平行世界の最弱の龍が重桜に『保護』されました。これより治療を始めます。   作:八意 颯人

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どもですm(_ _)m

この前のコメントにて「『艦これの勇人』こと博霊が主人公以上に目立っているぞ!!」とコメントが有ったので、この作品での彼の立場について説明します

彼は、あくまで勇人を立ち直らせる為の『切欠』……言わば『サポートキャラ』であり、主人公ではありませんので悪しからずm(_ _)m


第13話「大本営襲撃事件 前編」

「……あれば1年位前の話よ」

 

朱里は『大本営襲撃事件(あの事件)の悲惨さ』を思い出したのか、少し俯きながら重い口を開けた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1年位前 上城(博霊)側の世界の横須賀鎮守府警戒海域内にて

 

「訓練生の皆さん、今から私達が戦闘に関する陣営及び模擬戦をしますので気を引き締めて指揮を行って下さい」

 

「「「はい!」」」

 

「ウップ………頭が痛い……吐き気もだ……完全に『二日酔い』だ……」

 

当時、新人だった上城(博霊)は昨夜『ある出来事』が起きたせいで深酒をし、船酔いと相まって顔面蒼白になり、今にも吐きそうなのか、口を手で押さえながら呟くと、ブレザー風の制服を着込み、左目に眼帯を着けた艦娘『天龍』が体調不良(二日酔い)上城(博霊)に渇を入れる為に近付き、怒鳴った

 

「おい上城訓練生!返事はどうした!」

 

「……はいはい、分かったから耳元で叫ぶな、二日酔いで頭が痛ぇんだ」

 

「チッ!」

 

天龍は訓練生達がボートに乗っていた上城(博霊)に一喝を入れると元の配置に戻り、天龍と入れ替わる様にウェーブのかかった艦娘『足柄』が『ある出来事』により体調不良(二日酔い)になっている上城(博霊)に心配しながら優しく近付いた

 

「……ごめんね勇t……上城訓練生、私達の晩酌に付き合ってくれて」

 

「気にするな、俺もアンタ達の本音を聞けたからな……まぁ本音と言うより『愚痴』だったけどな……後、普通通りに『勇人』で良いんだぞ……」

 

「フフッ、そうするわ勇人♪あと自分の部下(艦娘)の愚痴を聞くのも提督としての仕事よ、未来のエリート提督さん♪」

 

「アンタはただ呑みたかっただけだろ……」

 

上城(博霊)は足柄の冗談が入った励ましに少し楽になったのか、悪態を吐きながら答えると足柄は上城(博霊)ツッコミ(悪態)に微笑みながら答えた

 

「まぁね、所で『吹雪』ちゃんと連絡取ってる?初めての秘書艦だから定期的にコミュニケーション取らないと嫌われるわよ」

 

足柄の言葉に上城(博霊)は『ある出来事』を思い出したのか、俯きながら足柄に答えた

 

その『ある出来事』とは……

 

「……昨夜、吹雪がいる鎮守府の提督から連絡があったんだ……『吹雪は独断で大破進撃をして()()』……と」

 

「え!?まさか昨夜の自棄(やけ)酒って!?」

 

そう上城(博霊)は事件の前日、本来の秘書艦になる筈だった艦娘『駆逐艦 吹雪』が轟沈した事だったのだ

 

足柄は何故、上城(博霊)が深酒……否、自棄酒をした理由を聞いて驚愕していると上城(博霊)は自身の本来の秘書艦が亡くなった現実を受け入れていなかったのか、歯軋りをし、悔しそうに言葉を吐いた

 

「……あの子はそんな無茶な事はしない艦娘だったのにな……クソッタレ!」

 

「……」

 

上城(博霊)の言葉に足柄は強い怒りがあったのか拳を強く握りしめながら上城(博霊)に問いただした

 

「……それでどうするの?」

 

「卒業したら墓参りに行くさ……」

 

「勇人……」

 

上城(博霊)は当時、吹雪を止めなかった上官に強い怒りを露にしているのか、獣が高々に吠える様に軍人として『あるまじき発言』をした

 

その『発言』とは……

 

「そして吹雪が居た鎮守府の提督を殴る!殴って殴りまくる!二度と立ち上がれない様にな!」

 

……そう、自身の怒りを拳に乗せ、それを上官にぶつける事だったのだ

 

足柄は上城(博霊)の発言が本来、規律そして統制を重んじる軍として『あってはならない発言』を止める立場に居たが、足柄は上城(博霊)の発言を止める所が、上城(博霊)らしい『不良感丸出しのワイルドな発言』に上城(博霊)が吹雪の轟沈から立ち直った事に安堵したのか、上城(博霊)の発言に少し面を喰らいつつ、吹雪の上官が嫌いなのか、上城(博霊)の発言に賛成し、少し笑みを溢しながら言った

 

「ププッ!殴るって……それ私も混ざって良い?私も、あの提督の事が大ッ嫌いなのよ!顔も見たくもない位に!!」

 

「ああ」

 

足柄が笑みを溢しながら言うと、上城(博霊)もまた足柄に釣られて笑みを溢しながら言うと朱里は二人が訓練に似つかない和気藹々(わきあいあい)な雰囲気になっているのを見つけ、和気藹々な雰囲気にした原因である足柄に一喝する様に怒鳴った

 

「おい!足柄!無駄口を叩くな!」

 

「はいはい♪『親バ艦娘』さん♪」

 

「……ったく誰が親バ艦娘だ」

 

朱里が怒鳴ると足柄と入れ替わる様に上城(博霊)に近付き俯きながら謝罪した

 

「……勇人、昨日はその……すまなかった」

 

「何がだ?『血の繋がりの無い息子』に二日酔いにさせる位に飲ませた事か?」

 

上城(博霊)が冗談まじりで言うと朱里は顔を横に振り答えた

 

「………冗談は止めて……吹雪の事よ、吹雪の轟沈に関しては私も昨日、彼方の提督から聞いていたわ……私がもっと早く提督……いえ(一馬)に報告し、逸早く吹雪を転属させれば……本当にごめんなさい」

 

朱里もまた、吹雪を助けれなかったのは自分自身の不甲斐なさによるものだど思ったのか、上城(博霊)に頭を下げると、上城(博霊)は朱里の謝罪を指摘する様に首を傾げながら答えた

 

「何故謝るんだ?謝るのは吹雪の提督だろ?三笠達が悔やむ必要がねぇ……」

 

上城(博霊)は朱里達の気持ちを察し、少し俯きながら答えると朱里と足柄は上城(博霊)の言葉に少し救われたのか、少し笑みを溢しながら礼を言った

 

「勇人……ありがとう」

 

「勇人……」

 

「アーッ!もう!今は訓練に集中!ほらさっさとやるぞ!こんな辛気臭いままだと気が滅入る!!」

 

上城(博霊)は長々と続いた辛気臭い雰囲気に嫌気が差したのか、二人に渇を入れる様に神妙な表情で怒鳴ると、朱里は上城(博霊)の言動を見て、微笑みながら呟いた

 

「……クスッ、やっぱり『こういう所』は貴方(父親)に似ているのね……分かったわ!」

 

朱里は再度、気を引き締めて訓練に向かおうとした途端、赤毛にスクール水着の上にセーラー服を着た艦娘『潜水艦 伊168(イムヤ)』が朱里達に切羽詰まった様子で近付いてきた 

 

何故、切羽詰まった状態で上城(博霊)達に合流した訳は………

 

 

 

 

 

「大変よ!!!深海棲艦の艦隊が此方に押し寄せて来るわ!」

 

「「「!?」」」

 

 

 

……そう『勇人が元居た世界』と『上城(博霊)の世界』の『セイレーン』こと『深海棲艦』が現れたのだ

 

イムヤの報告を聞いた訓練生達は……

 

「え!?」

 

「ヤバッ!一体どうすれば良いんや!?」

 

「もう駄目だぁ……お仕舞いだぁ……勝てる筈が無い……」

 

ざわざわ……

 

……まだ未熟な為に指揮の能力が無く、深海棲艦が攻めて来た事による混乱、不安、更には絶望し始めた

 

だが、そんな不利な状況になったのにも関わらず、1人だけ情緒不安定にならなかった者が居た

 

それは………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「テメェら落ち着け!!」

 

「「「!?」」」

 

「ここで混乱してたら敵の思うツボだろうが!!お前らは脱出ボートに乗り、今すぐ親父と沖田元帥に報告と増援の要求をしろ、天龍、三笠、イムヤ、足柄は梯形陣で敵の足止めを!」

 

……上城(博霊)だけが情緒不安定にならず、艦娘達と恐怖心に屈した訓練生達に指示を出したのだ

 

上城(博霊)が怒鳴りながら指示を出すと、天龍は上城(博霊)の指示に自身の不安要素である『当時の上城(博霊)の戦場の実務経験が無かった事』が大きかったのか、焦りながら上城(博霊)に反論した

 

「オイオイ!お前みたいな『ひょっ子』がまともな指揮が取れるのか!?俺はアンタの……ウォッ!!何しやがる三笠さん!」

 

天龍は上城(博霊)に異議を唱えると朱里は天龍の胸ぐらを掴み答えた

 

「天龍!今はお前の異議に答える暇が無いんだ!早くやれ!」

 

「チッ!わーったよ!親バ艦娘さんよ!」

 

「だからそれは止めろ!『厨二病娘』!」

 

「な!?誰が厨二病だ!」

 

「天龍!喧嘩している場合なの!?それに三笠、これから貴女が手塩にかけて育てた未来のエリート提督さんの初陣よ!しっかりしなさい!……イムヤ!敵の数は?」

 

足柄は二人の口喧嘩を止めつつ、イムヤに聞くとイムヤは急いで報告した

 

「ええ!駆逐艦が2隻、軽巡及び重巡が1隻の計4隻!」

 

上城(博霊)はイムヤの報告を聞き、少し思考を巡らせ、考えが纏まったのか、強い口調で四人に命令を出した

 

「……では天龍とイムヤは駆逐艦、足柄は軽巡、三笠は重巡を頼む!」

 

「「任せて!」」

 

「了解!」

 

「応!」

 

艦娘達は上城(博霊)の命令を聞き、気合いの入った声を出し、深海棲艦達を迎え入れると、茶髪のショートカットに大人しそうな女性訓練生が慌てながら上城(博霊)に報告した

 

「さぁ!みんな脱出ボートに乗ったよ!勇人君も早く!」

 

女性訓練生が脱出ボートに入り、他の訓練生達は戦場から逸早く離脱出来る事に安堵しつつも上城(博霊)を毛嫌いにしているのか、上城(博霊)に「来るんじゃねぇ!!お前の場所なんて無ぇから!!さっさと死んでこい!!」等と野次を飛ばしていると上城(博霊)は他の訓練生達の『軍人として情けない姿』を見て少し苛ついたが、上城(博霊)は自身を誘った女性訓練生に後を託す様に強い口調で脱出ボートを操作しながら言った

 

「さっさと行けぇ!!後は頼むぞ高町ィ!」

 

「ちょ!?勇人君!?」

 

ブロォォォ……

 

上城(博霊)は同期達が脱出ボートに乗った事を確認すると、脱出ボートを自動操縦にし、ハッチを閉め、脱出ボートが無事発進した事を確認すると朱里は心配そうに上城(博霊)に聞いた

 

「……良いのか?」

 

朱里は上城(博霊)が戦場から離脱しなかった訳を簡潔に聞くと、上城(博霊)は自身の信念(ポリシー)を曲げたく無かったのか、微笑みながら答えた

 

「指揮をする者が逃げてどうするんだ?それに俺は徹底とした『現場主義』なんでな……それにアイツらにとって俺は『邪魔者扱い』や『汚れ仕事担当』だしな」

 

「……最後のは余計だったけど良い心掛けじゃない♪だけどヤバくなったら逃げなさいよ♪」

 

足柄は上城(博霊)言葉(信念)に微笑みながら誉め、気合いが入ったのか、上城(博霊)に笑みを溢しながら言うと上城(博霊)は足柄の笑みに釣られて微笑み、気合いの入った強い口調で命令した

 

「分かってらぁ!それじゃ援軍が来ない内に終わらすぞ!行くぞぉ!!」

 

上城(博霊)がそう言うと、その『言葉』を待っていたかの様に深海棲艦が襲い始めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして『現在の勇人の世界(アズールレーンの世界)』の佐世保鎮守府にて

 

「……これが私の世界の勇人の初陣よ」

 

朱里は俯きながら『大本営襲撃事件の前半』を説明し終えると綾波と勇人が上城(博霊)の初陣に驚愕しているのか、少し狼狽えながら彼を誉めた

 

「「凄く……男らしいです、全員逃がして上城さん(博霊さん)と朱里さん達だけで戦うなんて……」」

 

二人は上城(博霊)を誉めると、加賀は当時の上城(博霊)にツッコミを入れる様に朱里に問い掛けた

 

「ってか本当に初めての実戦か!?それにしては肝が座っているな……というより何故、今では朱里さんを『母親』呼ばわりするのに、あの時は『呼び捨て』なんだ?」

 

加賀は『当時』と『今』の上城(博霊)と朱里の間柄の名称が違う事について聞くと、朱里は俯きながら答えた

 

「……まぁ、あの子との関係は後で説明するが……それに、指揮に関しては私が徹底的に仕込んだぞ……お陰で、そこいらに居る提督(軍人)より好戦的になってしまったが……」

 

「デスヨネー……」

 

「一体どんな英才教育……いや訓練をされていたのだ……上城殿は……」

 

加賀は、あの時の上城(博霊)の戦いを見たせいなのか、朱里の説明に納得し、三笠もまた、朱里の教育方針が気になっているのか、少し戸惑いながら聞くと、朱里と紫は目を反らしながら答えた

 

「……正直言って聞かない方が良いわよ、三笠」

 

「……一言で言うと『スパルタ』よ、多分、勇人にとってはトラウマ再発待った無しの内容(教育方針)よ」

 

「……分かった、これ以上は聞かぬ……指揮官の為に……」

 

「賢明ね三笠……しかし、この『やり取り』……勇人が『大和型の二人』に言った内容と『同じ展開』になっているんだが……まぁ良いか

 

「朱里様、そろそろ続きを……」

 

三笠は勇人の為に『朱里の教育方針(訓練内容)』について触れないでおくと、赤城が少し痺れを切らしたのか、はたまた空腹なのか、少し苛ついた口調で朱里に言うと、朱里は咳払いをし、言った

 

「ゴホン、そうだったわね……それじゃ、始めるわよ……」

 

朱里は気を取り直し、俯きながら、再び『大本営襲撃事件の続き』と『上城(博霊)が改造人間になった経緯』を三笠達に説明し始めた

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