GATE 大日本帝国 彼の地にて、斯く戦えり   作:人斬り抜刀斎

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ホスピタル・ライフ

アルヌス協同生活組合の倉庫では、日本から帰って来たテュカとヤオがアルヌスの住民達を集めて重大な事を伝えていた。

 

「門を閉じる!?」

 

誰がそう言ってそれを聞いて、周りはざわざわとしていた。

 

「突然どう言う事なんですかい!?」

 

「閉じるって事はニホンの品物が入らなくなる!?」

 

「街や取り引きはどうなるんだ!?全財産賭けてアルヌスに来たんだぞ!」

 

「ニ、ニホンの人達帰っちゃうにゃ!?」

 

などと、心配の声が上がる。アルヌスでの雇用形態が特地の常識に比べて異常なほどの厚遇である為アルヌスに仕事を求めにやって来た人は日本がアルヌスから撤退してしまって失業するのではと心配する人や特に商人達は日本製品を仕入れて高額な値段で貴族に売っているので門が閉じると言うことは日本からの商品が途絶える事になり、彼等にとっては死活問題だった。

 

「みんな落ち着いて聞いて!門を閉じないと大変な事になるの!アポクリフ・・・クナップヌイで起こっている異変、あの黒い霧が拡がるとこの世界は死の大地に」

 

「けどそれ、クナップヌイから拡がらないかもしれないんだろ?」

 

「え?」

 

「あそこは、人も住んでいない辺境だ」

 

「けど、ロゥリィも見た事ない異変なの!ハーディもジゼルをベルナーゴから遣わせるほどの!」

 

「その異変が門と関係があるんで?」

 

日本との関係が途絶える事にアルヌスの住民達は騒ぎ出すのをテュカが静止させる。すると、コックのガストンがクナップヌイで起きているアポクリフと門との関連性をして来たので、テュカはヤオに説明を求めた。

 

「ヤオ」

 

「うむ・・・皆、聞いて欲しい。確かにクナップヌイは、遥か後方の辺境である。だが、他にも異変が起きている。此の身達は、ロンデルで夜空に起きつつある歪みを知った。地揺れが起きたことも覚えているだろう?何よりアポクリフは、ハーディが予言した物だ。カトー老師も言っている、これ程長い間門が開いているのは歴史上初めてだ。『何が起こってもおかしくない』と」

 

「・・・・で、ですけどよ。異変を鎮める為に一旦門を閉じるとして、また門を開いてニホンと繋ぐ事が出来るんで?」

 

「大丈夫方法はあるから!ま〜かせて!」

 

とテュカは、伊丹と行動を共にした影響か伊丹の様なノリで言う。門が閉じても再開通する術があるとそれを聞いて住民達は、安堵する者や喜ぶ者などが居た。

 

「ただし門が再開通に成った時、ニホン側の時間が数年進んでいる可能性があるが・・・」

 

ヤオがそう言うと、門が再開通した時には数年先の未来の日本かも知れないと聞いて再び住民達から大声が倉庫の外にも響き渡り

 

「だいぶ盛り上がってるななんの話だっけ?」

 

「詳しくは知らないけど門についてだってさ」

 

中の状況を知らない外の住民は、そう言い

 

「こりゃ組合員一人ずつ説得せんといかんのぉ」

 

その後、テュカ達は、住民達に説明して行く。当の住民達は、どこか遣り切れない感じだった。

 

 

そして、新宿の陸軍病院では、研究所での門の実験の際伊丹が門の向こうの世界を調査から戻ると杉山元陸軍大臣が軍病院に伊丹を連れて行かせて異世界から特定の外来生物などを持ち込んでいないか検査を受ける様強制させられていた。

 

「ね〜まだ検査やんの〜?レントゲン検査に血液検査にその他もろもろ。何度も検査したって何も出ないでしょ〜どんだけ血を抜いたら気が済むの?血が無くなっちゃうよ〜」

 

と愚痴る伊丹だが、伊丹を取り囲む医師達は、終始無言だった。そんな時、伊丹は、何か面白い事が閃いたような顔をした。

 

「うっ・・・・あれ・・・・?うがっぐっ・・・・腹が急に・・・痛い痛い!!何かが・・・・腹を・・・・っ」

 

と伊丹は、突然腹を押さえて苦しみもがき出した。

 

「やばい!逃げろぉ!」

 

「危険だ!被験者から離れろ!」

 

「わぁぁぁ」

 

「被験者に異常発生!対処班の直ぐに出動をお願いします!」

 

伊丹の異変を見た医師達が慌てて無線で連絡して隔離病棟から出ると非常ベルが鳴り同時に防毒マスクを着用し完全武装した兵士達が駆け付けてきた。病院内では出入り口を封鎖して周りを兵士達が固める。

 

『直ちに隔離病棟を閉鎖する!職員は直ちに退避!繰り返す、直ちに隔離病棟を閉鎖する!職員は直ちに退避!』

 

とアナウンスが流れる。

 

「対処班隔離病棟に到着目標確認」

 

「目標に動きなし」

 

兵士達が駆け付けると小銃と機関銃を一斉に倒れ込んでいる伊丹に向けいつでも撃てる様にする。

 

「異世界の未確認生物に火炎放射は効果あるのか?」

 

「どうします?突入しますか?」

 

「いや、まだだ大臣の許可待ちだ」

 

すると、倒れ込んでいた伊丹が突然立ち上がった。

 

「も、目標が立ち上がりました!」

 

「どうしますか!?」

 

「医院長!大臣の許可は出ましたか!?」

 

伊丹の立ち上がりに兵士達は銃を伊丹に向け発砲の許可が出るのを待っていた。

 

「やだなぁ、冗談だよ冗談。散々大丈夫だって言ってるじゃない。いやだなぁ、みんな本気にしちゃって」

 

『冗談で済むかぁぁ!!この大馬鹿野郎!!』

 

と伊丹は平然した態度で冗談と言うが本気にした医師達や兵士達は怒り、医師達や兵士達の怒号が病院中に響き渡った。

 

 

 

「失礼しました、大臣。はい、はい、わかりました。では、失礼します」

 

この騒動に陸軍病院の院長は電話越しから陸軍大臣杉山元から叱責を受けてた。医院長は、これに頭を抱える。

 

「伊丹中尉は?」

 

「はい、感染病棟の廊下に隔離しております」

 

隔離病棟では、冗談とは言え騒ぎを起こした伊丹に対して医師達や兵士達から冷ややかな目で見られていた。そして、ドア越しから医院長が伊丹に話し掛ける。

 

「伊丹中尉"演習"への協力、当病院の院長として感謝する。未確認の異世界生物に対処する為に保安態勢強化への良い教訓となった。が、それはそれとして、君は軍人としていい大人として恥ずかしくないのかね?いや、君はそれ以前に人としてどうかと思うがね。いくら冗談でもやっていい事と悪い事の区別はつくだろう」

 

と伊丹を睨めつけながら言われて伊丹は、滝の様な汗を流していた。この後、伊丹は医院長達から長時間に及ぶ説教を食らった。

 

 

 

それから二週間後、ロゥリィが伊丹の見舞いに軍病院に来ていた。ロゥリィは、送迎車から降りる。

 

「ここねぇ、ヨウジィのいるところぉ」

 

送迎車から降りて、案内人に案内されながらロゥリィは、伊丹の病室へと向かっていた。伊丹の病室の前には銃を持った兵士が立っていた。

 

「面会者が到着」

 

『面会を許可する。通せ』

 

「了解、扉を開ける」

 

病室の中に入るとベッドの中に居る伊丹が出迎える。そして、病室の中にも見張りの兵士が居た。

 

「よっ」

 

「面会者が入室」

 

「わざわざすまんなロゥリィ」

 

伊丹のベッドの側には、漫画などの娯楽品が置いてあった。監視生活ではあるもののある程度の自由は保証されていた。

 

「随分といい身分ねぇ」

 

「だって病院生活ってただベッドに寝ているだけでやる事がないから暇なんだよ。検査も数日で終わったしなあとは経過観察だけ、有給休暇みたいなもんだ。年末から休みが碌に無かったし働きすぎ、久しぶりにのんびりダラダラやってるよ。寄生も何もされてないって言ってんのに信じてくれなくてさ」

 

「それはぁ、わたしが保証するわぁ。忘れたぁ?ヨウジィあなたはぁわたしの眷属なのよぉ?腹の中にぃ腹わた食い破る奴がいるんならぁわたしが引きずり出してあげるわぁ」

 

「さらっと怖こと言うなよ!」

 

とロゥリィの笑いながらのトンデモ発言に伊丹はドン引きだった。そして、ロゥリィは後ろにいる監視兵を指差して

 

「で・・・なんで、中にまであれがいるのぉ?」

 

「あれはねぇ・・・・毎日毎日検査三昧にうんざりして、ちょっと気晴らしに冗談で"演習"に協力した結果がこれ」

 

「冗談?」

 

「まぁ、後悔はしていない!が、代償としてこうなった。24時間監視付きでトイレや風呂にまで付いて来るんだよなぁ、おまけに5分ごとに逐一報告するし。おまけにみんな付き合い悪くてさぁ、誘い掛けてもいじっても反応すらしてくれない。あの一件以来誰も相手にしてくれなくてさ」

 

「へぇ・・・じゃ、あれは置物って事でいいのかしらぁ?」

 

「置物・・・まぁ石像と考えりゃいいじゃん」

 

「ふ〜ん・・・」

 

すると、ロゥリィが病室に監視がいるにも関わらずいきなり伊丹にキスをした。

 

「ねぇねぇ、いつまでぇここに居るつもりぃ?ご無沙汰でぇガマン出来ないのぉ・・・・」

 

とロゥリィは上目遣いで伊丹に迫って来る。そんなロゥリィに伊丹は顔を赤くして唖然とした。

帝国の国歌を描こうと思うんですがどれを参考にしたらいいですかね?

  • 『廃墟からの復活』
  • 『皇帝陛下万歳』
  • 『神よ、皇帝フランツを守り給え』
  • どれでも良い
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