平行世界の最弱の龍が重桜に『保護』されました。これより治療を始めます。 作:八意 颯人
場所は変わり、1300 佐世保鎮守府 勇人の私室にて……
「どうしよ……」
「……流石にコレは……」
勇人は車椅子に乗りながらもベットの上に置かれた『大量の衣類』を見て、車椅子の補助要員として同席している瑞鶴と共に眉をハの字にし、相当悩んでいた。
何故なら……
「……博霊さんから貰った服が『デカ過ぎる』」
「しかも『DIESELのライダージャケット』や『EDWINのダメージジーンズ』に『
ベットの上に置かれた『大量の衣類』は『筋骨隆々な博霊から貰った古着』であった為、華奢な勇人の身体と自身のセンスに合わなかったのだ。
2人は手ぶらで漂流した勇人の為に私服しかも『
「指揮官様に瑞鶴、準備は出来ま……指揮官様、流石にコレは……」
「……指揮官、この衣類は少し派手では無いのか?」
「あぁ……そう言う事ですね」
富崎は今の現状を察し、天城と三笠はベットの上に置かれている『男臭さ溢れる衣類』を見て、勇人の私服だと誤解し、顔を顰めながら言葉を詰まらせると勇人と瑞鶴そして富崎は困惑しながら天城と三笠の誤解を解き始めた。
「……一応、言っておきますけど……コレ、博霊さんから貰った古着ですよ」
「そうですよ天城さんに三笠大先輩。それに、こんな『超男臭い服装』……指揮官に合いませんよ……サイズ的にも……」
「……若は昔から『こういう服装』を好んでいましたからね」
「……上城殿の古着なら致し方無いか」
3人は困惑しながら答えると三笠は納得し、天城は『博霊の古着』だと聞いて、先程までの呆れた表情から一転、鼻息を少し荒くし、真剣な表情になりながら勇人に言った。
「ッ!? 博霊様のッ!? 指揮官様、この天城が博霊様の古着を今すぐ仕立て直しますので……衣類全てを、この天城にッ!!」
「あ……はい……では御願いします」
勇人は天城の気迫に押され、言われた通りに博霊の古着を天城に与えると天城は微かに残っている博霊の匂いを感じ、息を乱して萌え悶えながら堪能し始めた。
「ありがとうございます……クンクン……あぁ〜♡これが博霊様の匂い……ん?クンクン……」
天城は息を乱して萌え悶えながら堪能すると『古着から僅かに漂っている違和感のある匂い』を察し、先程までの危ない薬をキメたかの様なトリップした表情が消え、真剣な表情で匂いを再確認した。
「……この匂いは……クンクン……『紅茶』?」
天城は『古着から僅かに漂っている違和感のある匂い』こと『紅茶の匂い』を察すると勇人は先程までの天城の行動に少し引きながらも、彼女の疑問に答えた。
「何でも『タバコや体臭等による移り香』を消臭する為に炒った紅茶の茶殻を使っているらしいですよ」
「成程……茶殻に残っている消臭成分を使って……これは良いですね。今度、緑茶の茶殻で試してみようかしら……しかし良い匂い……コレもコレで悪くありませんわ……」
天城は勇人の説明に納得し、紅茶特有の優しく落ち着いた匂いに心身共にリラックスすると、三笠は博霊の古着から発せられている『紅茶の香り』を
「……所で指揮官は、どんな服装が好みなんだ?我に出来る事があれば調達するぞ?後、天城も自重しろ。皆の前だそ」
「ッ!? ゴホン、コレは失礼致しました」
三笠は優しく勇人に聞くと勇人は神妙な表情になりながら首を傾げ、思考を巡らせながら答えた。
「う〜ん……『周りに溶け込む様な服装』が良いですね……例えば重桜なら和装とか……」
勇人は自身が好む服装を三笠に伝えると三笠は勇人の
「フムフム……周りに溶け込む様な服装か……そうだ。なら『大正浪漫』の服装が良いのでは?それなら此処に馴染むし、場所を選ばないからね」
「大正浪漫?」
勇人は首を傾げながら三笠が発案したファッション『大正浪漫』について聞くと、三笠の代わりに瑞鶴が分かりやすく説明した。
「大正浪漫って言うのは、和装にブーツ等の西洋品を取り入れた服装の事ですよ。分かりやすく言うと『鬼怒』や『
「あぁ〜……何となく分かりました」
勇人は瑞鶴の説明を受け、手をポンと打ち、納得すると三笠は微笑みながら勇人に聞いた。
「説明の手間が省けて助かったぞ瑞鶴。それで良いか指揮官?」
三笠は勇人に優しく聞くと、勇人は微笑みながら答えた。
「はい、それで御願いします」
「よし!そうと決まれば明石の所に行くぞ指揮官!! 我に続け!!瑞鶴!!」
「ちょ!? 三笠さん!?いきなり押さないで下さいィィィ!!」
「ま……待って下さいよぉぉぉぉ!!」
三笠は自身の
そして残った天城と富崎は……
「………取り敢えず若の古着を仕立て直しに一旦、部屋に戻りませんか?」
「そうですね……この調子で大丈夫かしら……先が思い遣られますわ……」
……嵐の様に過ぎ去った3人を見て、心配そうに自室に戻った。
一方、赤城はと言うと……
「あーもう!!こんな喜ばしい日に限って『
赤城は自身の勝負服である『ガールズバンド風の衣装』こと『μ兵装』が虫に食われ、穴だらけになっていた事に焦りながら加賀と翔鶴に懇願すると2人は呆れながら答えた。
「メタ発言をするが私、実装されて無いんだが……その事を知ってて言うのですか?」
「一応『レースクイーン用』なら、ありますが……着ます?」
2人は呆れながら赤城に答えると赤城は翔鶴の提案に嫌そうに答えた。
「巫山戯ないで!何で水着を着てデートをしないといけないのよ!! こんなの痴女がやる事よ!!それに私も水着位は持っているわよ!!」
「……普段から指揮官を誘惑しているのにですか?」
「そこに関しては触れるな翔鶴、更に厄介な事になる」
加賀は翔鶴の呟きを呆れながら止めると赤城は翔鶴の呟きが聞こえなかったのか、自身の問題である『勝負服が無い事』に相当焦り、落ち込みながら言った。
「本当にどうしましょ……このままじゃ指揮官様を失望させてしまいますわ……」
赤城は完全に落ち込むと廊下から……
「な!? この声は指揮官様と瑞鶴!?」
「……それに三笠様まで……一体、何があったんだ?翔鶴、見に行ってくれ」
「わ……分かりました」
……三笠の覇気迫る声と瑞鶴の焦り声そして物凄く怖がっている勇人の声が響き渡っていたのだ。
3人は勇人達の声を聞き、翔鶴が恐る恐る廊下に出ると三笠は翔鶴に気付き、車椅子をドリフト駐車を行うかの様に身体ごと横に滑らせながら止め、それを追い掛けていた瑞鶴が目の間に現れた翔鶴に気付き、急かしている足を強引に止めながら慌てて言ったが……
「ちょ!? 翔鶴姉ぇ!? いきなり出てこないでぇぇぇぇ!!」
「……え?」
……時は既に遅し、自身の勢いを完全に殺す事が出来ず、そのまま翔鶴に正面衝突をしたのだ。
「「ッ〜〜〜〜!!!」」
2人は正面衝突したせいで互いを頭突きをする様な形で頭同士がぶつかり、痛みに抗うかの様に藻掻いていると赤城は勇人が酷い目に会った事に怒りながら瑞鶴と三笠に事の経緯について聞いた。
「……瑞鶴に三笠様?何故、指揮官様が乗っているのにも関わらず、この様な真似を?返答次第では同胞でも容赦しないわよ」
赤城は勇人に酷い事をした2人に完全に頭に来ているのか、艤装を展開させながら強く問い詰めると三笠は我に返り、先程までの行いに猛省しながら事の経緯を答えた。
「……すまない赤城。我とした事が……実は……」
三笠、経緯を説明中……
「……という訳だ。指揮官が我の提案を承諾した事に嬉しくて……つい子供染みた事を……」
三笠は事の経緯を赤城達に説明すると赤城は先程までの怒りが消え、物凄く呆れながら答えた。
「……ったく、三笠様であろう御方が、この様な『はしたない行為』をして……まぁ良いでしょう。今回の事は不問にしますので、この赤城も同行しても宜しくて?指揮官様?」
赤城は自身の問題である『勝負服が虫に食われた事』を伏せながらも、さり気に自身も同行したい旨を勇人に伝えると勇人は先程の三笠の暴走のせいで目を回しながら答えた。
「い……良いですよ……オロロロ〜………あ~……目が回る……」
「……同情するぞ指揮官」
加賀は『
「よし、そうと決まれば皆で服を買いに行くぞ」
勇人達は三笠の言葉を受け、明石の所へ足を運んだ。