モンハン短編集   作:ネイムレス

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深夜テンションで書きました。
ちょっと無理がある内容かも知れません。


続続・変なハンター

 吾輩はアイルーである。名前はメメント・モリ。全身を黒い毛で覆う、カギ尻尾が自慢のオトモアイルーであった。

 そう、今の我輩はオトモでは無い。ハンターの代わりに戦場に立つ、ニャンターを生業としているのだ。ついこの間まで筆頭アイルーとして戦っていたはずなのに、一体全体何故こんな事に……。

 

 それは、相変わらず唐突な主人の言葉から始まった。『先にニャンター専用クエ埋めてから進めたいから頑張って』と言う意味不明な言葉によって、我輩はオトモアイルーからニャンターへと転職させられた。龍歴院のお手伝いをするはずだったのに、うちの主人は仕事を我輩に押し付けて各地の看板娘巡りなどをしている。その間に、必死になって装備を整え、我輩は果敢に数多のモンスターと戦った。見た事も無い様な新種のモンスターや、今まで闘ってきたお馴染みの者達まで様々に。

 我輩は戦った。戦って戦って、狩って狩って、剥ぎ取り尽くして。そして気が付いた時には、何故か全てのクエストが終わっていた。村クエから集会場のクエストまで全部。

 ……いや、おかしくないだろうか。我輩が英雄になってしまってどうする。英雄の証を聞かなければいけないのはうちの主人の方だろう。というか、最近集会場で出会う同業者たちもみんなニャンターしか居なかった気がするのだが。ノーマルなハンターは一体どこに行ったのだ。猫に仕事押し付けて、皆揃って看板娘のナンパに忙しいのか。

 なんと言う嘆かわしい事だろうか。四天王の四匹のモンスターたちだけでなく、古龍や獰猛化モンスターもハンターの手では無くニャンターの手で討伐されるなど、タイトル詐欺もいい所ではないか。

 我輩は流石に怒った。怒りのあまり我を忘れて、モガの村の看板娘と話している主人の元に突撃した。今の我輩の攻撃力はちょっとした小樽爆弾並みの威力がある。この威力をもってして、怠惰な主人を無き者にする為に。

 そして、我輩の怒りを込めた突進は、主人の異常な回避運動によって躱される事になった。これは、狩技の一つ『絶対回避【臨戦】』では無いか。猫に仕事を押し付けて怠けていたような主人が、なぜ狩技を使いこなしているのだ。

 混乱する我輩をよそに、ノーモーションからの回避と同時のハンターナイフ抜刀を見せた主人は、もう一度武器をしまいながら我輩に近づいて来る。そして、聞かれても居ないのに、どうして狩技が使えるのかの説明をしてきたのだった。

 

「まってるの暇だったから、こっちのクエも全部終わらせた」

 

 我輩が必死になってこなしたクエストを、全部終わらせたと言ったのだろうか。理解したく無い話であった。やはり、ハンターとは人の形をした最強のモンスターなのかもしれない。

 だがこれは、ある意味良い傾向なのではないだろうか。ここでする事を破べて終わらせたと言う事は、龍歴院ではもうする事が無いと言う事に相違ないはずだ。であれば、丁度ここにモガの村の受付嬢も居る事だし、一緒にあの懐かしいモガの森に帰る事が出来るのではないだろうか。我輩は一縷の望みをかけて主人に提案しようとした。

 だが、我輩の希望は主人の発した言葉で粉々に砕かれる事になる。

 

「ここでする事も全部終わったから、次は新大陸に行くから用意しといて」

 

 新大陸? それはとある調査団の第五期メンバーとして、長期の調査任務に参加すると言う募集の話であった。我輩の主人は我輩の同意も無く、何時もの様に唐突に次の行先を決めていたのだ。

 もちろん、今まで必死に集めた装備品やアイテム、素材や資金もすべて処分してからの出発となる。その調査団の募集では最低限の装備が支給されるらしいのだが、うちの主人はそれすらも断って下着同然のインナー一丁で旅立つことを決めていた。

 端的に言って頭がおかしいとしか思えない。そして、それに黙ってついて行く我輩もまた、同類なのかもしれない。

 ああ、モガの村の受付嬢が例のとんでもないテンションで挨拶して去って行く。きっと、あの懐かしくも涼し気な森の傍の村に帰って行くのだろう。いや、間違いなく、か。

 それは我輩にとっては、今まで積み上げて来た沢山の素材や金銭の山よりも尚、羨ましくてやまない事象である。

 

 我輩はアイルーである。名前はメメント・モリ。涼しかったモガの森には、まだ当分帰れそうにもない。




Ⅹの内容とかけ離れているかもしれませんが反省はしません。
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