GATE 大日本帝国 彼の地にて、斯く戦えり   作:人斬り抜刀斎

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第5章冥門編
働かざる者食うべからず


拉致被害者と救出した部隊を救出したヘリは、その後日本軍がアルヌス基地に帰投する為、駐留しているフォルマート領のイタリカに寄りそこで燃料補給をする。

 

「ありがとうイズモ隊長!イタミのダンナもオオバのダンナもまたね!」

 

「ああ、柳田によろしくな!」

 

ここでデリラとは別れる為、伊丹達は手を振って見送る。そして、給油を終えたヘリは数機の戦闘機による護衛を受けながらアルヌスへと飛び立った。

 

 

しばらく飛行しヘリは、アルヌスに到着する。そこには、星形要塞の日本軍の基地が見えて来た。

 

(アルヌスにこんなモン造りやがって・・・・)

 

ジゼルは、ヘリの窓から以前は何も無かったアルヌスが様変わりしている事に不快感を示す。アルヌスの飛行場では、政府や軍の高官達が待ち構えていた。

 

「よし降りるぞしゃんとしろ」

 

「た、隊長さん・・・あ、ありがとう。ありがとう・・・ございました」

 

とヘリから降ろされる途中松居は、助けてくれた出雲少佐に途切れ途切れながらもお礼を言い、出雲も微笑んで敬礼する。

 

「救出された拉致被害者を乗せたヘリコプターがアルヌスに到着しました。たくさんの帝國陸海軍が出迎えています。政府関係者と派遣軍隊長が労いの言葉を掛けています。周りの兵士からも『おかえりなさい』と言う温かい言葉と拍手が送られています。銀座側には、ご家族が駆けつけているとの事です。あ、こちらに手を振っています。彼の健康の回復と復帰を心から願っています」

 

菜々美は、救出された松居ヘリから降りた松居に手を振り返し取材を終える。伊丹と大場は、出迎えてくれた今村大将に敬礼し帰還した事を伝える。

 

「報告します!大場大尉以下クナップヌイ調査隊只今帰還しました」

 

「兵員、武器異常なし残置した装備は後日回収予定。調査の結果現地で異常気象黒い霧状の現象を確認。周囲に拡大しつつあり、詳細は後ほど文書で提出します」

 

「ご苦労だった伊丹中尉大場大尉。今日はゆっくり休め」

 

「「はっ」」

 

二人は、敬礼すると部下たちの方へと向かって行った。一方、日本軍と行動を共にした教授達は、異世界に来て新しい発見に大満足そうだった。

 

「皆さん、お疲れ様でした。成果はありましたか?黒い霧が発生とか」

 

「うむ、大発見だ。新たな知見を得たぞ!」

 

伊丹と大場は、部下達の所に来て部下達は敬礼して出迎える。

 

「隊長方お疲れ様です!」

 

「おう、お前等もな。装備運ぶの手伝ってやって・・・あれ?栗林は?」

 

「そう言えば姿が見えないな?」

 

と二人が栗林がいない事に気づく、すると重苦しそうに部下が話す。

 

「負傷して入院しています」

 

「マジ!?あの栗林が!?」

 

「何があったんだ!?」

 

「幼女の姿をした獣の怪異とヘリの中で格闘戦にやりまして」

 

「何それ!?スゲェ気になるんだけど!!そこんとこ詳しく!」

 

「後で写真見せるから!」

 

(栗林が負傷するって余程のゲテモノ級の怪物じゃ・・・ジャイアントオーガと素手でやり合ったとか)

 

(化け物と人外の対決・・・ちょっと見てみたかった気が・・・)

 

栗林が負傷して入院している事に伊丹達は、驚きファンタジー大好き倉田は、栗林の負傷より栗林と対峙した怪物に興味を抱いたようだった。

 

「街まで送るスよ」

 

「ありがとー」

 

ロゥリィ達は、ジープに乗って街まで送ってもらう事になった。すると、ピニャが

 

「イタミ殿!こうかくんれんの約束忘れるでないぞ」

 

「あーいつになるか分かりませんよ」

 

「構わぬ、妾は暫くアルヌスにおる。楽しみにしておるぞ」

 

(空挺隊に頭下げなきゃ行けないな)

 

と言ってピニャは、ハミルトンを連れて総司令部の方へと行ってしまった。伊丹は、空挺部隊に頭を下げなきゃいけない事にため息を吐いて総司令部の方に向かって行った。

 

そして、飛行場の周りに誰も居なくなりジゼル一人が取り残された。

 

「え?」

 

と呆然としながら立ち尽くしていた。

 

「誰?」

 

「青?」

 

「ロゥリィ達の知り合いじゃ?」

 

「けど置いていかれてるぜ」

 

と一人突っ立ているジゼルを作業員達がヒソヒソと話している中、

 

「・・・・南に見えた街に行くか・・・」

 

ここに居ても仕方がないと思ったジゼルは、翼を広げてアルヌスの街の方へと飛び立って行った。

 

「あーあ 長丁場の隊商に当たったちまった」

 

「当分アルヌスに帰れねぁな」

 

「ん?」

 

突如アルヌスの街に降り立ったジゼルは、街の住人達の注目を集めていた。

 

「だ・・・誰だあの竜人?ベルナーゴの神官・・・か?」

 

「北の戦場から逃げて来たんじゃね?」

 

「聖下帰って来たしどうにかするっしょ行こ行こ」

 

ジゼルは、街を見渡し

 

「へっ、何ないところに一年立たずにこんな街造っちまってよぉ」

 

と言っていると、ジゼルは匂いを嗅ぎながら家の煙突から漂う匂いに惹きつけられ

 

「よぉ、俺に飯食わしてくれるとこここ?」

 

とレストランの中へ入って行った。レストランでは、ジゼルは運ばれてくる料理を囲い込むように食べ暴飲暴食だった。

 

「っかーうめぇっ!!こいつおかわり!飯もどんどん持って来なっ」

 

「はーい」

 

ジゼルのテーブル席にはどんどん料理や酒が運ばれて三人前は、あろうかと言う量の料理を食べる姿に他のテーブル席の客からも注目を集めていた。

 

「あのねーちゃんよぉ食うなぁ誰よ?神官だよな?」

 

「ジゼル貌下らしいよ?」

 

「マジ?」

 

などと話している。

 

「ちゃんと勘定つけとけよー」

 

「あーい」

 

ガストンは、ウェイトレスにジゼルが食った飯代を会計票につけるように指示する。そんな中、

 

「こりゃ聖下お粗末さまで」

 

「ガストンごちそうさまー」

 

レストランにロゥリィが入って来た。それから暫くして、

 

「おー食った食った!ごっそさん。オレのねぐらどこ?」

 

と食べ終え満腹になったジゼルにレストランのウェイトレスはジゼルに紙を突きつけてきた。それは、今までジゼルが注文した分の料理や酒の値段が書かれた会計票だった。

 

「何だこれ?」

 

「あの・・・勘定書・・・」

 

とウェイトレスが言うとジゼルは、キレた。

 

「ハァ!?イタミの野郎に聞いてねぇの?」

 

「組合顧問のですね?お客様の事は何も承っておりませんが?」

 

「しゃあねぇなぁ、あの野郎砦で忙しそうだったし忘れてやがるな?まぁ、いいや待っててやるからイタミに聞いてみな」

 

「うちはどなた様も現金での支払いをお願いしているんですが・・・・分かりました。組合事務所に問い合わせてみます」

 

とガストンは、事務所に連絡をし暫くして伊丹がやって来たが、伊丹はジゼルの飯代は払わないと断る。

 

「え?何で俺が払うの?聞いてないよ?」

 

「じゃ、じゃあ、この街にハーディの祠とか信者の団体とかは?」

 

とジゼルがアルヌスの街にハーディの信者の団体は居ないから聞くが、レストランのシェフであるガストンとウェイトレスは、二人揃って首を横に振りジゼルの顔は真っ青になった。

 

「大体どうして俺が接待すると思ったの?しれっとヘリに乗ってたからロゥリィが連れてきたのかと」

 

「クナップヌイで飯食わせてくれたから・・・・あと主上さんの言いつけ」

 

「それに、今回特に活躍しなかったじゃん。働かざる者食うべからずだよ」

 

と言って、伊丹はため息をつく。

 

「き、今日はお布施と言うことで・・・」

 

「ダメです。うちはツケは効きません」

 

「なんでだよ!ロゥリィお姉さまタダ飯食ってたろっ差別じゃん!」

 

「そう申されましても聖下は街の運営組合代表の一人ですし、この街造ったの聖下達なんですよ」

 

「え!?(この街はロゥリィお姉様の領域だと!?・・・・こ、ここはもう食い逃げしか・・・・やるか・・・:やったとしてその後どうなる・・・?)」

 

ジゼルは、このまま無銭飲食しようと考えたがやった後のことを考えたが、

 

「なぁに騒いでいるのぉ?言っとくけどぉ。アルヌスで騒ぎを起こしたらぉただじゃすまないわよぉジゼルぅ?」

 

すると、ジゼルはガクガクと振り向きヤオの方に向きヤオにレストランの代金を払ってくれる様懇願する。

 

「・・・あ、お前ヤオだっけ?なぁ・・・元信者のよしみで・・・金貸してくれないか・・・?」

 

「無理です」

 

「そこをなんとか」

 

「貸そうにも此の身は金を持ってない」

 

「ハ?持ってない?」

 

「此の身はイタミ殿の所有物。今は聖下に施しを受ける身だ」

 

ヤオがダメだったので、レレイの方に向かって抱きつき懇願する。

 

「レレイ頼む!お前ハーディの眷属になったんだろ!?俺らもう身内だよな!?な!?」

 

「イヤ」

 

しかし、レレイも答えはNOとキッパリと断られた。

 

『そんなあああっ』

 

叫び声を上げ絶望するジゼルにレレイは、慈悲のつもりか提案を持ち掛ける。

 

「貸すならいい・・・・・」

 

貸してもいいとレレイが言ってジゼルは、一瞬救われた表情になるが

 

「ただし十一で」

 

一瞬で、地獄に突き落とされた。

 

(十日で一割の利息ってエグいな、サラ金よりタチ悪いじゃねぇか。まぁ、金融や債権の仕組みが整ってないこの世界じゃ仕方ないか)

 

「(請求書がベルナーゴに届いて送る間に利息が増えまっくちまう。亜神になってまで財務にねちねち苦情言われる上・・・主上さんまた叱られちまう)む・・・無理・・・こうなったら煮るなり焼くなり好きにしやがれ!!胸の肉十一ワント切り取りたきゃ取りやがれ!!」

 

とジゼルは、やけくそになり床に背をつき喚き散らす。そんな様子をロゥリィとレレイはジゼルの胸に向けられる視線は異常だった。

 

「胸の肉十一ワント?」

 

「高利貸しを罵倒する時の慣用句だ。借金をカタに命を差し出す商人の物語」

 

(ベニスの商人か)

 

「十一ワントもいらない。あと一・・・・いや二ワントあれば」

 

「ちょっ」

 

「レレイ肉体をツギハギする魔法知ってる?」

 

「いた」

 

と言いながらロゥリィとレレイは、ジゼルの胸を揉んだりつねったりする。

 

「それは、禁忌に触れる。二十年程前拐った娘と身体をすり替えた女魔導士はどこかの亜神に首を落とされた」

 

「あ、それぇあたし」

 

などロゥリィとレレイが話していると、テュカが

 

「ちょっと二人共!自前が一番でしょ!!お父さんの好み忘れたの?こんな下品なのダメだって」

 

「下品って・・・」

 

「じゃあどうするの?」

 

「もちろん、身体で返してもらうわ」

 

とティカは、ジゼルに金が無いなら身体で返せと言うとジゼルは、顔を赤くして戸惑う。

 

「ま、まさか・・・・オ、オレにその、あの・・・ミリッタの神官みたいに身で稼げって言うのか!?」

 

「ミリッタ?」

 

「豊穣と子宝の神だ。信者は生涯に一度は宮殿で娼婦の務め果たさなければならないのだ」

 

とヤオからミリッタについて説明され豊穣と子宝の神と聞いて伊丹は苦笑いする。

 

「ミリッタの信者は出産時の危険性がほぼ無くなる。務めも婚約者に客になってもらうと言う"裏技"がある」

 

「ムリムリムリ!オレ男知らねぇもん!無理!出来ませんっ!ごめんなさい勘弁して!だってオレガキの時神殿に入って、亜神になるまで三百年以上外に出てないんだぜ?」

 

「大丈夫よぉ。ティカってぇ両刀だからぁ」

 

とティカが両方いけるくちと聞いて、伊丹は頬を赤くしレストランのスタッフは黄色い声を上げてティカの方を見る。

 

「修道院出ならぁ免疫あるわよねぇ」

 

「違うわよ。ロゥリィ正確には"お父さん"と女の子」

 

「同じじゃなぁい?」

 

「違いまーす。男は"お父さん"じゃなきゃイヤ」

 

「は、はい」

 

などと男性は伊丹じゃなきゃ嫌だとこだわる所にはこだわるティカ。そして、その横ではそんな会話を尻目にジゼルはオドオドしながら

 

「あの〜オレはどうすれば・・・・」

 

「もちろん身体で稼いでもらうわよ。十日もやれば返せるでしょ」

 

とティカに言われ、それから十日間ジゼルは、飲み食いした分の代金を返すべくレストランのウェイトレスとして働いて返す事となった。そして、十日後ジゼルは食糧庫でくすねた酒を飲みながら

 

「くそぅ・・・・ここの酒と飯がうまいのがいけないんだ・・・・」

 

と夜空を見上げながらそう言う。

帝国の国歌を描こうと思うんですがどれを参考にしたらいいですかね?

  • 『廃墟からの復活』
  • 『皇帝陛下万歳』
  • 『神よ、皇帝フランツを守り給え』
  • どれでも良い
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