平行世界の最弱の龍が重桜に『保護』されました。これより治療を始めます。   作:八意 颯人

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第11話「宣戦布告 part 1」

上城(博霊)が動き始め出している頃、勇人が元居た世界の佐世保鎮守府にて

 

「……ちっ!あの青二才が……この私を虚仮にして……」

 

上城(博霊)と紫によって元の世界に強制帰還されたユカリは二人に侮辱され、更にはユカリを見下し、原始的な方法で隙間を破壊した上城(博霊)に腸が煮え返るかの様に強い怒りを露にし、苛つきながら呟くと、側に聞いていた藤田と加賀美に瓜二つの顔をした二人の女性……もとい『勇人が元居た世界の艦娘 赤城(以後 アカギ)』と『加賀(以後 カガ)』がユカリの苛つきを煽る様にユカリに言った

 

「……情けない」

 

「……『彼方の勇人(玩具)』を殺し損ねたんですね……大きい口を叩いた割には大した事無いですね……ユカリさん」

 

「ッ!?うるさいわね!少し予定外な事が起きたのよ!『彼方の()』が現れるわ、『彼方の勇人』が化け物染みた怪力(パワー)を持っていたなんて……」

 

ユカリは自身の怒りをアカギとカガにぶつける様に怒鳴り散らすとアカギはユカリに呆れながら言った

 

「……なら、もう一度繋げて下さい、今度は私も行きます」

 

アカギはユカリに再度、隙間を展開する様に命令するとユカリは苛立ちながらアカギに言った

 

「無理よ!あの二人が隙間に『細工』を施しているのか、()()()()()のよ!!」

 

「……チッ、こんな時に……使えないですね、ユカリさん……ん?あれは……」

 

「……これは……隙間?」

 

アカギは苛立ちながらユカリに悪態を吐くと『隙間の切れ目』を見付け、カガと共に切れ目に触れようとした途端……

 

 

 

 

 

 

「「セイッ!!」」

 

ドゴッ!

 

「「ブッ!」」

 

「アカギさん!?カガさん!?」

 

隙間の切れ目から二つの拳が突き出す様に現れ、突き出された拳はアカギとカガの顔面にめり込む様に当たり、二人は殴られた弾みで後ろに反り返り、そのまま地面に叩き着けられたのだ

 

そして、その隙間から二人を殴った犯人らしき二人の女性……もとい加賀と瑞鶴が自身の拳が何かに当たった様な軽い衝撃を感じたのか、首を傾げながら上城(博霊)と共に現れた

 

「ん?上城さん、今私の拳に何かに……」

 

「私も……」

 

「……多分、アレに当たったんだ……加賀に瑞鶴……よぉ『平行世界の紫』に『屑の方の一航戦』さんよ」

 

「ッ!?一体どうやって『この世界』に!?それに何故、貴方も隙間を……」

 

「それは言えねぇな『平行世界の紫』……ほら、どうしたんだ?俺を殺さないのか二人共?『一航戦の誇り』の『誇り』は『ダスト()』の意味か?お二人さんよ」

 

「……今の駄洒落は止めてくれないか上城さん……私に一番効く言葉だ……しかし此処は酷いな……この世界の佐世保鎮守府の執務室は……まるで牢屋……いや拷問部屋じゃないか……胸糞悪いな……」

 

「全くだ……さっさと壊してぇな」

 

「同感……多分無いと思うけど、アンタの所も『そういう悪趣味な部屋』があるの?」

 

「……まぁ有ったが俺が着任して、すぐにぶっ壊し『ガレージ』に改装した」

 

「……デスヨネー」

 

「ガレージって……まぁ『この部屋』よりかはマシか……」

 

瑞鶴は不快感を感じつつ、上城(博霊)の判断に納得し、加賀はアカギ達を茶化す上城(博霊)に一喝しつつ、勇人が元居た世界の佐世保鎮守府の執務室を見て苛つきながら言うとアカギとカガは加賀と瑞鶴に殴られた事が原因で軽い脳震盪を起こしているのか、ふらつきながら立ち上がり、上城(博霊)の挑発に乗ったのか、顔を歪ませ、殴られた恨みをぶつけるかの様に二人に言った

 

「……誰が埃ですって!!殺してやる!!」

 

「……頭に来ました」

 

「お!?殺るのか?それじゃ……」

 

上城(博霊)は二人が戦闘体制に入った事に嬉しそうに微笑みながら懐から『ある物』を取り出し、『ある物』に付けられていたピンを引き抜き、ピンを引き抜いた『ある物』を二人に放り投げた

 

present for you(御近くの印にどうぞ)♪二人共、此方に来い♪」

 

ガシッ!

 

ポイッ……

 

「「ちょ!?上城さん!?」」

 

「隙間閉鎖ァ!」

 

上城(博霊)は茶化しながら二人に『ある物』を放り投げた途端、加賀と瑞鶴の襟を掴み、二人を強引に隙間の中に放り投げ、上城(博霊)は急いで隙間に入り、隙間を閉鎖するとカガは上城(博霊)が『放り投げた物』を受け取り、上城(博霊)が放り投げ物の正体が分かったのか、急いでユカリとアカギに怒鳴った

 

「ッ!?これは『閃光手榴弾』!?アカギさんにユカリさん!!今すぐに……」

 

 

そう、上城(博霊)が放り投げた物の正体は『閃光手榴弾』だったのだ

 

カガは閃光手榴弾を投げ捨て、急いで目を瞑ろうとしたが……

 

 

ピカッ!!

 

「「「ッ!?」」」

 

……間に合わず、『閃光手榴弾』が爆発し、一瞬ではあるが部屋一面が大量の銀紙と強烈な光に包み込まれ、三人は閃光手榴弾から発せられた光を直視し、目を押さえ込み、もがきながら這いつくばっていた

 

「「「目が……目がァァァ!!」」」

 

三人は光によって、もがき続けていると隙間が現れ、隙間から上城(博霊)と加賀そして瑞鶴が現れ、上城(博霊)は三人の様子を見て、微笑みながら言った

 

「お!?早速効いているな……『電磁波妨害装置(チャフ)』と『熱関知妨害装置(フレア)』を仕込んだ『俺の世界の方の瑞鶴特製の閃光手榴弾』に♪」

 

「……チャフとフレアって……何ちゅう物を仕込ませたのよ……アッチの私は……」

 

「……全くだ」

 

「ちなみに『閃光手榴弾に仕込ませる方法』を教えたのは、この俺だ」

 

「「……馬鹿じゃないの?上城さん(アンタ)……」」

 

「うっさいな……それじゃ……」

 

二人は上城(博霊)のイカれた発想に呆れ返り、悪態を吐くと上城(博霊)は、もがき続けているユカリに近付き、ユカリの頭に手を添え、微笑みながら呟いた

 

「……スペルカード……奪還『C-MOON』」

 

上城(博霊)はユカリの頭に手を添えたまま呪文染みた言葉を発すると、ユカリの頭の上にCDが現れ、上城(博霊)は微笑みながらユカリの頭の上に現れたCDを持ち、そのままCDケースに入れ、隙間の中に仕舞うと加賀はユカリにトドメを刺さない上城(博霊)に疑問が湧いたのか、首を傾げながら質問した

 

「ん?殺さないのか?」

 

「ああ、それに此処に来た目的はユカリの能力を『奪う為』に来ているだけだからな……それに、ユカリと此処の一航戦の三人は閃光手榴弾のせいで網膜が焼き溶けて『失明』……完全に『無力化(ハードキル)』したから良いじゃねぇか」

 

「それで、どうするの?このままだと此処の艦娘達に……」

 

瑞鶴は上城(博霊)の目的に納得しつつも、先ほどの騒ぎのせいで此処の艦娘達が押し寄せてくる事を懸念していると、上城(博霊)は微笑みながら言った

 

「それも考えてある、まずはユカリを『この世界の幻想郷』に返して……」

 

ポイッ……

 

「そして……俺の世界の佐世保鎮守府に保管している『アレ』を起動さるんだ……大井(オーイ)!北上!『アレ』を持ってきて来れ」

 

「ほーい」

 

「分かりました……それと提督、ふざけないで下さい……北上さん、後ろを持って下さい」

 

「分かったよ……行くよ大井っち」

 

「はい北上さん、それじゃ……」

 

「「せぇーの!」」

 

ドン!

 

「台車に乗せてもクソ重いわね……『コレ』……」

 

「そうだね……提督、持ってきたよ」

 

「サンキュー二人とも……『コレ』を起動させるんだ」

 

ドスン!!

 

「「ッ!?こ……『コレ』は……まさか!?」」

 

上城(博霊)は隙間を展開させ、ユカリを『この世界の幻想郷』に返し、隙間を閉鎖すると共に上城(博霊)側の世界に繋がった隙間を具現化させ、その隙間の先で待機してた『上城(博霊)の世界の方の艦娘 大井』と『北上』に言うと、大井は上城(博霊)を叱りながら北上と共に『ある物』を重そうに運びながら持って来ると、上城(博霊)は二人から『ある物』を片手で受け取り、隙間から取り出し、隙間を閉鎖させ、操作すると、瑞鶴と加賀は『上城(博霊)が取り出した物』を見て、トラウマが発症したかの様に冷や汗を流し、顔面蒼白になりながら上城(博霊)に聞くと、上城(博霊)は悪意丸出しの笑みを溢しながら言った

 

その『取り出した物』とは……

 

「……御察しの通り♪『原子爆弾(リトルボーイ)』だ♪」

 

「………ハァァァァ!?本物の()()ゥ!?」

 

「上城さん!頼むから『ソレ』を起動させないでくれ!復讐の為とは言え、いくら何でも可哀想過ぎる!」

 

そう『原子爆弾(リトルボーイ)』だったのだ

 

二人は上城(博霊)が取り出した原爆を見て驚愕しながら聞くと、上城(博霊)は二人を安心させるかの様に微笑みながら答えた

 

「安心しろ、中身は普通の催涙弾だ……よし!起動完了!さて……巻き込まれたく無いから退散しますか」

 

「ホッ……分かった」

 

「……本当にイカれているわ……アンタ……」

 

上城(博霊)が『原爆擬き(催涙弾)』を起動状態に設定し終えると三人は『原爆擬き(催涙弾)』に巻き込まれたくないのか、急いで元の世界に戻った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして同時刻 『アズールレーン(現在の勇人)の世界』の佐世保鎮守府 勇人の私室にて

 

「「「ただいま……」」」

 

「お帰り、どうだった?」

 

紫は上城(博霊)達を出迎えると、上城(博霊)は微笑み、瑞鶴は呆れながら紫と勇人に報告した

 

「アッチの紫の能力を奪い、幻想郷に帰した」

 

「上々ね♪」

 

「……後、アッチの艦娘達に『とんでもない置き土産』を渡したのよ……」

 

「とんでもない置き土産?」

 

勇人は瑞鶴が言った『置き土産』について聞くと、瑞鶴は呆れながら答えた

 

「……上城さんの世界から持ってきた『原子爆弾(リトルボーイ)擬き』をアッチの佐世保鎮守府に設置したわ」

 

「「「………はぁ!?り……リトルボーイ!?」」」

 

瑞鶴は上城(博霊)の置き土産の正体が『原爆擬き(催涙弾)』だと答えると、勇人を含め、その場にいた重桜全員が驚愕すると、勇人は慌てながら上城(博霊)に言った

 

「いくら何でも『やり過ぎ』だよ!!今すぐ回収して!!」

 

「「そうよ!!ガチ(本気)で彼方の世界を破壊する気なの!?上城さん!!」」

 

勇人……いや、加賀と瑞鶴そして紫以外全員が上城(博霊)が用意した物が『本物の原子爆弾(リトルボーイ)』だと勘違いをしているのか、怒鳴りながら言うと、上城(博霊)は勇人達のリアクションを見て、苦笑しながら答えた

 

「……安心しろ、中身は『普通の催涙弾』だ」

 

「……へ?催涙弾?」

 

勇人は上城(博霊)の発言に呆気ない声を発し、上城(博霊)に聞き返すと上城(博霊)は微笑みながら答えた

 

「ああ、しかも催涙弾(リトルボーイ)に使われている素材は『自然由来の成分』を使っているから遺伝子障害が起きねぇから安心しな」

 

「「「ホッ……良かった……」」」

 

「……上城様、その『催涙弾(リトルボーイ擬き)』に使われている『自然由来の成分』って?」

 

勇人達は上城(博霊)が設置した原子爆弾の正体が『自然由来の成分で作られた催涙弾』だと知り安堵すると、赤を基調とした和装を着込んだ黒髪の女性『大鳳』は上城(博霊)に『催涙弾に使われている成分』について聞くと、上城(博霊)は大鳳の声が『自身の姪の声』に瓜二つだという事に少し戸惑いつつも、悪意のある笑みを溢しながら答えた

 

「……『姪っ子』と同じ声をしていて調子が狂うな……まぁ杉や檜等の花粉に含まれている花粉症の原因物質『アレルゲン』と玉葱を切った時に目が痛くなる原因物質『硫化アリル』の二つの物質を高濃度に凝縮し、それを大量に入れた」

 

上城(博霊)は催涙弾に使われている自然由来の成分の正体が、杉や檜等の花粉に含まれている『アレルゲン』と玉葱に入っている『硫化アリル』だと伝えると、大鳳と紫以外全員が上城(博霊)にツッコミをし、大鳳は上城(博霊)みたいに悪意のある不敵な笑みを溢し、言った

 

「「「それはもう催涙弾じゃなくて『()()()()()()()』のヤバい兵器だよ!それ!」」」

 

「フフフ、流石勇人♪そんな物まで準備しているなんて♪」

 

「まぁ♪これは面白い事になりそうですわ♪」

 

「だろ?……後、これを渡しておくぞ大鳳」

 

紫と大鳳は笑みを溢しながら言うと、上城(博霊)は懐からスマホを取り出し、操作すると、操作されたスマホを大鳳に渡すと大鳳は首を傾げながら上城(博霊)に聞いた

 

「へぇ……此処が指揮官様の元居た………ん?上城様……この『Push』って言うのは?」

 

大鳳は受け取ったスマホの画面が『勇人が元居た世界の佐世保鎮守府執務室の今現在の映像』が流れ、画像の下に『Push』と描かれている所を指差しながら聞くと、上城(博霊)は微笑みながら大鳳の質問に答えた

 

()()()()()()だ、押してみるか?」

 

「「「き……起爆スイッチ!?」」」

 

「まぁ♡起爆スイッチでしたか……指揮官様を『こんな風にさせた愚か者達』に鉄槌を……この大鳳の手によって……ウフフ♡」

 

「あら?此処の赤城さんに押させるつもりじゃ無かったの?それにアッチは催涙弾を『本物の原子爆弾』だと思って相当焦っているわね……」

 

大鳳は自身の手で『彼方の艦娘達』に天罰を与える事に興奮し、紫は上城(博霊)の行動に少し疑問が湧いたのか、首を少しだけ傾げながら言うと、上城(博霊)は何故、大鳳に起爆装置を持たせた訳を話した

 

「母さん達が遅いから大鳳に任せたんだ……どうする大鳳?」

 

上城(博霊)は悪意丸出しの不敵な笑みを溢しながら大鳳に言うと、勇人と大鳳そして紫以外全員が上城(博霊)を責める様に強い口調……というより勇人が元居た世界の艦娘達と同じように本気で焦りながら大鳳を説得し始めた

 

「「「大鳳!!絶対押さないで!!そして上城さん(博霊さん)!人選間違っているわ!!重桜の中でも『赤城の次にヤバい人』に渡すなんて!!」」」

 

「え?大鳳さんって……そんなに『ヤバい人』なんですか?」

 

「「「そうよ!!特に指揮官(勇人)絡みになれば大鳳も『赤城化(ヤンデレ化)』するわ!!」」」

 

「え………えぇぇぇぇ!?こんな『お淑やかな人』が……ですか!?大鳳さん!落ち着いて下さい!今すぐスマホをアッチの僕に渡して下さい!」

 

勇人は大鳳の本性を知らないのか、首を傾げながら聞くと、大鳳と紫そして上城(博霊)以外全員が本当に焦りながら簡潔に説明すると勇人もまた本気で焦りながら大鳳を説得していると、大鳳は微笑みながら上城(博霊)に聞いた

 

「……上城様、本当に押しても良いのですか?」

 

「……さっさと押せ、どうせ重度の花粉症になってもも、アッチの一航戦以外全員『入渠』すれば治るんだし……そのまま鉄槌を下しな♪」

 

「ッ!?ウフフ♡この大鳳が……」

 

「だから大鳳さんを煽らないで!!」

 

上城(博霊)は大鳳を煽る様に悪意丸出しの不敵な笑みを溢しながら言うと、大鳳は気持ちが高揚し、興奮しながら……

 

 

 

 

 

 

 

 

「……さぁ……指揮官様を虐めた愚か者の皆さ~ん♡地獄を楽しみなさ~い♡」

 

Pi♪

 

ドン!

 

プシュー!

 

……起爆スイッチを押したのだ

 

大鳳は甘ったるい声を発しながら起爆スイッチを押すと、催涙弾の装甲が外れ、大量の黄色の粉……否、催涙弾の主成分である『アレルゲン』と『硫化アリル』が彼方の執務室全体に一気に広がり、部屋全体に充満しているのか、映像は黄色一色に染まったが彼方の艦娘達は『アレルゲン』と『硫化アリル』を吸引したせいで重度の花粉症になっているのか、鼻水を啜りながら阿鼻叫喚に泣き叫ぶ声が聞こえた

 

「「うわ……これは酷い……」」

 

「よし、起爆成功だな……大鳳、返してくれ」

 

「分かりましたわ……あぁ~♡快感でしたわ~♡」

 

上城(博霊)は起爆が成功したのか、少し顔を綻びながら大鳳にスマホを返す様、優しく言うと、大鳳は高揚した表情のまま、スマホを返すと、上城(博霊)は無線機で通話する様にスマホを持ち、彼方の佐世保鎮守府執務室にいる艦娘全員に微笑みながら言った

 

「よぉ彼方の佐世保鎮守府の皆さん、俺は平行世界……『()の方の上城勇人』だ……俺の置き土産を受け取ってくれたかな?」

 

上城(博霊)は『マフィアのボス(ラスボス)』を演じるかの様に大人しく、ドスの効いた低い声で彼方の佐世保鎮守府執務室に居る艦娘達に微笑みながら言うと、1人の艦娘が鼻声と涙声が入り雑じった辛そうな声を出しながら上城(博霊)に怒鳴った

 

「き……貴様ァ……ズズ……人間の分際で……ズズ……」

 

「ん?この声は……長門か?平行世界とは言え、瀕死の重傷を負わせた相手からの復讐は(さぞ)や悔しいだろ?」

 

「き……貴様………こ……殺してやる……」

 

「「「ッ!?指揮官(勇人)を……瀕死の重傷を負わせた()()()!?」」」

 

「な……長門様……」

 

上城(博霊)は『彼方の世界の長門(以後 ナガト)』の怒りを煽る様に微笑みながら言うと、ナガトは上城(博霊)の煽りに悔しそうに呟き、勇人と紫以外全員が上城(博霊)から告げられた言葉に驚愕し、勇人は自身を殺そうとしたナガトに怖じけているのか、身体を震わせ、顔面蒼白になると、上城(博霊)艦女達(艦船達)の反応を見て、彼女達が『勇人が此処に来た原因を知っている』と勘違いをしていたのか、少し呆気ない口調で紫と共に説明した

 

「あれ?知らなかったのか?勇人は彼方の長門にリンチされ、死にかけた所を……」

 

「……私が連れてきたのよ、一応言っておくけど『勇人(博霊)の方の長門』は、あの『クサレ戦艦』とは()()()()()だから安心して」

 

「そうだ、あの『対魔〇(アバズレ)型戦艦』と一緒にするな……でないと俺の方の長門がキレるぞ……それにナガト、たかが催涙弾ごときにビビる連中が俺に勝てる筈が無ぇぞ……諦めるのなら今の内だ」

 

「……そんな経緯が有ったとは……そして上城さん、何ナチュラルに彼方を煽っているんだ……」

 

「ッ!?貴様ァ!!!こんな物ごときに私達が屈する筈が無い!艤装展開!!破壊してやる!!!ハァッ!!」

 

「「あーあ……()鹿()()()を……」」

 

加賀は『ナガトの行い』に怒りを感じると共に勇人が此処に来た経緯の細部を知り納得すると、ナガトは二人の『クサレ戦艦』と『対〇人(アバズレ)型戦艦』という言葉に頭に来たのか怒りの籠った怒鳴り声を出し、艤装を展開し、催涙弾に向けて拳を入れると上城(博霊)と紫はナガトの愚行を見越していたのか『とある罠』がナガト自ら嵌まった事に呆れながら呟いた

 

何故なら……

 

 

 

 

 

 

ドカーン!!

 

 

 

 

「「「ッ!?ば……爆発した!?」」」

 

ナガトが催涙弾を殴った弾みで、何故か彼方の執務室が突如爆発したのだ

 

そして上城(博霊)のスマホの動画には『no signal』と書かれ、音声(マイク)だけが無事なのか、彼方の艦娘達の悲痛な声が聞こえ、友伽里は慌てながら上城(博霊)に聞いた

 

「へ!?ちょ!?博霊さん!?アレに火薬まで仕込んでいたの!?凄い威力だったわよ!?」

 

「んな訳ねぇだろ……大量の花粉による『粉塵爆発』が起きたんだ」

 

「へ?粉塵爆発って……あの……粉と火花だけで爆発する『アレ』の事?」

 

「そう、アレの事だ……多分、殴った所が配線部だったから、それが破壊され、火花が飛び散り、粉塵爆発が起きた切欠になった……という訳さ……さて、紫……時間が無いから次の作戦に移るから宜しく」

 

「はーい♪」

 

上城(博霊)は彼方の執務室が突然爆発した原因である『大量の花粉』と『ナガトが殴ったせいで配線部が壊れ火花を出した事』による『粉塵爆発』だと言う事を友伽里に伝え、紫に『ある事』をする様、微笑みながら命令すると紫はノリノリになり隙間を使って勇人の自室を後にし、上城(博霊)は彼方の執務室に居る艦娘達全員に一言だけ伝え、次の作戦に移り始めた

 

その『一言』とは……

 

 

 

 

 

 

 

「最後に言っておく……近い内に俺の方の艦娘達(仲間達)を連れて、アッチに『出撃(お邪魔)』するから、首を洗って待っとけよ……じゃ」

 

彼方()の世界』に対しての宣戦布告だった

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