し、英霊の座でも色々交友があったと言われるギルガメッシュ王の都市だが・・・故に、そこにレイシフトしようとしても結界の防御で弾かれるとはなあ・・・

 

 

 ふむ・・・この状況が状況。魔獣たちも怖いが、ウルクにはいるための関税代わりの物資や情報がほしい。一度俺達で街を少し見てくる。元、ニトクリス、マシュ、藤丸はそこから動かないように。行くぞ」

 

 

 「おう。しっかし・・・ゴーストタウンに魔獣の群れ・・・嫌なものを思い出しちまったぜ」

 

 

 「タッドポウルに占拠された街のことですね。あれは・・・確かに」

 

 

 「生存者がいれば御の字と捉えよう」

 

 

 ストーム2のみんなはひとまずまちの中で資材収集と情報、生存者を探すために街の中に。

 

 

 『神代の濃いマナのせいでこっちに来る情報伝達も遅れているね。情報処理がどうにか追いついて行けているってくらいには。

 

 

 ストーム2の皆は?』

 

 

 「一応生存者の捜索と情報、資材集めに行きました。ここがウルクから離れている都市ということならウルクに入る際の関税などの代わりとしての資材も集めるとかで」

 

 

 『ふむ・・・まあ、この時代ならギリ物々交換も通るかもだし、悪くはない。か』

 

 

 「それもですがロマニさん。華奈たちの方はどうです?」

 

 

 『そこは問題ない。同じように上空にレイシフトしてしまったけど深い森の方にレギアたちを呼び出してストーム1と一緒に森の中に着地。今は森の木々の間を忍者みたいに走りつつ物資を集めているよ』

 

 

 「たくましいですね銀狼殿は。森というと、恐らくあそこの方向ですかね?」

 

 

 多分、こういう経験はこの前のエルサレムでもしちゃっているのと、まあ、サバイバル生活もなれているだろうからこうして魔獣たちと当たらないようにしつつ移動していると。無事で良かった。

 

 

 「今回は派手に遠くに行っていないようだし、すぐに合流も出来そうだ。ストーム2のみなさんが戻ったらカルデアの情報を聞きつつ合流お”っ!!?」

 

 

 ニトクリスさんの指差す森の方を見てこれならエルサレムのようにはならないだろうと安堵しつつとりあえずここを動かずに大尉さんたちが来るのを待つ。前に突然なにかの悲鳴とその悲鳴を叫んでいる固まりが元さんを押しつぶしてしまう。

 

 

 「あだだだ・・・・きゃあっ!? なにこの! 誰よ! 私に触れるのは!」

 

 

 「おぶ・・・! あ、あの・・・こ、ここです・・・かふ・・・!」

 

 

 黒髪ツインテールの露出度がほぼ水着のすっごい美人な女性が元さんの顔をお尻で潰してしまい、元さんはとっさに突き出した手でこの女性のおしりをもんでいるような手つき。

 

 

 多分、EDF技術を一部流用した元さんの新型礼装のおかげで無事なんだろうけど・・・うん。顔を赤くして叫ぶ女性の方の意見もわかる。そりゃあ、あんなガッツリとラッキースケベを満喫したらね。元さんも顔を赤いままだし。鼻血は衝突のせいなのかなんなのか。

 

 

 マシュもフォウもちょっとええ・・・って顔だし。

 

 

 「いきなりの破廉恥に無礼に、私の体に触れた・・・貴方、ウルクの民でもないわよね? 容赦なく殺してあげる。手足を射抜いて、その後で獣の餌、に・・・」

 

 

 (あれ? すっごいいい男じゃない。しかも、なんでかしら? 妙に親近感があると言うか・・・いや、でも私の体に触れた上にこの始末! ちゃんと殺しておかないと私の威厳に関わる・・・!)

 

 

 「ちょっとまちなさいそこの女神! たしかに我が同盟者が貴女の臀部を揉んでしまった不敬は然るべき罰を与えるべきです。しかし、同時に私達はここで大人しく仲間の合流を待っていたなかで急に貴女が衝突してきました。

 

 

 そこの部分を無視して一方的に責めるというのは酷というものでは? 可能なら裁判でも、こちらの映像記録でも出しましょうか?」

 

 

 「い、いえ! 誰が裁判なんて! あれの交通事故、乗り物に乗っている方が基本悪い扱いになるんだし! ん? あれ? アンタも女神? ではなさそうだけど・・・神の気配をだいぶ感じるわね。しかも、私と近しい空の・・・どこかの女王様かしら? 

 

 

 そ、そして・・・それはそうかもだけど! でも、同時に私にこの不敬をするのはそうそう許されることではないわ! 私の名前を知っているでしょう!」

 

 

 ニトクリスさんがしっかりとその女性に待ったをかけてとりあえずそっちにも悪い部分はあるからそこも差し引きで考えるべきといえば、あちらも流石に今はホルスの化身に近しいニトクリスさんの言葉には聞く耳があるようで。

 

 

 少し迷いつつも、でも元さんに悪いと言おうとしていたら元さんも頭を下げていく。

 

 

 「申し訳ありませんでした女神イシュタル。その、私もつい反応ができずに。ウルクの都市神である美の女神。こちらの方も謝罪の意思はありますし、どうかこちらを・・・」

 

 

 『女神イシュタル!? 元の言う通りでいくつもの女神としての顔を持つ神話の中でも上位に位置する強力な神霊だ! そ、そりゃあそうなるよ・・・』

 

 

 「遠見の魔術? まあ、その声の主は一発殴りたいとして、へぇ~? わかっているじゃないの。そうそう。そうして誠意を見せればわたしも示談で・・・良い宝石ね。いや、これ星の内海の宝石の1つじゃないの!」

 

 

 「私の家族の騎士の分けてくれたものでして。どうかこれでこの失礼を許してくれれば」

 

 

 まさかのとんでもない宝石・・・いや、多分これ、華奈さんが妖精さんから

 

 

 (・ヮ・)「かなさんのかぞくにあげるです?」

 

 

 (・ヮ・)「もっとほしければおかしをくれるのです」

 

 

 ってことからホールケーキ20個と交換したものの1つだったかなあ? いや・・・多分これ1つで魔術協会泡吹くよねえ。一応僕もフラムさんとかエレナさんから魔術協会もある程度教えてもらったし。

 

 

 「いいわ。じゃ、これはもらって、特例で許すとして、そうね。わたしはちょっと別件があるからいなくなるけど、ウルクに生き延びて来ることが出来ればまた会うのを許してあげる。じゃあね」

 

 

 そう言って最後は上機嫌で去っていくイシュタル。嵐のような女神だったなあ・・・

 

 

 あ、ウルクへの方角を聞くの忘れてた!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「三女神同盟。ですか?」

 

 

 「ええ。この時代の聖杯はまだ誰の手にも渡らず、そして、今この時代を見出しているのは人類を滅ぼそうとしている三柱の女神たちなのです。

 

 

 先程僕らが戦った魔獣もその一柱の女神の配下。いえ、子どもと言っていいでしょう」

 

 

 「女神によって・・・か。同時に、なるほど。それなら俺達が知らない魔獣だったのも筋が通る」

 

 

 「どういうことです。大尉」

 

 

 「知られている魔獣であれば対策がうたれてしまう。それをするよりも新しく権能や能力で生み出せるのなら新たな、未知の部分と女神の子供という強みを押し付ける方が良い。知らないというのはそれだけで武器にもなり得るからな」

 

 

 「確かに・・・」

 

 

 あれからイシュタルがいなくなって、大尉さんらも人は見つからず、せいぜいが遺品と思われる宝石や武器、布切れ程度。これらを集めていればなんと英雄王の親友エルキドゥがウルクに案内と護衛をすると言ってくれたのでありがたくそれを受け止める。

 

 

 そして、そのさなかで知る女神たちが人類を滅ぼそうとしているという話に皆で驚きも出るが納得もする。

 

 

 「割と神話では人を選びつつ滅ぼす。ノアの箱舟とかのような話もあるしなあ・・・今回はそれがよりハードなものと・・・」

 

 

 「ええ。それにメソポタミアの神は人間は神々の労働力。自分たちの代わりに仕事をするものとして作り出したと語っています。だから庇護対象ではあっても手放せない愛情の対象ではない。大方、今の人類を根こそぎ滅ぼして新しい神代の時代でも作るつもりでは?」

 

 

 「それが事実なら、止めるべき話です・・・! そして、私達がいた場所のまちは既に滅んでいた。なら、ウルクの方は今は一体?」

 

 

 「現在ウルクは三女神同盟のうち最大勢力の『魔獣の女神』の軍勢が一番苛烈に攻めているでしょう。ほら・・・見えてきた。ここの高台からなら、今の北壁の様子がよく見える」

 

 

 エルキドゥに促されて皆で高台から見る光景は、何もかもが圧巻。そしていくら特異点でも、ケルトの軍団を見たあとでもこれが現実とは思えないようなすさまじい光景に息を呑む。

 

 

 「な、何だこれは・・・果ての無いように思えるほどの大きく巨大な城壁・・・」

 

 

 「それに・・・魔獣の数が・・・ざっと見るだけでも数万以上は固い・・・!」

 

 

 「おいおい・・・空の戦力が少ないのが救いって言えるほどじゃねえぞ! 平原でプライマー共とやり合ったときを思い出すほどじゃねえか!」

 

 

 魔獣が大地を埋め尽くす獣の群れ、それを塞ぎ止めるためであろう長城のような巨大すぎる壁。そして、その前にある防壁代わりの逆茂木。壁の方で聞こえる戦闘音。

 

 

 城壁目掛けてなだれ込み続けている魔獣たちも一匹一匹が銀嶺隊の魔獣たちを比較に出す程度には強い。それがあの数・・・

 

 

 「そう。あの城壁は魔獣たちが北部を埋め尽くした時にバビロン市を解体してその資材で作り上げたもの。今では人間の希望。四方世界を守る最後にして最大の砦。絶対魔獣戦線バビロニア。と」

 

 

 「都市1つ分の資材で作った城壁! 通りであんな規模になるわけだ・・・」

 

 

 「文字通り小山の連なるような城壁、それにしても規模が凄まじい。しかし、それでもあの魔獣たちの強さを考えると・・・」

 

 

 「厳しい・・・と思える」

 

 

 『北部にはこれの数十倍の魔力の数が反応している。こ、これで人類が生き残って、しかも城壁に穴がないのが不思議だぞ!?』

 

 

 ロマニの言うことが最もだ。なにせ一体一体がケルト兵を容易く何人も屠れるであろう魔獣。それがこの数。女神の子というのなら今後も増やせる可能性もある。英霊システムでスケールダウンした神霊ではなく、文字通りの『神』がここにはいるというのだから。

 

 

 でも、エルキドゥの話を聞く感じでは、その砦、壁は砕けていないように思える。ということは。

 

 

 「信じきれませんが・・・城壁の外に出て、戦っている兵士のみなさんが見事に・・・この魔獣の群れの攻撃を防いでいます・・・! すごい練度です! 一人一人が銀嶺隊の兵士に近しいほど!」

 

 

 『いやいやいや! それつまり一人一人がアメリカでケルト兵10人同時に相手して軽々と屠り、100人将以上は円卓の騎士ともある程度打ち合えるあの怪物部隊と同じ練度の戦士たちがあの城壁の下をカバーできるほどにいるってことかい!? どれだけ頑丈で屈強なんだシュメールの人々は!!』

 

 

 「それくらいで驚かれても。彼らは半年もの間あの壁を維持しているのですから。一部の隙のない交代精度に練兵術。軍の運用術に防壁からの援護射撃。戦いながら兵士を鍛え上げて損傷した兵士はすぐに下げて徹底的に休ませ、回復させる。

 

 

 まさに拠点防衛の究極ですね。そこにあの城壁ができるほぼ同じ時期に異邦からやってきたとある騎士。そして、ウルクを治める王ギルガメッシュが呼び出したある2つの戦士の部隊。そして守備隊を束ねるある男。その存在が特に大きくあと6ヶ月でも耐えきるでしょうね」

 

 

 「はい・・・! 負けているように見えますが、全体的には勝ち、そして何より負傷者がでても穴を塞ぐのが早い。異常なまでに乱戦、混戦。数の不利な戦いに慣れているような動きです」

 

 

 「ギャラハッドの記憶や経験も体に染み込みつつあるマシュがそういうのなら、そうなんだろうねえ。華奈さんも認める守りの名将ジャック将軍の守備術も使えるし」

 

 

 「なにはともあれ、エルキドゥのような戦士からの視点でもあの壁は容易くは落ちないと。それなら、早いところギルガメッシュ王に謁見をして、私達も助力をするようにしないと。この時代を修正するための聖杯を探すためにも」

 

 

 元さんの言う通りだと皆が頷いて歩き出す中、森の方から駆けてくる、いや、二人は馬に乗ってくる四人。

 

 

 「あ、みなさーん」

 

 

 「おおー無事だったんだなー皆。おろ? そのお姉さん・・・? は誰?」

 

 

 「おや、君たちがカルデアのものかい? いやー3日も歩いて足が棒になっていたところに華奈くんが馬に乗せてくれてね。魔獣の女神のお膝元の森からすぐに出られてよかったよ! 君も良かったじゃないかアナ。栗毛はいい子だよ?」

 

 

 「・・・・・」

 

 

 華奈さんとストーム1、そして、白いフードに青の交じる白髪の美男子。と、黒いフードに大きな紫色の刃の大鎌を持った少女。

 

 

 「お母さん。ストーム1さん。無事だったのですね! そこのお二人・・・は・・・ま、マーリンさん!!?」

 

 

 『はああああーーーーーーー!!!? あり得ない! なんでマーリンがここにいるんだ! こいつ英霊になっているわけないよ!? あ、もしかして!?!?』

 

 

 「んー? 遠見の魔術かな。はははははは。そりゃあ私は死んでいないからね。今も元気に生きている生身のマーリンお兄さんさ。ま、華奈君がいるのならもう分かるだろう? わたしも来ているんだよ。アヴァロンからちょっと手助けにね。カルデアにもいわゆる種火。プロメテウスの火を炉に入れておいたりで頑張っていたんだぞう。

 

 

 で、君たちの名前を教えてもらっていいかな? いくら華奈くんの知り合いと行っても、名前を知らない人と一緒に歩くほどわたしも用心がないわけはない」

 

 

 「マーリンシスベシフォーウ!!」

 

 

 思い切りマシュとロマニが驚き、フォウはなんでか死ぬべしと言ってベシベシと全力で飛びかかってタックルを仕掛けてくる。

 

 

 「え、い、いやぁ・・・あのマーリンが? でも、うん。それならアルトリアさんにモードレッドさん、イグレーヌさんにモルガンさんがいるのも納得・・・あ、えっと。藤丸です」

 

 

 「マシュ・キリエライト。藤丸先輩のファーストサーヴァントです。英霊としての力はギャラハッドさんから借りています」

 

 

 「俺達はストーム2だ。そこのストーム1の同僚。同じ部隊の中の1チームと思ってくれると良い」

 

 

 「元です。カルデアでマスターの一人として参加しています」

 

 

 「我が名はニトクリス。ホルスの化身であり偉大なるファラオです。しかし、そうですか。貴方が騎士王の師のような存在で、銀狼殿、華奈さんの仲間でもある魔術師」

 

 

 「私はエルキドゥ。彼らを護衛しつつウルクにつれていく予定です」

 

 

 皆の自己紹介が進んでいく中、エルキドゥと聞いた瞬間、華奈さん、マーリン、ストーム1の表情が一気に曇り、あるいは鋭いものに変わる。

 

 

 「エルキドゥだって? うーむ。困ったなあ。それはとても困る」

 

 

 「ええ。この時代、この時期のギルガメッシュ様はエルキドゥ様の死の後に不老不死の霊草探索から戻ってきたあとの王様です。つまりー・・・」

 

 

 「英霊として存在しているならまだしも、なんで、現地の反応や存在として、そこにいるんだい? なあ、パチモンさんよ!」

 

 

 ストーム1と大尉さんたち、華奈さんが即座に飛ぶ斬撃を居合で、そしてMA10Eスレイドで射撃を行うも、それを回避してエルキドゥ。いや、それに扮していたのであろう存在は後ろに下がる。

 

 

 『た、たしかに! ギルガメッシュは親友エルキドゥの死をきっかけに不老不死の霊草を求めて冒険を行った。それの後の時代がここというのなら、エルキドゥはとっくに死んでいる。だというのに、たしかにその反応は現地人のものだぞ!? どういうことだ!!?』

 

 

 「ふ、ふふふふふふふふふ!! まあそうだよね。これくらいの即興の芝居はバレてくれないと嘘だよね!」

 

 

 「やれやれ・・・エルキドゥを騙って。あわよくばさっきの森の方に誘い込んでって腹づもりですかねえ。どれ・・・やりましょうストーム。相手は神代の、神々が生み出した兵器と言ってもいいもの。なんで生き返っているのか知りませんが、しばいて聞きましょう。

 

 

 倒そうが逃げようが逃げられようが面倒な事情を聞かされそうなら手柄と情報を持っておく方に限ります」

 

 

 「同感だ。それに案外あっちもそういうノリが大好きそうだしなあ」

 

 

 エルキドゥ? は嘘をついていたのか。それとも、死んで尚復活をした。だとしたらなんで親友であるはずのギルガメッシュ王のところで戦わないのか? 疑問が尽きないまま僕らも急いで臨戦態勢を整えた。

 




 モードレッド「そういえばさ母上。先生の護衛の件。伝えたの?」


 モルガン「・・・あ。二代目のブリトマートを呼ぶの忘れていたわ。銀嶺隊加入が嬉しくて・・・」


 モードレッド「ええー? おいおい。しょうがねえし。とりあえずウルクから戻ったら一度顔合わせしようか。聖槍の方の叔母上のような急に襲う相手への対処としての護衛と、アイツの騎士修行としてお願いって」


 モルガン「そうね。いやー恥ずかしいわ・・・」


 モードレッド「わははははは!! 母上りんごみたいに顔真っ赤ー!」


 モルガン「こ、こらモードレッド! 母をからかうものじゃありません!」







 ドレイク「さーてと・・・ウチ等のマスターたちのために、ちょいと用意しに行こうか。何時でも動けるように」


 黒ひげ「ですなあ。これに関しては拙者たちの仕事もある。そして、何より想定しているものがものなら」


 アン「私達こそふさわしい人材であり、備えも出来ている」


 メアリー「しかしまあ、華奈さんは一体どこまで備えと、その考えをしていたんだろうね。まだまだ手札を隠しているようだし」


 ドレイク「さぁてね。ま、良いじゃないか。アタシらは楽しい時間のために気合い入れようじゃないか! 旨い酒と飯、住処、そしてこの戦いというお宝に応えるためにもろくでなしでもやることやるよ!」




 はい、始まりましたウルクへの旅が
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