遅くなりました、第十一話です!
それではどうぞ!
ここはエオスファミリアのホーム、壊れかけの教会。その地下室、そこには3人……いや、女神とヒューマンとエルフがいた。
「で、何と記念すべき2人目の眷属になってくれる子を連れてきてくれたのね!」
笑顔で喜ぶ女神エオス。
「……そういうことだ」
「えっと、ま、マナですっ!よろしくおっお願いします!」
「よろしく、マナ。そんなに緊張しなくて良いからね?」
「は、はいっ」
無表情に答えるルキアと緊張し過ぎて噛みまくるマナ。
「それじゃあ、早速
「分かりました!」
「じゃあ、服を脱いで」
「は、はいっ⁉︎」
そう言ってエオスはファルナを刻むために、マナに服を脱ぐように言う。
「えっと、すいませんっ、ちょっとびっくりしてしまって……」
「……ああ、ルキアね。ルキア、一度地下室から出てちょうだい」
「……何故だ?」
「当たり前でしょう!貴方は男なんだからっ!」
「へっ?」
「……わからんが……出ていけばいいんだな?」
エオスの、ルキアは男発言に時を止めるマナ。
「ええっ⁉︎る、ルキアさんって、男性なんですかっ⁉︎」
「ええ。まあ、分かるわ。この容姿を見れば誰でも勘違いするから……って言う私もそうなんだけど」
「……っ⁉︎」
大人しく地下室の外に出て行くルキアを驚愕の目で見るマナを、エオスが達観した目で見守る。
「……えぇ…」
「……?」
「ルキア、早く!」
「……わかった。武器の整備をしているからな」
ルキアはマナからの視線を感じ、首を少し傾げた。
「……ルキアさんは、何故髪を切らないんですか?」
「それが……面倒くさい、らしいのよ。前髪、邪魔じゃないのかしら…」
「……えっと、それじゃあ、お願いします」
「……え?ああ、そうだったわ。目的を忘れていたわ」
マナに言われてファルナを刻む事を思い出したエオスは準備を始めた。といっても、小さな針を一本用意するだけなのだが。
「それじゃあ、いい?これを刻んでしまえばもう後戻りは出来ないの。まあ、脱退したいのなら無理矢理止めはしないけど…それでもいいの?」
「は、はい!」
エオスの最後の確認に頷くマナ。
「……じゃあ、始めるわよ」
そして、エオスはマナの背中に自分の血を一滴落とした。すると、共鳴するかのようにマナの背中が光り始め、文字が浮かぶ。
その文字こそ、《
「……(さて、この子にはどんな
そして、エオスはマナの背中に
マナ・リヨス・アールヴ
Lv. 1
力: I 0 耐久: I 0 器用: I 0 敏捷: I 0
魔力: I 0
《魔法》
【】
【】
【】
《スキル》
【】
「……(まあ、普通ね。ルキアがおかしかっただけよ。スキルはチートだし、魔法
マナのステイタスは至って普通だった。
「………えっと、エオス様…」
「出来たわよ、少し待ってて。」
エオスは紙を一枚とってそのステイタスを書き写した。
「…はい、これが貴女のステイタスよ」
「あ、ありがとうございます!」
マナはその紙を受け取って見た後にエオスに聞いてきた。
「……これって普通、ですか?」
「ええ。基本アビリティは最初は0。スキルや魔法が初めから発現してる子供はなかなかいないわ」
「そう、ですよね…」
少しだけ落ち込むマナにエオスは疑問に思う。
「まさか、簡単にスキルや魔法が発動するとでも思ったのかしら?」
「いえ!そんなわけじゃないんですが……少しだけ、期待しちゃって…」
「ふふっ、そう。まあ、期待しちゃうわよね。でも、あなたの場合は魔法が早く発現しそうよ。種族的にエルフは魔法を覚えやすい種族だもの。それに貴女は
「はい…」
「ならなおさらだわ」
「そ、そうですかね…」
恥ずかしいのか、少し顔が赤くなるマナ。
「それじゃあ、服を着てギルドに行ってきなさい。冒険者登録をしてこなきゃいけないから」
「はい!」
「マナ、そう言えば貴女武器の類いは持ってるの?」
「一応携帯しています。ナイフと弓です。」
「ナイフと弓ね……どっちの方が使えるの?」
「えっと、断然弓ですね。弓は里にいた時からよく狩りで使っていたのですが、ナイフは身を守るために持っているだけなので…」
「分かったわ、なら武器の方は弓と書いておきなさい。まあ、ファミリアに入ると言っても冒険者になるかどうかはあなたが決めるんだけど…」
「……ルキアさんは一人でダンジョンに?」
「ええ、ちょっと危なっかしいけれどね」
「……なら、わっ私もルキアさんと一緒にダンジョンへ行きます!」
「本当に大丈夫なの?モンスターは見たことないでしょう?」
「……はい…けど、少しでもルキアさんの役に立ちたくて…」
「……分かったわ。決めるのは貴女自身だし、ダンジョンについてはアドバイザーの子に教えて貰えばいいんだしね。」
マナは服を着て、エオスの話を聞く。
「私、頑張りますっ!」
「ええ、無理しない程度にね?ルキア!もう入っていいわよ」
エオスがルキアを呼ぶとドアの奥から返事が来た。
『…分かった。マナ、行くぞ』
「はい!」
マナはルキアを追ってホームを出て行った。
「……王族、ねぇ……私のファミリアは特殊な子ばかりだわ。」
一人は謎だらけのレアスキル保持者、もう一人は
◇
「……」
「……」
オラリオのメインストリートを歩くルキアとマナ。ルキアは元々無口な性格だからか、自分から話しかけることがあまりない。対してマナは初めてギルドに行くので緊張しているようだ。
それともうひとつ、ルキアと隣を歩くことにも緊張しているようで頬が少し赤い。
「…あ、あのっ……ルキアさんって、好きな食べ物とか有りますか…?」
ベタだ。マナはベタすぎる質問をルキアに投げ掛ける。マナは緊張して頭が回っていないようだ。
「……無い」
そのベタすぎる質問にルキアはマナにとって一番困る答えを出した。
「そ、そうですか……(……なんで私もっと答えやすい質問をしなかったの!?)」
と、マナは心の中で後悔した。
「じゃ、じゃあ……オラリオのおすすめのお店って有りますか?」
マナは負けじと質問を続ける。今度は普通の質問だ。
「………店は、一軒だけしか入ったことはない」
やっと返ってきたいい答え。マナはそのネタに食いついた。
「そっ、そうなんですか!…そのお店は…」
「……『青の薬舗』だ。」
「…もしかして、お薬屋さんですか?」
「ああ」
このオラリオで唯一行ったことがある店がポーションなどを扱う薬屋。そんな事実にマナは驚きを隠せない。
「もうすぐ、着くぞ」
そんなこんなでマナとルキアはギルド本部に辿り着いた。
次回『少年少女と妖精達』