平行世界の最弱の龍が重桜に『保護』されました。これより治療を始めます。 作:八意 颯人
ビスマルクが
「ちょ!?飛龍!!お前は何を言っているのだ!!上城さんは指揮官を検診しに来ただけだ!」
「そうですわ!今すぐ上城様を離しなさい!」
「我が儘を言うんじゃないの!!博霊さんが困っているじゃないの!そもそも博霊さんは勇人を助ける為に来ただけよ!」
「……離してくれないか?」
一航戦の二人と友伽里は困り果てている
「嫌です!!僕は……僕は……10年前……上城中佐と
「「飛龍……」」
蒼龍と三笠は飛龍の内情を知っているのか、俯きながら呟くと『二人の勇人』と一航戦は『飛龍の内情』を一番よく知っているであろう友伽里に聞いた
「……なぁ平行世界のお袋、飛龍は何故、
「そうですわ……この赤城にも教えて頂けませんか?」
「教えてくれませんか?母さん?」
「……お願いします元帥」
四人は友伽里に聞くと、友伽里は先程ポケットに仕舞っていたスマホを取り出し、操作しながら二人に言った
「……博霊さんに勇人、飛龍は赤城と加賀が
友伽里は二人に『とある画像』を見せる為にスマホのフォルダーを開き、その『とある画像』を二人に見せ、二人は驚愕した
二人が驚愕した『とある画像』とは……
「……此処の世界の本来の勇人が現役の軍人だった時の
「そんな……飛龍が……」
「嘘だろ……」
「ッ!?白無垢を着た飛龍さんに、アッチの僕程ではないが、結婚用の軍服を着たガタイの良い体をした僕が……」
「……泣けるぜ」
……そう、
つまり飛龍が何故、
「……つまり、飛龍は俺を『この世界の本来の俺』に一番近い姿……いや『平行世界』とはいえ『飛龍の夫』が現れたから、俺に……」
「……そう言う事よ、飛龍は博霊さんを亡くなった息子の生き写しとして、此処に残させるつもりよ……」
「生き写しも何も、平行世界とは言え本人なんだが……」
「……そうだったわね」
「……飛龍さんが、そんな過去を背負っているなんて……」
「……今の飛龍の立場が、この赤城なら……きっと同じ事を……」
「……」
……亡くなった
そして、この世界に来たビスマルクは……
(……来るタイミングを間違えてしまったわ……アッチの飛龍の事情が重過ぎる……)
……と後悔し、飛龍に同情しているのか、少し戸惑いながら隙間越しで様子を伺っていると
「……飛龍、お前の事情は分かった……だが俺は本来『この世界に居たらダメな人間』だ……だから、お前の要望に答える事は出来ねぇ」
「ッ!?何故ですか!!僕は……僕は……」
飛龍は
「……俺の本来の目的は勇人……テメェの指揮官を助ける為に来ただけだ……それに俺の仲間が迎えに来たからな……もう出てきても大丈夫だ、ビスマルク」
「……分かったわ」
「……」
「く……来るな……頼むから……僕の幸せを……」
飛龍は
「……アッチの飛龍、貴女の事情は聞かせて貰ったわ……だがadmiral……
「だ……だから、何ですか………」
ビスマルクは飛龍に同情しているのか、これから『行う事』に戸惑いながら飛龍に言った
それは……
「だから……
ドゴッ!
「うっ!」
ドサッ……
「………」
……ビスマルクはドイツ語で謝罪をしながら飛龍の腹を殴ったのだ
飛龍はビスマルクに殴られた弾みで気を失い、ビスマルクは飛龍を持ち上げ、そのままベットに寝かした
「……帰るわよ……admiral……」
「……ああ」
ビスマルクは飛龍の幸せを奪った事による罪悪感があるのか、少し俯きながら
「あ……あの……ビスマルク様……」
「ビスマルク様、少し質問……しても?」
「時間が無いから早目にね……それに二人共……ビスマルク『様』は止めてくれない?気軽に『ビス』で構わないわ」
「は……はい……」
「これについては、この赤城の性分なので……すみません……」
「……此処の赤城は『私達側の赤城』と比べ、かなり上品な……いえ『大和撫子』を体現した性格のようね……」
「……本当にすみません……」
「誉めたつもりで言ったんだが……まぁ良いわ……」
「……何故に『ビス』なんだ?」
「
「成程な……んじゃ愛嬌を込めて『ビス子』で」
「admiral……頼むから『
ビスは
「……良かったですわ、指揮官様……
「ホッ……良かった……ビスマルク様、あの時は僕の為に……
「ちょ!?繋がっている?それに御礼まで……一体何を言っているの?」
「そうでしたわ……ビス様や三笠大先輩達は知らなかった様ですね……実は……」
ビスは赤城の行動に驚きつつも、二人の行動に疑問を抱き、それを二人に聞くと、赤城は俯きながら勇人の過去の一つである『幼き頃の勇人達を助けようとした外国の艦娘達の最後』を三笠達やビスに打ち明けた
「……と言う訳です」
赤城は勇人の過去を打ち明けると三笠と加賀、蒼龍そして友伽里は『平行世界の三笠』の極悪非道な仕打ちに怒りを露にし、怒りが籠った口調で呟いた
「……とんだ極悪非道な性格をしているのだな……平行世界の我は……」
「全くだ……子供に耐え難い事を……」
「「……酷すぎる」」
そして、この事を隙間越しで聞いていた朱里夫妻と三笠元帥も……
「……チッ!虫酸が走るわね、平行世界とは言え『私の可愛い息子』に、こんな酷な真似を……」
「……全くだ」
「……許さない……」
……平行世界とは言え、
そして
「………まぁ、勇人が元居た世界の連中については平行世界である俺が何とかするから、オメェは治療に専念していれば良いからな……何かあったら言えよ」
「うん、分かったよ、アッチの僕……いや博霊さん、本当に『ありがとう』……ビスマルク様……いや『ビス』さん、貴女が来たお陰で僕は……あの時、プリンツ・オイゲンさん達に
「この赤城からも御礼を言わせて下さい……ありがとうございます……」
「……上城さんに艦娘の方のビスマルク……本当にありがとう」
「我も礼を言わせてくれないか……指揮官を助けて頂き、感謝する」
「……貴方達の世界が崩壊する覚悟で私の息子を助けて頂き、この世界の住人として……日本海軍の軍人として……そして『あの子の母』として……ありがとうございます博霊さんにビスさん」
「先程の妹の御無礼、御詫びすると共に、感謝の意を伝えます……本当にありがとうございます」
勇人達はビスと
「……ただ私はadmiralを連れ戻しに来ただけなのに……まぁ良いわ、貴女達が、それで納得したのなら私が来た甲斐があったわ……赤城、アッチのadmiral……勇人さんの事を宜しく頼むわ」
「……勿論ですわ、必ずや、この赤城の愛の力で指揮官様を骨抜k……ゴホン!完治させてあげますわ!」
赤城はビスの言葉に高揚した表情になり、普段の『
「はぁ……admiral……アッチの赤城って……」
「……
「……泣けるわね……あ!?そうだわ!待って、admiral!」
「ん?どうしたビスマルク?忘れ物か?」
二人は隙間を使って帰ろうとした途端、ビスは何かを思い付いたのか、帰ろうとする
「なら、此処の佐世保に着任した勇人さんの『着任祝い』も兼ねて『宴会』するのはどう?此方も『
ビスは自身の世界の『祝勝会』に勇人の『着任祝い』も兼ねて宴会を開く事を提案すると、
「お!?それは良いな♪飯に関しては隙間を使えば運搬出来るし、俺の所の艦娘と交流が出来るからな♪一応、言っておくが、勇人は……」
「分かっているよ、僕も君の世界に行ったらダメなんだろ?君の世界と僕の精神が崩壊するから……だろ?」
「……悪いな」
「うむ!我も上城殿の母君である『平行世界の優しい我』と『のみにゅけーしょん』をしたいからな♪」
「……それを言うなら『
「無駄に発音が良いわね、貴方……しかし彼方の世界……実に興味深い話ね♪」
「そうですわ♪それじゃ上城様、今すぐに『隙間』でしたっけ?その不気味な空間を繋げてくれませんか?」
赤城は
緊急事態発生!緊急事態発生!第一級戦闘配置!繰り返す……
「「「ッ!?」」」
けたたましい
「……一体誰なんだ?空気の読めねぇ馬鹿共は……」
「『セイレーン』……人類の敵だ」
「セイレーン?……あぁ~……俺達の世界で言う『過激派の深海棲艦』の事か……ビスマルク『俺専用のダメコン』は持ってきたか?」
「持ってくる訳無いじゃない!それにadmiralが戦ったら『私達の世界』だけではなく、まだ本調子じゃないadmiral自身も崩壊してしまうわ!!」
ビスは怒鳴りながら
「しかし、俺の方の一航戦のせいで今戦える奴等は三笠と赤城、蒼龍そして
「でも……」
ビスは
「ビスマルクの言う通りよ勇人!アンタの代わりに私が行くわ!それにビスマルクの言う通り、お前の身体は本調子じゃないからね!それにアンタが決死の覚悟で助けた平行世界の息子を、母親として
「み……三笠様が……何故、此処に……」
「母さん!?」
「教官!?」
朱里は今現在の佐世保の戦力不足を重く受け止めていたのか、三笠と同じ艤装を装着した状態で三笠達の前に現れると勇人は幼少期から虐げられた時の思い出が蘇ったのか、顔面蒼白になり、ビスと
「……まさか御主は……指揮官を玩具の様に虐げていた方の我か?」
三笠は朱里を殺すつもりなのか、抜刀した軍刀の剣先を朱里に向けると、朱里は慌てて三笠の質問を否定した
「違うわよ!!私は『上城朱里』!『アンタの指揮官を
「……それは本当か?上城殿?」
三笠は警戒しながら
「……当たり前だ、そうじゃなかったら隙間から現れねぇよ……」
「……そうか、平行世界の我……先程の御無礼を御許し下さい」
三笠は朱里が『平行世界の優しい自分』だと知り、軍刀を納め、謝罪すると朱里は安堵し、少し微笑みながら言った
「フッ……気にしてないわ、それに『朱里』で良いわ……所で勇人……」
「ん?なんや?」
「は……ハイィ!」
朱里は
「……『平行世界の私に虐げられていた方』の勇人に言っているのよ……貴方、艦隊の指揮を執った事ある?」
「い……いえ、僕が指揮を執ろうと……艦娘様が……」
勇人は今、目の前に居る
「……なら貴方が平行世界の私達を指揮して……そして私の方の勇人、アンタは平行世界の勇人のアシストをして!」
「え!?こ……この僕が!?」
朱里は二人に命令すると勇人は朱里の命令に顔面蒼白になっていると、
「大丈夫だ、オメェに何か逢った時の為に俺が居るんだ……母さんにビスマルク、何かあったら随時報告を……俺も出撃したかったが、仕方無い」
「アッチの僕……うん!分かったよ!僕の指示に抜けがあったら宜しくね!」
「
「アンタねぇ……まぁ良いわ、それじゃ行くわよ!」
朱里は
そして……
「……チッ!平行世界の私め……よくも世界の均衡を崩壊させる様な真似をして……まぁ良いわ、今、佐世保に居る『
「……分かっている、奴等に私の玩具に手を出した事を後悔させてあげるわ『八雲』さん!行くよ!セイレーン達!」
紫と朱里に瓜二つの二人の女性……否『勇人が元居た世界の紫』と『三笠』がアズールレーンの世界の人類の敵『セイレーン』と共に佐世保に向けて出撃をした
まさか『三人の三笠』がアズールレーンの世界で邂逅するとは……