綺麗になった魔王様   作:寅好き

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本当に亀更新で申し訳ありません。


新たなる仲間?

 ブルマとダーブラが抜けて早2時間程の時間が経過した。

 すでに皆待ちくたびれて、悟空ラディッツは広い部屋なのをいいことに、トレーニングに励み、亀仙人はいかがわしい番組を鼻を伸ばし「ええのお、ええのお」と呟きながら見入り、クリリンは亀仙人に付き合って欠伸をしながらボーッとテレビを見つめていた。

 そんな日常の一幕を軽々と破壊する一幕が…

 なんの前触れもなく、扉が開かれた。

 開かれた扉からは白い靄のような物が吹き込んでくる。

 悟空たちが息を飲む。

 それほどまでに張り詰めた空気が辺りを支配していたのだ。

 靄が消えた時、そこにはダーブラが立っていた。

「ご、悟空ーーーーー!!!」

突如クリリンが脳内の容量を遥かに超えたものを頭に叩き込まれ爆死する。

 この世のものとも思えないものを見たかのようなおぞましい顔で崩れ落ちる。

「ガハッ…死ぬ前にエッチな本をもう一度見たかった……」

クリリンに続き、亀仙人も天寿をまっとうし、旅立った。

「す、スゲエ……!!」

「さ、さすがです、ダーブラ様!!」

サイヤ人二人はそのさまにうち震えた。

 立っていたダーブラが瞑想の果てに充実し爆発的に上昇した『気』に圧倒されたからでは決してない。

「どう張りきってメイクしたんだけど」

 どぎついメイクを施したダーブラがそこにいたのだ。

 新宿〇丁目を歩けば普通に遭遇するような化〇のようになったダーブラ。

 多分であるが、暗黒魔界の化粧がそうたらしめたのかもしれないが、地球人二人には衝撃が強すぎたのだろう。

「ごめんなさいねぇ、今から愛を説きに行くと思ったらいてもたってもいられなくてぇ、気合いいれちゃったわ。テヘ」

「スッゲエなダーブラ。おら感動したぞ」

「当然だカカロット。これがダーブラ様の本気だ」

純粋無垢なサイヤ人と、ダーブラ信者のサイヤ人はダーブラを誉め続け、ダーブラも顔を明けに染めモジモジしながら喜んだ。

「もう悟空ちゃんもラディちゃんも、お世辞が上手いんだから。キャッ」

ダーブラは恥ずかしさのあまり、手をバタバタさせ、悟空とラディッツをぶっ飛ばした。

「ガッ!!」

「ブホッ!!」

何度目のことだろうか、軽く戦闘力11桁程の力が悟空とラディッツを襲い、二人は瞬く間に壁を貫き、地球を一周し戻ってきた。

「あらあら力の加減を間違っちゃったわ。悟空ちゃん、ラディッツちゃん仙豆を食べるのよぉ」

生死の境をさ迷った二人は再び戦闘力をぐんと上げた。

 ダーブラに何度か生死の境を歩ませられた二人は既に、地球に向かっている二人のサイヤ人の力をこっそりと上回っていたのは、誰も知らなかった。

 後にゲロの秘密基地の位置を見つけ出し、入ってきたブルマもダーブラの顔を見て、卒倒し、意識を失ったのはまた別の話である。

「このおじいちゃんの済んでいる所も分かったし、さあみんな二人の若者を助けに行くわよぉ」

「ちょっと待ってくれダーブラ」

気合いを入れたダーブラに待ったをかける悟空。

「なによ悟空ちゃん」

少し不機嫌そうではあるが、話を聞こうとするダーブラに悟空は少しばつが悪そうに切り出す。

「あのよぉ、言いづらいんだけどよぉ」

「気にせず言ってみなさい悟空ちゃん」

「ああ、さっきダーブラもあったと思うんだがよ、家の外にいたヤムチャもダーブラ戦隊にいれたいと思うんだけどよぉ」

悟空が話したその刹那、怒りの形相でラディッツが悟空の胸ぐらを掴み上げる。

「カカロット!貴様、あんなゴミ虫を我らの高潔なダーブラ戦隊に引き入れようというのか!恥をしれ!!」

ラディッツの怒号が響き渡る。

 しかし、ダーブラは思考の海に潜り言葉を発しない。

「チッ、話にならん。俺があの汚いゴミ虫を消し飛ばしてやる!!」

「待ってラディちゃん!!」

ダーブラが目をカッと開き、ラディッツを制止させる。

「どうなさったのですかダーブラ様。あのような穢らわしいゴミ虫は排除すべきです」

「ダメよラディちゃん。私たちの使命を忘れたの、悪を善に、穢れを清浄に、それを為すのがダーブラ戦隊よ」

「な、なんと美しく慈愛に満ちた御言葉。ラディッツ肝に命じました……」

「分かってくれて嬉しいわ」

嗚咽を漏らしながらむせびなくラディッツの肩をポンポンと叩くダーブラ。

 暑苦しい師弟愛がかいまみえた瞬間である。

「ダーブラさん、あの浮気者の根性叩き直しちゃってください」

「任せといてブルマちゃん」

ブルマとダーブラがガッチリと握手をする。

「ヤバイあんな奴の仲間になったら、女の子と遊べなくなるじゃないか。気を消してずらからないと」

部屋の外から気配を消して中のようすを伺っていたヤムチャが、自分の危機的状況を察知し、『気』を極限まで落とし、立ち去ろうとした。

「命あっての物種だ、イテッ!!なんでこんな所に壁が」

ヤムチャは自分がぶつかったと思われた壁を見上げる。

 みるみるうちにヤムチャの顔が青ざめ、死を悟った。

「こ·ん·に·ち·わ·ヤムちゃん」

にっこりと10人中10人がおぞましいと判定するだろう至高の笑みを称えるダーブラがそこに立っていた。

「貴様の腐りきった性根を叩き直してくれるわああぁぁぁ!!」

「ギャアアァァァァ!!!」

ヤムチャの断末魔が西の都に響き渡った。

 

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