GATE 大日本帝国 彼の地にて、斯く戦えり 作:人斬り抜刀斎
マーレスの森の日本軍砲撃指揮所では、砲兵による二式十二糎迫撃砲を設置していた。
「擲弾近接信管、中モード。半装填よし!」
「全弾斉射!発射!てぇっ」
砲撃の合図に砲兵達は砲弾を迫撃砲に入れ投射して行く。森に潜んでいる旧帝国軍は、砲弾の発射音を耳にする。
「怯むな!噂に聞く爆轟魔法など恐るるに足らず、敵との間合いを詰めよ!進め!」
「来たぞ!百人隊伏せ!」
旧帝国軍兵士らは、スクトゥムを上に向けてうつ伏せになるが、
「うわっ」
「がっ」
「あぐっ」
しかし、そんな物日本軍の砲撃の前に意味を為さなかった。旧帝国兵は、砲弾の爆発で吹き飛ばされ、肉片に成った。
「後退!後退!隊列を崩すな!」
日本軍の激しい攻撃に敵軍は、徐々に後退を開始して行く、
『前線観測班より砲兵隊へ修正射、東に300』
「右翼の敵が後退します」
「よし!第一小隊は、左翼へ射撃を集中。第三、第四小隊は右翼に前進用意!」
前線指揮所では、小隊を進める様命じる。マーレスの森の中の小隊は、
「小隊前進、前へ!突撃!!」
その命令を受けて、突撃ラッパがなる。各小隊の兵士は手持ちの小銃に銃剣を着剣し右翼左翼と分かれて攻撃をして行くと共に負傷者を回収して行く。。また、敵の位置は上空を飛来する偵察機が常に目を光らせて地上部隊に報告していた。
後方いる第一連隊指揮官の加茂大佐は、指揮車で地図を見ながら戦況の報告を聞いていた。
「各中隊、待ち伏せを撃退。残敵を逆包囲しつつあり」
「後退した敵部隊は、レッキまで退くか?踏みとどまるか?」
「確認中です」
「情報を統合するとこの付近に向け後退中、一番高地と二番高地間の谷間だな。街道の隘路か、砲兵科と海軍航空隊を待機させてくれ」
一方、マーレス森の奥では、九七式側車付自動二輪車が旧帝国軍の騎馬隊に追われながら敵陣地の座標を砲兵科に伝えていた。
『敵陣地を確認、座標〇八七一五二、一番高地と二番高地間の街道両側面。敵再集結しつつあり』
自動二輪は敵を自軍の陣地まで誘い込むと味方による一斉射撃で掃討する。敵の位置を無線で聞いた砲兵隊は
「撃ち方始め!」
その合図に、ヤークトティーガーとフンメルが座標位置に向かって砲撃を開始する。
「敵が追って来ます!」
そして、木の上から旧帝国軍の見張りが下にいる隊長格の男にそう伝える。
「喰い付いたな、ニホン軍も逃げる敵を追わぬ程腑抜けではなかった様だ」
そう言った次の瞬間、その男のいた場所にフンメルから放たれた15cm榴弾砲から放たれた砲弾が着弾し、彼らは肉塊となって絶命した。
更に、上空では海軍のゼロ戦隊が爆弾を投下して森の中にいる敵兵達に爆弾の雨を降らせた。
『1番機敵陣地撃破』
『観測班より残存敵部隊の壊走を確認』
「1番機了解、監視を継続せよ』
『第一連隊主力は第二連隊と連携し、ベッサに前進する』
爆撃と砲撃で多数の死傷者を出した旧帝国軍の十五軍団は、壊滅状態に陥り散り散りに壊走して行く。
そして、マーレス南方ベッサ丘陵の平原の高地に主戦派の元老院議員のウッディ伯が馬に跨りながら遠くを眺めていた。
「敵が参りますぞ。ウッディ伯」
「うむ、鉄トンボも舞ってある。我らもあやつに見えておるだろう」
「マーレスの十五軍団は壊走した。一日しかもたぬとは」
「予定通りだ。だが、時間は稼いだ。マーレスを避けて、早急にロンバリアル平原に出るにはこのベッサを通るしかない。敵が通る街道に沿って多数の塹壕・擬装陣地を作らせた。地に籠った一万の兵と怪異の待ち伏せ、ニホン軍は箱車にこもり接近戦を嫌う腰抜け、一気呵成に乱戦に持ち込んでやる」
「ウッディ閣下、クレイトン閣下。敵は何リーグも彼方から爆轟魔法を放ってくる。念の為、岩壕で指揮をとられては」
と将軍の一人が岩で作られた壕を指を指しながら、ウッディ伯に避難してはと声をかけるが、
「デュマ方面軍ではどうだったか知らぬが、帝国元老院議員たる者、敵に身を晒すことこそ己の義務。当たらなければどうということなかろう?」
「・・・・では、私は壕で指揮をとらせていただく」
「フン」
「見えましたぞ、敵の前衛だ」
とウッディ伯がクレイトン将軍の指を指す方向を見ると平原の向こうから大きな砂煙が見えて来たのだ。
「本隊は砂煙の中か?行軍にしては煙の幅が広い・・・・」
「むっ、ウッディ伯あれを!」
砂煙を巻き上げながら、現れたのは数台の偵察車両のSd Kfz222とSd Kfz231が隊列を成して谷間の道を進んでいた。
「まだだ、動くな!斥候だろう行かせて行かせてしま・・・・え!?」
塹壕の兵士達が身構えている。
『1号車から2号車右二〇〇に展開せよ、3号車は左』
『2号車了解』
すると、1輌のSd kfz231が隊列から離れて右へと曲がったのだ。
「馬鹿なっ!?何故態々道を外れる!?」
ウッディ伯が道を逸れると言う予想外の行動に驚いていると、
「わっ」
突然、右へと曲がったSd Kfz231が大きな穴にはまって動けなく成ってしまった。
「いってぇー」
「くそっ、なんだよ!2号車行動不能穴にはまった」
Sd kfz231の車長がハッチから顔を出して状況確認をしようとした時、
「「あ?」」
偶然にも塹壕に身を隠していた旧帝国軍の兵士と装甲車の車長が顔を合わせる事になった。
「何してんだ?引き上げの用意しろよ・・・・!?バカ!敵じゃねぇか!撃て撃て!」
と穴に落ちた車輌を引っ張り出そうとやって来た別の車輌が、塹壕の中の帝国軍兵士を見て、咄嗟に搭載されているMG34機関銃を敵に向けて放つ。
「う、撃て撃て!」
穴に落ちたSd kfz231の車長も車内に入ってハッチを閉めると搭載されている2cm Flak38とMG34で応戦する。
『て、敵兵だ!敵兵と遭遇!』
「落ち着け2号車、対戦車壕か?・・・・え?」
すると、日本軍に見つかった事でそれまで、擬装していた陣地から旧帝国軍兵士達が塹壕から飛び出して偵察車輌へと襲いかかって来た。
その様子を高地の上から見ていた指揮官とウッディ伯は、
「くそっ」
「いかがする、ウッディ伯?少し作戦と違いますが」
「この期に及んで躊躇う余地はない!合図を出すのだ!全軍かかれ!」
予定とは違ってしまったが、こう成っては仕方がないと判断したウッディ伯は全軍に攻撃命令を下す。
『1号車敵と遭遇、塹壕が・・・・』
「偵察1号車、落ち着いて報告しろ。敵の防衛陣地か?」
無線から偵察車輌が敵と遭遇したと報告を受けていた。すると、辺りからラッパと太鼓の音が聞こえて来た。
「ラッパと太鼓?」
「周り中・・・・いや、そこら中から?・・・え?」
戦車長が振り返るとティーガーの車体後部の上にゴブリンが居たのだ。
「わあっ」
ゴブリンは、戦車長に剣を振り翳して来たが、戦車長は間一髪で避けると腰に携行していたワルサーP38を抜いて、ゴブリンに向けて発砲した。弾丸は、ゴブリンの頭を打ち抜きヘッドショットで絶命すると、戦車長は車内へと避難する。
『44号車から40号車、ゴブリンが・・・・』
『止まるな、隊列を維持せよ』
その合図を皮切りに塹壕に潜んでいた旧帝国軍の兵士達が一斉に飛び出して、日本軍に襲いかかって来た。
『気を付けろ、そこら中に壕が・・・・うおっ・・・・22号車壕にはまって行動不能、壕の中に敵がいっぱいだ!!』
旧帝国軍の兵士達は、捨て身だった。旧帝国軍は忍び寄って来ていつのまにか日本軍の戦車に群がっている。そして、キューポラから身を乗り出している戦車兵に襲いかかって来る。しかし、敵が群がって来るとそれを追い払う為、味方同士で発砲し合う事に成る。旧帝国軍の歩兵やゴブリンが戦車に這い上がって来たら、味方の戦車に銃を向けるしか無い。旧帝国軍の兵士は恐れること無く向かって来た、日本軍の決死の突撃の様だった。
「そこら中から湧いて来やがる!」
「誰か助けてくれ!囲まれた!砲塔旋回不能反撃出来ない!」
『畜生!上に乗っているデカ物を撃ってくれ!』
日本軍の砲手は、何とか追い払おうと砲身を動かしたり、砲塔を回したりした。そして、味方の戦車が砲塔を味方の戦車に向けて車載機関銃を撃って来る。敵が群がって来るので撃ち落とすしか無かった。旧帝国軍は、全く異なる戦術を使ってきた。破城槌の数は不十分だし、当然空からの援護も受けられない。だから敵の背後に回り込み歩兵部隊を撹乱したり、戦車を使えなくしたりしようとする、謂わば人海戦術だ。旧帝国軍は、やれと命令されたら最後までやり抜く、例え何人殺されようとも。後にこの戦いを生き抜いた兵士は、こう述べた『恐ろしかった。自分の命さえ大事にしない連中に、何をされるかと』。日本軍は、敵の人数と戦いぶりに衝撃を受けた。
「ひいっ、ゴブリンがぁっ」
「マンモスみたいなのが突っ込んでくるぞ!戦車何してんだ!!」
マンモスの様な戦象は、Sd kfz234プーマに体当たりを仕掛けて来た。
「四時、敵戦象徹甲弾四〇〇撃て!」
「ゴブリンが邪魔で、照準不能!」
プーマは、戦象に向かって5cm Kwk 39を向け様としたが照準器の前にゴブリンが邪魔をして使えなかった。
「こっちでやる!ぅてぇっ」
パンターは、戦象に向かって70口径75mm砲を発射して、戦象を無力化すると
「照準よし!続けて撃て!撃ちまくれ!!」
また、一頭、二頭、戦象を攻撃して行き、まともにパンターの高火力の主砲を喰らった戦象は絶叫しながら絶命した。
「慌てるな!各隊方陣を組みつつ防衛陣形を形成し、取り付いた敵兵は僚車の射撃で対処するんだ!!戦車は、突入して来る大型獣や破城槌の接近を阻止せよ!!もう少し耐えろ、第二連隊が向かっている!」
と加茂大佐は、無線で適切な指示を出しながら部下たちに持ち堪える様にそう言って鼓舞する。
『1号車、2号車前進!』
4台のSd kfz251が敵の中へと向かって快速で突き進んで行く、
「周り中敵だらけだ!撃ちまくれ!小隊突撃!!」
と車輌から顔を出した日本兵たちは、Stg44やMG42を四方八方へと乱射し、敵兵の命を狩って行く。
高地から見ていたウッディ伯達は、焦っていた日本軍が反撃に出て段々とこちら側が劣勢に成って来ていた。
「敵が反撃に出ておりますぞ!?どうされる?」
「怯むな進め!!ゾルザル殿下の到着まで死守するのだ!」
「閣下、一大事です!敵別動隊発見東よりこちらに迫っております!」
「なに・・・・・っ」
伝令の言葉にウッディ伯は驚愕した。そして、別動隊のパンターの車内では、砲手が高地に照準を合わせて、装填手が榴弾を装填する。
「前方の高地、敵の指揮所。照準よし」
「榴弾装填完了」
「くたばれゾルザルの犬共が、って!」
と戦車長の合図に別動態の第二連隊所属のパンターが高地に向けて70口径75mm砲を敵指揮所に一斉に砲撃した。
「命中!敵指揮所を無力化、10号車より各小隊は交互躍進せよ!」
ウッディ伯の居た高地にパンターの砲弾が着弾した事で、命を落とした事だろう。その後も、日本軍戦車隊は勢いをを増して敵を追い詰めて行く。
「ニホン軍の戦象にみんなやられちまう」
「爆轟魔法も降ってきだした」
「助けてくれぇ!死にたくねぇ!!」
逃げ出そうとしようとしても、背後にいるオプリーチニナに阻止されてしまう。
「貴様ら、逃げるな!踏みとどまって戦え!ゾルザル殿下が必勝の策で敵を打ち破って下さる!!」
「き、来たぁっ」
彼等に接近して来たティーガー戦車は、塹壕に篭っていた兵士やオプリーチニナを56tの巨体で塹壕を行ったり来たりした。それによって、振動と共に泥が敵の頭に落ちて来て彼等は生き埋めにされた。それから、数時間足らずで全てが終わった。壮絶な戦いで、旧帝国軍は元老院議員ウッディやクレイトン将軍を含めて一万の将兵全員が戦死した。一方の日本軍は損傷を受けた車輌や負傷兵が多数出たが、幸い死者は0だった。そんな時、加茂大佐に第二連隊長久瀬大佐から無線が入って来た。
『第二連隊より第一連隊へ、遅れてすまん加茂待たせたな』
「遅いぞ久瀬、だがいいタイミングに来てくれた。助かったぞ」
『気にすんな、帰ったらビールな』
「あぁ、好きなだけたらふく飲ませてやる。・・・・これより、敵陣地後方より前進する、戦車前へ!」
加茂大佐がそう言って第一連隊は、ベッサの平原を前進して行く、
「アルヌスとイタリカに打電だ。『カルタゴへの道は開けた』とな」
と加茂大佐は、通信兵にアルヌスとイタリカにそう打電する様に命じる。
帝国の国歌を描こうと思うんですがどれを参考にしたらいいですかね?
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『廃墟からの復活』
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『皇帝陛下万歳』
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『神よ、皇帝フランツを守り給え』
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どれでも良い