GATE 大日本帝国 彼の地にて、斯く戦えり   作:人斬り抜刀斎

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イタリカニ出撃ス

日本軍特地派遣部隊は基地の敷地内にコダ村の避難民への仮設住宅を建設している。完成まではテント生活を強いられる。生活に必要な物は日本軍の物資で賄ている。

日本軍はアメリカから提供してもらったブルドーザーなどの重機で地面を掘り、切り倒した木の根元を取る。レレイはその様子を観察していた。

 

「これでやっと荷を全部降ろせるわい。儂はもう寝る」

 

「こんなすごいの見過ごしてたって知ったら お父さんがっかりするわね。後で教えてあげなきゃ」

 

(賢者として理解不能なことを放っとくわけにはいかない・・・)

 

とレレイが何処かに行こうとすると

 

「危ないぞ!離れてろ!!」

 

と作業中の工兵に怒鳴られた。そして次にレレイが注目したのは九七式炊事自動車や九七式沸水車だった。

 

(あっちは・・・移動できるカマド?)

 

そこでは古田が木箱を台座にして大根の皮むきをしていた。

 

「(出店資金のために入隊したけどここでも包丁をふるうことになるとはね)ん?」

 

『uma-seu seru?』

 

「あ?ああ 大根だよ 大根」

 

「だ・い・こ・ん?」

 

「そうそう 大根」

 

「だ・い・こ・ん・・・」

 

(彼らのことを学ぶには、彼らの言語を学ぶのが先決・・・)

 

と考えるレレイ。

次に住居建設に行うに当たってやるのはは保護した避難民の住民登録だった。

 

「儂はカトー・エル・アルテスタン。こっちは弟子の・・・」

 

「レレイ・ラ・レレーナ」

 

「私はロゥリィ・マーキュリー。暗黒の神、エムロイの使徒」

 

「私はコアンの森、ホドリューの娘、テュカ・ルナ・マルソー」

 

「老人三人、負傷者三人、後は子供十九人です」

 

「で、子供の内は三人は大人って?」

 

「はい、特地では15歳で成人だそうです」

 

黒川軍曹の隣でレレイが片手で自身の年齢を伝える。

 

「テュカは165歳」

 

「ババアだな」

 

「じゃあもう一人は?」

 

「あの神官の少女らしいです」

 

その発言に伊丹は驚くどう見たって12、3歳位にしか見えないからだ。

 

「え!?まだ15にも見えないけど・・本当に?」

 

「子供違う。年上、年上の年上、もっと年上」

 

「一体何歳か聞いてくれる?」

 

「恐くて聞けない・・」

 

(何歳だよ?)

 

その夜、コダ村の避難民は今後の生活について話し合っていた。

 

「彼らには何から何まで世話になってしまった。こんな立派な家まで建ててもらって・・・じゃが生活費はどうにか自分達で何とかしたい

。でも年寄りと怪我人と子供ばかりじゃなぁ・・さて・・・」

 

「丘の兵隊に身売りするしか無いかも・・」

 

テュカや他の女性たちが顔を赤らめる中、レレイがある提案を出した。

 

「彼らに仕事があるか聞いてみれば」

 

「そうじゃな、見たところ丘の周りは翼龍の死骸が転がっておる。竜の鱗は貴重じゃあれをどうにか・・・」

 

翌日、レレイとカトー老師は伊丹に翼龍の鱗をもらえないか聞いてみた。

 

「なんと!好きに取っていいとな!?レレイ!?」

 

「そう言っている」

 

日本軍は龍の死骸処分に頭を悩ませていた。研究用として、二、三枚取った後は射撃訓練や戦利品としてしか使わないので、それで良いなら持って行ってもらっても構わなかった。カトー達は龍の鱗を剥がし血や泥を洗い流す。

翼龍の鱗は高価格で取引され鱗1枚につき銀貨30〜70枚で取引されるレレイによれば銀貨1枚で約5日は生活出来るらしい。

 

「これ一枚でデナリ銀貨 三十枚から最高七十枚になるの?」

 

「そう 銀貨一枚で五日は暮らせる」

 

「フゥン じゃあ私たちぃ 大金持ちぃ?」

 

と鱗をジーと見つめる。

 

「鱗二百枚爪三本 換金するのはちゃんとした大店に任せたい」

 

「まだ 鱗はいくらでもあるからのぉ おお そうじゃ テッサリア街道の先にあるイタリカに旧い友の店がある。ニホン兵たちに運んでもらおう」

 

その後カトー老師の旧友がイタリカで店をやっているらしいからそこで換金して貰えば良いと言う事になり、そこで選ばれたのが伊丹と大場達の隊だった。

第三偵察隊と第一偵察隊は戦力を増強していた。九四式自動貨車とSd Kfz251に24式機関銃一丁、M2重機関銃一丁、機関銃MG42一丁、九九式軽機関銃三丁、パンツァーシュレク五丁に強化された。

そして、アルヌスの丘には飛行場が建設され滑走路や格納庫も建設され飛行場の長さは約2kmだった。日本軍は完成した飛行場から九七式司令部偵察機を飛ばす。そして約200kmの地点にイタリカと思われる街を発見したのである。今村司令官は航空写真を基にイタリカまでの地図を作らせる。

 

「それじゃ行こうか伊丹中尉」

 

「はい 大場大尉」

 

と大場が言い兵士達は各人自分の車に乗る。

 

「よし 準備はいいか」

 

「大丈夫です」

 

そして準備が出来た第三偵察隊と第一偵察隊は仮設住宅に向かう。仮設住宅に到着すると採取した翼龍の鱗が入った袋をSd k fz251に載せる。

 

「これ、ふたつね」

 

「はい、わかりました」

 

(ニホン兵達がいれば街まで安全)

 

「ん?何?」

 

「別に・・・」

 

「ねぇ レレイ そのリュドーって人の店があるイタリカって遠いの?」

 

「少しテッサリア街道を西ロマリア山麓」

 

テュカとレレイとロゥリィの三人も第三偵察隊と第一偵察隊に同行する。ロゥリィは伊丹の乗用車に乗り、テュカとレレイは大場の乗用車に乗せアルヌスを出発し、伊丹達はイタリカに向かった。

 

 

一方とある修道院では、そこにはピニャと左目に眼帯をし左手足を失った男がいる。

 

「・・・デュラン陛下・・・」

 

「・・・ピニャ殿下か なんじゃ・・・?わざわざ帝都から は・・・敗軍の将を笑いに来たのか・・・?」

 

「滅相もない!しかし・・・エルベ藩王たるあなたがたった一人でなぜこのような所に」

 

「生き残った家臣は国に帰した・・・」

 

「いったい・・・アルヌスでいったいなにが・・・」

 

「なにも聞いておらぬのか?連合諸王国軍十万の兵がどうなったか・・・」

 

時を遡ること数日前の事、連合諸王国軍十万がアルヌスの丘に侵攻している時。

 

「連合諸王国軍か・・・」

 

「さって デュラン殿 どのように攻めますかな」

 

「リィグゥ公」

 

「アルヌスに先発した 帝国軍によると異世界の兵は穴や溝を掘ってこもっている様子。それほどの軍をもってすれば"鎧袖一触"戦いにもなりますまい」

 

「そうですな・・・(そのような敵 帝国軍なら簡単に打ち破れるだろう・・・では、なぜモルト皇帝は連合諸王国軍など呼集したのだ)リィグゥ公、戦いに油断は禁物ですぞ」

 

「ハハ 貴公も歳に似合わず神経が細かい。敵はせいぜい一万、二十一カ国 三十万を号する我らが合流すれば自ずと勝敗は決しましょうぞ」

 

デュランの不安を余所に、リィグゥ公は楽観的だった。連合諸王国軍はアルヌスの丘近くまでやって来ていた。

 

「報告!前衛のアルグナ王国軍 モゥドワル王国軍 続いてリィグゥ公国軍 アルヌスへの前進を開始!」

 

「うむ 帝国軍と合流できたか?」

 

「それが帝国軍の姿が一兵も見えません!」

 

「なに!?」

 

そして前衛の軍にも帝国軍がいない事にデュランは不審に思った。

 

「帝国軍はどこだ!?後衛も残しておらんのか!?まさかすでに敗退ーー」

 

とデュランがそう言いかけた矢先に目の前で爆発が起こり、前にいた兵士たちを吹き飛ばした。

 

「陛下!敵の魔法攻撃ですぞっ」

 

「こんな魔法見たことないわ!敵の姿も見えておらんぞ!全隊亀甲隊形、亀甲隊形!!」

 

兵士たちは攻撃を防ごうと盾を上に飾すもそれは全くの無意味だった。

 

「うわぁ」

 

「うう・・・」

 

辺りを見渡せば敵陣に近づくことすら叶わずバタバタとなぎ倒される兵達。

 

「これは戦ではない!こんなものがこんなものが戦であってたまるか!」

 

リィグゥ公はそう叫んだその瞬間そこに砲弾が飛んで来て吹き飛ばされリィグゥ公は戦死した。

 

「なっ 何事だ!?アルヌスが噴火したのか!?」

 

悲鳴そして絶叫辺り一面夥しい数の死傷者で埋め尽くさらていた。体がバラバラになった者もいらば上半身が切断された死体もあった。そうそれはまるで日本が経験した大国ロシアとの戦い日露戦争の旅順総攻撃のようだった。

 

そして現在

 

「・・・ちょうどこのパエリアの米のように・・・兵の死体が土砂に混ざっておった・・・」

 

それを聞いてピニャの眼球は開きぱなしだった。

 

「り・・・両国の王は・・?なんということだ・・・」

 

「三度目の総攻撃で・・・丘の中腹まで我が軍は進んだのだが・・・鉄の荊に阻まれーー降ってきた光の雨に吹き飛ばされてしまった・・・連合諸王国軍は壊滅した・・・生き残りは皆逃げた・・・」

 

「陛下・・・帝都へ 医者の手配を致します 我らの下でお体をーー」

 

「姫には悪いが帝国の世話にはならぬ もう儂も長くはもつまい 姫 帝国軍は我らより先に敗れておったのだろう?それを承知で皇帝は連合諸王国軍を招集したのだ。いつ帝国に牙を向けるかも知れない我らの始末を・・・敵に押しつけたのだ」

 

それを聞いてピニャは顔を下に向けた。

 

「帝国軍が敗れたのは存じておりました。ですが どのような敵が待ち受けているかも知らせていないとはーー」

 

「姫・・・連合諸王国軍は大陸を守るため死力を尽くして戦った。だが敵は背後にいた・・・帝国軍こそ我らの敵だったのだ」

 

「陛下!せめてお教えください 敵はどのような者達であったか!後の戦いのためにーー」

 

「教えてやらぬ 知りたくば姫自らアルヌスへ行くがよい」

 

そう言われピニャは眼光を鋭くする。

 

「そうは参りません 陛下が何も言わず冥府へ渡られたのなら 妾は兵を率いエルベ藩王国を焦土といたしましょうぞ」

 

「なんと・・・皇帝が皇帝なら娘も娘か・・・やるがよかろう冥府で我が一族と共にそなたらが来たとき嗤ってやりますぞ」

 

そう言われピニャは立ち上がりデュランに背を向け

 

「帝国は・・・負けません」

 

「陛下」

 

「強者の自由がまかり通るのは仕方のないことだ。だが よいか姫・・・アルヌスの敵は神の如き脅威の軍隊 帝国よりさらに強いぞ!帝国自ら呼び込んだ敵に帝国は敗れるであろう!その時になって後悔するがよいわ!!」

 

「陛下、お気を鎮めて・・・」

 

息を切らしたデュランをよそにピニャは立ち去る。

 

「ノーマ ハミルトン 行くぞ!」

 

「ハ!?・・・ハッ」

 

修道院を出たピニャ片手に力を込めて怒りを抑えていた。

 

「姫様・・・『我に続け』とか言って駆け出さないでくださいよ」

 

「ハミルトン・・・妾はそこまで馬鹿ではないぞ!」

 

「しかし・・・」

 

(駆け出すとしてもそれは帝都へだ。しかしハミルトンは妾の心の内をよく読む・・・)

 

とピニャはハミルトンの胸に手を添えるハミルトンは突然の事に動揺する。

 

「ひっ姫なにを!?」

 

「いや 前から本当はお前 男じゃないのかと思っていてなゆるせ」

 

といわれハミルトンは唖然とする。

 

「ともかく アルヌスへは行かねばな グレイこの先は?」

 

「アルヌスの手前にイタリカの街がありますな」

 

「イタリカか フォルマル伯爵領だったな」

 

「あ〜姫?アルヌスまでこの人数で?危険では・・・」

 

「はっきり言って危険だ ハミルトン守ってくれよ」

 

一方イタリカに向かっている伊丹達

 

「今走っているのがテッサリア街道で・・ここがイタリカか」

 

「そしてここがアッピア街道ロマ川デュマ山脈(すごく正確な地図・・・一体どうやって描いているのだろう?この装置で向かっている方向が分かるの?)」

 

レレイの説明を受けながら、桑原は航空写真で作った地図に情報を書き込んでいく。レレイは桑原の膝の上にあるコンパスを観察する。その視線に気づいた桑原はコンパスの事について教える。

 

「隊長、前方に煙を確認しました」

 

「やだなぁ、この道、あの煙がある所に続いてない?どう思う?」

 

「あれは煙」

 

「煙が上がっている理由は分かる?」

 

「畑焼く煙では無い、季節が違う人のした何か・・鍵?でも大き過ぎる」

 

「あの辺りがイタリカの筈ですが・・・」

 

「鍵じゃなくて火事ね」

 

『全車に告ぐ、周囲警戒せよ。慎重に行くぞ』

 

と第一偵察隊の大場大尉から無線が入った。

 

『了解』

 

ある程度の距離まで近づいた伊丹達は双眼鏡で煙の出ている場所を見る。

そこには衝撃的な光景が目に入った。目的地であるイタリカの街が、謎の武装勢力に攻撃されていた。城壁では老若男女問わずに命懸けで街を守ろうと戦っていた。

 

「うわー、戦闘状態だよ」

 

「この中に交易しに行くんですか?正気の沙汰じゃありませんよ」

 

そんな時盗賊達が撤退を開始した。撤退する盗賊達を見て安堵する街の人々。

 

『どうやら、奴等は引き返したようだな』

 

「このまま見捨てて帰る訳には行きません。お願いします、大尉。・・危険ですが、行きましょう」

 

と言う。第三偵察隊と第一偵察隊は慎重にイタリカに向かう。

 

帝国の国歌を描こうと思うんですがどれを参考にしたらいいですかね?

  • 『廃墟からの復活』
  • 『皇帝陛下万歳』
  • 『神よ、皇帝フランツを守り給え』
  • どれでも良い
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