平行世界の最弱の龍が重桜に『保護』されました。これより治療を始めます。   作:八意 颯人

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第23話「甘美な夕飯後の一勝負」

夕食後、1930 勇人の私室にて……

 

部屋には勇人と一航戦の2人が夕飯である『比叡カレー』の余韻を楽しむかの様に場の空気が緊張感の無い和気藹々な空気が流れていた。

 

「あぁ〜……食った食った……まさか比叡さんが此処まで料理上手だったとは……」

 

勇人は自身のベットに横たわり、比叡お手製のカレーが相当美味かったのか満面な笑みを溢しながら感想を言い、風船の様に膨らんだ腹部をポンポンと軽く叩きながらソファーで寛いでいる一航戦に言うと『Depravia(デプラビア)』という分厚い小説を読んでいる加賀は小説に『桜の花びらが入った栞』を入れ、本を閉じ、勇人の言葉に微笑みながら答えた。

 

「フッ……単純な男だな。カレーだけで満足するとは……」

 

「だって美味い物は美味いじゃないですか。彼処と比べると雲泥の差ですよ」

 

勇人は嘗て味わった『元居た世界(艦娘)の方の比叡カレー』と比べているのか、加賀の言い分を満足そうに反論すると加賀は「フフッ、そう言い返されると反論出来んな」と『博霊(艦これ)の世界の舞鶴の方ではあるが悪飯艦(艦娘)の方の比叡お手製のカレー』を思い出し、過ぎた過去を再び楽しむ様に微笑みながら同意するとTV番組を見ながら緑茶を上品に飲んでいる赤城は二人の会話に苦笑しながら言った。

 

「……指揮官様は兎も角、あの我慢強い加賀が酷評を零すとはね……余程酷かったのかしら?上城様の方の比叡カレーは?」

 

「なら食ってみるか?責任は取らないが……」

 

加賀は赤城の軽い好奇心を駆り立てる様に少し悪意のある笑みを溢しながら言うと赤城は「……私に死ねと言いたいの加賀?」とジド目になりながら答え、加賀が読んでいる小説について触れた。

 

「まぁ良いわ。所で加賀、貴女が読んでいる小説って確か……ロイヤルで今、()()()()()()()()()()よね?どんな小説(内容)かしら?」

 

「ロイヤルで人気になっている小説?それって『ハリーポッター』の事ですか?それなら大宴会の時、博霊さんから聞いた事がありますね。確か……()()()()()()()使()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()とか何とか……」

 

赤城は話題を加賀が読んでいる小説に触れると勇人は大宴会の時に博霊が『嘗て一日だけハリーポッターの主要キャラクター達に海軍に関する基礎知識を教えた話』を本人(博霊)と緑……否『緑の"本名"』である『魂魄(こんぱく) 妖夢(ようむ)』から聞いていたのか、その事について軽く触れると加賀は『博霊の教官話(エピソード)』を聞き、凄く呆れながらも自身が読んでいる小説について何時もの凛とした表情は消え、顔の力が完全に抜けたかの様に顔を綻ばせながら答えた。

 

「あの御方は相変わらず常識を逸した事を平然とやるなぁ……まぁ今に始まった事では無いが……この小説は『とある女性天使兵』と『東洋人』が『悪魔に堕ちた天使』を打ち滅ぼす為に死闘を繰り広げる物語なんだ。まぁ簡潔に言えば『ファンタジー系の戦記(バトル)物』だと思えば良い」

 

戦記(バトル)物って……加賀さんらしいですね」

 

「確かに……それで、その小説の主要人物の名前は?」

 

赤城と勇人は加賀が読んでいる小説に少し興味を持ち、話題を『カレーの件』から『小説に関する内容』に変わり、内容の重要な所である『キャラクター』について触れると加賀は苦笑しながら小説を読みながら答えた。

 

「まぁ私も読み始めたばかりだから、あまり内容は知らないが……えーっと……主要人物は『主人公の女性天使兵』である『セレニア』と『もう1人の主人公である東洋人』の……ほぅ、こんな『偶然』もあるもんだな……」

 

「どうしたの加賀?何かあったの?」

 

「『偶然』って、何を見付けたのですか?」

 

赤城と勇人は加賀の軽い驚きを見て、『偶然』と言う言葉に惹かれる様に興味を増しながら聞くと、加賀は少し笑みを溢しながら『小説に関する偶然な出来事』を2人に打ち明けた。

 

「ああ。小説に出てくる『もう1人の主人公』である『東洋人の名前』が『ハヤト』なんだ。名字は記載されていないから分からないが……」

 

「ハヤトって……僕と同じ名前じゃないですか……『ロイヤル(欧州)の小説』なのに『重桜の人間(日本人)』が出ているなんて実に興味深い小説ですね」

 

「まぁ!指揮官様と『同じ名前』を持った重桜の人が出ているとは……こんな『偶然』もあるのね……」

 

「そうだな」

 

2人は加賀が見付けた偶然である『東洋人の名前』が『勇人と同じ名前』だと知り、加賀と共に小説に関する話題に和気藹々と会話を弾ませていると……

 

 

コンコンコン……

 

 

「天城です。指揮官様、一緒にスマブ○しませんか?」

 

「……最近の『TVゲーム』は凄いわね……指揮官も遊ばない?」

 

「少尉もやってみたら?良い暇潰しにもなるわ」

 

「勿論、人数分の『Nintend○ Switc○のコントローラー』も持ってきたです」

 

……綾波、天城、愛宕そして優が勇人にゲームの誘いに来たのだ。

 

4人を代表として天城が自身の要件を簡潔に伝えると勇人は苦笑しながら答えた。

 

「良いけど今、赤城さん達も居るが大丈夫ですか?」

 

「ッ!?勿論です!!赤城さん!加賀さん!一緒にやりませんか?」

 

綾波は勇人の言葉に「寧ろ好都合です!!」と言わんばかりに歓喜ある笑みを溢しそうな強い口調で一航戦の2人も誘うと2人は難しい表情になりながら答えた。

 

何故なら……

 

「私達『超』が付く程『下手くそ』だが……それでも良いか?」

 

「そうね。基本、私達はT()V()()()()()()()()()()()()()()()()()()から綾波達の御期待に答えれないわ。指揮官様は『そういう娯楽』を経験済みですか?」

 

「……子供の頃、親が厳しかったから遊んだ経験は無いけど興味あるよ。まぁ取り敢えず入って下さい」

 

……勇人含め『TVゲーム』で遊んだ事が無いからだ。

 

赤城と加賀は最初から興味が無かった為に触った事が無い事を遠回しに伝え、勇人は前の世界に居た時ではあるが彼が幼い頃、亡き両親の教育方針が『厳格』な為『そういった類(TVゲーム等の屋内で遊ぶ物)』は買ってくれなかった事による反動(欲求)が今になって洪水の如く溢れる様に目を光らせながら綾波達の誘いを承諾し、部屋に招くと綾波達は「お邪魔します」と一礼し入室すると愛宕は一目散にベットで寛いでいる勇人の隣に座り、勇人の耳元で……

 

「フフッ♪指揮官♪お姉さんが、このゲームについて……()()()()()()()()()()()()()()……()()()

 

「ッ!?あ……愛宕さん……ち……近いです……」

 

「ッ!?このメス犬風情がぁぁぁぁ!!指揮官様に発情しやがってぇぇぇぇぇ!」

 

勇人を『その気』にさせる様に発情した女性特有のネットリとした湿気を含んだ色気のある声を発せながら妖艶に勇人の身体を指で優しく(なぞ)りながら囁き、自身の『立派に実った2つのメロン』を勇人の腕に密着させ、只でさえ肌の露出度の高い寝間着(ネグリジェ)を着用しているのに自ら肌の露出度を爆上げるかの如く誘惑しながら脱ぎ、下着(ブラ)を着用していない愛宕の『立派な2つのメロン』が半分近く露になった途端……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………不味いです!!()()()()()()()()()()!!!天城さん!!」

 

「……ええ。フン!!!」

 

「「「「え!?ちょ!?」」」」

 

「不味いッ!!」

 

ゴン(ゲンコツ)!!

 

ピチューン!!

 

「「フニャッ!?」」

 

……『この後のR指定な展開(男性歓喜な御約束)』を阻止するかの様に天城による『鉄拳制裁(ゲンコツ)』と綾波の『能力による弾幕展開』のW制裁(パンチ)が愛宕と赤城に「それ以上いけない!!」と言わんばかりに『手加減無しの本気(全力全開)』で制裁する事によって先程までの『R指定ギリギリの妖艶(エロ)過ぎる雰囲気』が無事、綺麗さっぱり消えたのだ。

 

天城と綾波は『その後の展開』が無くなった事に安堵し、ドス黒いオーラを発しつつも2人の制裁を直撃した愛宕と赤城に微笑みながら優しく叱喝した。

 

「愛宕、()()()()()で指揮官様に教えて下さい。それに赤城、秘書艦であろう者が下品な言葉を発するのは綾波や指揮官様に対して精神的に宜しく無いわ」

 

「……なのです。此処は()()()()()で、お願いします」

 

綾波と天城は眉をピクピクと痙攣させつつも微笑み、言葉の一部を強く強調しながら一喝すると、それに関して不服を唱えた艦船がいたのだ。

 

そう、それは……

 

「は……はい………ちょっとした茶目っ気(読者サービス)なのに巡戦の……しかも『重桜最強の艦船』でありながら『病弱体質が治った天城さん』と『佐世保一の練度を誇る綾波ちゃん』の『全力全開(出力100%)のダブル制裁(お仕置き)』は洒落にならないわよ!!痛た……」

 

「なっ!?た……たった『それだけ』で私まで鉄拳制裁(ゲンコツ)をするのですか天城姉様!?『理不尽極まりない』ですわ!!それに綾波!!愛宕(メス犬)一喝(再調教)する為に此処で弾幕を展開しないで!!指揮官様と軍曹に当たりそうになったわよ!!大丈夫ですか指揮官様に軍曹!?」

 

……愛宕と一緒に制裁された赤城からである。

 

赤城は自身の反論である『"口が悪い"だけで鉄拳制裁(ゲンコツ)を食らった事』と『綾波が発した弾幕(制裁)が勇人と優に当たりそうになった事』を綾波の弾幕(制裁)を咄嗟に回避した勇人と優の安否を確認しながら2人に反論すると勇人と優は自身の生命が活動している事を確認するかの様に胸を撫でおろし、安堵しながら答えた。

 

「あ……危なかった……僕は大丈夫です。軍曹、御怪我は?」

 

「………こういう時だけ男の身体で良かったと実感したわ。マジで走馬灯が見えたわ……ってか綾波ちゃん、貴女の弾幕が愛宕ちゃんと赤城ちゃんに命中したから良かったものの今度から周りを見て弾幕を出してね。本当に洒落にならないから……」

 

「ホッ……良かった……ご無事で何よりですわ……それより天城姉様!!何故、私まで鉄拳制裁(ゲンコツ)をするのですか!!」

 

「……ゴメンナサイ……です。少しやり過ぎました……」

 

赤城と綾波は2人が無事だった事に安堵し、綾波は優の優しい一喝に反省し、俯きながら謝罪すると天城は先程の赤城の反論を聞いて眉をピクピクと痙攣させつつも笑みを溢しながら答えた。

 

「……愛宕は兎も角、貴女『指揮官様の専属秘書艦』でしょ?なら『副指揮官専属"秘書艦"』として、そして『貴女の姉』として人前に出ても恥ずかしく無い様に貴女を全うに教育しないといけないでしょ?」

 

「だからと言って、()()()()()()()()()()!?『朱里様』ではあるまいし!!それこそ指揮官様に悪影響を……」

 

「ちょ!?赤城!?気持ちは分かるが、これ以上言ったら……」

 

赤城は愛宕の制止を無視し、激怒しながら天城に反論すると天城は微笑みながら……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴン(ゲンコツ)!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぶべらっ!!」

 

「……言わんこっちゃ無い」

 

……「黙れ愚妹が!!」と言わんばかりに再度、赤城に鉄拳制裁(ゲンコツ)を噛ました。

 

愛宕は頭を軽く抱え、赤城は2度の鉄拳制裁(ゲンコツ)を喰らい、自身の獣耳を隠すかの様に『某著作権に煩いネズミ』みたいに頭部から膨らんだ左右の頭出腫(タンコブ)を引っ込ませる様に頭を抑えながら悶絶していると天城は先程までの笑みが消え、少し困惑した表情で赤城に言った。

 

「……それは分かっていますが貴女の場合、それ位『荒療治』しないと治らないでしょ。それに『大蛇計画を実行した方の赤城(貴女自身)』を見たでしょ?私は今後の貴女の為に言っているのよ」

 

「痛た……確かに『横須賀の赤城(ワタシ)』は『トチ狂ったオンナ』だと私でも把握していますが……しかし、幾ら何でも割に合わないわ!!たかが『口が悪かった』だけで!!愛宕(あのメス犬)みたいに誘惑して(サカって)無いのに!!」

 

「ちょっと待って!それに関しては私も反論させて貰うわ!!貴女だって指揮官に常時『サカって』いるじゃないの!!この雌狐!!」

 

「誰が雌狐ですって!!元はと言えば貴女の茶目っ気(読者サービス)のせいで私まで制裁を喰らう羽目になったのよ!!少しは自重しなさい!!」

 

「ソレとコレは別問題よ!!」

 

ワーワー!!

 

 

 

 

バキバキッ!!

 

 

 

「ッ!?」

 

「……2人共、もう一発食らいたいのですか?それとも『オラオラ』を食らいたいのですか?」

 

「「ヒッ!?」」

 

赤城は頭を擦りながら愛宕と討論し合い、天城は『某世紀末な拳法家(ケンシ○ウ)』みたいに少し怒りながら指を豪快に鳴らすと勇人は少し困惑しながら少し怒っている天城を宥めた。

 

「まぁまぁ天城さん。これも赤城さんと愛宕さんの為とは言え、それは些か過激過ぎますよ。だから今回は僕に免じて許して下さい。せっかくの交流会(ゲーム大会)ですからね?それに2人も十分反省していますので、これで良いじゃないですか?」

 

「「指揮官様……」」

 

「指揮官……」

 

赤城と天城は勇人の宥めにより赤城と愛宕は勇人の事を仏の慈悲を貰ったかの様な歓喜な表情になり、天城は自身の上官である勇人の面目を立たせる為に赤城に説教を止める様に溜め息を溢しながら赤城と愛宕に言った。

 

「……今回は指揮官様に免じて説教はここまでにします。次はありませんよ」

 

「「は……はい。分かりました」」

 

2人は天城の説教が終わった事に安堵すると優は『とある人物』の事が気掛かりになっているのか、その事を勇人に聞いた。

 

「……あれ、そう言えば加賀ちゃんは?」

 

「そう言えば……加賀さん、何処にいるのですか?」

 

勇人は先程まで姿ところが声すら発していない加賀を呼ぶ様に探すとベット付近の床から何故か満身創痍になった加賀がゾンビの如くベットに這い上がり、勇人に言った。

 

「ぶ……無事か……指揮官……」

 

「加賀さん!?一体どうしたのですか!?ボロボロじゃないですか!?」

 

「まさか……綾波の……」

 

綾波は『加賀が満身創痍になった原因』を察し、気不味そうに目を反らし、勇人は満身創痍になっている加賀を見付け、加賀の安否を確認すると加賀は何故、満身創痍になった理由を綾波を睨み付けながら答えた。

 

「綾波……貴様ァ!!指揮官を殺す気か!!私が指揮官の盾にならなければ、どうなるか分かるだろ!!」

 

「ッ!?ご……ゴメンナサイですッッ!!!」

 

「……ったく、幸い指揮官か無事だったから良かったものの……」

 

「と……取り敢えず博霊さんか明石さんを呼ぶ?」

 

綾波は自身のせいで加賀を満身創痍にさせた事に土下座をし、勇人は加賀に博霊か明石を呼ぶ事を提案すると加賀は事を大きくしたくないのか、辛そうに答えた。

 

「……上城さんだけ呼んでくれ。明石だと更に大事(おおごと)になる」

 

「分かりました」

 

加賀は博霊を呼ぶ様に頼むと勇人はスマホを操作し、博霊に電話した。

 

「もしもし博霊さん。僕です」

 

勇人は電話が繋がった事を確認し、博霊に聞くと通話相手である博霊は申し訳無さそうに言った。

 

「勇人か……あの時はスマンな。此方も……」

 

「明石さんから聞いたよ。人命に関わる事をしていたのなら仕方無いよ。それに、あの『苦過ぎる薬(酔い止め薬)』が効いたから大事に至って無いよ。所で博霊さん、今此方の世界に来れる?」

 

勇人は博霊の謝罪を許すかの様に彼の言葉を遮り、要件を簡潔に伝えると博霊は落ち着いた口調で勇人に聞いた。

 

「……急患か?」

 

「どちらかと言うとね」

 

勇人は博霊の言葉を簡潔に伝えると博霊は「ちょっと待ってろ」と言い残し………

 

 

クパァ……

 

 

「……待たせたな。それで、その急患は?」

 

「ッ!?天井から『少尉に瓜二つの男性』が降ってきた!?」

 

「え!?まさか……本当に……」

 

天井から隙間が現れ、隙間から医療箱を持った博霊が降りてきて、聞くと勇人は「いらっしゃい」と、まるで親友を出向かう様に微笑みながら歓迎しつつ、博霊を読んだ理由を伝えた。

 

「加賀さんだよ。少し『揉め事』が起きて巻き添えを食らったんだ」

 

「……さしずめ『ヤンデレ同士(赤城と愛宕)の下らない喧嘩』で巻き添えを喰らい、負傷した……という訳だな。加賀、傷を見せろ……今治療(なお)してやる」

 

「……すまない上城さん。下らない揉め事に巻き込ませてしまって……」

 

「何時もの事だから気にするな」

 

博霊は勇人が発言した『揉め事』の内容を察したのか苦笑し、加賀を治療しながら聞くと、勇人は「説明をする手間が省けて助かるよ」と博霊に釣られる様に苦笑しながら肯定し、天城と優に博霊について紹介した。

 

「……彼が『別世界の僕』であり『命の恩人の一人』である『アッチの世界の佐世保鎮守府 総司令官 海軍大将』の『上城 勇人』……いや『博霊 飛龍』さんだ。彼もまた軍曹と同じく『軍医』なんだ。宜しく頼むよ」

 

「宜しくな……良しッ!終わったぞ。2時間位したら症状が無くなるから、それまで安静にな。勿論、症状が消えたら包帯を取っても大丈b………ん"!?お前は確か……『あの時』の!?」

 

「ッ!?やはり……あの時の殿方でしたか……」

 

「……どうしたんだ上城さん?天城さんが何かやらかしたのか?ってか天城さん!?顔が真っ赤になっているぞ!?大丈夫か!?」

 

「「あ〜……『あの件』ね……」」

 

博霊は加賀を治療し終え、簡潔に挨拶を済まそうとした途端、天城を見て驚くと加賀は首を傾げ、赤城と優は『午前中の出来事の一部』である『天城が博霊に一目惚れをしている事』を思い出し、手をポンと打ち、天城は博霊を見て、先程までの『阿修羅と化した鬼姉』は何処へ行ったのやら、完全に『恋に焦がれる汚れ無き思春期の生娘』の様に物凄く恥ずかしそうに顔を真っ赤にし、相当緊張しているのか、しどろもどろになりながら謝罪した。

 

「あ……あああ……貴方が博霊様ですね……私はあ………あああ赤城の姉の……あま……『天城』と、も……ももも……申します。せ……せせせ先日の不法侵入の件、わ……私のせいで御怪我を負われてしまい……も……もも……申し上げ御座いませんでした……あ……あああ……後で折菓子を……も……持って来ますので……ゆ……ゆゆゆ……ゆっくりして……」

 

「落ち着け、もう気にして無ぇよ。あれは事故とは言え不法侵入した俺が悪いからな……それに天城だっけ?ちょっと失礼するぞ」

 

博霊は何故か赤面している天城に近付き、赤面している天城の容態を確認する様に……

 

 

コツン………

 

 

「「「うわ……」」」

 

「「まぁ!?相変わらず大胆な事を……待てよ。上城(さん)を使えば……」」

 

「あらあら、あの天城ちゃんが此処まで狼狽えるとはねぇ〜」

 

「ッ〜〜〜!?」

 

「……熱は無ぇ様だな」

 

……天城の額を自身の額に付けさせ、頭部の温度を確認したのだ。

 

博霊は茹で蛸の様に赤面している天城の事が少なからず心配なのか、自身の『世話好きな性格』……というより『軍医としての責務』として天城の『原因不明の錯乱状態』について診察していると天城は……

 

(あ……あああ……あの『私の愛おしい博霊様』が……すぐ其処まで接近しているッ!!これなら、コッソリ唇を奪って、そのまま既成事実を……ッ!?駄目よ天城!!これでは赤城達に面目が立たないわッ!!しかし、博霊様の『容姿端麗な顔立ち』と『妖艶で低音な声(イケボ)』が目と耳の前に来たら我慢が……もう駄目(らめ)ぇぇぇぇ!!思考がぁぁぁぁ!!)

 

ボン!!

 

「……きゅう〜」

 

バタン!!

 

「オイ!しっかりしろ!!天城!!天城ィ!!」

 

……熱暴走(恋煩い)を起こし、思考を停止するかの様に頭から湯気を出し、そのまま博霊の身体に身を預ける様に気絶したのだ。

 

博霊は倒れ掛かった天城を受け止め、気絶した天城の容態を確認していると優は物凄く呆れながら天城が気絶した原因を博霊に言った。

 

「……大将、天城ちゃんが気絶したのは貴方が原因ですよ。それに放っておけば治りますよ」

 

「………俺が原因?ってか誰?」

 

博霊は優の発言に首を傾げながらも優について聞くと、優はゴホンと咳払いをし、自己紹介を始めた。

 

「そう言えば自己紹介がまだだったわね。私は此処の副指揮官の『桜花 優花』よ。貴方の事は少尉から聞いたわ」

 

「なっ!?う……嘘だろ!?お前が…この世界の『優花』だったとは……」

 

「……この様子だと『アッチの私』は『完全に女性』の様ね。まぁ本名は『優』だから好きな様に呼んでね『飛龍君』♪」

 

「あ……ああ……宜しくな優」

 

優は博霊が驚愕している原因を理解し、微笑みながら握手を求めると博霊は戸惑いつつ握手に応じ、優の女性らしい口調について少し触れた。

 

「しかし、喋り方が女みたいだな……性同一性障害(トランスジェンダー)か?」

 

「そうよ。昔『GD-cell』というウイルスが大規模感染(パンデミック)が発生し、私はそれに感染し、その後遺症で心身共に男としての機能が無くなったのよ。まぁ、その時に中佐と元帥……『この世界の"本来の飛龍君"と"和馬さん"』が感染し、男性として亡くなっているのよ」

 

「ッ!?すまない……『デリケートな部分』を聞いてしまって……」

 

博霊は軽い気持ちで優の過去を聞いてしまった事を悔やみ、俯きながら謝罪すると優は「もう良いのよ♪過ぎた事なんだし♪」と暗くなった雰囲気を明るくする為と悔やんでいる博霊を慰める為に陽気に答え、勇人の部屋に来た『本来の目的』である交流会(ゲーム大会)の事を思い出し、博霊を誘った。

 

「所で飛龍君、今からTVゲーム(スマブ○)をするんだけど、一戦やっていく?」

 

「……久しく遊んで無いから御期待に答えれる様な腕前じゃないが、せっかくだから一戦交えようか」

 

「フフッ♪近寄りがたい外見に依らず意外とノリは良い方ね♪」

 

博霊は優の誘いに鼻で笑いながら誘いに乗ると勇人は博霊の参戦に心を滾らせながら綾波に聞いた。

 

「どうやら博霊さんも参加するらしいね。綾波さん、コントローラ足りる?」

 

「……勿論ですッ!!上城さんは綾波の隣に座って下さいッ!!早くッ!!早く早く早くッ!!」

 

「分かったから急かすなよ綾波。一旦、天城(コイツ)をベットに置いてから……よっこいしょ……」

 

綾波は勇人に同調するかの様に心を滾らせながら博霊を急かすと、博霊は気絶している天城をベットに寝かせた後、ソファーに座ると綾波は博霊に「どうぞですッ!!」と満面な笑みを溢しながらコントローラを渡しながら博霊の膝の上に座り、鼻息を荒くしながら勇人達に言った。

 

「それでは……今から始める……ですッ!!準備は良いですかッ!!」

 

「……綾波、さり気に上城さんの膝の上に座るな」

 

「嫌ですッ!!この席は綾波のですッ!!」

 

「……天城さんやニ航戦の2人だけでは無く、お前もか……」

 

綾波は博霊を取られたく無いのか、加賀の命令を拒否すると博霊は先程の天城が気絶した件を思い出し、『綾波の大胆な行動』と『天城が気絶した事』の関連性を見出し、苦笑しながら勇人達に相談した。

 

「……なぁみんな、先程の天城の件で一言言っとくが、俺は天城達を口説いたつもりは無ぇぞ……そもそも、どうすれば異性に誤解されずに済むんだ?教えてくれないか?」

 

博霊は自身の『悪癖』である『天然タラシな性格』について勇人達に相談すると、勇人達はゲームに集中し始めた為、博霊の相談に少し冷たく答えた。

 

「僕は恋愛とは無縁な生活を過ごしていたから答えれそうに無いよ……それじゃ僕は『リ○ウ』で……」

 

「……私に聞かないで。それに既に『手遅れ』よ……施し様が無いわ………久々に『ベヨネッ○』を使うわ……さて!!始めるわよぉ!!」

 

「いっその事、開き直って全員を妾にすれば良いのでは?勿論、指揮官様が『ソレ』をしたら……分かりますね?」

 

「僕は一途ですよ赤城さん。博霊さんと一緒にしないで下さい。それに早く選んで下さい」

 

「姉様、それだけは本当に洒落にならない事が起きるから言わないでくれ……それじゃ狐繋がりで『フォック○』にするか」

 

「ッ!?加賀ァ!!それ私が選ぼうとした奴なのに!!綾波ィ!何か良いキャラがいないの!?」

 

「……『蛇』か『ワ○オ』ならどうですか?少し動きが遅いのですが使い易いです。それじゃ『カ○ビィ』に……です」

 

「嫌よ!!何で『ピッチピチのラバースーツを着たバンダナのオジサン』と『豚みたいに太った醜いオジサン』を勧めるのよ!!仕方無いわね……此処は無難に『マリ○』にするわ」

 

「結局は『オジ様キャラ』にするのね……私は指揮官に肖って『ケ○』を選ぶわ♪上城さんの場合は……まぁ……何て言うか……既に『手遅れ』だから力になれそうに無いわ……ごめんね」

 

ワイワイ……

 

ガヤガヤ……

 

勇人達は博霊の相談を軽く流しながらキャラを選択していると博霊は勇人達の冷たい対応に半ば諦めたかの様にキャラを選択しながら言った。

 

「……泣けるぜ。それじゃ俺は……『コレ』にするか」

 

「「「「え!?上城(博霊)さんが……『コレ』を……」」」」

 

「ちょ!?飛龍君!?『ソレ』は貴方に合わないわよ……せめて『○ンキーコング』か『クラウ○』にしなさいよ」

 

「上城様、指揮官様達に冷たく(あしら)われからって、自暴自棄(ヤケクソ)になって『コレ』を選んだのですか?」

 

勇人達は博霊が選んだキャラを見て、彼の豪快な性格とは異なる……否、間逆なキャラを選んだ事に驚愕しながら博霊に言うと博霊は『そのキャラの特性』を熟知しているのか余裕のある微笑みをしながら答え、対戦を始めた。

 

何故なら……

 

「ヤケクソになってねぇよ……それに、これで良いんだ。さて始めるか……『プリ○』で暴れさせて貰う……」

 

……博霊が選んだキャラが『劣化版カー○ィ』と言われているキャラクターである『プ○ン』を選んだのだ。

 

勇人達は博霊が選んだキャラを見て皆、こう思った。

 

 

 

 

 

 

「この勝負、勝ったな」と………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに場所は変わり、佐世保鎮守府内の広場にて……

 

「………かれこれ2時間以上も迷っているわ。本当に此処で、合っているの?ビスマルク?」

 

「……多分」

 

……この世界に来たビスと霊夢が何故か迷子になっていたのは言うまでも無かった。

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