平行世界の最弱の龍が重桜に『保護』されました。これより治療を始めます。   作:八意 颯人

42 / 46
第26話「勇人、肉体改造をする last part」

勇人達が私室で休んでいる頃、佐世保鎮守府付近の広場にて……

 

「……現れたか。オイ、此処だ」

 

力也は広場に備え付けてある椅子に座りながら『赤と白を基調とした忍者風の和装をした黒髪短髪の女性』を呼ぶと、女性は嫌そうな表情になりながら力也に言った。

 

「ハァ……せめて、私と会う時くらいは『メイド服(そんな格好)』で来ないで下さい。力也さん」

 

「フン、これこそ私の正装だ。所で『外来種』の動向は?」

 

力也は忍者風の女性の要望に鼻で笑いながら否定しつつも『外来種』について聞くと、女性は『外来種』の『本当の意味』を確認しながら答えた。

 

「『外来種』?あぁ『他陣営の艦船達』の事だね……今、休暇(バカンス)で訪れている『ドイツ(鉄血)所属の艦船達』は純粋に観光を楽しんでいるし、問題無いよ。だけど……『この世界のプリンツ』と『アドミラル・ヒッパー』は少し目的が違うみたいで……みんなとは別行動を取っているよ」

 

忍者風の女性は『ビスマルク達の動向』もとい『目的』が純粋に観光を楽しんでいる事を報告をすると共に、ビスマルクと同行してたプリンツ・オイゲンとヒッパーの不可解な点に怪奇そうになりながら報告すると力也は『2人の目的』を事前に把握しているのか、忍者風の女性に安心感を与えるかの様に微笑みながら答えた。

 

「当たり前だ。プリンツは観光目的で佐世保に来たのでは無い。本当の目的は若とは『異なった方法』で上城殿を手助けをする為に来たのだ。そしてヒッパーは『プリンツの御目付け役』として同行しているのだ」

 

「へ?異なった方法で少尉を?それに『監視員』?それ、どういう事?此処の独艦(鉄血)の連中は少尉の事を知らない筈なのに何故、プリンツが?」

 

忍者風の女性はプリンツ・オイゲンの目的を知ると共に重桜の最高秘密である『勇人の素性』を何故『鉄血所属の艦船(プリンツ・オイゲン)』が知っている事に顔を顰めさせながら聞くと、力也は何故プリンツ・オイゲンが勇人の事を知っている理由を答えた。

 

「……昨日『此方側のビスマルク』がプリンツ・オイゲンと接触したんだ。その時に自身の素性……いや『前世』と言うべきか……彼女の前世が『陰の世界のプリンツ・オイゲン』だと言う事をビスマルクに打ち明けたんだ。しかも()()()()()()()()()()()()でだ」

 

力也は昨日ビスから聞いていたのか、はたまた隠密行動中に偶々、2人の会話を聞いていたのか定かでは無いが、その事を忍者風の女性に打ち明けると、女性は面を食らったかの様に驚き、狼狽えながら聞き返した。

 

「え!? か……陰の世界のプリンツ!?しかも『記憶持ち』!? まさか、この世界のプリンツは……」

 

忍者風の女性は狼狽えながら聞くと、力也はプリンツ・オイゲンの目的そして彼女の過去(前世)に同情するかの様に哀しく顔を俯きながら自身の憶測を答えた。

 

「……これは私の憶測だが、前世(陰の世界)で成し遂げれなかった亡き旦那様の遺言(めいれい)を実行する為に何者かによって転生したのだ」

 

「転生しても尚、少尉の為に……」

 

忍者風の女性は力也の憶測にプリンツ・オイゲンの行動に辻褄が合い、顔を俯きながら呟くと、2人の背後から、その『プリンツ・オイゲン』と『アドミラル・ヒッパー』が現れ、プリンツ・オイゲンは力也の憶測が当たっているのか感心しながらも忍者風の女性に対して『とある感情』が籠もった鋭い目つきで微笑みながら言った。

 

「へぇ〜其処まで知っているとはねぇ〜……凄い変態さんね……初めまして変態さん。そして貴女に対しては『久しぶり』と言うべきかしら?『川内(せんだい)』」

 

プリンツ・オイゲンは『忍者風の女性』の正体である『博霊側の世界の艦娘』であり『川内型軽巡洋艦一番艦 川内(せんだい)』こと『那珂川(なかがわ) 綾香(あやか)(以後 綾香)』に自身の『とある感情』をぶつけるかの様に少しドスの利かした声を発しながらもヒッパーに悟られない様に微笑みながら綾香に言うと、綾香はプリンツ・オイゲンの声を聞き、彼女から込み上がってくる『とある感情』を察し、神妙な表情でプリンツ・オイゲンに聞いた。

 

「……此処では『綾香』と言ってくれないかな?『この世界の川内(ワタシ)』と被るからね。それに私は……」

 

綾香は神妙な表情でプリンツ・オイゲンに自身の素性を明かそうとしたが、プリンツ・オイゲンは彼女の言葉を遮るかの様に『とある感情』を込めた笑みを零しながら答えた。

 

そう……

 

「『陽の世界の川内』だから『陰の世界の川内(アナタ)』と()()()()()()……と?本当に、()()()()()()()()()()()()()?貴女も所詮『私の片腕を切り落とした"陰の川内"』と同じ、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()だと言う事を……ね」

 

「ッ!?」

 

「……この様子だと『当たり』の様ね。こんな『肥溜めの寄せ集めみたいな鎮守府』に着任した彼方の勇人君が可哀想に見えてくるわ」

 

「……」

 

プリンツ・オイゲンが綾香(KC川内)に対して『強い恨み』を持っており、綾香含めて『博霊側の艦娘達の黒歴史』である『着任当時の博霊に対して殺害を企てた事』を遠回しな表現ではあるが掘り起こし、喧嘩を売ったのだ。

 

綾香はプリンツ・オイゲンの発言(挑発)に否定せず只々、顔を悲しく俯き、黙り込んでいるとヒッパーと力也がプリンツ・オイゲンの行き過ぎた発言に歯止めを掛ける様に少し苛つきながら一喝した。

 

「……前世に何かあったか知らないけど言い過ぎよ!オイゲン!それに綾香だっけ?アンタが過去に何をやらかしたかは知らないけど『アイツ』は許したんでしょ?なら、それで良いじゃないの!しっかりしなさいよ!」

 

「そうだ。御主は自身の過ちを精算しに今、若と上城殿の為に行動しているのだろ?気をしっかり持たんか!」

 

「ッ!? そ……そうだったね……私とした事が……」

 

綾香は2人の一喝に目が覚めたかの様に悲しい表情が消え、自身の過去に向き合う様に真剣な表現になるとプリンツ・オイゲンは少し顔を歪ませながら言った。

 

「そうだった。姉さんは『元 彼方側の人間』だと言う事を忘れてたわ……まぁ良いわ。最後に1つ、もし勇人君を苦しめようとしたら……」

 

プリンツ・オイゲンは、そう言うと綾香に近付き、微笑みながら彼女の耳元で呟く様に自身の『強い恨み』を乗せるかの様に重い声を発しながら『警告』した。

 

「……お前を『殺す』」

 

「……」

 

プリンツ・オイゲンは先程までの人を誂った様な妖艶な口調は何処へ行ったのやら、自身の殺意(恨み)を綾香にぶつけるかの様に言葉を悪くし、ドス効いた声で警告し、そのままヒッパーを残して去るとヒッパーは綾香に少し申し訳無さそうに言った。

 

「あ〜……その……妹が大変失礼な事を言って悪かったわね……」

 

ヒッパーは少し申し訳無さそうに綾香に謝罪すると綾香は少し暗い表現になりながら答えた。

 

「気にして無いよ。事実だからね……」

 

「事実って……まさか、アイツ(オイゲン)の片腕を切り落とした事も?」

 

「そこは違うよ。私じゃない」

 

綾香はヒッパーの質問に『前世時代のプリンツ・オイゲンに対しての悪行』だけ否定し、ヒッパーに『とある事』について聞いた。

 

「そう言えばプリンツがさっき、アンタの事を『元 彼方(私達)側の人間』だと言ってたが……それ、どういう事?」

 

綾香は先程のプリンツ・オイゲンの発言が気になっており、その事をヒッパーに聞くと彼女は軽い溜め息を零しながら『自身の前世の名前』だけを2人に教えた。

 

「文字通りの意味よ。私の前世の名前は『上城 アスカ』よ」

 

ヒッパーは前世の名前を2人に公表すると、2人は驚愕した。

 

「なっ!? そうだったのか……御主が……あの……」

 

「え……えぇぇぇ!? 提督と同じ苗字!? まさか提督って『寡夫(やもお)』だったの!?」

 

力也はヒッパーの正体を知り、懐かしそうに微笑み、綾香はヒッパーの前世の苗字が『上城』だと知り、博霊が寡夫だと勝手に結論付けるとヒッパーは呆れながら綾香の憶測を否定した。

 

「違うわよ。アイツは寡夫じゃないわよ」

 

「へ?そうなの?良かった……」

 

綾香はヒッパーの否定に軽い安堵感を覚え、胸を撫で下ろすと力也はヒッパーを誂うかの様に微笑みながら彼女の正体を明かした。

 

「安心しろ。彼女の前々世は若が昔、飼っていた『雌のジャーマンシェパード』であり、前世は『三途の川の番人』として活躍してた者だ……若に対しての忠誠心ならオイゲンや咲夜以上の忠誠心を誇っているぞ」

 

「え?ヒッパーの前々世が『提督の亡き愛犬』?前世が『あの世の番人』?ちょっと何言っているか分かんないが……」

 

綾香は力也の説明に思考が追い付かないのか、混乱状態に陥りながら聞き返すとヒッパーは力也のネタバラシに怒った。

 

「ちょっと!! 何、私の前世を勝手にバラしているのよ!! オイゲンですら黙っていた事なのに!!」

 

ヒッパーは怒鳴りながら力也に一喝すると力也は混乱状態に陥っている綾香に優しく言った。

 

「まぁ、ペットではあるが彼女も上城家の1人だと思えば良いぞ。川内」

 

「あ……うん。それなら納得したよ」

 

「無視すんな!!そして『ソコ』で納得すんな!!」

 

ヒッパーは自身の反論に2人が無視した事に鋭いツッコミを入れるかの様に怒鳴ったのは言うまでも無かった……

 

 

 

そして数時間後、1200 佐世保鎮守府 食堂にて……

 

「「「(いった)ぁ……まさか、こんなに早く筋肉痛が来るなんて……」」」

 

「ま……まるで『病弱体質(昔の私)』に戻った感覚よ……身体が上手く動かせませんわ……」

 

「ご……ごめんなさい飛龍に五航戦の2人、車椅子を押して貰って……」

 

「「此処まで酷くなるとは予想外です……」」

 

上から勇人、一航戦の2人、天城そして蒼龍は筋肉痛による激痛に耐えながら車椅子に乗って食堂に現れ、富崎と咲夜は天城と加賀を押しながらも少し申し訳無さそうに目を逸らし、飛龍と五航戦の2人に申し訳無さそうに言うと、飛龍は蒼龍を押しながら物凄く呆れ、翔鶴は自身が押している赤城に嫌味を零し、そして瑞鶴は少し臆しながらも勇人を気遣う様に車椅子を丁寧に操作し、彼の背中を擦りながら聞いた。

 

「ったく、皆さんの御気持ちは分かりますが無茶し過ぎですよ。そもそも一体どんなトレーニングをしていたのですか指揮官?」

 

「……病み上がりの天城さんと指揮官は兎も角、あの赤城先輩が小鹿の様に……見るに堪えませんわ……しかも私が、その『情け無い先輩』を押すなんて……大丈夫ですか指揮官?」

 

「上城さんのトレーニングって……そんなにキツいの?ってか指揮官、本当に大丈夫?」

 

飛龍と五航戦の2人は5人……特に勇人に心配そうに聞くと勇人は瑞鶴が優しく擦ったせいで激痛が走り、その激痛に抗うかの様に顔を顰めながら3人の質問に答えた。

 

()ッ!! 背中だけは死ぬ程痛いから擦らないで下さい瑞鶴さん!! あれは『トレーニング』と言うよりかは『拷問』ですよ……イタタ……」

 

「あ!? ごめんなさい指揮官。あの先輩達でさえ音を上げるトレーニングって……どんな内容だったの……」

 

勇人は苦痛を露にするかの様に顔を顰めながら早朝のトレーニングに関する感想を述べると加賀と蒼龍が少し顔を引き攣っている瑞鶴にトレーニング内容を簡潔に説明した。

 

「か……上城さんのトレーニングを参考にし、20キロの重りを着けて自衛隊体操を行っただけだ……」

 

「し……しかも最後まで行った上で10回も行ったの……」

 

2人は苦痛に耐えながら瑞鶴の質問に答えると、瑞鶴と飛龍は自衛隊体操を知っているのか、少し驚愕しながら勇人達を筋肉痛にさせた元凶である咲夜と富崎に一喝し、翔鶴は物凄く呆れながら勇人達に言った。

 

「え!? 20キロの重りを着けて自衛隊体操を!? しかも10セットも!? 咲夜さんに富崎さん!! 指揮官に『上城さん(あの化け物)と同じトレーニング』をさせないで下さい!!指揮官の身体が壊れますよ!!」

 

「瑞鶴の言う通りですよ!!それに、そのトレーニング法は『上城さんみたいな上級者向け』のトレーニング法ですから、初心者である指揮官達が行ったら身体を壊しかねませんよ!!」

 

「はぁ〜……そうだろうと思いました。では昼食は全員『鶏肉料理』と『プロテインジュース』にしないと駄目みたいですね……」

 

「な……何故、鶏肉料理を?プロテインジュースは分かりますか……」

 

勇人は翔鶴が発言した『鶏肉料理』について苦痛に耐えながら触れると翔鶴の代わりに飛龍が勇人の疑問に微笑みながら答えた。

 

「それは鶏肉や牛肉等に含まれている『動物性蛋白(たんぱく)質』を摂取する事により筋トレによる『筋肥大』及び『修復』の効果を高める働きがあるんですよ。更に鶏肉には牛や豚とは違い、蛋白質による内臓ダメージが少ないんですよ。まぁ『亡き旦那』の受け売りなんですけどね……」

 

「……そう言う事です。先輩、私の出番(台詞)を取らないで下さい」

 

翔鶴は不満そうに顔を膨らませながら不貞腐れていると飛龍は「ゴメンゴメン」と苦笑しながら謝罪すると勇人は飛龍の『最後の言葉』に少し悲しい表情になりながら飛龍に言った。

 

「……なんか、ごめんなさい。中佐の事を思い出させる様な事をして……」

 

勇人は申し訳無さそうに飛龍に謝罪すると、飛龍は勇人の謝罪に呆気に取られたが、自身が発した『最後の言葉(余計な一言)』が原因で気を使わせた事を察し、微笑みながら答えた。

 

「へ?……あぁ、そう言う事か……指揮官が気負う事はありませんよ。もう吹っ切れていますから……鳳翔さん、みんなに『鶏のすっぱ煮』とプロテインジュースを御願いします」

 

飛龍は微笑みながら厨房に立っている鳳翔に注文し、皆をテーブル席に移動し始めると先に食事を取っている優とビスそして霊夢が勇人達に気付き、微笑みながら勇人達を誘った。

 

「いただきま……ん?あら?少尉じゃないの。良かったら、どう?」

 

Hallo(こんにちは). 隣、空いているわよ」

 

「ガツガツガツ……ゴクン!ん?勇人じゃないの。コッチに来なさいよ」

 

3人は勇人達を招くと勇人達は3人に釣られて激痛に耐えながら微笑んで「お邪魔します」と答え、優達のテーブル席に座るとビスと霊夢は勇人達が何故、車椅子に乗り、苦痛に耐える様な渋い表情になっている事に気付き、その事について触れた。

 

「一体、どうしたの?車椅子なんかに乗って?」

 

「顔色も優れないわね……何かあったの?」

 

2人は心配そうに聞くと、勇人の代わりに事情を知っている優が簡潔に説明した。

 

「博霊君が行っているトレーニングを取り入れた自衛隊体操をやったせいで筋肉痛になっているのよ。本当に無茶するわね……」

 

優は呆れながら説明すると2人は優と同じく呆れながら答えた。

 

「ったく、どうせ咲夜のせいでしょ?あんな『無茶振り(ハードトレーニング)』を画策したのは?」

 

「しかも、あのトレーニング法は熟練者じゃないと身体を壊すトレーニング法よ……Ich war besorgt und verloren(泣けるわね)

 

「本当に申し訳ごさいませんでした……」

 

2人は呆れながら咲夜と富崎に一喝すると富崎は只々、平謝りをし、咲夜は霊夢の一喝に少し苛つき、悪態を吐きながら聞き返した。

 

「……貴女に言われたくないわ霊夢。ってか何で此処に居るの?」

 

咲夜は何故、霊夢が此処に居る理由について少し苛つきながら聞くと霊夢は昼食である『佐世保バーガー』を頬張りつつ物凄く簡潔に答えた。

 

「モグモグ……レミリアと私達側の勇人の依頼で来ているのよ。アンタと共に此処の勇人の補佐に回ってくれ……と……モグモグ……」

 

「……それで御主人様から幾ら貰ったの?貴女の事だから『タダ働き』では無いでしょ?」

 

咲夜は呆れながら聞くと、霊夢は口一杯に頬張った佐世保バーガーを勢い良く飲み込み、簡潔に答えた。

 

「ゴクン!!『100万(1本)』よ。しかも今回の依頼で神社()が破壊される心配が無いし、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()から心置きなく仕事が出来るから受けたのよ。後、ダイヤ頂戴」

 

「貴女ねぇ……泣けるわ」

 

咲夜は霊夢が依頼を受けた理由に物凄く呆れ、返す言葉も無いのか、博霊の口癖を零しながら頭を抱えると瑞鶴と翔鶴は霊夢の平常運転(物乞い)に苦笑しながら言った。

 

「あははは……その代わり、キッチリと働いて貰いますからね。持ってきたよ指揮官」

 

「どうぞ指揮官。冷めない内に……」

 

五航戦の2人は霊夢と咲夜が会話している時に勇人の命令で厨房から昼食である『鶏のすっぱ煮定食』を持ってくる様に命令を受け、2人は台車に乗せた人数分の定食をテーブルに配置しながら勇人に言うと、勇人は2人に「ありがとう」と一言伝え、微笑みながら皆に言った。

 

「みんな受け取った事だし、それじゃ……いただきます」

 

勇人は手を合わせながら言うと皆も勇人に合わせて「いただきます」と静かに言い、そのまま昼食を取った。

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻 大本営 横須賀鎮守府の『とある洞窟』にて……

 

「モグモグ……解体工事は進んでいる?明石?」

 

友加里は携帯食(満足バー)を片手に建設仕事の人が被っている『黄色の安全ヘルメット』こと『ドカヘル』を被り、微笑みながら『ドカヘルを被った大本営側の明石』に聞くと、明石はバインダーに留めている書類を確認しながら答えた。

 

「順調ニャ。しかし勝手にコレを解体したら赤城達が……」

 

明石は嘗て『大蛇計画』が行った切欠でもあり、元凶の1つである『セイレーンの手によって魔改造された天城型の戦艦』の解体について眉を潜めながら聞くと、友加里は微笑みながら答えた。

 

「心配無いわ。最悪『奥の手』を使って黙らせるわ」

 

友加里は微笑みながら答えると明石は友加里の真意を分かっていたのか、少し呆れながら答えた。

 

「……『奥の手』って、例の『平行世界の不良息子』の事ニャ?『佐世保の明石』から話を聞いたが、その『平行世界の不良息子』って、この前、セイレーンが佐世保に襲撃を掛けた時に『平行世界の三笠』と共にセイレーンを完膚無き迄にフルボッコしたって本当かニャ?しかも、その不良息子は『彼方の佐世保鎮守府のトップ』であり、全ての陣営の艦船達が束になっても勝てない程、化け物並に強いと聞いたニャ?」

 

明石は、この前起きた『ミカサが勇人を連れ戻す為にセイレーンを連れて佐世保を襲撃した事』について触れながら友加里の『奥の手』である『博霊の存在』について聞くと、友加里は微笑みながら答えた。

 

「ええ、全部『本当』よ。だから『不良の方の勇人』いえ『博霊大将』を使って『あのバカ空母(一航戦の2人)』が再び勝手な行動を取らせない様にしているのよ。現に佐世保の方も博霊大将の強さを知り、真っ先に白旗を上げた程よ。何せ『核兵器以外の大量破壊兵器』を自身の艤装の様に扱ったり、神様みたいなチート能力を持っているからね……」

 

「うわぁ……若くして『海軍大将』に就くだけでは無く、大量破壊兵器やチート能力を持っているとは……その息子さんを敵に回したセイレーンに同情するニャ……」

 

明石は簡潔ではあるが博霊の素性や強さを聞き、安堵を露にするかの様に溜め息を軽く零すと『艦これ(博霊)の世界』から解体要員として派遣された『博霊の艦娘の北上(以後 KC北上)』と『大井(以後 KC大井)』が怪奇な表情になりながら『アズールレーン版の妖精』こと『饅頭』を連れながら明石と友加里に近付き、2人を代表としてKC北上が報告した。

 

「ねぇ明石に元帥、軍艦(フネ)から『変なデータ』を見つけたよ」

 

2人はKC北上の報告を聞き、首を傾げながら聞いた。

 

「変なデータ?」

 

「ならコピーして持ってきてくれないかニャ?」

 

明石はKC北上の報告を聞き、その『変なデータのコピー』を持ってくる様に指示を出すとKC大井は物凄く嫌な表情になりながら悪態を吐いた。

 

「持って来れたら、()()()()()()()()()()()()

 

KC大井は自身の力では持って来れない事を明石に伝えると、明石はKC大井の真意を察し、難しい表情になりながら答えた。

 

「厳重にロックを掛けているからコピーが出来無い……と言う事かニャ……分かったニャ。案内して欲しいニャ」

 

「私も行くわ。何か嫌な予感がするから」

 

「はいよ」

 

「元帥、足場が悪いので気を付けて下さい」

 

明石と友加里はKC大井の報告を受け、見つけた2人に案内して貰いながら、その『データ』が置かれている格納庫に足を運んだ。

 

 

 

数分後、軍艦内の格納庫にて……

 

「……此処が、その『不審物』が置かれている部屋です」

 

KC大井は格納庫の照明とモニターを着け、部屋を照らすと、そこには『商用ワゴン車程の大きさの"灰色のF-22(ラプター)"』が置かれており、モニターには、その『F-22(ラプター)らしき飛行物の設計図』が表記されていたのだ。

 

「ニャンと!? 何故F-22(ラプター)が此処に!? 昨日までは無かったのに!?」

 

「……だけど、F-22(ラプター)にしては()()()()()し、主翼が『F-14(トムキャット)』と同じ『可変翼構造』になっているわ……」

 

明石は昨日まで無かった筈の『小型の飛行物(F-22らしき物)』があった事に驚き、友加里は自身の動揺を抑え込むかの様に先程までの緩い表情から真剣な表情に変え、『小型の飛行物(F-22らしき物)』を分析しながら明石達に言った。

 

「しかも『凄い損傷』よ。まるで悪天候の中、激しい空中戦(ドッグファイト)をした様な焦げた跡や弾丸の跡が彼方此方(あっちこっち)に見受けられるわ……ん?これは……」

 

「どうしたニャ?何か見つけたニャ?」

 

明石は友加里の反応を見て、首を傾げながら聞くと、友加里は『小型の飛行物(F-22らしき物)』の車輪部を見て、自身の『困惑』と『何かしらの納得感』が合わさったかの様な何とも言えない重い溜め息を零しながら答えた。

 

「はぁ〜……そう言う事ね。明石、北上、大井、これを見て」

 

3人は友加里の言葉を聞き、車輪部を見ると、KC北上とKC大井は首を傾げながら言った。

 

「ん?(ぶっと)いケーブルを通して軍艦に繋がっている……大井っち、何か分かった?」

 

「見た所、軍艦から電力を供給しているケーブルしか見えませんが……」

 

2人は冷静に分析していると明石は眉を潜めながらケーブルの正体を憶測し、その憶測の元にKC大井に指示を出した。

 

「まさか……このケーブルは……大井っち、モニターに機体の設計図を開いてくれないかニャ」

 

「分かったわ……それと北上さんと提督以外『その名前』で呼ぶな。虫唾が走る」

 

KC大井は明石に一喝しつつも言われた通り、モニターを開き、機体の設計図をモニターに映すと明石は設計図を見て、自身の憶測が当たったのか、頭を抱えながら答えた。

 

「やっぱりニャ……あぁ……寄りによって、この機体が……」

 

「何か分かったの?」

 

KC大井は頭を抱えている明石の様子を見て、不安そうに聞くと、明石は『機体の正体』が分かり、物凄く狼狽えながら機体の正体を明かした。

 

そう、この機体は……

 

「……この機体は軍艦を制御するための『司令塔』であると同時に『最終兵器』になっているニャ……そして、この機体の名前が『Cinderella Requiem(灰被り姫の鎮魂歌)』……()()()()()()()()()()()()()使()()()()()()()と同じ名前の機体ニャ……」

 

この軍艦の司令塔であり、嘗て重桜が持て余した軍艦の『最終兵器』だった事に……

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。