転生愉悦部の徒然日記   作:零課

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 華奈「おおーありがとうございます。これらがあればだいぶ使えそうです」(モルガンから妖精たちや自分で作った植物の種子をもらう)


 モルガン『いえいえ。お姉様のためですもの。それと、知り合いからこれもいただいたので良ければどうぞ。お姉様には相性がいいかと』(オレンジ色の三角錐のものを送る)


 華奈「ほう・・・? なるほど了解です」


 モルガン『私の方でも何時でも増援に来れるようにしているので、ふふふ。どうかお願いします』


短期バイト

 「では、今日の私達の仕事はシドゥリさんからもらった羊毛の刈り込みとそれを集めて洗い、羊を洗うことだね。羊毛は生活の服にも、布、生活に必要な物資。それを賄うためにも頑張ろう」

 

 

 「ええ。家畜は貴重な財産。私たちの時代からその家畜を買うのは財貨のあるものたちだけ。マシュさん。藤丸さん。アナさん。用意を」

 

 

 シドゥリさんから送られていた粘土板に書かれていた今日の依頼は朝は羊毛の収穫の手伝い。古来から羊や牛飼い、ヤギなどの家畜を買えるというのはお金持ちの証であり生活の糧。

 

 

 その仕事をできるとなれば英雄王、いや。今は賢王か。あの人に評価を稼げるように励むべきだ。

 

 

 「ふわぁ・・・あれ、華奈さんは?」

 

 

 「華奈は畑の仕事と木材の運搬に栗毛やタナボタチャン、ハチたちを連れて夜明けにはでたよ」

 

 

 「私達にも護衛というか、牧羊犬代わりに狼を3頭貸してくれました。さぁ、いきましょう」

 

 

 「はい。もこもこの羊さんたちの毛。収穫してその海で戯れたり抱きついたりしたいです!」

 

 

 「もこもこ・・・今はもふもふ」

 

 

 アナは銀嶺隊の狼に抱きついて撫で回して狼の方も心地よさそうにしつつペロペロ舐めている。いやはや、一匹がサラブレッドサイズなのもあって本当に頼もしい。

 

 

 粘土板の案内に従っていざ出発。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「おお、貴方達が手伝いをしてくれるのですね。そして銀嶺隊の狼も! 魔獣よりも大きくて頼もしい・・・では、このナイフでちゃんと刈り取っていくことになります。

 

 

 私達が連れてきて仕切りの中でカットをしていくことになりますので、どうかお願いします」

 

 

 「はい! それにしても・・・すっごい・・・まるで羊毛の巨大な塊ですね」

 

 

 「あはははは! 今ウルクはとても忙しい。新兵の補給や、鍛冶場に働き手が行っていたので毛が伸びて伸びて。なのでこうして人手を借りられるのはすごく助かりますよ」

 

 

 とても朗らかで血色の良い優しい人柄の牧夫さんが説明をしつつ鞘に入ったナイフを人数分手渡してくれる。

 

 

 鋭い切れ味・・・私たちの時代に使うひげ剃りに使えるような切れ味だ・・・すごい技術だなあ・・・

 

 

 「よし。じゃあ、オオカミくん。この子達を誘導して・・・」

 

 

 羊毛を刈り取る作業を見せてもらい、いざ作業となる前に銀嶺隊の狼達がどこかを向いてグルルと唸り声をあげて臨戦態勢にはいっていると、そこに若い男性が焦って駆け込んできた。

 

 

 「お、おーい!! 大変だ牧場長!! 魔獣だ! 魔獣が来やがった!!」

 

 

 「なんだって! どっかの抜け道か、迂回してきて来た奴らか!?」

 

 

 「た、たぶん! そんで、羊の毛を狩る際にその毛の匂いからつられてきやがった!」

 

 

 魔獣が!? いや、たしか賢王様と最初にあった際に報告の中で確か街道に魔獣が巣を作ったという話もあったし・・・多分あの城壁で闘う以外でもはぐれた数匹の群れが迷いでてしまったのか?

 

 

 う、うーん。そうなると、ここを開けるわけには行かないし・・・

 

 

 「マシュ、藤丸、アナちゃん。オオカミくんたちと一緒に羊たちと牧夫の皆さんを守りながら作業をしておいて。オオカミくんたち一匹は私と。残りは警戒をしつつ守ってあげて。ニトクリス。行こう。支援は私に任せて」

 

 

 「わかりました。行きますよマスター。私の初陣。その力を見せてあげましょう!」

 

 

 ドゥンケルN236R を担いで急いで現場に急行。狼の誘導も相まってしばらくいけばあのえげつない顎とたてがみ、憎悪をたぎらせる目を持つ魔獣たちが20匹ほど。

 

 

 これは・・・下手に逃がすのもアウトだ。幸い、私達が風下で、遮蔽物もあるから坂の上だけど、隠れられる。

 

 

 「マスター。ここはどうしますか?」

 

 

 「狼がいれば私はある程度堆退避も対応もできる。ニトクリスは霊体化して、街の方角を守るようにして移動して、私の射撃を合図に攻撃をしていこう。

 

 

 何秒で移動できる?」

 

 

 「10秒で。では、行きますよ」

 

 

 ニトクリスも私の作戦を理解してすぐさま霊体化して移動していく。魔獣たちが近づいていく中、岩陰に隠れていき、9・・・10!

 

 

 岩陰から顔を出して銃を岩に乗せてスコープ越しに魔獣を捉えてドゥンケルN236R を発射。

 

 

 「っづ・・・!」

 

 

 何度も練習はしていたけど、それでも実弾の威力。更にはスナイパーライフルの威力をマシンガンのような勢いで撃てるのだから反動が凄まじい。

 

 

 しかし、その威力もまたお墨付き。顔に当たれば顔の一部がえぐれて即死、足や体に当たれば動きが止まる。貫通こそしないが、それでも装弾数82発の弾幕はばらまいてしまえばそれだけで足止めに、動けない、死んだ魔獣を踏み越える、避けて襲いかかろうとしていく魔獣たちにも牽制。

 

 

 「ここですよ! 逃がしはしません! 出ませい!」

 

 

 ニトクリスも霊体化を解いてメジェドを呼び出して目からビームをぶっ放し、私の射撃と合わせてスカラベで魔獣たちの体を貫いていく。

 

 

 使い魔や神様の攻撃、弾幕の十字砲火で打ち据える中、魔獣の群れたちは全滅した。

 

 

 「ふぅ・・・死んでいる・・・よね?」

 

 

 「恐らく。一応確認のためにチェックの射撃をして、周辺の方も調べていくべきでしょう。同盟者。行きますよ」

 

 

 「はい。狼くんも一緒に」

 

 

 この後、念の為に街道や周辺に魔獣がいないかを調査して、魔獣の件と死骸を衛兵に報告して処理をしてもらう。

 

 

 ようやく話が終わり、私達も羊毛の刈込に戻ったんだけど・・・

 

 

 「ほふぅ・・・もふもふでしたぁー・・・白い波、素敵でした」

 

 

 「もふもふ・・・もふもふ・・・」

 

 

 既に羊毛の刈り込みは終わった後で、今は水で羊の体をブラシで洗い流しているさなかだった。

 

 

 「む。マシュ。そちらの方では無事だったのですね?」

 

 

 「ニトクリスさん。元さん。はい。こちらは無事でした。作業の方もとても楽しくて」

 

 

 「そうですか。それは・・・何よりです」

 

 

 ニトクリスも笑顔を繕うけどやりたかったようで頭の耳のような触媒が垂れてしまっている。後で慰めてあげよう。

 

 

 (・ヮ・)「ころころー」

 

 

 (・ヮ・)「ようもうろーるですー」

 

 

 いつの間にかやってきていた妖精さんが羊毛を転がして納屋においていると、特に大きな羊毛が急に止まり、ぱかり真ん中から横に割れて中身が開く。

 

 

 「給食の煮豆~」

 

 

 (・ヮ・)「にまめですー? にまめのかみさまですー」

 

 

 「変な神様でてきたー!!」

 

 

 「何だとコノヤロー! 本当は煮豆嫌いなんだよぉ!!」

 

 

 「なんでそれで神をやっているんですか!?」

 

 

 アフロでグラサンの謎の神様が出てきて、しかも煮豆は嫌いと来た。いやメッチャクチャだなあ!?

 

 

 あーでも・・・それなら・・・?

 

 

 「じゃあ、代わりにお昼ご飯のこの鶏肉の足はどう?」

 

 

 「受け取ろう。そして、これはお礼だ。奥義「晴れ、時々豆」では」

 

 

 そう言ってこの謎の神様は閉じる羊毛の固まりの中に戻り、開けても中には何もいない。そして、空から降り注ぐ大量の煮豆の原料の豆が降り注ぐ。

 

 

 「「「うわぁあああああああ・・・・・!!!!!」」」

 

 

 

 

 

 「・・・と、いうことで魔獣の処理と羊毛の刈込みの仕事と、洗浄に何故か大量の豆が手に入りまして。毒はないので良ければ街で売りさばいてくれれば」

 

 

 「どういう状況だ! そんな神など我も知らんぞ!! だがまあ・・よい。魔獣の排除と食料物資の臨時追加の分の報酬も用意しておくので下がれ」

 

 

 「ハッ!」

 

 

 あの後大量の、牧場を埋め尽くすほどの豆もなんでか手に入り、食料品は愚か家畜の飼料の質もあげられるということで多めの報酬の銀の貨幣をいただいた。

 

 

 臨時収入を除いても一日を過ごすには問題ないほどだし、少し砂糖菓子やバターケーキとかでもマシュや藤丸くん、ニトクリスにあげるべきかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「はいはいどーどーはいどーどー。はーい肥料をまきますよー」

 

 

 「いやあー銀狼さん良い手際だねえー。収穫からの根っこの除去と掘り起こし、ウネの作りに肥料をまいての畑をすぐに栄養を満たす動きも大したもんだ」

 

 

 馬鍬を狼と猪たちに引かせて、栗毛たち馬には収穫した果実や野菜、麦を積載した荷車に乗せて、選別や加工、保存用の倉庫に送ってもらう。

 

 

 神代の時代かつ泥もあって豊かな土壌。肥料や泥の補給に水もあるし魔術なども仕込んでいるのでしょうか。たいへん短いスパンでとんでもない勢いの食料品が取れる。半年以上もあの苛烈な戦闘を繰り広げて今も豊かな国、街、元気な人々を支えられるのだなあーと実感します。

 

 

 一緒に仕事をするおばちゃんたちも元気で良いことです。お歳の割に若々しく、ふふふ。美人でいい人たち。

 

 

 「ところで、この妖精さん? とやらが、なにかしたいようだけど、させていいかい?」

 

 

 (・ヮ・)「おかしのおれいをするです」

 

 

 (・ヮ・)「いいものうえるです?」

 

 

 おばちゃんたちに可愛いとチヤホヤされてお菓子をもらってさっきまで日陰で食べていた妖精さんが助けると言ってくれたので、まあー良いかと。

 

 

 「いいですよ~。じゃあ、木材と、マンゴーでも埋めましょうか?」

 

 

 (・ヮ・)「「はーい」」

 

 

 「皆さまー作物を植える前にすこーしだけ、この子達の作物を最初に植えていいですかー? すぐに収穫も終わると思うので」

 

 

 許可ももらえたので早速指定された種を2つの畑にそれぞれ植えて、栄養剤を地面にブスリ。

 

 

 一緒にダンスを踊ればいいと言うのでわたしとウチの部隊の魔獣たちと妖精さんたちで踊っていけば、ぐんぐんと植物が伸びて木に・・・そして、数十秒であっという間に大樹に。

 

 

 畑一体を覆うほどの大樹が2つ出来上がり。

 

 

 まるで時計を早回しにしたような勢いでできたこの大樹に、そしてその大樹に鈴なりに狂い実るマンゴー。妖精さんとアルトリアの品種改良で出来たというこの珍妙な。どっかのポケ◯ンの木の実を思い出して作ったというこれを落とすためには。

 

 

 「皆さん布でクッションを作ってください。今から揺らしますよー」

 

 

 「え。お、おお? わかったわ。でも銀狼殿。どうやって?」

 

 

 「こうやって。そいや」

 

 

 深山を地面に突き刺して、この大樹二つの根っこの方を揺らしてグラングランと派手にダンスするように動かしまくればたわわに実ったマンゴーは自分の重さに茎が耐えきれずにまるでオレンジ色の雨がどさぁあーと振りまくって畑一面がマンゴーまみれ。

 

 

 しばらく揺り動かしても落ちないのを見て、これで良しと見たのでまずはみなさんを畑から避難。

 

 

 「ふんっ!」

 

 

 「た、大樹が飛んだぁー!?」

 

 

 深山の力で地面を動かして根っこから丸ごと上にふっとばしてしまう勢いで空に放り投げられる大樹が二つ。これらは妖精さんいわく良い薪になる。つまりは燃料にも武器精錬にも、色んな面で使えるもの。

 

 

 「凱鳥乱舞!」

 

 

 空に打ち上げた大樹に飛ぶ斬撃を無数に放って空で切り刻み、鞘に深山を収めればスパン! と一つ一つが私の手首から肘ほどのサイズ、もしくは大きめの板か薪になって畑の側の人の歩く道にドガガガガガガと積み上がっていき、あっという間に大量の未乾燥の薪が完成♪

 

 

 これで当分は燃料に関してはいくらか余裕ができそうですね。

 

 

 「よーし、銀嶺隊の一部はこの薪を保管庫に。残りは再度泥と肥料をまいて、ウネを作り直してから麦を植えるわよー」

 

 

 「「「「はーい」」」」

 

 

 (・ヮ・)「「はーい」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ってわけで大量のマンゴーと、木材を確保しました。畑の方もウチの軍馬と軍狼、軍猪たちで巡回させて匂いをつけておいたので害獣たちとかもあんまりこないとは思います」

 

 

 「それで先程から倉庫の拡張や地下収納の相談がひっきりなしなわけか! ええい! お陰でこの木材不足のウルクの実りになったわ! 臨時収入は入れておく」

 

 

 「あ、それとマンゴープリンとジュースを作ったので良ければどうぞ。疲労回復に良いですよ?」

 

 

 ギルガメッシュ様に無事に差し入れも献上していざ午後の部へ。木材運搬、肥料用、粘土用の泥の採掘もでしたねえー。さてさて、泥の採取ですし、足を取られないように気をつけねば。




 妖精さんたちもハジケてしまう
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