平行世界の最弱の龍が重桜に『保護』されました。これより治療を始めます。   作:八意 颯人

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第11話「宣戦布告 part 2」

大鳳が催涙弾を起爆させた頃 佐世保鎮守府警戒海域内にて

 

「ヒェーッ!」

 

「イヤァァァァ!此方に来ないでぇぇぇ!!」

 

「ちょ!?此方に……グハッ!」

 

ギャー!

 

ワー!!

 

セイレーン達は何故か満身創痍になり、阿鼻叫喚に泣き叫びながら急いで他のセイレーン達の亡骸が転がっている死屍累々な戦場から撤退し始めていた

 

何故なら、その『死屍累々な戦場(滅茶苦茶)』にした原因が……

 

「オラオラオラァ!!逃げてんじゃないわよ!『深海棲艦擬き』に『ミカサ』ァ!!!貴様らの死に場所は此処だァァァァァ!!」

 

「「「見逃して下さぁぁぁぁい!!死にたくありませぇぇぇん!!それに私達は『深海棲艦』ではなく『セイレーン』ですよォォォ!!」」」

 

「チッ……ヘタレ共が……間合いを取るか……」

 

サッ……

 

「ッ!?貴様達に撤退(後退)の文字は無いわァ!!今楽にしてあげるから逃げんなァ!!今死ねェ!すぐに死ねェ!骨まで砕けろォォォ!!」

 

ドカーン!!

 

ドカーン!!

 

ドカーン!!

 

「「「ギャァァァ!!」」」

 

「クッ……聞いて無いわよ……アッチの私が化け物染みた強さを持っているなんて……とりあえず、主砲……全門斉射!」

 

ドカン!!

 

「……着弾確認……これで死んでくれれば……な!?い……生きてるだど!?」

 

「……艤装(アイテム)なぞ、使ってんじゃ……無いわよ!!!オルァァァァ!!」

 

「お前が言うなァァァァ!!」

 

……朱里が『バルバ〇ス・ゲーテ〇ア(某英雄を殺す狂戦士)』の如く暴れ回っているからだ

 

朱里は勇人に酷い仕打ちをし続けていたミカサ達に自身の怒りをぶつける様にセイレーン達を軍刀で斬ったり、主砲に装填された弾を発射させたり、体術やセイレーンの艤装や亡骸を使って薙ぎ倒しながら間合いを取る為に下がり続けているミカサと撤退しようとしているセイレーン達に煽る様に怒鳴りながら無双して行くと三笠、蒼龍そして赤城は朱里の戦い方を見て怖じ気づいたのか、涙目になり、声を震わせながらビスに聞いた

 

「あ……あの人、本当に戦艦ですか!?普通に前線に出てセイレーン達を無双しているのですが……」

 

「あ……有り得ませんわ!?戦艦が駆逐艦並の速度でセイレーン相手に……夢なら覚めて欲しいですわ……これは酷過ぎますわ……」

 

「ビ……ビス殿、あれが平行世界の我の戦い方なのか?」

 

三人はビスに聞くと、ビスは朱里の戦い方に見慣れているのか然も当たり前かの様に微笑みながら答えた

 

「そうよ♪三笠教官(朱里さん)は貴女とは違って、艤装しか使わない戦い方はしないのよ♪艤装は勿論使うけど、それ以外の武器や体術、更には深海棲艦の亡骸を使ってても自身の生存率を意地でも上げているのよ♪勿論『admiral(提督)』もね♪……しかし、流石親子……暴れ方もadmiral()()()()ね……」

 

「な!?上城殿までもが!?自殺行為だぞ!人間である上城殿が戦場に赴くなんて!?」

 

三笠はビスの言葉に驚愕し、ビスを叱る様に怒鳴ると、ビスは深々と帽子を被り直し、罰の悪そうな表情になり、三笠に言った

 

「……少し喋り過ぎたわね、これ以上は『特別防衛機密』に引っ掛かるから教え無いわ」

 

「……上城殿は本当に何者なんだ……人間とは思えない事を平然とやり遂げたり、我の艤装を模した『人間用護身艤装』を着けたりと……謎多き人だ……」

 

「……そうですわね三笠大先輩……ッ!?朱里樣とアッチの三笠大先輩の足元に……」

 

「なッ!?あれは……隙間!?」

 

「……チッ、どっちかの紫か馬鹿息子の誰だかは知らないが邪魔しないでくれる?」

 

「……八雲さんか……助かったわ……」

 

三笠は上城(博霊)について頭を抱えながら呟くと、赤城は三笠の言葉が聞こえたのか、朱里とミカサの足元に隙間の切れ目が現れ、そして……

 

 

クパァ……

 

 

そのまま隙間に落とす様に二人を隙間空間に移動された

 

そして再び静寂な海になった佐世保鎮守府警戒海域に残されたセイレーン達と三笠達は……

 

「……この後、アレ以上にスッゴク嫌な事が起きそうから、ミカサ(アイツ)を残して全員撤退、異義は認めないわ……だって……あんな化け物相手に死にたく無いもん!!

 

「「「………異議無し!そして……お邪魔しましたァァァ!!」」」

 

ピューッ!!

 

「……行っちゃったわね」

 

「と……とりあえず我らも帰還するか……指揮官が心配だ」

 

「「……そうですね」」

 

セイレーン達は朱里の暴走によってトラウマを埋め付けられたのか、身体を震わせ、朱里達が消えた事に安堵しながら、そそくさと撤退し、それを見た三笠達はセイレーン達に少し同情しながら帰還したのは言うまでも無かった

 

だが三笠達は知らなかったのだ

 

これも上城(博霊)の作戦の一部であり、自身の存在が勇人を治療する切欠になる事に……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして同時刻 佐世保鎮守府 出撃ドックにて

 

「……呼んできたわよ♪」

 

「ゴクゴク……フゥ……相変わらずマッズいな『コレ』……サンキュー」

 

「「「……ゴクッ」」」

 

上城(博霊)は一馬から貰った水筒『携帯型高速修復材』を飲み干し、紫そして勇人を含む佐世保に所属する艦船(艦女)全員と共に出撃ドックで海を眺めていると隙間から朱里とミカサが現れ、朱里は苛立ちながら、ミカサは安堵しながら二人に言った

 

「ちょっと!!何で止めるのよ!!紫に勇人……ちょ!?アッチの勇人!今すぐ逃げて!!トラウマが再発するわよ!!」

 

「助かったわ八雲さん……あら?貴様が例の?」

 

「ああ、俺が例の『平行世界の勇人』こと『上城勇人』……いや、此処では『博霊飛龍』と名乗ろう……テメェが勇人を『こんな状態』まで虐めてきた『色々と腐敗した方の母さん』か?」

 

上城(博霊)朱里(母親)の前なのか、ミカサに少しオブラートに包んだ侮辱を言いながら聞くと、ミカサは少し苛ついたのか、低い声を出し、上城(博霊)を挑発しながら言った

 

「博霊飛龍ねぇ……とんだ大層な()()を思い付いたわね……『平行世界の玩具風情』……いや『欠陥品』と言うべきかな?」

 

「何とでも言え『クサレマ〇コ』が……いや、()()()()()()()()()()から『クサレ女』が正しかったかな?しかし、キレた母さん相手によく生きて帰れたな……なら最終警告だ……さっさと元の世界に帰れ、そして二度と勇人の世界に来るな……ちなみに彼方の紫は『俺の能力』で隙間を二度と使えない様にした後、そのまま幻想郷に返したから、実質『隙間』を使えるのは俺と『俺の世界の方の紫』だけだ……どうする?そのまま俺に従うのなら『生きたまま』彼方の世界に返すが?」

 

上城(博霊)は朱里に敗北したミカサに同情しながら元の世界に帰る様『警告』すると、ミカサは上城(博霊)警告(同情)に癪に触れたのか、激怒しながら怒鳴りながら主砲を上城(博霊)に照準を合わせ、そのまま……

 

「ふざけるな!!誰が貴様の命令を聞くか!!おい勇人に彼方の私!!刮目しなさい!!お前が私に逆らった後の勇人自身の……息子の姿を!!主砲を……放てぇ!!」

 

「ッ!?アッチの僕!」

 

「「上城さん!?」」

 

「……馬鹿め」

 

ドカーン!!

 

……主砲を放し、上城(博霊)に当たったのだ

 

「フフフ………フハハハハハ!!何が『生きたまま』帰すんだ?おい!アッチの八雲さん、死にたく無かったら私と『この玩具』と一緒に元の世界に帰せ!」

 

「嘘だろ……アッチの僕が……死んだ……」

 

「ッ!?指揮官様!!気を確かに!!」

 

「ッ!?貴様ァァァ!!よくも人間である上城さんを!!」

 

ミカサは自身が放った弾が上城(博霊)に着弾し、出撃ドック全体が煙に包まれ、上城(博霊)が『木端微塵に破壊()した』と判断したのか、高々と笑い、紫を脅す様に勇人と共に元の世界に帰す様に命令すると勇人は今の出来事が幼少時代に見た『プリンツ・オイゲンの最後(死に様)』と被り、膝を着き、あの時のトラウマが甦ったのか、身体を震わせ、顔面蒼白になる等、素人目から見ても正常では無い状態になり、大鳳は直ぐに勇人に寄り添い、加賀は上城(博霊)を殺したミカサに自身の怒りをぶつける様に怒鳴ると、ミカサは自身の勝利を誇示するかの様に微笑みながら主砲を上城(博霊)が居た場所に照準を定め、高々と笑いながら言った

 

「アハハハハハ!なら『壊れた玩具』を見てみようか!空砲を……」

 

ミカサは勇人を更に精神的に追い込ませる為に高々と笑いながら主砲を放とうとした途端『奇跡』が起きたのだ

 

そう『奇跡』……いや、ミカサにとって『最大の不運(想定外な事)』が今………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………泣けるぜ、アッチの母さんも短気だったとは……うわ~……服がボロボロじゃねぇか……」

 

「あ……アッチの僕が……」

 

「「「「「ッ!?()()()()……だと!?」」」」」

 

「「一応聞くけど……勇人、大丈夫?」」

 

小破(掠り傷)すら無ぇよ、こんなショボい砲撃……痛くも痒くも無ぇよ……制服はオシャカになったが……」

 

「「デスヨネー……」」

 

……起きたのだ

 

朱里と紫は()()()()()()()()()()のか、呆れながら上城(博霊)の安否を確認すると、上城(博霊)は溜め息を吐きながら報告すると丁度、佐世保鎮守府警戒海域から戻って来た三笠達が今の出撃ドックの有り様を見て慌てながら朱里に聞いた

 

「無事、帰還し……ッ!?朱里殿!!これは一体……」

 

「お帰り三笠、今アッチの私が勇人に向けて主砲をブッ放したのよ」

 

「ッ!?指揮官が!?」

 

「いいえ、喰らったのは私の息子の方だから『大丈夫』よ」

 

「ッ!?大丈夫な訳無いだろ!!御主の御子息………上城殿が『人間用護身艤装』を装備しても上城殿は『人間』だ!赤城!蒼龍!ビス殿!直ぐに救出するぞ!!」

 

「「はい!!」」

 

「……」

 

三笠は血相を変え、朱里に怒鳴りながら赤城と蒼龍と共に上城(博霊)の救出しに向かうと、煙の中から上城(博霊)が無傷の状態から現れ、首を鳴らしながら言った

 

「……ったく、そんなに心配しなくて良いぞ……身体の頑丈さには自信があるからな……なぁビスマルク」

 

「……確かにそうだけど、それを心配している私達の身にもなって欲しいわ……admiral」

 

「ハハッ、悪い悪い……」

 

「「な!?上城樣(博霊さん)が……生きてる!?」」

 

「だ……大丈夫か上城殿!負傷した所は……」

 

ビスは呆れ返り、赤城と蒼龍は上城(博霊)が生きている事に驚き、三笠も上城(博霊)が生きている事に狼狽えながらも上城(博霊)の容態を確認すると、上城(博霊)は「見て分かるだろ?問題無ぇよ」と呆れながら答え、懐からスマホを取り出し、自身の世界の方の明石に『ある確認』をする為に通話し始めた

 

「……もしもし、明石……『俺の艤装』の修理状況は?」

 

「「「ッ!?か……上城さん(博霊さん)の『艤装』!?……ってか()()()!?」」」

 

「ん?まぁな……アッチの母さん、少し待ってろ……」

 

「チッ……舐めた真似を……」

 

そう『ある確認』とは自身の艤装の修理状況を確認する事だったのだ

 

赤城、三笠、朱里そして勇人以外全員が『上城(博霊)専用の艤装がある事』に驚愕し、上城(博霊)は自身の世界の方の明石に聞くと『上城(博霊)側の明石』こと『明石家(あかしや) 涼子(りょうこ)(以後 明石家)』は少し申し訳無さそうに上城(博霊)に伝えた

 

「すみません提督、一応『ver.2(改2)』までの艤装の修理は終えていますが『Ars novaとmonster(奥の手)』の艤装の修理は未だ終わっていません……」

 

「……十分だ、明石……今すぐに使うから弾を装填しておいてくれ」

 

「……そうだと思って、もう装填は済んでいます……そして、くれぐれも彼方で暴走しないで下さいね!良いですね!絶対にですよ!!」

 

上城(博霊)は明石家に優しく言うと、明石家は上城(博霊)の言葉に少し不安が残っているのか、上城(博霊)に釘を打つかの様に強く言い残し、そのまま電話を切った

 

「……ったく、暴走しようにも出来ねぇのに……さて!待たせたな……いっちょ()()()()を始めるか?」

 

上城(博霊)は明石家の言葉に少し苦笑しながらも、ミカサに向けて人差し指を立て、立てた人差し指でミカサを招き入れるかの様に動かすと、ミカサは上城(博霊)の挑発に完全に頭に来たのか、怒鳴りながら主砲を構えた

 

「ッ!?貴様ァァァ!!()()の分際でェェェ!!」

 

「上城殿!人間である御主が勝てるはずが無い!今すぐ避難するんだ!」

 

ミカサは主砲を構えながら上城(博霊)に怒鳴ると、三笠は上城(博霊)に避難する様に指示を出したが、上城(博霊)は三笠の心配事を吹き飛ばすかの様に微笑みながら『自身の特別防衛機密』を然り気無く暴露した

 

その『自身の特別防衛機密』とは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……大丈夫だ三笠、俺は人間では無く『現人神(あらびとがみ)』であり『戦艦 三笠』の『付喪神(つくもがみ)』に『母さんのDNAが入った身体』……言わば『神様』と『妖怪』そして『艦娘の三笠の血』が混ざりあった『改造人間』になっているんだ……あのクサレ女ごときに負ける筈が無いからな」

 

「「「ッ!?上城さんが……改造人間!?」」」

 

「「「あの馬鹿……」」」

 

「……何だと!?」

 

……上城(博霊)が『改造人間』である事に……

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