転生愉悦部の徒然日記 作:零課
最近忙しさと仕事の大変さで筆が進まない・・・体力がない。悲しい。本当、更新を続ける皆様を見習ってもっと頑張れるようにしていきたいです。
「同盟ですかぁ~? まあ、拙者は華奈先生ならいいですけど。BBAは大丈夫ですかねえ? 拙者にもヘクトール氏にも裏をかかれまくりのゆるゆる具合ですしぃ?」
「うるさいねえここのひげは。顔ごと吹っ飛ばしてやろうか」
「まーまー。落ち着いてくださいよ。同盟の話の是非が済む前に殺し合いとか簡便ですから」
ヘクトールとまさかのヘラクレスの襲撃を凌いでひと段落となった私達。幸いなのは死者はいないこと。戦力をある程度計れたことでしょう。うちの衛生兵チームを呼んで治療して、大工組で船の資材をいったん引き出して修理に当たっています。
後ろでまた赤と緑の喧嘩が始まっていますがちゃんと仕事はしているのでよし。
「で、まあですけども。同盟なんですが簡単にいえば互いにメリットはあります。まずはティーチ氏は裏切り者のかつての乗船者を始末できれば、聖杯も奪い返せる。推しのエウリュアレ様を奪う輩を張り倒せるナイトにもなれます」
「デュフフwwww 拙者が海のナイトですかな。それはまた面白そうでござる。女神のナイトなどかつての騎士たちにハンカチかませてやれるかもですなあwww」
「あんたも狙っていたじゃないのよ!」
そのセリフは私も含まれちゃうんですがそれは。一応騎士でしたし。そしてエウリュアレ様は相変わらずツッコミが鋭い。あ、ティーチ氏の迫真ウィンクでヴォエッ! ってなって逃げていった。うちの騎士に抱き着いていますけど、その騎士もガチレズですからアステリオス様のほうがいいですよ~
「で、ドレイク様は言ってしまえばですが、海賊、冒険家としては面白いものになりますね」
「ほーん?」
「まあ、もう理解しているとは思いますが歴史の英霊たちさえも来ているこの状況でイリアスに名を刻む英雄ヘクトールに言わずと知れたヘラクレス。あの英雄たち、神話の海賊、冒険者のアルゴノーツのかつての船員をぶっ飛ばす絶好の機会。どうです?」
「夢物語、あり得もしないことをできる大冒険ってわけだ。腕が鳴るねえ・・・! それに」
やはりというか、商人でもありますが海賊、冒険好きのドレイク様は乗ってくれましたか。後はまあ、共通の目的。
「アタシらに喧嘩を売ったうえに船員さらおうとした馬鹿は」
「拙者の背後を狙い、エウリュアレ氏を狙った阿保は」
「「ぶっ殺さなきゃ気が済まない」」
舐められたら終わり、侮辱には鉛玉で返す海賊のお礼参りが出来ていない。そういう意味でも二人とも許すラインは越えていますからねえ。
「そういう意味でも、私たちは力を合わせて共通の目的のために組むべきだと思いますよ。ついでに言えば、先にあの戦力を潰しておけばふたりの決着も水入らず。何なら私たちが余計な相手を入れないようにしますが」
「そういうことなら尚更ありがたいですぞ。拙者はぜひとも頼みたいでござる」
「あたしもだ。借りを返す確実な場を整えてくれるってんなら一時休戦。全部終えてからこのひげむしてやる」
「では同盟結成ということで」
盃3つに酒を注いで三人で同時にぐびりと飲んで同盟をするということで決まり、これで次に進めます。相手が相手ですし、手数、頭数と質を両立できるこの同盟張っておかないと勝算もないですからねえ。
『うわー・・うわー・・・あのドレイクと黒ひげ、そして華奈の同盟とかえげつないの一言だよ・・・』
「しかもほかのメンバーも英霊が多いという。でも、ヘラクレスにヘクトールですからね。どんな罠を敷いているのやら」
まあ、アルトリア様の懸念ももっともです。私もですがあれ以上にアルゴノーツのメンバーがいるのかとか、ヘクトールたちが囮でオデュッセウスとか、ハンニバルとかいたらヘラクレスと自分を餌にするとか普通にするでしょうし。
「まあ、こればかりは敵にぶつかるなり、当たるなりしてわかるしかないさ。で、目下の問題は・・・」
「船の損傷だな。おーいマスター。やっぱきついみたいだぜドレイクの船。竜骨は幸いにして無事だが、船底まで一部吹き飛んでいて修理に時間がかかる」
「やはりですか。リバースシューターでは無理ですか?」
「あたしの船をよくもまあ・・・!」
「できるが、これからの海と戦う相手を考えると心もとないし、俺の武装も一つ縛りになるぞ?」
目下の問題は船の修理。やはりあの爆弾で大きくえぐれていた船体を見て素人目にも動かせないと思っていたのですが、こうなりましたか。しかもまあ、これからぶつかる相手を考えれば普通に修理してもすぐ壊れされるでしょうし、ポセイドンもいたというこの海自体も油断できないもの。
となればまあ、取れる手段は限られるわけで。
「チームを二つに分けて動きましょうか。ティーチ氏と私とストームで素材収集組。ドレイク様と藤丸様で船を護衛しつつ待機する組。これで行きましょう」
『それしかないとは思うけど・・・大丈夫かい? 華奈。相手の格を考えるとむしろそうさせてからの狙うことも考えていそうだけど』
「でしょうね。なのでまあ、ドレイク様達の方に多くの戦力と機動力を残します。素材収集は私とティーチ氏とストーム。それ以外はみなここに残します。私の場合は宝具で人数に困らず、ストームは特攻持ち。ティーチ氏は船を消したり出せたりするので一度島に着けば痕跡を消せますから」
ストームなら神性、怪物、おおよそ人にもある程度は神話世代の住人なら特攻とあのめっちゃくちゃな武装、クラスチェンジで対応できるのと、私の場合は縮地で即離脱。ついでに銀嶺隊を呼べるので素材調達の際の人手にも、舟のこぎ手にも困らない。ティーチ氏は船がありますし、本人もかなりのタフネス。加えて頭もいい。ヘクトールとある程度行動している分、どう動くかの心得もドレイク様よりあるでしょう。
「むぅ・・・あたしの船の事はあたしでしたいが・・・」
「素材に関してはいいものを用意しますし、修理はそちらに一任しますから。餅は餅屋。調達は私たちに。加工は海の住人のあなた方に。お願いしますよ」
「まあ、それもそうだね。なら任せたよ銀嶺隊隊長殿。かつての伝説のようにいろいろ揃えてきてくれよ?」
「奴隷とか以外なら大概のものは集めましたからね~かしこまり」
話も無事に終えたので素材集めのために行動開始。
「素材集めならここら辺の海を回る際にワイバーンなども多くいる島があるのでそこに行くべきですなあ。ただ、素材加工。特にワイバーンなどの魔獣の加工は拙者たちはお手上げ。よろしく頼みますぞ~」
「ここにも魔獣の気配はまだしますが、数をそろえるとなるとそれも必要ですしね。アルトリアさんにドレイク船長もいます。しっかりここは守ってみせます」
マシュ様の嬉しい言葉をいただいて私たちはティーチ氏に船を出してもらい出航。念のために銀嶺隊の中でも防御、タフさに優れたメンバーを用意してからでしたし、まあ時間稼ぎにはなるでしょう、きっと。
「偵察からの報告だ。はっきり言ってここわ魔獣の宝庫。生物の乱交パーティー状態。物資補給には最適だぜ~敵はギリシャの超エロ英霊2騎確定。そのボスの思惑わ今の所聖杯と女神求めるマジ狂い。
ヘクトールのせいでドレイクの船はユルケツで失神痙攣。船乗り共は全員落ち込み便器。ちょびっと修理程度じゃ航海で即腹筋ボコボコのマジ狂いだからここでの補充は必須。報告終わりッ!」
「これもう分かんねぇでござる。タクヤ氏の言葉は相変わらず難解ですな」
「まあ、ちゃんとやることを抑えた意見と偵察ですからありがたいですよ。ふぅむ・・・タクヤの目から見てもここの島は豊かなんですねえ・・・素材的な意味で」
しばらくの航海を得て到着した島。遠目からでもワイバーンや獣が見えてはいましたが念のためにとうちの偵察兵兼私の部隊のベテランを斥候に出してみたら大当たり。
私と一緒に30年以上戦線で暴れ続けた彼がそれほどに言うのであればここで大量に補給を用意して、ついでにワイバーンの鱗スープやいろいろ用意できそうですし。ほんと助かります。
「それじゃあ、俺は狙撃でできる限り頭を狙えばいいんだな?」
「ええ。爪や牙は釘に加工できますし、身体の皮は船のコーティングやより強く風をつかむための帆にも、船を支えるロープにもなります。骨に関しても甲板の骨組みや束にして油や皮で埋めてしまえばそれ以上もできます」
「うーむ。拙者たち船乗りも生物はしっかりと使い切るところはとことん使いますがここまでやり切れるものなんですなあ」
「いやー魔獣なのもありますよ? あの頑丈さと軽さなので小船に水運用の船を作ればそりゃあ早く動けたものでして」
ただまあ、あのレベルの船の修理と工夫はうちの部隊にとっても未知数ですし、やはりここらへんは本職にお任せですね。幸い、うちの工兵部隊に今ティーチ氏の部下からいろいろ加工のノウハウを聞いていますし。
「じゃあ、ひとまずノルマはワイバーン50頭、それ以外の魔獣、使えそうなものは随時集めてうちの工兵部隊に連絡を。ということで開始」
「了解」
「んん。かしこまり」
「はー・・・こんなもどかしい待ちは何時ぶりだろうかねえ・・・?」
「ドレイク船長。お茶です。大丈夫ですよ。華奈さんたちは必ず大量の物資を抱えて戻ってくるはずですから」
「そうだとは思うさ。アタシも問題ないと感じたからね。ただまあ、すぐにでもぶっ飛ばしに行けると思った分、尚更ね」
木陰で横になり、海を眺めながらぼんやりと愚痴るドレイク船長にいつの間にか用意した紅茶を持ってきてほほ笑むマシュ。ドレイク船長も危険はないと感じているが、それでもなあという感じで紅茶をすすり、ふうと一息吐く。
「海じゃあ皆が動いて、あがいていないとすぐに死ぬ。専門家もいるが、手伝いくらいはするからね。素材の完全委託はそれこそ船出くらいだったし、こうー・・・久しぶり過ぎてね? お。このお茶? いいね。美味しいよ」
「う・・・よかっ、た」
「このお茶、沸かすためにアステリオスさんが薪を集めてくれたんです。今は船員の治療とお風呂のためのものも用意してくれて、本当に大助かりです」
「そのガタイとあの斧を使う分のパワーはあるってわけだ。あはは。ありがとよ。これでみんなも元気が出るさ」
茶の味が気に入ったのと、らしくないと感じたのか苦笑しているドレイク船長。そこにのそりとアステリオスが入り込み、にこりとほほ笑む。まだ笑い慣れていないのか少し迫力があるものだったが。
「あー! あー! もう! 信じられない! 目の前で脱いでくるなんて、きったないもの見せないでよね! アステリオス! 私にもお茶を頂戴。熱すぎてもダメよ。少しぬるめのやつ!」
「エウリュアレ? まってね・・・?」
「エウリュアレさん、お疲れ様です。・・・・・・・・ああ、なるほど」
「男衆がみんな風呂場に来て、騒いだせいで天幕が倒れてさ・・・」
更に入ってくるのは顔を赤らめて入ってくるエウリュアレとそれを宥めていた藤丸。怒っている姉をなだめるかのようにおどおどしながらもアステリオスはすぐにお茶のおかわりを取るために動き始めた。
「ふー・・・人手が増えて楽になったね」
「うふふ。銀嶺隊の皆様、優しい人ばかりで大助かりですわ」
「なんだい。あんたらも来たか。見張り番するとか言っていなかったかい?」
「ええ。確かにそうだったのですが、『同じ英霊みたいなものだし、こちらが先に見張りをする』ということで華奈さんの残した銀嶺隊の部隊長たちとアーサー王が今先に見張りをしているのです」
「あの銀嶺隊。ボクも子供のころと軍隊の時代では良く聞かされていたけど、思った以上の変人具合とやさしさ、そして・・・強かったね。お土産ってことで即席のつまみも貰えたんだ。うちの馬鹿船長と華奈の帰りを待ちながら話さない?」
さらにそこに入ってくるのはお酒を樽で抱えて持ってきたアン。小さな体で大皿を持ってくるメアリーの二人組。サーヴァントとしての力、船乗りの経験を活かしてヘラクレスやヘクトールの再度奇襲を防ぐための見張りを申し出た二人だが華奈の呼び出した銀嶺隊の100人将、250人将のメンバーから交代を頼まれ、その駄賃代わりにと渡された酒樽と即席で作ってくれた料理を持ってきた。
好きな酒と銀嶺隊の料理となれば嬉しそうに体を起こしてまずは一つとエビの塩辛と冷えたエールを口に運ぶドレイク。
「っかー・・・! うまい! んーそうだねえ。ここの魔獣も何やら頭にバケツ被ったような野郎と、何やら赤とか緑がどうとか言っていたやつらがとってきたし、でも、話すって何を話す」
「あ、じゃあ私、ドレイク船長の冒険譚を聞きたいです!」
「奇遇だねマシュ。私もそれを聞きたかったんだ」
「偉大な航海者、嵐も太陽さえも討ち果たす船乗りのあこがれですもの。それに海賊としても同業者ですし、どうです? ここは一つ」
「おれ、も聞きたい」
「ふぅー・・・いいお茶。カルデアだとこれが毎日飲めるのかしら・・・お風呂もなにかあの変態軍団はいいものだと言っていたし・・・ん? ふーん。私を乗せてくれている船頭の話? ま、あのうるさい声を聴くよりはいいでしょう。アステリオス、そばに来なさい。護衛と、ちょうどいい椅子が欲しかったの」
話はドレイクの航海記録を語るものとなり、興味津々のマシュ。偉大な先達の旅路を聞けると内心興奮気味のアンとメアリー。そして生まれて初めて外の世界を知ったアステリオス。いい暇つぶしにならとアステリオスの膝に座るエウリュアレ。
『いいと思うよ? 華奈たちからの報告だけど本当にいい狩場を見つけたみたいで順調。もう少しで戻ってくるそうだし、そうなると今度はみんなで加工や力仕事だ。休んでおいたほうが一番』
『銀嶺隊の皆が加工はするとはいえ、船の修理に関してはやっぱり皆にかかっているからね。此方も追跡しておくから気楽にしておきたまえ』
『(一応録音はしっかりしておこ。藤丸君に迫るアンとメアリーの二人に知らずのうちに焼き持ちするマシュの様子とドレイク直々の当時の話なんて貴重だし)』
「そうだねえ、それなら一つ軽く話すよ。いい酒とつまみ、茶のお礼代わりでも」
「ふぅー・・・これくらいでいいでしょうかねえ」
「ですぞー拙者の船はもうパンパンでごじゃる。これなら修理して資材も余ればちょっとした船を一隻は作れそうですなあ」
「いやー・・・あれのせいで魔獣たちが一気に来たしなあ。取り過ぎたか?」
魔獣狩りを開始してあれこれ時間が過ぎて私たちの目の前には大量の物資となったワイバーンやら色々。
「まさか神風をしてくるワイバーンがいるとは思いませんでしたねえ。ストームと当たりの魔獣もろとも巻き込んでの大爆発。で、血煙が広がりすぎての大乱闘にもつれ込んで」
「そのおかげでどんどん来てくれたので早く終わったのは楽でしたが、凄まじい光景だったのは確か。早いところ戻って風呂を入りつつエウリュアレ氏で癒されたいですぞ」
「マスター以外全員血のりでべったりだしなあ。水で落しても、やっぱり風呂は欲しい・・・ん?」
「どうかしましたか? ストー・・・あら」
途中でアクシデントがあったとはいえ目標の資材は手にしたので早いところ持ち帰って解体。加工、その後に風呂でも入って血と汗と潮風でのべとべと感を洗い流したい。そう全員が考えていたのですがストームが感じ、私も気配を感じる。
英霊。しかも、おそらくエウリュアレ様やアステリオス様のような神霊、それの気配が混じるもの。
「ねーねーダーリンには負けるけど、いい腕しているし、面白そうだから行ってみない?」
「確かにあの鎧の姉ちゃんはきれいだし是非ともお近づきに・・・いだだだ! 出る、中身が出る! ぐふぅ・・・で、でもあのヘルメットの兄ちゃんは俺たちの天敵の気配を感じるがやめたほうがよくないか?」
「ダーリンは無敵の狩人だし大丈夫!」
「このぬいぐるみ姿で無茶いうなー!!」
上空でふわふわと浮いてる白く少し癖のある長髪と美しい美貌。弓を持ち、女性としてメリハリのある肢体が特徴。その女性が笑顔でメリメリと左右に引っ張っているクマのぬいぐるみ? と会話しながらこちらを見ている。
傍から見ればイマジナリーフレンド化といいたくなる光景ですが、神霊の気配を感じるので、おそらくはそういうものなんだろうとみんな意識を切り替えつつ警戒態勢に。
「えーと・・・お二人とも、一応、戦わないのであれば話は聞きますよ?」
「あ。いいのー? じゃお邪魔しまーす!」
「あっ、おいこら! だからあのヘルメット野郎はなんかやばいって・・・ああ、もう!」
「ふぅーん。で、連れてきたわけだ」
「はーい! 女神アルテミスと」
「ぬいぐるみだけどオリオンです。いやー・・・ひやひやしたね流石に」
「いやいや。此方も手出しはしませんよ。戦わない限りは。しかし、ここで射手が来てくださるのは嬉しいですよ」
あの後話した結果気に入られたらしく私たちについてきてくれることになった女神アルテミス様と神話の狩人の代名詞たるオリオン様。何でも色々あってオリオンについてきてセットで召喚された二人らしいのですがサブのはずのアルテミス様に力が多くいってしまい、メインのオリオン様はぬいぐるみ。力もない文字通りのマスコットに。
その後フラフラと周りをふらついていたら私たちが暴れているところを見つけて興味を持ったそうな。
「アタシは構わないよ。あのむかつくやつらをしばく人手が増えて嬉しいくらいだ。船も順調に修理できているからね」
「先輩も今一緒に革から脂の切り取りやなめす作業をしていますし、ドレイク船長の船。「黄金の鹿」は確実にグレードアップしますよ!」
「いやーもはや別物レベルだよこれ。大砲さえはじく守りに、水漏れの心配さえない防水、作りにロープも前よりも強い。火薬の一部も改良されて砲弾がよく飛ぶようになったし、うまい飯でみんな気合も入っている。これならいけるかもねえ」
「ふふ。それは何よりです。頑張って船全体を革で包んだりできるくらい用意したり、木材同士の間に詰めたり、脂を加工して火薬の一つに練り込めるようにしたりと指示しておいてよかった」
船の修理とグレードアップももうすぐ終了。うちの部隊を含めて急ぎでやっていますし、追跡を開始できそうです。
「それで私たちもぜひともヘクトールにヘラクレスの討伐に入って欲しいんだっけ?」
「どっちも聞いたことのあるビッグネームだなあー・・・まあ、俺はぜひともそこのマシュちゃん? とか女海賊の二人とか、奥で喧嘩しているあの黒髪と白髪の姉ちゃんとかそこら辺も紹介してくれればぜひさんせ・・・いだっだだだだ!!」
「ぜひとも。そうですねえー・・・アルテミス様達には私達からの料理の奉納と、オリオン様のナンパを防いだり流したりしますので」
「あの料理食べられるの!? しかもダーリンの浮気癖も対処してくれるなんて。いいよいいよ! 華奈ちゃんたちに協力しちゃう!」
なんだかこのままでは夫婦漫才を見ながら終わりそうなのでとりあえず主導権を握っているアルテミス様に頭を下げて頼みます。アルテミス様達には到着の際に銀嶺の魔獣料理コースを振る舞って痛く気に入ってくれたので即快諾。
オリオン様がしょんぼりしていますが申し訳ありません。神話の最強カップルのお二人の喧嘩がひどくなると流石にやばいのですよ。後、痴情のもつれでの大惨事はブリテンで見過ぎたのでしばらく御免です。
「ふぅー・・・聖杯で補給していた魔力もこのご飯で補給できましたし、準備よし。それじゃあ、行きますか」
「アタシの船はどうだ」
「何時でも行けますぜ姉御!」
「なら荷物詰め込んで出航! 敵の航路の方は!?」
『聖杯の反応をマークして航路を割り出しているよ。そこから最短ルートを通って追いかけてもらう』
「さすがですロマニ様。じゃ、お礼参りの時間ですね」
そこからは急いで荷物を詰め込んで出航。船も直り、食材も戦力も増したメンバーで戦えるのでドレイク様の船員の皆様は大喜びですし、下がっていた士気も問題ないでしょう。
後、アルテミス様にナンパしようとしていた船員をオリオン様が注意していたり、心配する一幕を見れたりでやっぱり惚れているんですね。と聞いてみたら『好きだし大切だけど常にあの重い愛をぶつけまくられるのは流石にきついのよ・・・こう、少し休暇をね?』とのこと。
熟年ラブラブカップル。後、やはり人と神様のカップル故の弊害ですかねえ。アルテミス様には一度手編み物とか教えたりして自然とオリオン様が自由にできる時間を用意できるようにしたら良さそうですかねえ。神霊をカルデアに呼べるかは不明ですけど。
船の補強も済んでいよいよクライマックスに。早くなぁい?
皆様コロナ騒ぎに年末と忙しい中、どうか無理をせずにお過ごしくだされば幸いです。