転生愉悦部の徒然日記   作:零課

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~修復作業中~

ヤマジ「いいのかホイホイついてきて、俺はノンケだって構わず食っちまう人間なんだぜ」

モブ職員「いいんです・・・僕、ヤマジさんみたいないい男に・・・」

冬利「あー・・・頼むからそれは他所でやってくれ、流石にここでやられたら俺の精神にダイレクトアタックだから、施設は修復したのに心の施設に傷が残っちゃうから」

~カルデアス、発電施設、及び精密機械設備~

アンナ「さーて、細かい機器関連はともかく、うん、魔術関連なら私に部隊の皆でも行けそうね。ぱぱぱっと済ませましょう」

フラム「助かりますよ。元もここにいますので後であってきたらいいんじゃないですか?」

アンナ「それはいいわね。また無茶をしたみたいだし、今頃怒られているのかしら?」

フラム「まあ、怒られてはいないでしょうけど今後のことは話しているかと」

~物資置き場~

クラーク「咲様。この食料を置く場所は」

咲「え、あ、うん・・・・・・ここは、そっちに・・」

クラーク「ええと・・・・その、私の顔、怖いですか?」

咲「え、いや、ち、違うの・・・その、癖みたいなもので・・・姐さんが信頼している人でしょ? そ、それに、目の奥がすごく優しいから信頼しているし・・・」

クラーク「ははは・・・・・・さすがはあの人の家族ですね。では、この、ぱ、パソコン? はどちらに」

~冷凍室・緊急遺体安置所~

ダンカン「・・・・・・せめて、あの世ではいい暮らしを・・・」

ムニエル「・・・まだ信じられないよ・・・爆破テロに特異点、そして銀嶺・・・何が何だか・・・」

ダンカン「あ、職員の方ですね? お疲れですし、休んだほうが・・」

ムニエル「いや・・・・・手を合わせておきたくて・・・これが夢だっと信じたいが、それでも一応はしておくべきだろう」

ダンカン「そう・・・では、後で休んでくれたらいいですよ。僕はこれで失礼、まだ作業は終わっていませんから」

~医療室~

華奈「ですから・・・元様にやってもらいたいことがあるのです。やれ橋頭堡だの、斥候だのはいいですから落ち着いてくださいませ」

元「とはいっても君を情報も少ない危険な場所には・・・・・・」

華奈「ああ、もう、聞き分けてください。貴方様にも大事な役目がありますし、そのためにストームがいるのですから。不安な気持ちもわかりますが、それに傾きすぎてもいけない。取り敢えず明日に話しますので今はゆっくりお休みをば」



オー人事、モー人事

 「・・・・きて・・・・せん・・・・」

 

 声がする。まだ聞き慣れていないけど、優しい、落ち着く声。

 

 「お・・きてください・・・・・・・ぱい・・・」

 

 その声に従って体を起こし、目をこすりながら声のする方向に目を向ければ自分を先輩だと慕う美少女。マシュがそこにいた。冬木でのあの鎧? 姿でもなく盾も持っていない。初対面の時の制服姿にメガネを付けて自分がいつの間にか寝ていたベッドの側に立っている。

 

 「マシュ・・・? おはよう・・・?」

 

 「はい、おはようございます! 元気そうでよかったです。丸一日寝ていたんですよ?」

 

 「フォウ! キャ~ゥ!」

 

 まだ整理のつかない頭ながらにあの地獄から切り抜け、カルデアに帰還したことは覚えている。そこから倒れて・・・恐らくはここに運ばれたのだろう。そんな寝ぼけた意識を早く起こすんだといつの間にかいたフォウが藤丸に飛び込んで肩に乗って頬をテシテシと叩く。

 

 「わふっ・・・フォウもいたんだ・・・うん、起きた、起きましたよ―・・・で・・・カルデアの事件も解決したし、僕はまた控え選手なの?」

 

 「おや? 我等がヒーローの一人がお目覚めだね。アレだけの疲労だし、寧ろ一日で起きれるあたり頑丈な身体みたいだ」

 

 起こしてくれたフォウの頭をそっと撫でながら考える。あの事件もマシュや英霊の皆、そして・・・とんでもない方法で犯人のレフを徹底的に倒した華奈によって助けてくれた。あれ程の技術や手段を使えるカルデアのことだからもう被害にあったマスターたちの治療も済んだはず。そんな希望的観測を浮かべているところに聞いたことのない新たな声。そこにまた顔を向けて、思わず絶句した。

 

 扉のそばに立っていたのは中世の欧州を思わせるようなカラフルで芸術的な衣装に身を包み、左手に大きな篭手、杖を手にした絶世の美女。そう、間違いなく素晴らしい美女なのだが、その造形が美術に疎い自分でも分かってしまうほどに有名な絵画、モナリザそっくり、いやそのものなのだ。

 

 絵画からそのまま抜けて衣装を着替えたモナリザが目の前で気さくな笑顔を向けて喋っている。そんなメチャクチャな状態に一体何がどうなったんだと思考が止まってしまう。

 

 「? ああ、成る程、いきなり私のような美女とマシュのような美少女に起こされては嬉しさで思考停止もしてしまうかな? 一応は自己紹介をしておこう。私はレオナルド・ダ・ヴィンチ。ダ・ヴィンチちゃんと呼んで欲しい。見ての通りの最高の美女にして英霊さ。このカルデアで召喚成功した英霊の四号で今は技術局特別名誉顧問だね。ちなみにマシュのほうは三号。正確には彼女に宿った英霊のね。」

 

 更にはそのモナリザの美女がモナリザを描いたダ・ヴィンチ本人。ますます訳がわからない。モナリザは自画像だったのか? 物語の住人が英霊になることは華奈、ストーム1、アーサー王で分かったがこれもありなのか? 思考が混乱していく。

 

 「その話は後にするとして・・・今から君に大事な話をする。心して聞いて欲しい」

 

 自分の混乱を無視するようににダ・ヴィンチちゃんから話されていく事実、出来事は余りにも突拍子もなく、壮大過ぎる話だった。人類が焼かれた。残っているのはここだけ。それを解決するには様々な時代、場所に出現した特異点を解決していくほかなく、それをこなせるのは自分を含めて数名のみ。

 

 ついさっきまで一般人からカルデアの新入り、まだ研修期間も何も体験していないのに死地にぶち込まれてどうにか生還。これで解決したかと思えばまだそれはほんの一つだった。信じたくない、けど、冬木への移動に、英霊、焼けた街に怪物。そこでの時間に感じた恐怖は虚構だと捨てるには大きすぎる。

 

 「・・・・・・・・・・・・・・」

 

 「先輩・・・過酷な話だとは思っています。けど、私達は進まなければいけません・・・人類を救う、このカルデアの役割のためにも・・・」

 

 マシュも優しく言ってくれる、慰めるように、なだめるように。頭ではまだ理解しきれていなくてもなんとなくは分かる。しなきゃいけないことなのだろう。けど、同時にこうも思う。なぜ自分が? 華奈だけでは駄目なのか? 冷凍保存されたマスターを治療しては駄目なのか? ただただ参加しただけでなぜこんな危険で理不尽な戦いにまた参加しなければいけないのか? 後ろ向きな考えが出てきて止まらない。

 

 「考えさせてください・・・何が何だか・・・整理、したいです・・・・・・・」

 

 その中でようやく絞り出すようにして出せた声。藤丸は気がつけば両手で頭をかかえ、冷や汗が流れていた。

 

 「分かった。けど、時間はあんまりないし、最悪無理矢理にでも引っ張り出すこともあるかもしれない。ただ・・・君が自分で立ち向かうことを願っているよ」

 

 「先輩・・・後でカルデアの残ったメンバーでミーティングがあります。良ければきてください・・・」

 

 一人になる時間を渡すためにダ・ヴィンチちゃん、マシュは部屋を出ていく。

 

 

 「キャーウ・・・・・フォ、フォゥゥウ・・・・」

 

 心配するような声で鳴いた後にフォウも肩から降りて部屋を出ていく。あっという間に一人だけになった部屋はドアが閉じると痛いほどの静寂が包みこむ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 銀嶺騎士団らも参加したカルデアの立て直しから一日。その時間の間カルデア職員のほぼ全員を休ませて気持ちの整理をつけさせたことで改めてこの戦いに逃げ出せない、進み続けることしか無いことを理解したメンバーはある意味やけくそ気味で、あるいは冬木での活躍に淡い希望をいだいてそれにすがることでどうにか理性を保っていた。

 

 そしてカルデアの設備の修復、整理をまさかの一日で終わらせたことでその作業にあたっていたメンバー、休ませていた職員、藤丸を除いた全員が広場に集まっていた。理由は簡単。あまりにも多くの職員が失ったことでの人員整理、情報確認、そして平時の体制からこれからの、いわゆる戦時向けの体制へのシフトチェンジのためである。

 

 席にはオルガマリー、ロマニ、ダ・ヴィンチちゃん、マシュ、何故か頭にたんこぶが出来ていた華奈、元、ストーム1、メディア、そして復興作業の指揮を取ったフラム、咲、冬利、良馬達が代表として腰掛け、銀嶺騎士団の隊長格も後ろで話しを聞こうと立っていた。

 

 「では・・・・・改めて被害報告、それからの進展を」

 

 「じゃあ僕から。まずは職員から。マスターは藤丸くんを除いて皆治療をするにはもうワンランク大きな施設で行わないといけないことなどを含めて全員が今復帰できるのは無理。一般職員で残った職員はメイン、サブ含めて約70名のみ。レフ教授を除いた全員の職員の遺体の安置、名簿との確認作業も確認済み」

 

 ロマニの口から聞かされる深刻な状況に一同気が重くなる。分かってはいたことだが、数百人いた職員があっという間にこれだけ。必要なこととは言え、余りにも受け止めるには重いもの。場の空気が色を付けて沈んだような錯覚に襲われる気分だ。

 

 「あー・・・取り敢えず今度は俺から。カルデア内部の爆弾による施設の被害の修復は完了。遺体も全員分安置所に抜けなく安置できました。感染症に対しても人手でカルデアを洗浄。そして設備の館内浄化、そしてまた人手、館内浄化で確認を重ねましたので清潔そのものでしょう」

 

 そして冬利からもたらされる明るいニュース、カルデアの外の状態を考えた場合の組織の設備、基礎が直せたことには生き残った自分たちの最低限の安全が確保できたことに一同胸をなでおろす。

 

 「私からも付け足しますと、その後の銀嶺騎士団は警らを始め、設備の再点検に安全確保に意識を向けているそうです。警備の観点からも安全の質はより上がったと言えます。後、ストーム1の宝具の修復宝具によるものも大きくもはや新品同然ですね」

 

 「リバースシューターは機械、装甲も直せるからなあ。頑張ったかいがあったぜ」

 

 銀嶺騎士団の警備隊も参加。同時に傷やヒビのチェック。あの部隊が守りに来てくれるというのも安心をくれるものとして大きく、ストーム1の宝具による修繕の追加。これもまたいいニュース。

 

 「あ・・・わ、私からも言うね・・・? 食料関係は栄養価も考慮、味のクオリティも加味した上で700名いたとしても三年は問題なし。水も飲料、生活用含めて二年以上・・・嗜好品に関しても全員が何らかのものを頼んでも二年半は大丈夫です・・・それに、職員のマイルームの質の向上や改築用の資材もバッチリです」

 

 「私の方も設備の修復は終えました。壊れたものも華奈の備えで問題はないです。今までどおりのカルデアの電力供給、大きなものではないですがバックアップに冷却器、諸々を加味すれば安定性は前以上でしょう」

 

 咲、フラムの二人からの報告も嬉しいもの。取りあえずは当分の食糧問題も問題はなく、カルデアの機能自体も損なうどころかいくらかの向上を見せていける見通しがたった。人材の消失が兎にも角にも痛すぎるが、それはこの際置いておくとした場合、かなりの好条件と言えるだろう。

 

 「・・・・・・・嬉しい報告だけど・・私のカルデアがまるで忍者屋敷みたいに知らないところにいろんな物が・・・華奈とお父様たちはこの施設に一体何を仕込んだのよ・・・嬉しいけど・・・助かっているけど・・・」

 

 その報告に今後の予定、戦闘への準備もしやすいのだが、現カルデア所長であるはずのオルガマリーが知らないカルデアの秘密倉庫の数々とそこに蓄えられた備蓄の量。手品師でも出来ないであろう詰め込み具合に頭を抱え、まだ変な仕掛けがないだろうか唸っている。

 

 「あ~・・・備蓄以外は何もしていませんからオルガマリー様。最後に私ですが、娯楽のための物もたくさんありますのでご活用ください。それと、今後のカルデアの雑用、雑務、警備に関しては銀嶺騎士団で行います。ストームとも打ち合わせ、余っていた火器を銀嶺のメンバーに渡して再訓練、自力の底上げも行います。私の方は今後は特異点調査メンバーの一員として前線に立ちます」

 

 今回の消耗した人員はあまりにも多く、メイン、サブ問わずに様々な役職のメンバーがいなくなった。そこのせめてもの穴埋めとして銀嶺でカルデアのレイシフトなどの精密機器の操作以外はできる限り受け持ち、同時に今回の内部から起きた爆破テロへ対策の強化も見せて安心を図るのが華奈の考え。

 

 魔術の分野なら神代の魔術師でありブリテンでも5指に入るアンナ、銀嶺の魔術師メンバーでいくらかの補強。メディアという最高峰の魔術師もすでに招くことが出来たのが不幸中の幸い。今後は今のカルデアの魔術を使用する道具の性能の向上に役立ってもらえるだろう。

 

 「はぁ・・・じゃぁ、今後は職員20名づつに分けて8時間勤務の3交代制のシフト。余った10名はその穴埋めやヘルプ。メディアさんはダ・ヴィンチちゃんと同じ技術局の顧問をお願いします。それと・・・元だけど、華奈の提案で英霊召喚のシステムに携わる事と、戦闘の練習相手。英霊の寮の管理。良馬は華奈専属のオペレーター。ロマニは現時点で私についでカルデアの最高責任者なので問答無用でオペレート。ダ・ヴィンチちゃんは現状維持。医療チームの穴埋めは咲が代行。冬利は華奈が不在の時の銀嶺騎士団への司令。フラムはアンナさんと機材のメンテナンスに発電所の管理。マシュは華奈と同じく特異点探索チームに続行。そして・・・・・・」

 

 テキパキと今ある人材を割り振り、これからの戦時体制へのシフトに変更していくオルガマリー。立て板に水をかけるような滑らかさで指示を出していくが、最後のところで詰まる。特異点探索メンバー。その一人と考えていた藤丸立香。彼の会議への不在。

 

 分かっている。決して体調不良とかのそれではない。恐らくはあの冬木から生還して改めて現状を確認、誰かから聞かされたのだろう。これからの戦いを。聞かねばいけないし、騙すのも無理がある。癇癪を起こしていたとはいえそれでも魔術師の素養もへったくれもない、何処かにいる一般人が適正の高さで無理やり人数合わせにした一人だ。あの地獄で発狂せず、時間を置かずにさらなる劣悪な状況。少し前のオルガマリーなら間違いなく癇癪を起こして倒れるか思考停止して蹲っていたと自分でも考える。

 

 ただ、現在はその藤丸以外のマスターは起こすことも治療もままならず、華奈も英霊。元は長期期間の特異点への滞在は無理。自身も復活した際に英霊召喚ができる、レイシフトもできる体になったが華奈に怒られ倒して参加は拒否。マシュの参加も藤丸がマスターである以上彼の参加がなければ難しい。

 

 (・・・魔術師の世界の人間ですらこうよ。普通に暮らしていた彼がこの重圧に耐えきれないのも無理はない。・・・・・・・危ういけど、私がマスターとして戦ったほうが)

 

 「では・・・」

 

 藤丸の特異点探索チームの件は一度棚に上げ、次の問題に取り掛かろうとオルガマリーが切り出そうとしたとき、ドアが開いて一人の少年が入ってきた。藤丸立香だ。

 

 「先輩!」 

 

 「申し訳ありません。遅刻しました」

 

 頭を下げた後に歩いて会議をしているメンバーに近寄ってくるが、ひと目見てその消耗具合がわかる。目は充血し、まぶたはほのかに赤い。服の袖には頭をかきむしった際に付いたのだろう髪の毛が付き、どことなく頬はやつれ、背中が煤けている。決して長い時間ではないが、永劫に感じるほどに悩み、苦しんだ末の決断、行動であったことは確かであり、会議室の端に立って会議の続きを聞く姿勢に入る。

 

 「藤丸くん・・・その、大丈夫かい・・・? これからのこと、聞いたんだろう? 誰かから」

 

 「先輩。その、これからの旅路は過酷なものです。でも・・・それでもカルデアはそれに抗うしか無くて・・・お願いです、勝手な言い分なのは承知ですが、また一緒に戦ってくれませんか? 私と・・・みんなと一緒に、また・・・」

 

 優しく問いかけるロマニ。後ろめたさにたどたどしく話すも、一緒に戦ってほしいと頼み込むマシュ。

 

 「・・・藤丸くん。私からもお願いしたいわ。今カルデアでレイシフトできる人材は少ない。更には英霊との実戦経験を積んだマスター君と冬木に行ったメンバーだけ。そこでの行動や根性。全てを評価してのお願いです。カルデア・・・人類のために戦ってください」

 

 冬木での、カルデアでの初対面での態度は何処へやら、真摯な姿勢、評価した上で頭を下げて頼み込むオルガマリー。彼らの態度でも尚思い事態を理解してしまう。気を抜けば膝が震えそうな事態。

 

 「はい・・・マスターとして戦います。・・・・・・俺、やってみます」

 

 それでも決めた覚悟は変えず、進む道はこれであっていると自分に何百回も心に言い聞かせ、戦う決意を吐き出す。正直今でも投げ出したいし逃げ出したい。けど、それはきっともっと後悔することなんだと前に何処かで読んだ漫画の言葉を思い出して、支えにしてその意志を貫く。

 

 「おお~♪ いいねえいいねえ。若人が懊悩しつつも前に進む決意。そうじゃなくちゃー面白くないよ。ま、この天才がサポートするんだ。大船に乗った気分でいたまえよ。冬木じゃ出番はなかったがこれからの特異点で役立つように頑張るからさ」

 

 「・・・・・・分かりました。正規マスター最後の一人藤丸立香。貴方を今後の特異点調査メンバーの一人に任命。マシュ・キリエライトと同行して今後戦い抜くこと。それから・・・遅刻した分、会議の内容をもう一度おさらいしますのでしっかり聞くこと。最初の集会みたいに居眠りしたら怒るわよ?」

 

 クスリと柔らかな笑みを浮かべた後にいたずらっぽい笑みを浮かべてもう一度藤丸が来る前の会議の内容を掻い摘んで話すオルガマリー。そこに華奈とストーム1が茶々を入れて面白おかしくし、更にそこをダ・ヴィンチちゃんが広げていく。賑やかなものとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そうして細かな人員の割り振り、意見の取りまとめが終了した折、今後の重要課題であり、カルデアに課せられたルールを破る問題を華奈がぶち上げた。

 

 「ふふふ・・・では、最後に残ったものですが、英霊召喚。これを定期的に行い、カルデア職員の負担軽減と防備の強化、知識の提供に装備品から施設の備品の強化などを行いたいのですが、どうでしょうか?」

 

 複数の英霊を一人のマスターが召喚、契約を結ぶこと。現時点では元にメディア。華奈にストーム1。藤丸とマシュといった具合であり、これ以上の召喚と契約はカルデアに課せられた命令違反であり、下手すればカルデアはこの事件をきっかけに戦力を蓄えて独立、関係している勢力への謀反を考えてると取られかねない。

 

 しかし、一方で英霊のその力の危険さ、味方となった際の頼もしさ。メディア、ダ・ヴィンチ、華奈等の技術やサポートの強さを考えれば今後のためにも多くの英霊を招いて戦いに備えたいのが本音。

 

 一度の戦いで騎士王、悪魔、幾多もの怪物、影の英霊と遭遇し、倒したものの危ない場面もいくつかあった。冬木の聖杯戦争の記録をたどればその影の英霊も神話のビッグネームに日本の有名な僧兵。アサシンの語源ともなった教団の教主等などどれもこれもがとんでもない人物ばかり。

 

 モニター越しでもその凄まじさ、脅威は嫌でも感じるものであり、それを次回味わい、肌身を持って知っている特異点経験組からすれば今の制限では不十分、愚かな鎖にしか映らなかった。

 

 「ふむ・・・では、緊急事態及びカルデアの復旧に仕方なく英霊の力を借りたという筋書きで後でお偉方には説明するとして、今は英霊召喚を行いましょう。実際、近現代の人物ならば上手く行けばすぐにカルデアのオペレートも出来る人もいるはずですし。何よりもダ・ヴィンチちゃんに華奈という例もあれば現代の英霊でももしかしたら呼べるという可能性をストーム1からも見せてもらいました。実行を許可しましょう。ロマニ、元。召喚準備を」

 

 「了解しました」

 

 「了解。あ、フラムさん。電力を回しておいてね?」

 

 オルガマリーもそれは痛いほどに分かっている一人。一応の屁理屈をこね、戦力と上手く行けば職員の代行確保のために召喚準備を行うように促し、自分も召喚設備のある場所に移動を開始する。元より生き残り、勝たねば未来もなにも無いのだ。足掻くための手段は使う。言い訳もカルデアの存続も後で考えればいい。

 

 「英霊召喚・・・あのキャスターさんに会えるでしょうか! 後、騎士王さんが味方ならすごく頼もしいですよ! 楽しみですね先輩!」

 

 「あ・・・そう言えばあの鎧の欠片。使えるかな?」

 

 「うーん・・・誰が来ますかねえ。冬木の縁が来るのか、はてさて自身の性質や縁が招くのか」

 

 「開けてお楽しみのびっくり箱ってやつだな。触媒があれば確定に出来るが」

 

 各々適当なことを考えつつ、召喚室に移動。これからを乗り切るための英霊を求めて移動するのであった。




冬木編ももう一息。次回は召喚回です。

ストーム1の余っていた火器。の宝具の部屋はぶっちゃけるとゲームの武器選択画面。ですね。作中で同じ武器をいくつも拾うので弾薬もろともあの中に入っているんじゃないかということで。

藤丸くんも腹をくくって戦う決意を。これでようやくオルレアンへの道の基礎は出来てきました。

今回もこの駄文お付き合いくださり有難うございます。こうして筆が遅いながらに楽しめているのも皆様の応援のおかげです。

最後にUA 58931件 しおり 151件 お気に入り 433件 応援ありがとうございます! 台風にイベントと何かと大変だとは思いますがどうか皆様お気をつけてお過ごしくださいませ!

それでは皆様また次回まで、さようなら。さようなら。
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