転生愉悦部の徒然日記   作:零課

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取り敢えず皆様、この駄作に付き合い頂き有難うございます。

今回から、部隊の成長、時間軸を進めていきます。そして、ネタも沢山、出せたらなあ・・・


華奈「ガヘリスのスケベは何処行ったぁ!!」ヤマジ「勉強があるって城に行ったぜ」

^^;月°日

 

 ガウェイン様にガヘリス様、このお二人の王子の成長に宮廷が一喜一憂している間も私達の仕事は沢山舞い込みます。と、言いますか、ロット王が私達に教育係に任命しようかと考えているという噂が宮廷で騒がれており、当然、古参の貴族の方からは、特にイグレーヌ様を受け入れることに反対していた派閥の貴族からはそれはもうイチャモンを付けられて「従者ごときがでかい顔をするな」とか「黄色い女が出しゃばるな」など言われ裏で無茶な仕事も多く舞い込むようになっており、挙句の果てには裏で手を回したのか、ピクト人の様子見のはずが別の場所で騒ぎが起きたので銀嶺を全員向かわせてここの最前線で私が一人、しかも何故か攻めてきたピクト人とサクソン人の部隊と鉢合わせするハメに。

 

 これも貴族たちの手回しでしょうか。確かに来て二年ちょいの女が部隊を持って武官の皆様たちからも王からも信頼を得られたり、手柄を上げられては面白くもないでしょうが・・・実際問題、私やモルガン様に肩入れする派閥が出来ており、急進的に発言力を持ち始めているのもあるようです。私達に対立せずに協力を取り付けてしまえばいいでしょう。こんなゲスな方法で・・・・・はぁ、ここの担当の方に銀嶺の皆様がいなくて良かった。この数は少しばかり死者が出てしまうでしょうから。

 

 結果は鉢合わせになった蛮族全てを殺しきり、騒ぎを収めた銀嶺の皆様と合流して殺した蛮族全ての首を持ち帰り証拠として提示。それを見た貴族たちは青ざめていましたが、この事を武功として王や将軍達に評価され、銀嶺に更に20名が加わり、給料も増えました。結果的には私達の名をあげちゃうことになり、貴族の方々の目論見は最悪の結果に。因果応報なのでしょうか。

 

 

 

 

_| ̄|○月臭日

 

 甜菜も無事に育ち、早速実食開始。葉の部分は問題なく食べることが出来、甘いのもあり、民草にも受け入れているようです。僅かなスペースで植えたり、鉢植えで育てたりと、副菜の評価は好感触。

 

 しかし・・・地獄はここからでした。甜菜の根から砂糖を作る過程で失敗した結果・・・思い出すことも破棄するくらいの味の何かが出来上がり、すっかり味覚が覚醒した私達は阿鼻叫喚でした。仕方がないので失敗作は肥やしとして利用し、何とか砂糖を生産完了。少し根の香りが残りますが、果糖や調理次第でどうにでもなるもの。十分でしょう。これを国の生産、加工ラインを成立させて特産品に出来ればよいのですが・・・

 話題を変えまして、銀嶺も先の事から人数が57名と小隊前後の人数となり、これを3隊に分けて哨戒、副官もいますので模擬戦もしばしば行うようになりました。

 

 私も参加しましたが、「居るだけで無理」と言われ組手や試合の個人での教えのみ、または指揮だけになりました。・・・・・手は抜いているんですけどね・・・・・・・・

 

 訓練が終了後、ヤマジに養蜂の件を伝えると快く承認。明日以降哨戒の傍ら蜂の生息域の調査に、大工にも顔見知りを呼ぶとのこと。養蜂箱のスケッチを渡したところ、すぐにでも出来そうだということで半休をあげることに。遠心分離機はありませんが、まずは養蜂から。花の品種にもこだわりたいですが、まずは蜂が来なくては。

 甘いハチミツに焼きたてのトースト、それに紅茶・・・・・・お腹が空きました。今晩は近所の方がくれたヤギの刺し身とソバの粥にしましょうか。家に先に帰っている黒介達がお腹をすかせているでしょう。

 

 

 

 

□日?月

 

 本日はモルガン様に呼ばれて王宮へ。何でも少しいつぞやのフリスビーでハチたちと遊んだのが楽しく、新しい遊びは無いものかと聞いてきました。

 

 んぅ・・・・・モルガン様もイグレーヌ様も楽しめるものはなんだろうか・・・それも、まだ小さいお子様を見ながらゆっくり出来る・・・・・・! 電流が走り知識が蘇った私は早速作成を開始。柔らかい木材を札状に切り、それに強化の術式をモルガン様に刻んでもらい、数字や文字を彫る。そして、簡単な色つけをしたカードセット「ウノ」を作り上げた。カードゲームなら動かなくてもいいし、これならイグレーヌ様侍女、従者の皆様と楽しめるでしょう。ついでにトランプも作ると大喜びで私に抱きついてきました。く、苦しいです・・・・

 

 取り敢えずルール説明をした後に実演。トランプはババ抜きやポーカーを教えておき、騒ぎになるから賭博はやめておくように念を押しておきました。それにはシッカリと同意をしてもらい、早速侍女の皆様と興じていました。熱くなるのはいいですが、子育てを忘れないでくださいよ?

 

 モルガン様もイグレーヌ様もここ最近は自身の根源の力を制御した上で引き出しており、金の髪は灰色に近い白に、目も翡翠色になってきましたが、以前その美しさには陰りはなく、宮廷でも宮女からもてはやされて香水や服装などを真似ようとしている女が後をたたないとか。同性でも息を呑む美しさだ。分かる気もします。

 

 今回のお礼としてモルガン様、イグレーヌ様から不老の術式をかけてもらい、死ぬまで私はこの姿だとか。

 

 いや、嬉しいのは確かですが・・・良いのでしょうか、ここまでしてもらって・・・?

 

 

 

 

△日!月

 

 今回は良く現場で共に手を組むことの多い将軍。名前はジャック将軍。と軍略会議と机上演習、勉強会に雑談をすることになりました。ジャック将軍はまだ30代ながらにとんでもな奇襲戦法や堅牢な防御術で第三位将軍の地位につく方であり現場主義の若い将軍。私とも銀嶺とも公私共に仲良くしています。その御方と改めて現状確認と盤上の模擬戦、意識の齟齬の確認のための会議、そして、勉強会に雑談と大変勉強になるのでヤマジとダンカンを誘い、始めたのですが・・・私の将器を知るいい機会になりました。

 

 机上演習は、私個人は奇襲戦や機動戦、少数の部隊の戦いなら裏をかく、不意をつく、真正面でのぶつかり合いでジャック将軍相手でも圧倒できる。しかし、大人数。千人以上の大規模な軍の指揮はまるで駄目。ヤマジは兎も角私とダンカンは慌てふためき打った一手を見事に刈り取られてニ手三手封じられて完敗。もしこれが現実に起きたらおぞましい光景になることは間違いないほどでした。

 

 ジャック将軍曰く「君は別働隊かつ大きな流れを起こす飛矢になることが最適な動かし方」「総指揮はヤマジに任せて君(華奈)とダンカンは別働隊で刃となり盾となり忙しなく動くほうが部隊の最善」「出来るならもう一人副官を募り、動ける将、または私とダンカンを個別で支持できる将がいたほうがいい」「機動力重視で多くても千人前後、それ以上は将を増やすべき」との意見をいただき、大変参考になりました。

 

 未だヴォーティガーンの勢力やピクト人の侵攻へ強烈な一手を打てる勢力は現れず、どこもギリギリの現状維持で精一杯。私達も戦線も一度は上げたものの、そこで現状維持の現在。私達の国は徐々に富める状況になってきたので襲撃の頻度も比例する様に増していますが銀嶺とジャック将軍で対処できている。が、これ以上は進めないので、資産は豊かに、でもその分出費も・・・の状態。

 

 この状況を打開できるものが欲しいと嘆く将軍。良い方です。取り敢えずは銀嶺との連携、増員と装備の見直し、部隊の強化に人材確保・・・問題は山積みですが、人材に関して、私達は元の出自での差別がないぶん誰でも直ぐに呼べる分楽なんですけどね。トップの出自にしても私は侍女、ヤマジは大工、ダンカンは農家兼漁師。うん、騎士団と呼ばれもしますが自警団ですね。武士の始まりの頃ではないですか?

 

 その後は軽い談笑と試しに作った砂糖をいれたクッキーの試食会。大変美味しいので皆手が止まらずに完食。また今度用意すると約束したら大変喜んでいます。そしてヤマジ、ダンカンはまだ将軍に用があるので残るとのこと。

 

 ・・・・・・・・この三人から紫色の空気が出ていたのは気の所為でしょう。その後の野太い叫びも・・・

 

 その後はモルガン様の下にお邪魔してクッキーをプレゼント。やはり女の子には甘いものが大好きなようであっという間に平らげ、今度レシピを作る約束とドライフルーツを入れたものも教えることに。

 

その時に近くによった理由や武装の事も話したところ「私にいい考えがある」と凄くいい笑顔とサムズアップで答えてくれました。・・・・・・・フラグでは無いですよね?

 

 

 

 

(゚Д゚)ハァ??月(。・_・。)日

 

 えー今朝、私達銀嶺、及び私、船坂 華奈にガウェイン様、ガヘリス様の武術、軍事の教育係、そしてイグレーヌ様と公式で相談役に任命されました。

 

 私とヤマジ達が気絶しなかったことは奇跡だと思っています。正直冗談であって欲しかったですがジャック様に多くの騎士や民草の支持もあり、今日付けでスタートとのこと。

 私が必要なのは嬉しいです。銀嶺の皆が出世するのは喜ばしいこと。・・・・・・・でも、それを公で認めちゃいますか!!? 痛い! 王に取り入って栄達を求めている宮廷貴族達の視線が嫌に痛く感じる。そして胃も少し辛い・・・・・・

 

 任命が終わり、今日は皆で固まって行動すること、トイレでも三人で安全確認をしてから用をたすことと通達。しばらくは私達を疎ましく思う貴族たちの追手をかいくぐらねば。

 

 と思ったら夜に暗殺者は早速登場。すぐにイグレーヌ様と私でしばきあげてモルガン様の魔術とヤマジ達の本格的♂尋問で直ぐに情報を吐いてもらい差し向けた貴族は一族ごと処分。その貴族の財産は私達銀嶺への慰謝料、迷惑料とロット王自ら謝って渡してくれました。何でも「ここまで国に貢献してくれている君たちをただの一部隊で扱うのは気が引けるし、心身ともに逞しく信頼できる」とのことらしく、ロット王の誠実な言葉に皆が涙を流して王に忠誠を誓いました。

 

 因みにお金は多すぎて使いみちが思いつかないので部隊のボーナスと家族への見舞金。それでも余ったのは国庫にしまい、一部は予算と皆の食費に。明日は鍋パーティを開きましょう。

 

 

 

 

③月(・へ・)日

 

 モルガン様が3人目のお子様を生みました。年子で皆男の子とは、この国は安泰ですね。・・・しかし、この子達が皆アーサー王の下に行き、忠誠を誓うとは何とも・・・別世界のロット王とモルガン様の事が少し不憫に思います。

 三男の名前はアグラヴェイン様。赤子なのにも関わらず、あまり泣くことがなく、侍女の皆様は少し心配そうです。実際に私の目からみても大人しく、物静か。でも、視線を忙しなく動かして観察、または興味を示しているあたり知的になるかもしれない。

 

 最近成長して自由に動けるようになり、はしゃぐことこの上ないガウェイン様やガヘリス様とは代わり、おとなしい、兄たちの支え役になりそうで楽しみです。なにせ目を離せば安全な庭での訓練のはずが騎士たちが練兵所に乱入し皆で追いかけっ子。私にもよく抱きつくふりをしては胸を揉んだりお尻を触る。

 追いかけようにもガウェイン様は既に太陽の加護が現れ始めているのか日中では大人でも追いつくのが難しく、縮地を使わないといけないこともある上に、ガヘリス様は兎にも角にもやんちゃでメチャクチャ。とんでもない場所に逃げ込むので下手に追いかけないで安全な場所に誘導するかが問題となる。

 子育ては前世から数十年以上していませんが、楽しいものです。

 

 ですが、増えてきた業務をこなすのは辛く、睡眠時間も無くなっていることが現状。ジャック将軍の言うとおりに新たな副官を探しましょうか・・・・・眠い。

 

 

 

 

●月○日

 

 今日、新たな副官を見つけました。そして、その正体に驚きを隠せません。

その子は神秘の濃ゆい山におり、私と栗毛が哨戒中にワイバーンの群れが一箇所に集まる光景を見て巨大な竜種が付近にいるのかと思い襲い来るワイバーンを蹴散らして向かった所、ワイバーンの群れを纏める少女がいました。

 

 私と同じ白銀の髪を膝のあたりまで伸ばし、中肉中背の小柄な身体。顔はとても整っており、その目はクリクリと可愛らしいが、瞳は真紅で人のそれではなく竜に近い眼。

 どうにも彼女が群れを纏めているらしく、彼女が私を見て正体に気づいたところ、ワイバーンの襲撃がピタリと止み、ただ遠巻きに見るだけでした。

 

 しばらくの問答の後、やはり前世での家族の一人、アンナだと分かり、着いてくるかと聞いたところ快諾。群れのリーダーを適当なものへ譲り、私と栗毛に乗って帰ることに。

 アンナ様も気がつけばこの世界に来てはいたが、なんでも赤子の姿であり、成長して調べたところ、口減らしのために捨てられた捨て子に憑依転生していたらしいです。赤子の時は竜に何故か育てられ、成長してからは群れの長となって今日まで生きていたとのこと。丁度人員を探していて、よければ副官にならないかと仕官の誘いも持ち出しても即了承。彼女も家族のいない世界で過ごすことに辟易しており、私と会えたことが何よりも嬉しいとか。

 

 私も同じ気持ちです。アンナ様・・・・・

 

 早速帰ってから仕事の説明をしたところ、ヤマジの軍略補佐と料理を担当。動物とも仲良くなるのが早いので、近々設立予定の部隊の指揮官を任せても良いのかもしれません。

 

 

 

 

❆月犬日

 

 今日は大変寒い日となり、雪も深く積もっていることもあってか、移動するのにも一苦労です。幸いなことにソバや肥料、食料の増加で民草の皆様も飢えることはありませんが、やはり馬でもこの雪での移動は一苦労。この時期は多くの地域での交流も止まってしまうし、その間に寂れた小さな村は全滅。というのも珍しくはないですが、今回はその打開策を準備してみました。

 

 それはハチや花子の子供や孫。増えに増えてねずみ算式で60頭以上居るのですが、この子達に狼ぞり部隊を設立。冬季のみならず軍でもその機動性、小回りを発揮してもらうつもりでハチも孫たちも承認。基本的には各村に今回の冬を越すことが厳しい村に冬になる前に連絡をもらう。そこに冬になり、必要な物資を届けに行くという寸法だ。勿論誤魔化す輩も出てくることを踏まえ、一度私達自身が見た上で正確な数を出すように釘を差すことに。 

 まあ、物資輸送に往復前提なので殺してまで手に入れるよりかは素直に受け取るほうが利益は大きいし、狼達もそもそもが魔獣。手を出すことが自殺行為。大きさも小型の虎ほどはありますし。私達銀嶺の一員。つまりは、私達への宣戦布告も同義。狼達を誤魔化すことも出来ないので、素直に頼んでくれることを祈ります。

 

 

 

 

∑月E日

 

 本日、モルガン様の鎧に関しての提案とアンナ様の顔見せとなりました。基本温和なアンナ様とは料理という共通の趣味や私の話で直ぐに仲良くなられ、最後は互いに握手を交わしました。善き哉善き哉。

 

 モルガン様の鎧についてのアイデアは鎧を軽量、軽装化にしての機動戦、一撃離脱の奇襲戦法の効率化となりました。実際に重い鎧を着けては動きづらいですし、鎧の分だけ馬への負担もかかる。遠巻きに矢を射掛ける援護射撃や数回斬り付けて離脱。囮にする部隊は如何に相手との距離を詰めたり離れたり出来るかが肝ですから、正解だと思います。

 

 しかし、その為の鎧の加工はどうするのか? 技術もこの時代ではさほど高くはないですし、私が教えようにも感覚の部分が強く、教えるのに数年単位は必須。そもそもの先立つものがあまり無い。前回の貴族のお金も皆様の給料にあてちゃいましたし。悩む私に対してモルガン様のアイデアは「神秘の宿る古い木を加工して鎧に、そこに強化の魔術を加える」というものでした。

 

 神秘を貯め込む古い木は古来の神秘も内包しており下手な金属よりも強く、そこに強化の術を刻んで軽装鎧、だけど強度は以前と同様、下手をすればそこらの鎧よりも固いものが出来るかもしれないらしい。

 

 善は急げとハチ達狼家族と栗毛、アンナ様で再びワイバーンのいた山に戻り、伐採を開始。アンナ様はこの世界では魔術に才能が開花しているらしく雷や炎の術式で襲い来る魔獣や幻想種を蹴散らし、私が愛刀で木を伐採、切り分けて栗毛に犬ぞりまで引っ張り、ハチたちに持っていってもらうヤマジ達はそのそりの護衛をしてもらい、黒介はついでに山菜とキノコ採り。神秘の強い山。食材も美味しいはず。これはダンカンに同伴してもらい採取。

 

 かれこれ朝から始まり持ち帰った丸太を拠点に持ち帰る頃には夕方。作成は次回にして今日は解散・・・とはいかず、収穫した山菜とキノコ、蹴散らして解体した魔獣のスープとステーキを作り、野外で食事会に。凄くきれいな星空を眺めながらの夕食は楽しく、愉快なものでした。

 

 

 

 

※月%日

 

 改めて木製鎧の作成に着手する私達。ジャック将軍やロット王も見学に来て、何だか国軍の新装備のお披露目会みたいになっていますが、気にしないでおきましょう。モルガン様やイグレーヌ様に協力を取り付けた時点でアレですし。

 

 作業自体は簡単なもので丸太を切り出し鎧のパーツを私やヤマジ、銀嶺の手先の器用な面々で加工。部品同士を繋げる皮には魔獣の皮をなめして使用。鎧の裏に術式を彫り込み、魔術専用の塗料で塗る前に表にも金属を噛み合わせてから内部に強化の術式を彫り込んだ文字に魔術師専用の塗料を上塗りして術式を発動。強化の術式自体は魔術の初歩の初歩になる簡単な魔術らしく、燃費も少ない。使用する前に宝石や触媒に魔力を込めて使用時に発動させれば魔術の使えないメンバーでも問題が無いそうです。

 

 取り敢えず魔力の都合はアンナ様に銀嶺で魔術の素養があるメンバーで用意するとして、鎧を人数分用意。早速実験した結果。

 

長所

 ・強度は以前よりも増している。 ・重くない分動きやすいし、少し加えた工夫のおかげか関節の可動性も良し。 ・馬に乗っての長時間の移動も苦にならず、馬も潰れない。

 

短所

 ・軽い分、ぶつかり合いでは完全金属製の鎧には負けてしまい、力押しにはそもそもの自力も必要になる。 ・魔力を使用する鎧なので、長時間の遠征や隊を分ける際に魔力切れの心配が発生する。 ・素材の入手は神秘の濃ゆい、魔獣の多い地域故に私や銀嶺以外だと危険が多い。

 

となった。これでも十分な結果なので、改めてこれに弓兵用の鎧も追加できれば上々。動物たちと合わせて機動隊を作れば戦場を荒らし回る燕となるでしょう。ジャック将軍も一部支給を求め、大丈夫だと承認したところで話は終了。有意義な日になりました。

 

 

 

 

π月E日

 

 時間というものは意外と足早に過ぎていくもので、ガウェイン様が生まれて早十年。元気なのですが、如何せんよく私に抱きついては胸に顔を埋めたりスカートめくりをしたり、未来での王子様のような涼やかな顔を知っているだけにこうだったのかと思うこともあります。そして、あのオープンスケベの下地も。外見は22くらいで固定されていますが三十路のオバサンの胸を堪能したりスカートの中身を見ても嬉しくないでしょうにこの子達は・・・・もちろん叱るために追いかけますが、何せ小さい頃から繰り返しているために逃げ足が早い。健脚なのはいいですが、そんな事で発揮しないでくださいよ!

 

剣術もシッカリ教えているのですが、思い切り脳筋一直線の剣術スタイルに・・・体捌きや回避は覚えていますが、剣自体がバットや棍棒に見えるくらい荒っぽく使う。

 

 アグラヴェイン様くらいしか私の剣術を手にしていない・・・教育係としてこれはマズイのではないでしょうか・・・・・・?

 この十年の間にさらに生まれたガレス様には私の剣の真似もしますが、あくまで嗜む程度で済ませ、王女としての淑女の教育をモルガン様、イグレーヌ様、アンナ様にお願いしました。お陰で大層可愛らしいふんわりとした女の子に。育ちつつあります。

 

 この時間の間に銀嶺も成長し、人数は300人、装備も木メインの魔術編み込み製の鎧も全員に支給。鍛冶場も用意できたので私の鍛冶師としてのノウハウを詰め込んだ剣を支給。よく斬れて頑丈と評価も上々。仕方がないので騎士団と正式に名乗ることに。それでもスタンスは変えるつもりはありませんが。

 

狼達もすっかり100匹以上いるために狼輸送部隊に急襲部隊の設立。黒介一家も20頭以上になり国内外で「銀の死神部隊」と言われているとか何とか。どうでもいいですが。

 

 そして、栗毛がアンナ様と散歩していたら物凄くモコモコした猫とリスの中間? のような生物を捕まえてきた。モルガン様曰く「キャスパリーグ」と呼ぶらしい。

 

・・・・・・・ドーモ、フォウ=サン。カナです。

 

そういえばマーリンと一緒にいましたっけ。私達にすぐ馴染んでくれたので今では銀嶺の一員と認識されつつあります。・・・とんでもない獣なんですけど・・・・まあ、いいですか。あちらも害意は無いですし。

 

 因みに、ここ数年キリなく送られるマーリンの使い魔をよく潰しにかかってくれるので、その度に御礼のご飯をあげています。てっきり私達への差金かと思ったのですけどねえ? 脱走したのでしょうか?

 

 

 

 

 

 俺はしがないただの大工。一つ違うことがあるとすれば、騎士団に入れたことと、その大将がとびきり変わり種の変人ってことくらいかな。

 始まりは当時新婚ほやほやのモルガン様やイグレーヌ様の侍女を名乗る女剣士。いい男を見繕えそうだからホイホイついて行ったが、その先で騎士団ではないと言い切るわ騎士の血なんぞ欠片もない俺を副官にしちゃったり、農業を始めるわ旨い料理を振る舞うわ。俺のイメージするお硬い騎士のイメージを見事に壊し尽くした。

 

 ありゃ、女神、若しくは救世主ってのを言うんだろうな。俺にみたいな下賤な出が将軍とお突合出来ちまうし友だちになれる。王女たちにも簡単に拝謁が敵うんだ。世界が変わるにも程が有るぜ。

 

 その分危険も多い。魔獣相手に勝負は日常茶飯事、蛮族共を鏖殺するために切り込み夜襲もよくあること。でも、イイ男を守れて仲間もできたし、べっぴんの大将が振る舞う飯を食える。最高の日々だ。

 大工としての仕事もくれる。それも蜂蜜を集めるための小屋に鎧、肥溜めと幅広くて面白い。仲間の狼やイノシシも気が利くし嬉しくなっちゃうじゃないの。

 

 今まで子宝に恵まれなかったこの国待望の王子たちも元気そうだし、大将・・・カナが来てから良いことだらけだ。こりゃあの卑王もあっさ・・・「コラ~~!!! ガウェイン様!!! 女のスカートを捲ってはいけないと何度言えば!! あ、ガヘリス様も待ちなさい!!」

 

 おっと、噂をすれば大将の声だ。どうもまた王子様達にイタズラをされたようだ。一緒に10年位いるが、全く衰えない美しさだ。イタズラもされるだろうさ。俺も大将が男だったら思わず誘っちまうね。

 

「ヤマジ! ガヘリス様は見ませんでしたか!?」

 

 息を切らして走り込んでくる大将。それなら城に戻ったぞ。今から座学の時間だろ?

 

 「うぅぅぅうぅうううぅ~~~! また逃げられましたぁ・・・もう、何で私ばかり・・・」

 

 がっくりと肩を落としうなだれる大将。まあまあ、それだけ気に入られているんだろ。好印象なんだぜ大将?

 

 「それと教育は別ですよぉ・・・スイマセン、ヤマジ。私も一度哨戒に行ってきます。留守は任せましたよ」

 

 そう言って城を出る大将を俺は手を振って見送る。女に興味はないが、カナの大将の行く先には付いていきたいし、見てみたいね。退屈しなさそうだ。




マーリン「イグレーヌとモルガンをどうにかしたいがガードが固い。よし、キャスパリーグ、行け! キミにきめた!!」

フォウ「キュー・・・(何でこいつの、こんな下衆い命令効かにゃいかんのだ。バカジャネーノ? そのままバックレようか)」

   ~移動して~

アンナ「あら? 可愛らしい子ね。おいで、一緒に来ないかしら?」

栗毛「ブルル・・(ウチはいいぞ~飯もうまいし、いい人ばかりさ)」

フォウ「フォ~ウ?(うーん、子供にでっかい馬だぁ。嘘も言っていないみたいだし・・・せっかくだし見てみるかなあ)」

   ~一人+二頭移動~

華奈「どーも、フォウ=サン。カナです」

フォウ「フォウ! キャウ!(え、何これスタイル抜群のオッパイ美人。しかも性格もいいみたいだし綺麗な魂。多少血なまぐさいけど、この国をここまで救ってんの!? 決めた。貴女になら倒されれもイイ!!)」

華奈「わぷぷっ・・・! げ、元気ですね・・・うーん、木苺食べます?」

 そんなこんなでかなり長くなった今回。新しく登場したアンナは部員様から貰いましたが、元が「モンハン」の依頼者の一人、「白いドレスの少女」をモデルにしているみたいなので、竜種に育てられた雷の魔術に秀でた女の子にしました。

今回のアンナ様の生まれの設定は小さい頃に読んだ日本昔ばなしに龍に育てられた子供の話があるのでそちらを思い出しながら書きました。

西洋では竜は宝の守護者であり、倒されるべき悪として描かれることも多いですが、アーサー王の名乗る赤き竜は珍しい信仰されていた守護竜だったので大丈夫かなと。よく騎士が守護するものとして掲げたり相手を威圧する意味でマークに入れることもあるらしいですが、民草にまで信仰された竜は本当珍しいと思います。


 アンナ様の使用許可をくれた G-h様。有難うございます。

 そして、UA4162件  しおり10件  お気に入り70件  感想9件 

 部員の方々も見てくれて感謝します! これからもどうかお願いします。
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