転生愉悦部の徒然日記   作:零課

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 ぐだぐだ作品ってホント王道でギャグも多くていいですよね。夏イベとハロウィン、クリスマスと同じくらい大好きです


信長の弟らしい

 「ははははは! この集落も我らのものよ!」

 

 

 集落を襲っているやつらは見たことのある陣羽織を羽織るミイラ化しつつある黒い骸の顔、瞳と口が炎のように光り、筋骨隆々な奴らがいる。新選組のゾンビ軍団・・・!?

 

 

 「信勝さん下がってください!」

 

 

 「わ、分かったよ! 早く姉上のマスターというのなら蹴散らせ!」

 

 

 「ここなら射線は通らないだろうし・・・!」

 

 

 藤丸とマシュは射撃でその新選組を撃ち倒しつつ、何やら細身で美少年。信長によくにた帽子を被っている人を守りつつ、その美少年には民の避難をさせている。

 

 

 「はあぁっ!」

 

 

 「私も援護する。術式開放・・・はっ!」

 

 

 「っつ・・・数も多いですが、強い!」

 

 

 卑弥呼ちゃんが思い切り拳で殴り飛ばしていき、その勢いでふっとばされていくことに驚くが卑弥呼はえ? と言った具合に不思議がっている。もしかして力が足りないとか、もしくはあの新選組たちは強いのか?

 

 

 私もライサンダーZFで射撃を開始。貫通付きの最高峰の狙撃武器でふっとばしていくも4、5人貫くだけで止まる。む・・・人の体で数体分だけ? 最低でもウルクの魔獣たちよりもずっと強い。銀嶺隊隊員よりは少し弱いが・・・比較に出さないといけないレベルか。

 

 

 マシュの方もその強さを感じたのだろう。藤丸もドゥンケルとレイヴンの二丁持ちでぶっ放すというとんでもない荒業。弾幕を展開しているけどもその威力でもあの変な新選組もどきを止めるのは一部だけだ。

 

 

 「あら。マスターに藤丸、マシュたちもいるのね。安心したわ」

 

 

 ただ、そこで救いの神は現れるというものか。いやはや私の女神はいい動きをしてくれる。

 

 

 魔本を改造して手にできたEDF武装。E4スタンコプターという武装ドローンで電流による相手へのスタン、電流ダメージを持って新選組たちの足止めを更に加速させた。

 

 

 「ふん。この程度ではまだまだよ。我らが尽忠報国の志士、日の本最強を誇る新選組よ。大人しく我らが主壱与様にひれ伏すが良い」

 

 

 「な、い、壱与ですって!? その話詳しく聞かせなさい!」

 

 

 「いやいや危ないって卑弥呼!?」

 

 

 急いで射撃支援をするけども、いやむしろそれを尋問のチャンスと思ったかダッシュの勢いが増す卑弥呼。いやいやいや。あの敵の群れはヤバいって! 空爆は・・・・流石にこの木造建築まみれの場所でやるのはヤバいし!

 

 

 「そんなわけねえでしょ。言うに事欠いて無敵って・・・はぁ・・・」

 

 

 急いでエレナと連携してさらなる攻撃手段を使おうとしたときに無数の剣戟が新選組と語る連中を斬り伏せた。短めの髪に、飄々としつつも疲れの見えるような好青年。ジャケットとシャツを着こなして二振りの刀を振るう剣士があっという間に敵を仕留めてくれたのだ。

 

 

 「エレナ! 手数で支援するよ! そこの剣士さん! お願いします!」

 

 

 「お、いいのかい? それじゃあ手を借りるよ」

 

 

 「マシュ、盾をお願いね。さあ、一気に行くわよ!」

 

 

 「「はい!」」

 

 

 盾を構え、貫通付き武装。スタンコプターを持っての連携。シリウス、レイヴン、スレイドでの射撃支援。弾幕で動きを抑え、電流で抑え、それをその剣士がまるで無人の野をゆくように斬り伏せる。相当に強い。

 

 

 武蔵ちゃんがこれを見たら即座に鯉口をジャキジャキ鳴らしそうなくらいには。みるみる新選組とやらが倒れていきあらかた倒した後に撤退した奴らを見て息を吐く。

 

 

 「この程度で新選組を騙るとは、名前も安くなったもんだなあ・・・はー先生、国の皆さん大丈夫ですか?」

 

 

 「ええ。無事に避難と保護はできているのでしばらく索敵をした後にまた作業をしましょう。ああ、申し遅れました。私は新選組の山南敬助。そちらは・・・」

 

 

 「斎藤一だ。きらくに一ちゃんって読んでくれれば良い」

 

 

 眼鏡を掛けた髪をまとめつつも前に一部垂らしている優しい風貌の方が山南敬助。そして剣士の方は斎藤一。何方も新選組の有名どころ、隊長格だ。なるほど・・・それならその強さも納得だ。

 

 

 「では一さん。実はカクカクシカジカで・・・」

 

 

 「なるほどねえ。僕らと同じような感じでなんか変な埴輪に招かれたと思えばこんな感じで、とりあえず沖田ちゃんとかを探していると。同じ境遇だね」

 

 

 「この二人も悪い人じゃなさそうだし、ふふふ。一緒に話をしましょうよ。あたしの勘は外れたこと無いし」

 

 

 「おいおい・・・良いのか姉上のマスターに元。コイツラのことを信じて」

 

 

 信勝というまさかの信長の弟もいることを驚きつつ、空き家の一つを借りて話をしていくことに。色々と英霊がいるのも拠点がすぐ手に入ったのもいいけど、本当に疑問も謎も多い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「なるほどねえ・・・いやはや・・・それで沖田や信長とも離れ離れで、みんなで集まった場所がこの壱与の治めていたはずの邪馬台国と・・・」

 

 

 「ふーむ・・・で、お姉さん。その凶つ闇とやらの軍勢はどこから来るかわかる?」

 

 

 騒ぎが終わりとりあえず話を聞けば邪馬台国周辺に現れた壱与を女王という新選組のゾンビみたいな奴らが襲って作物を奪うなどの略奪を働くとか。

 

 

 そして邪馬台国もいよいよというときにマシュと藤丸、そしてここに召喚された現地の英霊としての部活でどうにかこうにか抑え込もうとしていたと。

 

 

 「それが、集落の神殿から漏れ出ているのですがその周りには埴輪がいて守っているので近づくこともできず・・・」

 

 

 「埴輪って・・・あの埴輪かしら?」

 

 

 「カルデアの方でも見たあの埴輪・・・かなあ」

 

 

 なんというか、あの埴輪のシルエットが思い浮かぶが、おおよそそれだろう。

 

 

 「とにかく行ってみましょう。案内お願いしていい?」

 

 

 まあ、原因究明のためにも動くほかないのは確か。卑弥呼の鶴の一声で私達も腰を上げて女性の案内で神殿に向かうことに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「埴輪・・・ですね」

 

 

 「埴輪・・・だなあ」

 

 

 みんなで見たことがその感想だった。神殿はまさしく禍々しい、おぞましい空気を纏うのだが、その周りを動いて警備している埴輪がその空気を緩ませる。

 

 

 「あ、姉上の面影がある埴輪とは・・・」

 

 

 「ええ・・・? と、とりあえずあの神殿から現れる凶つ闇が現れ川を汚し、稲も弱り始めていったのです」

 

 

 「うーむ・・・しかし、こうなると・・・どうするか・・・」

 

 

 「ですね。神殿から魔力を感じますし、壊すべきでしょうし・・・」

 

 

 でも、あの新選組たちとあわせて力量を測りかねるし、かといって下手に目をつけられるのは嫌だし、どうしたものかと思う中、ふと埴輪と目があった。

 

 

 「お、襲ってきましたー!?」

 

 

 「一君!」

 

 

 「おうさ!」

 

 

 「エレナ!」

 

 

 「ええ!」

 

 

 襲ってくる埴輪に一ちゃんが斬りかかり、それでも押し返すだけだったのをスタンコプターで抑え込んで再度切り結ぶ。

 

 

 が、それでも大きな切り傷はない。表層にかすかな引っかき傷が着いただけだ。

 

 

 「硬ぇ!?」

 

 

 「はぁああっ!」

 

 

 マシュの方も気を持ち直してシールドバッシュを打ち込むも、ヒビすら入らない。相当だ。ふむ・・・切る、叩くなどの線と面での衝撃では駄目か。

 

 

 「これならどうだ・・・!」

 

 

 でも、幸いにして電流で動きが止まっているのならとライサンダーZFで射撃。一さんが切りつけた場所に当たれば少しヒビが入る。

 

 

 「よし! もう少し・・・」

 

 

 「あ、あれなら行けるわ。少し待っていてね。はぁああ・・・・・・!」

 

 

 卑弥呼のほうがこのダメージを見て思い切り魔力と力を込めていく。まるで宝具開放のようなもので思わず構えたけど。

 

 

 「必殺! 卑弥呼パーンチ!!」

 

 

 そこから繰り出されるのはなんでもない魔力を込めた拳でのストレート。

 

 

 とんでもない轟音と衝撃が響いた後に、その埴輪はボロボロと崩れていった。

 

 

 「し、死ぬかと思いました・・・・まあ、それはそれとして助かりました」

 

 

 崩れた埴輪からは沖田が出てきて卑弥呼の拳で驚いていた様子。

 

 

 「いやはや、骨割り占いで培われた馬鹿力は健在ですなあ姉上」

 

 

 「それもですが、一君の剣でも通らない硬度の埴輪にヒビを入れるほどの銃弾。未来の長筒というのはすごいですねえ」

 

 

 「どっちもおかしいとしか言えないですなあ。なんなのおたくら」

 

 

 「卑弥呼ですけど?」

 

 

 「カルデアの魔術師です」

 

 

 どっちかといえば魔術使いな気もするけど、まあ、いまはどうでもいいか。

 

 

 「私のことも心配してくださいよ・・・あれ? 山南さんに斎藤さん? どうしてこんなところに!?」

 

 

 「やあ、沖田くん久しぶり」

 

 

 「よっ。元気してたか? ってか。沖田ちゃんこそなんでこの埴輪の中にいたのよ?」

 

 

 「あーそれはですね。気がついたらこの埴輪の中に入っていたというか、そしてようやく目の前の方に拳で埴輪を壊してもらって自由の身。という感じですね」

 

 

 すっかり忘れていた沖田さん。なるほど。要はここに召喚された瞬間にすぐに埴輪に拘束された。という感じか。

 

 

 あるいは、この騒ぎの元凶がこの神殿の守りの役を任せる埴輪の出力、コアに使ったとか? なんにせよ、油断はできないな。

 

 

 「ふむ。私達の方はここに呼ばれた英霊というべきでしょうかね。そして、沖田くんが開放されたことで神殿からも黒い靄が消えましたよ。どうやらあの埴輪が楔となっていたようです」

 

 

 山南さんの言う通り、たしかに周りの禍々しい空気は消えて清らかな空間になった。

 

 

 「流石だよ卑弥呼。いやー真面目にあの硬い埴輪を一気に壊すとは」

 

 

 「えへへ。でしょでしょー? 初代邪馬台国女王の実力ご覧あれってね」

 

 

 その一方で案内していた女性は急いで走り去り、卑弥呼の弟さんは何かを察した様子。ふむ? まあ、とにかくこっちも行方不明になっていた沖田さんが戻ってきてくれたし、ひとまず戻るべきだね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「いやはや、流石歴史の教科書にも乗る女王様。そのカリスマを侮っていた・・・」

 

 

 「ご飯を取るのにも一苦労でしたねえ・・・にしても、元さんの作ってくれたハマグリの料理美味しいです!」

 

 

 「いやーほんとほんと。未来くんこんなに美味しい料理ができるなんて! 幸せー!」

 

 

 村の人達からの卑弥呼の復活で大騒ぎになりこの国は救われただの何だの言われつつ、とりあえず適当に対応しつつ食事と話のすり合わせの時間。

 

 

 即席で作った塩、そしてハマグリと海老の出汁と麦を併せた炊き込み麦飯だったけど疲れた体にシンプルな味かつ神代の時代の食材のその味が強くしみてみんな満足そうに食べてくれたのが幸い。

 

 

 「まあ、話をまとめると神殿を護る英霊を核にした埴輪がいて、その埴輪と神殿は二つで存在してこそあの凶つ闇を出せるけど片方を止めれば弱まり、そして完全に二つとも破壊、ないし清めれば流出も止まると言ったところかな?」

 

 

 「その通りですね。そして、この凶つ闇を止めることはこの国の活力を戻すことと同義であり、この問題の元凶を引きずり出すにも必要なことかと思います」

 

 

 たしかにそうだ。真面目に倒れない、硬すぎるあの埴輪が守備をしている上に定期的にあの新選組が来る。攻防何方も厄介な存在。でも神殿は集落にあるのでそこからおおよその場所を割り出せる。闇の放出源を探せばいいのはいいことだろう。

 

 

 「それなら話は簡単ね。どんどんあの埴輪と神殿を壊していきましょう。さっきのでコツを掴んだし」

 

 

 「コツ・・・です?」

 

 

 「思い切り馬鹿力で殴ったような・・・いや・・・でも・・・あー・・・」

 

 

 「えーとね。私と壱与。良くないものを祓う事ができる力があるの。鬼道っていうんだけど」

 

 

 「ああ、なるほど。華奈さんの剣術と、陽炎に近しい気配を感じたので。なるほど。その浄化の力もあってあの埴輪を壊せたってことですか」

 

 

 「そうなると、EDFのあの銃火器もなにかの力があるのか、あるいはその防御を打ち抜けるほどの威力ってことか。いやはや、今回の奴ら色々ありそうだなー」

 

 

 あの新選組たちがライサンダーZFでも4、5体ほどで止まり、ヒビを入れるだけで止まったのもあの凶つ闇の守りもあったのだろうか。そうなると、やはり卑弥呼の力がないと神殿と埴輪を壊せない。でも新選組への対処はやはり同じ新選組の隊長たちのほうがいいのだろうな。

 

 

 そこの組分けも考えておかないと。

 

 

 「じゃあ、とりあえず神殿、埴輪破壊は卑弥呼に任せて、護衛には・・・できれば新選組の方も一人くらいは欲しいわね。あのヘンテコ新選組たち相手に斬り会える人欲しいから」

 

 

 「それと、あの新選組もどきたちによって荒されたこの国の復興もしないとですね。カルデアと通信できないのが辛いですが・・・」

 

 

 「華奈さんたちがいれば銀嶺隊含めてあっという間だろうしねえ」

 

 

 「そうだぞ。兵站は大事だと姉上も言っていた。そして・・・華奈・・・姉上が先輩という程の女騎士か。はっ。そんなものいなくとも早く姉上を呼べばすぐにこの国くらい元通り以上にできるはずさ!」

 

 

 「まあまあ、実際信長は私達にとっても大事な仲間で英雄。必ず救い出そう」

 

 

 信勝君をなだめつつ、実際にうまい具合に動く方向を行くほうがいいだろう。実際、銀嶺隊はホント発足時から下水工事に城塞工事に色々としていたからこういう戦災復興もあっという間だろうしなあ。

 

 

 「後はあの新選組を騙る連中だ。あれも突き止めないといけない。どうだろう斉藤君、沖田君。我らもお手伝いさせていただくというのは?」

 

 

 「私はもとより華奈さんの英霊でありカルデアの英霊。藤丸や元さんたちの助力は当然ですしそのつもりです。でも、斎藤さんたちはいいので?」

 

 

 「良いんじゃないですかね? もとよりあてもないし。それに山南先生の言うようにあの新選組を騙る連中が気になる」

 

 

 「そういうわけで、我々も手伝わせてもらってよろしいだろうか?」

 

 

 「いやいやいや。本当にありがとうございます。すごく助かりますよ! 私達だとマシュや沖田さん以外近接戦の手段は乏しいというか、決定打にならなくて」

 

 

 奥の手はいくつかあるんだけど、あれは真面目に巻き込む範囲がヤバいし。できれば最後まで取っておきたいから、本当にここで折り紙つきの腕利き剣士たちがいるのは本当に助かる。思わず頭を下げるほどだ。

 

 

 「はい! こちらこそよろしくお願いします!」

 

 

 「やれやれ。また沖田ちゃんと並んで剣を振ることになるとはね」

 

 

 「頼りにしていますよ斎藤さん。あ、久しぶりに一手どうです? 華奈さんに翁さん、アルトリアさんにガウェインさん、武蔵さんたちと剣豪たちにさんざん揉まれて更に強くなりましたよ私!!」

 

 

 「やだね。沖田ちゃんの剣とはやり合いたくないんでね。つか何? 沖田ちゃんの師匠になれるほどの剣士がまだたくさんいるのカルデアってところは。まじでどーなってんだよ。華奈さんとかいう人、普通の人間じゃないの?」

 

 

 「あ、お母さんは受肉した座から直接召喚された英霊で、円卓の騎士です」

 

 

 「それ日本人なの? イギリス人なの?」

 

 

 てんやわんやと騒がしくも、幸先は良いんじゃないかな。そう思える騒がしさと頼もしいみんなを見つつ元気を蓄えるために私達は炊き込み麦飯のお代わりを頬張った。

 

 

 おにぎりも作っておこうかなあ。




 華奈の持つ剣術や陽炎の力を間近で見ていたので沖田ちゃんは卑弥呼の鬼道が近しいものと気づけた感じです。あれも半ば神創兵器のそれに近いですしね。ランクは違いますけど。
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