やはり私達の恋愛ゲームは間違っていない!!   作:カッカ様

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ゲームファクトリー?

夜の7時--------太陽に代わり昇ってきた月の光に照らされたマンションの一室。雪ノ下雪乃は、携帯メールが受信したのを確認した。彼女の携帯のメールアドレスを知っているのは少ない。両親と姉、そして奉仕部のメンバーである、由比ヶ浜結衣と奉仕部の顧問の平塚先生だけである。電話番号を知ってる人なら後数人いるがメールアドレスを知っているのは、5人だけだった。

 

毎晩のように由比ヶ浜からはメールが送られてくるので雪ノ下もメールを開くまでは由比ヶ浜だと思っていた。

 

「....ゲームファクトリー?」

 

送られてきたメールを開くと見覚えの無いアドレスに名前が書かれていた。迷惑メール?と最初思ったがメール画面を下にスクロールしていくと見覚えのある顔が添付されていた。

 

目が腐っており、彼の人生と同じように逆らい続けているアホ毛。奉仕部のメンバーの一人である、比企谷八幡の写真だった。直ぐ下には、比企谷八幡の情報だろうか事細かに記されている。まるでWikipediaのようだ。

 

意味が分からない。こんな事が出来る人物に一人心当たりがあった雪ノ下は急いで電話をかけた。

 

『ひゃっはろ~愛しのお姉ちゃんですよー。珍しいね、雪乃ちゃんから電話してくれるなんて!お姉ちゃん嬉しいぞ!』

 

僅か1コール電話に出た実の姉である、陽乃に行動を読まれている気がして少し嫌悪感が湧いてくる。今すぐにでも切りたいが確認しなければいけないことがあるので話を切り出す。

 

「姉さん。下らない話をする気はないわ、先程、私宛にメールが届いたわ。ゲームファクトリーと書かれているのだけれど、このメールアドレス、姉さんと異なるけれど、このメールを送ったのは姉さんよね?」

 

確信めいた気持ちで姉さんに聞く。姉さんは、少なからず比企谷君に対して気に入っている。それは、態度を見ていれば分かる。私を困らせて遊んでいるだけかもしれないけれど。

 

『ん?何のこと?私メールなんて送ってないよ?』

 

「え?...姉さん、嘘を言っても分かるのよ?」

 

確かめる術はないが、普段の姉さんなら、ここで正直に答える筈。姉さんの目的は、私を騙すことじゃない、からかって、その反応を楽しむだけ。されている方は堪ったものでは無いけれどね。

 

『ほんとに知らないよ?』

 

だからこそ、姉さんのこの言葉に心が焦燥してしまう。

 

姉さんじゃない....?そう思うと、途端に怖くなって携帯を持っている方の手が震えてしまう。誰がこんなメールを私に送ったのか。昔されたチェーンメールよりも質が悪かった。

 

「そ、そう...ごめんなさい」

 

『...ねえ雪乃ちゃん。そのメールは本当に知らない人なんだよね?』

 

「ええ...」

 

『そっか。それじゃあさ』

 

「送ってきた人探そっか♪」

 

私のすぐ後ろから声が聞こえて慌てて振り返ると、笑顔の姉さんがいた。

 

「姉さん....はあ、どうしてここにいるのかしら?」

 

「元々今日は、雪乃ちゃんの様子を見に来るために近くまで来てたんだよ?」

 

成る程、と呆れている自分と先程の恐怖が消えていることに気付いて少し恥ずかしくなっていた。あんなに嫌っていた姉さんがいてくれる事で恐怖心が完全に無くなっている状況に、自分自身が一番呆れていた。

 

「そう...」

 

「さて、それじゃそのメール見せてくれる?」

 

「ええ」

 

姉さんに大人しく携帯を渡すと文面を読んでいるのか少しずつ下にスクロールしている。

 

「成程ね~」

 

何かを納得したような姉さんの呟きに混乱しながらも、最後まで読んでいなかったので何が書いてあるのか正直気になっていた。

 

「雪乃ちゃんさ、このメールって自分で作ってないよね?」

 

「当たり前じゃない」

 

「大まかに説明するとね。恋愛ゲームだって」

 

「恋愛ゲーム?」

 

「そ。雪乃ちゃんは、ギャルゲーとか乙女ゲーって聞いたことある?所謂恋愛ゲームっていうんだけど」

 

まさか姉さんの口から聞くとは、思わなかった言葉に否定してしまう。

 

「そっかー知らないか~。簡単に説明するとね、主人公の男の子。ここでは仮にH君にするね。その子が女の子を口説いたり、遊んだりして、好感度を上げて攻略するっていうゲームなの」

 

「何故主人公の男の子のイニシャルがHなのか気になるけれど...まあいいわ。それだとこのメールは、恋愛ゲームが出来るって事なのね?」

 

それでも現実世界に存在する人をターゲットにするのは、常軌を逸している。普通じゃない。

 

「それがそんな簡単な話でも無いみたいなんだよね~。この説明だとね、リアル恋愛ゲームって言った方が良いのかな?」

 

「リアル恋愛ゲーム?」

 

「私も良く分からないけど、説明を読んだ所を簡単に説明するね」

 

1.このゲームをプレイすると日常生活の中で相手の好感度が見れるようになります。

2.このゲームをプレイすると日常生活に、ふとした瞬間に選択肢が幾つか出てきて、選択肢を選ぶ事になります。(不都合になるような時に選択肢が出ることはありません。例.授業がこれからあるのに公園に向かう。等。)

3.このゲームをプレイして攻略した相手とは結婚することになります。

4.このゲームには、複数の攻略されるプレイヤーがいます。メールを本社から送らせて頂いたのは、全部で11人。全員が参加するとは限りません。

5.攻略する男性は。一人目比企谷 八幡。二人目戸塚 彩加。三人目材木座 義輝。四人目葉山 隼人。五人目戸部 翔。六人目大和。七人目大岡。

6.勿論必ずしも誰かを選ぶ、という必要はありません。ですが、選ばなかった場合。将来この中の男性とは結婚出来なくなります。

7.基本的に親族や、従兄弟や、兄弟など括りはありません。好感度をMAXにして結婚すれば必ず祝福されます。

 

「ま、こんな所ね」

 

「...姉さん。一つ聞きたいのだけれど。姉さん、少し詳しくないかしら?確かに一度読んでいたけれど、それにしては落ち着きすぎというか不気味よ?」

 

「あははは、やっぱり雪乃ちゃんは誤魔化せないか。本当の事を話すとね、あのメールは私が出したんじゃないよ?それは本当。でも初めて見た訳じゃ無かった。私にも届いてたからね。それで、比企谷君写ってるし、雪乃ちゃん知ってるかな~ってマンションに立ち寄ったら雪乃ちゃんから電話かかってきて、今だよ」

 

もう嘘はついていない。そう信じていいほど、真っ直ぐに私を見つめる瞳は強く美しくさえ見えた。

 

「そう、分かったわ。その言葉信じるわ」

 

「ありがとう!雪乃ちゃん♪」

 

私に抱きついてくる、姉さんを退かしながら疑問に思ったことを聞いた。

 

「姉さんは参加するの?」

 

軽い気持ちで聞いただけだった。姉さんは参加しないと思っていたから。こういうのに興味をもったりしないと思っていたから。

 

「ん?私は~勿論参加するよ?」

 

思いもしなかった姉さんの言葉に唖然としていると更に言葉を続けてきた。

 

「雪乃ちゃんとは、ライバルになっちゃうかな?」 

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