転生愉悦部の徒然日記   作:零課

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 セイレム始まります。


壊そうセイレム
またまたアメリカへ


 「む・・・呼び出し・・・?」

 

 

 「はへ・・・ほわ・・・あふぅ・・・目覚ましのベルにしてはけたたましいのだわ・・・」

 

 

 エレシュキガルとの素晴らしい閨の時間からの朝。不意に聞こえてくるそのベルの音が私達の目を覚まさせる。

 

 

 急いで着替えて顔を洗い、制汗スプレーで匂いを抑えて礼装と銃をガンロッカーから取り出していく。

 

 

 「特異点、なのかしら?」

 

 

 「おそらくは。下総のようにまた新たな特異点が何らかの形で現れたと思う」

 

 

 「なら、私も行くのだわ。今魔力が一番あるのは私だしね・・・?」

 

 

 もじもじと頬を赤らめつつも特異点に行ってくれるというのはとても嬉しい。エレシュキガルにも外の世界を見せるという意味でもいいかも。今回はエレシュキガルに頼もうか。

 

 

 一緒にブリーフィングルームに移動して、まずはその話を聞いてからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「やあ、おはようマシュ、藤丸、元、そしてエレシュキガル。早朝だけどすぐに動いてくれた君たちの勤勉さに感謝するよ。

 

 

 そしてさっそく本題といこう。新たな特異点と思われるものが北米、アメリカ合衆国の東海岸側。マサチューセッツ州はボストン北部に観測されている」

 

 

 「映像を出すけど、これはまるでクレーター。暗闇のクレーターのようなものが半径七キロにわたって魔力をまとって発生していてね。北米、アメリカだと魔術協会のエージェントも少ないから、今はその手伝いや下部組織のドローン、そしてちょうど北米に居た冬利、良馬の二人も手を貸して今調査にあたっている」

 

 

 ふむ。下総の場合は我々にしかわからなかったものだが、今回の場合は大々的に人目につくような場所に広範囲で発生してしまっているのか。

 

 

 「その町の名前は・・・」

 

 

 「セイレム。我々にとっても日本でも呪われた名前の町だ」

 

 

 ジェロニモが教えてくれた町の名前でなるほど・・・ともなる。セイレムといえばアメリカで最大規模となるかの魔女裁判が行われた場所。そこでの特異点らしい反応となれば、嫌な予感しかしない。

 

 

 「非常招集に名指しされたので参上した。しかし、私は海の部族ではないし、あの大陸に生きるものではあるが私で良かったのかい?」

 

 

 「ええ。キミが一番の適任だよ戦士ジェロニモ。かの大地に誰よりも古くから声に耳を傾けてきた誇り高き血に連なるものとして知恵を授けて欲しい」

 

 

 「・・・そこまでかしこまるほどの事態か。分かった。私で良ければできる限り力になろう」

 

 

 そこから話される情報はたしかに大規模なもの。しかも、この時点で数万人の犠牲も考えて動かないといけないとは歯がゆい話だ。

 

 

 「しかし、魔術協会の中で知る神やその使い、それらに類するものではなさそうだな。そうなるとやはり・・・」

 

 

 「時間神殿で逃げ出したという魔神柱の一つ・・・かな?」

 

 

 「ああ、おそらくはそうだろう。華奈や私達はゲーティアという人類悪に対してがん細胞を発生させて魔神柱たち、生きた術式を変異させて、癌のように切除しない限り勝手に死に絶えるという手段で対処した。

 

 

 その際にあちらの方でもそれぞれの魔神を切り離したりなどする際にそれぞれの魔神の個性を戻し、その上で逃げたもの、私達へのリベンジを考えていた輩もいるはず。そいつ等が動いたと考えていいだろう」

 

 

 「そうなると、やっぱり相当に警戒心が深いのでしょうね。アメリカの最新鋭のドローンに魔術協会のエージェントたちでも今は対応ができずに外を観測できるだけが手一杯とは」

 

 

 「うーん・・・でも、わからないという情報が出た以上、やっぱりカルデアが動くほかないのかしら?」

 

 

 「だね。ただ、冬利、良馬の二人で用意したオートマター、それで撮影できた中の様子のデータが有る。その内容だが・・・」

 

 

 移りだす映像には海岸線と木造造りの家に柵、港町というのに整備もなく閑散としているというべきか。

 

 

 とてもではないが、数万人が住むアメリカの街の一角とは思えない光景だ。

 

 

 「これは・・・セイレムと言ってもだいぶ昔の時代の景色のような・・・」

 

 

 「おそらくだけどこのセイレムは数世紀は昔の時代なのだろう。この黒い霧、クレーターの中はそうなっている。そしてセイレムといえば・・・」

 

 

 「三度の惨劇があった。一つは疫病、二度目は白人とインディアンの戦争。いや、虐殺だなあれは・・・そして、三つ目は魔女裁判。これがセイレムとその周辺の土地で起きたのだ。しかも、歴史的に見ても短いスパンでね。私が呪われた土地と言った意味がわかるだろう?」

 

 

 「うわ・・・それは・・・納得ね」

 

 

 「魔女裁判・・・かあ。華奈さんもぼやいていたなあ。異教徒は愚か気に食わないやつをキリスト教が魔女と断定して殺して失われた技術も多ければ尊厳破壊もひどかったと」

 

 

 ああ、そういえばブリテンでもキリスト教が広まりつつある時代に華奈はいたし、異教徒云々での問題も見ていたそうだしそりゃあ藤丸はマシュと一緒に学ぶか。

 

 

 「ただ、それ以外にも呪われた土地というのはよく言ったもので、魔女裁判以外にも疫病に戦争と何がおきてもおかしくない。故に、元。キミの契約している英霊メディアも連れて行って欲しい。彼女は魔女だが、それをごまかせる術式もあれば何より、これらの情報以外にも不確定要素」

 

 

 「魔神柱の仕業であれば魔術協会でもエージェントたちがにた系統を割り出せるというのに、類する神々やその存在の仕業ではないと言っていた。まず何かのからくりがある。それらに対応する意味でも君たちの対応力を支えてきた彼女が必要だ」

 

 

 「わかりました。メディアは確か・・・今日は備品室で物を受け取っていたし、呼んできます。華奈の方は?」

 

 

 「申し訳ないけど彼女のコネを使って現在根回しとかのために既にカルデアをでているわ。だからカルデアのマスターでこの状況にレイシフトで飛び込むマスターは元、藤丸とします。いいですね」

 

 

 まさかの事態に頭を抱えつつも既に手を打っていたオルガマリー所長からの指示を受け取り、メディアさんを呼んで準備完了。

 

 

 早速アメリカはセイレム。かの呪われた土地という場所へ挑みに行く。




 次回からまたしっかりと頑張ります。
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