平行世界の最弱の龍が重桜に『保護』されました。これより治療を始めます。   作:八意 颯人

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第12話「親子喧嘩 前編」

上城(博霊)とミカサが戦い始めた頃 勇人が元居た世界の佐世保鎮守府にて

 

「なっ!?アイツが……ミカサ様相手に……それに私と同じ『艦娘』に!?有り得ない……」

 

アカシは上城(博霊)が艦娘になり、ミカサと殺し合いをし始めた事に驚愕していると、別室の牢屋からボロボロになっているが巫女と思わせる白い胴着に袴風の黒いミニスカートを履いた茶髪の巻き髪をした女性が手錠を掛けられた状態でアカシの発言を聞いて嬉し泣きをしているのか、安堵した表情になりながら上城(博霊)に願う様に呟いた

 

「良かった……『テートクの御子息(Jr)』が生きてて……彼方のJr……私と『亡きヒエイ達』の無念をミカサに……」

 

「……それは無理な事ですよ、元『横須賀鎮守府』所属……いえ『裏切り者』であり『人類兵器化計画 被験体番号1番』の『金剛』さん……所詮アイツは『艦娘に成り損ねた人間』……言わば人間としても、艦娘としても『欠陥品』ですよ……そんな欠陥品がミカサ様に勝てる筈が無いですよ」

 

アカシは『勇人の父の元部下』であり牢屋の中に居る艦娘『金剛(以後 被コンゴウ)』を嘲笑いながら言うと、入渠から戻ってきた被コンゴウに瓜二つの女性が執務室に入り、先程の上城(博霊)の『置き土産(宣戦布告)』に怒りを露にしているのか、苛つきながら言った

 

「hory shit!!何故アイツもMs.八雲と同じ隙間が使えるのデスカ!?チート過ぎマース!!それに私達に宣戦布告?寝言は寝てから言って欲しいネー!」

 

「落ち着いて下さい『コンゴウ』さん、今アイツはミカサ様と交戦しています……此処はミカサ様がアイツを殺すのを待ちましょう」

 

「What!?アッチのJrが宣戦布告を!?」

 

「……damm it!!」

 

ドカッ!

 

「グハッ!」

 

アカシは被コンゴウと瓜二つの女性……否『勇人の元部下』であり、勇人にトラウマを埋め浸けた艦娘の一人『金剛(以後 コンゴウ』を窘めながら修理をするとコンゴウは同艦であり、牢屋の中に居る『被コンゴウ』に自身の感情をぶつける様に被コンゴウの腹を蹴飛ばし、蹲っている被コンゴウの髪を鷲掴み、自身の感情を更にぶつける様に怒鳴った

 

hey bitch!(おいアバズレ!)アイツがミカサ様に勝てる筈が無いデース!今度私達に舐めた発言をしたら……I will kill you!(殺すぞ!)

 

「……You guys are all morons(馬鹿な艦娘達だわ)……Even though the game has already been decided(もう勝敗は既に決まっているのに)……アッチの私、その言葉……そっくりそのまま返しマース……アッチのJrに舐めた真似をしたら……後悔する事になりマスよ……」

 

「……shit!!」

 

ドコッ!

 

「ウグッ!」

 

被コンゴウはコンゴウに人差し指を立てながら挑発し返すとコンゴウは苛つきながら被コンゴウを投げ捨て、そのまま被コンゴウに暴行を加えるとアカシはコンゴウの行動に呆れながらコンゴウに言った

 

「……コンゴウさん、そんなに苛つかなくても良いですよ……『アイツがミカサ様に殺される』のが目に見えて分かる事ですから、八つ当たりは『その後』で……」

 

「……Understand……命拾いしたネ……」

 

「ガバッ……アッチのJr……アイツにjudgment(キツイ御灸)を下して……」

 

コンゴウはアカシの説得に応じたのか、苛つきながら蹲っている被コンゴウの牢屋を出て、アカシと共にミカサと上城(博霊)の戦いを盗み聞きをし始めた

 

 

まさか、コンゴウ達に予想だにしなかった事が起こるなんて……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は変わり『アズールレーン(現在の勇人)の世界』 佐世保鎮守府 出撃ドックにて

 

「無駄ァ!」

 

「フン!」

 

カキン!

 

ギシシ……

 

上城(博霊)とミカサは互いの刀が交えた状態『鍔迫(つばぜ)り合い』になり、二人は自身の腕力で相手を捩じ伏せようとしていた

 

「フン!」

 

グイッ!

 

「ッ!?何なの……この馬鹿力は……負けてたまるか!」

 

ミカサは上城(博霊)との力比べに負けているのか上半身が後ろに反り、負けじと下半身に力を入れ上城(博霊)を押し返そうとしたが上城(博霊)はミカサが押し返そうと分かったのか足の向きを変え……

 

「ッ!?……オラァ!!」

 

ズルッ!

 

「ッ!?」

 

……そのままミカサと自身の刀を下に流す様にミカサを捌いたのだ

 

「此処で死ねぇ!!」

 

上城(博霊)は体制が崩れたミカサに向けて一太刀を浴びせようと下に向けた刀を掬い上げる様にミカサの首にめかけて切り落とそうとしたがミカサは自身の主砲を上城(博霊)に照準を合わせ、怒鳴った

 

「それは貴様の方だ!くたばりな!!」

 

「チッ……」

 

シュッ……

 

ドカン!

 

ミカサは上城(博霊)に向けて射つと上城(博霊)は直ぐにミカサが発射した徹甲弾を真っ二つに切り落とし、切り落とされた徹甲弾は分かれ道を描く様に軌道を反りながら爆発した

 

「……平行世界とは言え母さん相手だもんな……正直、戦い難いぜ……」

 

「……貴様の艤装は飾りなの?そんな刀で私を殺せる筈が無いわ」

 

「抜かせ、テメェごときに艤装なんて使う……かよ!」

 

「ッ!?舐めた真似を!」

 

カキン!

 

カキン!

 

「「此処で死に晒せぇ!!!」」

 

ギシシ……

 

ドカン!

 

「……こ……これが上城殿の……戦い方……」

 

「まるで侍だな……日本刀で徹甲弾を真っ二つに切り落すなんて……」

 

二人の戦いを見ていた三笠と加賀は上城(博霊)の刀捌きに驚愕していると朱里は驚愕している二人に呆れながら言った

 

「……これ位で驚かれちゃ困るわ、あの子の真髄は『艤装』と『自身の能力』にあるのよ……それに、あの子の艤装には『隠し玉』があるからね」

 

「「隠し玉!?それは一体……」」

 

「ッ!?……少し言い過ぎたわね……」

 

二人は朱里が発言した『上城(博霊)の隠し玉』について聞くと、朱里は二人の質問に失言したのか少し顰めっ面になり黙り混むと紫が朱里の代わりに二人の質問に答えた

 

「……この鎮守府……いえ、地球ごと破壊出来る兵器であり、今の勇人の戦闘段階『Aegis ver.2』の隠し玉(最終兵器)『ファイヤーミラー』よ」

 

「ファ……ファイヤー……ミラー……」

 

「それに……『Aegis ver.2(いーじすばーじょんつー)』……って……」

 

「ちょ!?紫!これは特別防衛機密に指定されているのよ!!何故、艦船(彼女)達に言うのよ!」

 

三笠と加賀は紫から上城(博霊)の隠し玉『ファイヤーミラー』の威力を聞き、驚愕し、朱里は特別防衛機密が解除されていないと思っているのか、紫に怒鳴り付けると紫は微笑みながら朱里に言った

 

「大丈夫よ、一馬(カズ)が『一時的に解除する』って言ってたわ♪これが『証拠』よ♪後、三笠はもう少し英語を勉強した方が良いわよ、でないと時代に取り残されるわよ……」

 

「ッ!?煩い!!我だって勉強している所だ!!」

 

「……あの馬鹿亭主、いくら平行世界の勇人の為だからって……だから勇人は紫に『命令違反をする』と……」

 

「……そういう事」

 

朱里は紫から受け取った命令書を読み、上城(博霊)の作戦内容を大体察したのか、頭を抱えながら紫に言うと、紫は微笑みを崩さないまま肯定すると友伽里は紫と朱里の会話を聞き、朱里に聞いた

 

「……ねぇ朱里さん、その……『カズ』って……『平行世界の和馬』の事?」

 

友伽里は紫が言っていた『カズ』と言う人が平行世界の自身の亡き夫『和馬』……否、朱里の夫『一馬』だと質問すると、朱里は神妙な表情になり、答えた

 

「……そうよ、優香里は……いえ、平行世界の貴女は勇人達を守る為に離婚したのよ……細かい話は終わってから言うわ」

 

「……分かったわ」

 

友伽里は朱里の説明を聞き、少し俯き、上城(博霊)の戦いを見守り始めた

 

 

 

 

「フン!」

 

「無駄ァ!」

 

カキン!

 

「チッ……これじゃ埒が明かないな……」

 

「奇遇ね、私も同じ事を考えていたわ」

 

上城(博霊)は中々勝負が決まらない事に苛ついているのか顰めっ面になりながら言うとミカサも苛つきながら答えると、上城(博霊)はミカサに伝わらない様に呟いた

 

「……仕方無ぇ……『裏艤装』を使うか……」

 

「ん?今なんて……」

 

「オラァ!」

 

ドカッ!

 

「グハッ!」

 

ミカサは上城(博霊)の呟きが聞こえ無かったのか、上城(博霊)に聞き返すと、上城(博霊)はミカサとの間合いを離す様に海に向けて蹴り飛ばすと、上城(博霊)は朱里に神妙な表情になり、苛つきながら言った

 

「……母さん、今から『裏艤装』を使うから衝撃に備えてくれ、さっさとケリを着けたい」

 

「ッ!?こんな奴相手に『裏艤装』を!?止めて!!その戦闘段階(バトルモード)は『諸刃の剣』よ!!それを使ったらアンタの身体は……」

 

「あぁ……成程ね……良いわよ、此方に関しては私が備えておくから徹底的に暴れなさい♪」

 

「おう……」

 

「ちょ!?紫!?勇人も止めて!!死ぬつもり!?」

 

「大丈夫よ♪ついさっき携帯型高速修復材を飲んだから、死ぬ事は無いわ♪」

 

「……どうなっても知らんぞ」

 

朱里は上城(博霊)が『裏艤装』を使う事に驚きながら上城(博霊)が『裏艤装』を使うのを阻止しようと説得し、紫は微笑みながら了承すると、上城(博霊)は紫の言葉を聞き、静かに構えると勇人は三笠達の代表として上城(博霊)が言ってた『裏艤装』について紫に聞いた

 

「あの……その『裏艤装』って何ですか?」

 

「……見たら分かるわ、勇人!此方の準備が終わったわ!何時でも良いわよ!」

 

紫は微笑みながら勇人に言い、大声で上城(博霊)に言うと、上城(博霊)は赤黒いオーラを更に濃くし、静かに、そしてドスの効いた重い声で勇人に言った

 

「ああ……勇人に艦船達、よく見とけよ……これが……改造人間になった『代償』だ……フゥ……」

 

上城(博霊)は神経を研ぎ澄ますかの様に息を吐くと、上城(博霊)の艤装から警告音を発しながら忠告し始めた

 

 

『D-cell was Awake!』

 

『This than to move to the abyssal fleet mode!』

 

 

「な!?嘘だろ!?そんな……」

 

「はぁ!?貴様が……」

 

「「「D-cellが覚醒?それに『Abyssal fleet』って?」」」

 

「ん?どうした指揮官、上城殿は一体何をするつもりなんだ?何か嫌な予感がするんだが……」

 

「あ……ああ………」

 

勇人とミカサは艤装から発した警告を聞き、警告の内容が分かったのか、驚愕し、三笠以外の艦船(艦女)及び友伽里は英語で警告している電子音の内容を翻訳し、英語が分からない三笠と共に首を傾げると腰を抜かし、狼狽えている勇人の代わりに上城(博霊)が答えた

 

「黙って見てろ三笠、おいアッチの母さん……これが『最終ラウンド』だ……今の内に御経でも唱えておけよ……行くぜ……」

 

ミシ……

 

ミシミシ……

 

上城(博霊)はミカサに警告を発する様に挑発すると、上城(博霊)の艤装に亀裂が入り、艤装全体に亀裂が入ったのを見計らって、抑えていた力を爆発させる様に叫んだ

 

「……Under weapon's code!『abyssal dragon fleet mode』!!」

 

バン!

 

「「「キャッ!?」」」

 

「うわっ!?」

 

「クッ……眩しい……」

 

上城(博霊)が叫んだ途端、亀裂が入った艤装が爆発したかの様に破裂し、破裂した艤装から強い光が発光すると、その場にいた全員が破裂し、光を発光した上城(博霊)の艤装に驚きながら目を閉じ、上城(博霊)は元の男性に戻っているのか、男性特有の低い声で目を瞑っている三笠達に言った

 

「……光が収まったから目を開けな」

 

三笠達は上城(博霊)の言葉を信用し、恐る恐る目を開けると、そこに居たのは髪は銀髪、目は赤色だが左目が包帯らしき物に巻かれており、額から鹿を思わせる角が包帯を突き破ったかの様に生え、艤装服(アーマー)は『サイボーグ忍者みたいな防具』を身に付け、更に両腕には禍々しく巨大な籠手が装着された上城(博霊)が立っていた

 

「「「いつ見ても禍々しいわね……その姿」」」

 

「……な!?あれが裏艤装を展開した上城殿の……姿なのか?……」

 

三笠は狼狽えながら紫、朱里そしてビスに聞くと、三人は呆れながら頷いた

 

「「「そうよ……これが裏艤装を展開した勇人(admiral)の姿よ」」」

 

「「「な!?」」」

 

「「「え!?」」」

 

「にゃんと!?」

 

「「「こ……怖いよ……うぇぇぇん……三笠大先輩ぃ……」」」

 

「嘘……この姿……まるで……『セイレーン』を更に禍々しくした姿だ……」

 

「本当に……変身した……()()に……」

 

「ッ!?指揮官様!上城様が何に変身したか分かったのですか!?」

 

三笠達は三人の言葉を聞いて驚愕し、駆逐艦達は上城(博霊)の禍々しい姿に臆し、泣いていると、赤城は裏艤装を展開した上城(博霊)の正体が分かった勇人に狼狽えながら聞くと、勇人は先程の警告音の内容を完全に翻訳したからなのか、狼狽えてはいるが確信を持ったハッキリした声で今の上城(博霊)の正体を明かした

 

そう、裏艤装を展開した『今の上城(博霊)の姿の正体』は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うん……彼……アッチの僕は『深海棲艦』……この世界で言う『セイレーン』になったんだ……」

 

「「「「な!?セ……セイレーンに!?」」」」

 

……人間や艦娘(艦船)でも無く、敵である深海棲艦(セイレーン)になっていたのだ

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