バンドリ 〜THE amazing〜 作:JOKER1011
私たちが演奏を終えて袖へ戻るとスタッフさん達が異様に慌ただしかった。
美波「どうしたんですか?」
美波の声にポニーテールの新人スタッフが足を止めて説明する。
どうやら次の出番のパステルパレットが仕事の関係でまだ到着していないということだった。
そこでさっき出てもらったアフターグロウにもう一度歌ってもらうか、その次のハロー!ハッピーワールドに歌ってもらうか決めている最中なのだという。
するとその新人スタッフに対して映美が提案をする。
映美「私達が歌いましょうか。」
新人スタッフ「え!本当ですか!とりあえず確認取って来ます!」と走っていった。
美波「ちょっと!映美!何勝手なことを‥」
映美「あるじゃん。もう一曲。」
美波「え!?それって‥!!!」
響「ええ、あれよ。」
碧「確か‥美波ちゃんのパパのだよね?」
爽「だよねー!すっごくカッコいいやつ!」
美波「うん。でも、まだ歌うべきじゃ‥」と私は顔を伏せる。
響「歌うべきだよ。」
その言葉に私は顔を上げる。
爽と映美と碧もうなづく。
美波「分かった。やろう!」
新人スタッフさんが、まりなさんを連れて帰ってきた。
まりな「本当にいいの?」
美波「はい!大丈夫です。とっておきのがあります。」
まりな「3分後にお願いね!」と新人スタッフさんを連れて走っていった。
響「あ!衣装どうしよう!」
そうなのだ。Masqueradeのベネチアンマスクとドレス姿なのだ。
この曲には合ってない。
碧「ふっふっふ!こういう時の為に持って来てるよ!今すぐ楽屋戻ろう!」
楽屋に戻るとスーツケースを開けて衣装を配り出した。
碧「とりあえず着て!」
急かされるままに着用する。
碧「ど、どう?」
美波「カッコいい!すごいよ!碧!」
碧「へ?」
響「すっごくカッコいい!」
爽「決まってるよ!普段着にしたいくらい!」
映美「さっすが碧!」
そうなのだ。碧が用意していた衣装は膝下の長さの黒いトレンチコートに黒いハット。黒い編み上げブーツ。しかもそのハットには私は赤、響は黄緑、爽は黄色、映美は水、碧はピンクの羽根が刺さってる。
ブーツには同色の紐になっていた。
碧「あとのアクセントは自分でなんとかして!あ!でもリメイク以外でね。」
そういうと爽はガンベルトを巻きだした。
するとコンコンとドアが叩かれ、まりなさんが顔を出す。
まりな「ジアメのみんな!そろそろ!」
5人「はい!」
舞台袖に着くと客席はザワザワしている。
よし!行こう!
もう一度爽にモデルガンを撃ってもらいステージに立つ。
美波「ええと‥皆さん!もうお気づきかと思いますが、パスパレさんは前の仕事の関係で遅れてます。なので急遽私達が一曲歌わせて頂ける事になりました。」
美波「今から歌う曲は私の大切な人達が残してくれた一曲でカバーさせていただきました。」
美波「聞いてください。リバイバル ライトニング」
響のギターと映美のキーボードから曲が始まり徐々に音を合流させていく。
その頃、楽屋では‥
ひまり「すごいね!ジアメさん!デビューにしては上出来だよ!」
つぐみ「そうだね。蘭ちゃんはどう?」
蘭「まあ、いいんじゃない?でも何かに似てる‥」
巴「そりゃカバー曲なんだから似るのも普通だろ?」
モカ「いやいや、ともちん〜?このリバイバル ライトニングなんだけど、検索に出てこないよ〜?」
蘭「‥まさか!」とカバンから雑誌を取り出しペラペラとめくり出した。
蘭「やっぱり!ほら!」
そう言い雑誌を机に広げてみんなに見せる。
そこに書かれていた記事の内容はこうだ。
【サンダーボルツ!新メンバーを入れて今年復活か!?】
モカ「なにこれ?」
ひまり「サンダーボルツ?を知らないんだけど‥」
そのモカとひまりの言葉に蘭が驚いたような顔をした。
蘭「嘘でしょ!?サンダーボルツはね?インディーズバンドでSPACEでずっと活動してたんだけど、14年前に活動休止したの。でも復活はもう無いって言われてるの。」
巴「どうしてだ?」
蘭「活動休止を発表した帰りにボーカルが交通事故で亡くなったの。」
つぐみ「え‥うそ‥」
蘭「本当。それからも頑なにメンバーを入れずにいたの。」
ひまり「それで復活ってどういう事なの?」
蘭「活動休止前に発表したファイナル ライトニングの歌詞に(14年後に轟く)ってあるの。だからあれから14年後の今年に復活するんじゃって噂が流れてるの。」
巴「そういう事か。そのアンサーソングがジアメのリバイバル ライトニングってことか。」
蘭「だと思う。曲調が似てるのよ。まるで同じ人が書いたみたい。」