転生愉悦部の徒然日記   作:零課

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 思えば新選組。過去のやらかしの結果平和な日本生まれの藤丸を何度も大変な目に合わせているのすっごく心にヤバそう。特に近藤さんと土方さんと一ちゃん。


やっぱりな♂

 「はっ。本性だしよったの。壬生狼!」

 

 

 神殿を無事に攻略してまさかの新選組、鬼の副長と名高い土方さんを開放できたと思えば一ちゃんは私達に牙を向いた。けど、その刃は以蔵が弾いてくれた。

 

 

 「てめぇ・・・いつからだ・・・!」

 

 

 「わしははなから壬生狼の事なぞ信用しちょらん。ったく。変な剣をふるいよって。誠の旗を掲げておきなら人理修復を成したマスターを狩るとは心身ともに剣は歪んでおるんか?」

 

 

 「なんでだ・・・一ちゃん。山南さん!」

 

 

 エレナが魔力と強化を以蔵に渡しつつ防御態勢とスタンコプター、魔本を展開。ただ、電撃の余波がこっちに来そうで怖いな・・・

 

 

 「そんな・・・斎藤さん、山南さん!」

 

 

 「お前ら・・・何のつもりだ・・・」

 

 

 「お久しぶりですね土方さん」

 

 

 「そういうことは聞いていねえ。どういうつもりだ」

 

 

 「どうもこうも、私達は局長の命令で動いているだけです。芹沢局長の。ね」

 

 

 最初から敵だったのか・・・!? いや、それにしては利敵行為にもほどがある。何かあるのか・・・この靄を晴らすことも何かを考えているのか? うーん?

 

 

 でも、何にせよ今は戦うほかないか・・・? 沖田さんは戦えるか不明だし、困ったな。

 

 

 「まあ、ここまで目的を果たせたので良いとしましょう。一旦引きましょうか」

 

 

 そういうやすぐにモヤに包まれて撤退していく二人。土方さんと沖田さんの動揺が戻る前に逃げたか。くそっ・・・捕縛できればよかったのに・・・

 

 

 「はぁ・・・何にせよ靄は晴れたし・・・一度戻りましょう」

 

 

 「ああ・・・まずはありがとう以蔵さん。またご飯振る舞うよ。それと土方さんは来てもらっても?」

 

 

 「・・・ああ。頼む」

 

 

 「おお、気が利くのぉ。少し冷えたし、ハマグリの醤油焼きと豚味噌握りを頼むぞ」

 

 

 どうしたものかなあ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「はぁ!? 彼奴等が裏切った!?」

 

 

 「そういうことなんだ・・・で、とりあえず神殿は破壊できたけど」

 

 

 「・・・・・・・・」

 

 

 集落に戻り話せばやはりというかみんなが驚くほかない。いやそうだろう。同時に思い浮かぶ疑問もある。

 

 

 「とりあえず、彼奴等の馬鹿の始末は俺等でつけるとしてだ。その目的は何だったか。だな。邪馬台国を弱らせて滅ぼしたいのならあの黒い靄とやらを撒き散らすだけでいい。だけど、それをせずに神殿を破壊して回っていた」

 

 

 「つまりはその神殿の破壊が目的だった。ということですな」

 

 

 「はあ? おかしいじゃないか。埴輪には味方になってくれる君等がいる。それを開放しつつ神殿を壊していくのはむしろあの芹沢とかいうやつのじゃまになる奴らを増やしているだけじゃないか」

 

 

 「ならば答えは簡単。敵の敵は味方。理由はわからずとも我らを封じていた埴輪が邪魔だった。そして神殿の靄を晴らしたかったのでしょう」

 

 

 靄を晴らすことが彼ら。ひいては芹沢の目的・・・? なにかの封印を壊しているとか、そこらへんか?

 

 

 「まあ、何にせよ彼奴等は俺等でころすぞ。こい沖田」

 

 

 「土方さん・・・!」

 

 

 「ケッ。壬生狼お得意の身内粛清か。やるこたあどの時代でも変わらんなあ」

 

 

 「以蔵さん! そういう言い方は」

 

 

 「以蔵さん。その言い方はだめだよ。それと、話は一応外で聞かせてもらっていた」

 

 

 あ、龍馬さんも来てくれた。彼らにも話を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 なにやら落ち込んであちこち飛び回るお竜さんを追いかけて漸く捕まえて仲直りできたという龍馬さんにそのはなしをして、彼の意見も聞くことに。

 

 

 「ふーむ・・・それなら、おそらくあの芹沢鴨という男は聖杯に直接呼ばれた英霊のたぐいだろう。だとして、斎藤に山南は何に喚ばれたか?」

 

 

 「龍馬の言う通りならあの二人も聖杯に喚ばれたものじゃないのか?」

 

 

 「いや、そこは僕も考えがつかないなあ。でも、なんで僕らの協力をしていたか。それななんとなしに予想がつく。埴輪が邪魔だった。謙信公の言う通りだと思って間違いないだろう」

 

 

 「しかし、なぜ邪魔なのでしょう? 凶つ闇を広げる神殿を守っていた埴輪はいわば彼らが扱う闇の発生源を護るいい手駒のはずです」

 

 

 「うん。だからおそらくその逆。かれらは凶つ闇を広げたいのではなく集めたいのだと思う」

 

 

 広げたいのではなく集めたい・・・水を汚し稲を弱らせて、瞬間移動のようなこともできる。まず魔力的要素を持つ闇・・・そして、壱与・・・ふむ。

 

 

 「もしかして、あの闇を使い何かを呼び出そうとした。ないし集めた凶つ闇を持って何かを成そうとしていた?」

 

 

 「その通り。そのうえで埴輪を配置することで神殿をやすやすと壊させないようにしてガス抜きの形をさせていた。と思う」

 

 

 「・・・それって、今までに見てきた埴輪はぜんぶちびノブとかをもした形だったわよね? つまりこれをしてあの新選組の幹部連中の目論見を引き伸ばしていたのは・・・・」

 

 

 「「「信長(さん)か!」」」

 

 

 「あ、姉上が・・・!」

 

 

 「おそらく信長公は神仏に対する特攻がある。日本でも指折りの英霊だ。かすかな自我のある間にこの仕込みをしたんじゃないかな?」

 

 

 なるほど・・・納得がいった。そして同時に、その闇の性質故に嫌でも私達も協力しないといけないし。どうあがいてもこうする他無い・・・か。くそっ。面倒くさすぎる。

 

 

 「今から急いで守りの人員と信長を取り戻すメンバーを見繕うよ。少しでも早く動いてことを軽減できるかもしれない!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「くふっ・・・かっ・・・は・・・! やれやれ・・・えらい目にあったわい」

 

 

 壱与の神殿で壱与としての役割を与えられ、さらには邪馬台国に叩きのめされた狗奴国の怨念を利用した芹沢の謀の全貌が語られ、本人等は高みの見物と言わんばかりに退散。私達は信長をどうにか迎撃して卑弥呼のパンチと、エレナの解呪の術式を込めたUFOとスタンコプターの連撃でどうにか取り戻せた。というべきか。

 

 

 「ノッブ。正気にもど・・・」

 

 

 「まだ近寄るでない! 凶つ闇が未だある。卑弥呼、それとエレナよ。できればもう少しばかりたの・・・ぐふぇっ!?」

 

 

 言うが早いか卑弥呼のパンチが信長の腹に突き刺さるけど、おかげでほぼほぼ問題ない程に戻った。が・・・

 

 

 「霊基の殆どがなくなっている・・・現界しているのが不思議なほどだ・・・」

 

 

 「なっ!! おい元。どういうことだよ!?」

 

 

 「ふぅ・・・がふっ・・・ようしゃないが・・・これで気兼ねなく話せる。卑弥呼。助かったぞ。壱与からも話を聞いておる」

 

 

 「壱与から!? どういうことなの!?」

 

 

 「なに、わしがあの埴輪のせいでこの地に召喚されて依代にされ神の座に縛られる前に壱与というこの座にかすかに残っていた娘の霊に頼まれたのよ。時間を稼いでほしいと」

 

 

 「時間を・・・?」

 

 

 ふむ・・・もしかして、私も聞こえたあの声の主・・・? そして、時間稼ぎ。となれば私達を呼ぶ際にできる限り余裕をもたせたかったから?

 

 

 「そうじゃ、卑弥呼が戻るまでの時間を稼いでほしいとな。じゃがあの芹沢とかいうやつの力。聖杯のものじゃろうな・・・あれには逆らえず縛られる前に苦し紛れの嫌がらせをしてやったのよ。そのうえで更にこの地に喚ばれた英霊の一部を埴輪に封じてあやつの力を分けて各地に分けて飛ばしてな」

 

 

 「つまり、二重の形かつ複数に芹沢の、凶つ闇の力を分散したと」

 

 

 おそらく相当な状況だと言うのにそれだけのことをしてしまえるというのが流石信長。相性もあるだろうし、流石日本戦国時代最強格の武将だ。

 

 

 だけど、それも私達からすれば壊すしかなかったのが歯がゆい。

 

 

 「そういうことじゃ。しかしその時間稼ぎも限界。奴らの目的は果たされつつある」

 

 

 「それは一体・・・?」

 

 

 「それは・・・ってなんで亀が喋っているんじゃ。まあいい。奴らはこの地に眠る古き獣やまつろわぬ怨念を集めて古き神の復活を目論んでいたのじゃ。厳密にはもどきだが、それでもあれほどの怨念を集めて型にはめて国を滅ぼそうとしていたのじゃ。

 

 

 ふぅ・・・始まるぞ「国産み」ではなく「国崩し」がな・・・よいか。敵はウルクで戦ったゴルゴーンに近しいもの。油断するでないぞ」

 

 

 信長がそう言わしめるほどか・・・!

 

 

 「ならノッブも一緒に行こう。ノッブもやられっぱなしじゃ嫌でしょ? 奪われた力を取り戻す!」

 

 

 「っ・・・うわははははは! ああ、分かったマスター。それにまあ、これくらいで気落ちしていては華奈先輩に笑われるのぉ」

 

 

 銃を杖に立ち上がり気合を入れる信長。まだまだ終わるわけには行かない。武将ゆえのガッツが垣間見える。

 

 

 「壱与のためにそこまでしてくれたの・・・?」

 

 

 「個人的嫌がらせもあるから気にするな。わしを生贄だの依代にしようだのめちゃくちゃしようとした阿呆にな。それと沖田。あの新選組の馬鹿。始末はつけろ。よいな」

 

 

 「ええ・・・」

 

 

 「わしももうボロボロじゃ。戦うのはちときついしなあ。まったくわしの霊基まで使い倒そうとしよって」

 

 

 「あ、姉上がもう戦えない!? おい元! 姉上のマスター! お前たちどうにかしろよ!」

 

 

 信勝が叫んだ瞬間。信長の弱々しい張り手が信勝の頬を叩く。

 

 

 「まだ呆けておるのかうつけ者が!!」

 

 

 「あ、姉上・・・!」

 

 

 「貴様は昔からそうじゃ。姉上姉上とわしのまわりをついては卑下をすることが多ければ何かあればすぐにキャンキャン吠えるだけで何もしない。

 

 

 今はわしの力を戻すのが先ではない! 凶つ神たちを、獣共を叩きのめして芹沢とやらをぶち殺す策を考えるのが先じゃろうが! それさえも仮にも英霊として喚ばれた貴様がまっさきに考えることではないか! 吠えるだけで周りにあれしろこれしろといいつつ何も出来ないお前の言葉なぞ響かぬわ!

 

 

 貴様はそこで永遠に嘆いていればいい。ゆくぞ藤丸、マシュ、元、沖田。早いところ凶つ神への対抗策を考えていかねばならん・・・」

 

 

 「あ、姉上! そんな、待ってください!」

 

 

 「信勝。今は信長の言う通りだよ。姉弟でベタベタ甘えるよりも、英霊として、ここに喚ばれて戦わないといけない相手を見据えないといけない」

 

 

 外の地響きを感じていよいよ来たか。沿う感じながらフラフラの信長に藤丸と一緒に肩を貸して神殿をでていく。しかし神代の人と獣、古来の神もどきを煮詰めたものか・・・どれほどのものがでてくるんだ?




 華奈「うん。動けそうですね。じゃあ、行きましょうか。うふふふふ・・・いい調練の時間です」
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