GATE 大日本帝国 彼の地にて、斯く戦えり   作:人斬り抜刀斎

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新年あけましておめでとうございます!
今年も人斬り抜刀斎の『GATE 大日本帝国 彼の地にて、斯く戦えり』と『ガールズ&パンツァー 蘇る宿命の砲火』の方をよろしくお願いします。


イタリカ会戦!

イタリカを前にしても一向に動こうとしないゾルザルに、何故敵が守りを固める前に攻撃を開始しないのかヘルムが尋ねる。

 

「ゾルザル殿下!何を待っておられるのです?イタリカが守りを固める前に城攻めを!」

 

「ヘルム殿あれを、イタリカから敵軍勢が出て参りましたぞ」

 

「あやつら会戦で雌雄を決するつもりか!?」

 

カラスタに言われてヘルムが、イタリカの方を見ればピニャ率いる新政府軍がイタリカから出て来ているのが確認出来た。新政府軍は籠城戦ではなくここで野戦に持ち込もうとしているのがわかる。

 

「殿下!直ちに攻撃命令を!敵が陣形を組む前に一気呵成に蹴散らすのです!」

 

「いや、待て。敵がわざわざ自分から出て来ておるのだ。待とうでは無いか。野戦を望むと言うのであれば受けて立とう。城攻めより手っ取り早い」

 

ヘルムは新政府軍が、陣形を組む前に攻撃を開始する様進言するが、ゾルザルは新政府軍が野戦で挑もうとしているのを見て受けて立つと言い、何より籠城での城攻めをより短期決戦で済むからいいと言う。

 

「あの赤毛・・・・」

 

「報告!敵勢およそ六千!敵本陣にピニャ殿下の旗印が」

 

と伝令兵からの報告を聞いたヘルムは、少し複雑な表情を浮かべた。元々ヘルムは、薔薇騎士団、第三部隊隊長だ。即ち、ピニャの部下だった訳だ。しかし彼自身、騎士団に入団したのは出世のためのコネ作りが目的だったらしく、騎士としての心構えよりも処世術を重視している。

 

「ヘルムよ、戦いづらいか?」

 

「いえ、手を抜いたらピニャ殿下にお叱りを受けてしまうでしょう」

 

「ならばお前の力を存分に見せてやるがよい」

 

「ハッ」

 

ヘルムがピニャの部下だった事を知っているゾルザルは、ヘルムにそう尋ねるとヘルムは大丈夫だとそう答える。

 

「ボウロ!」

 

「ここに」

 

ゾルザルは、後ろに控えているボウロにイタリカで療養している皇帝モルトの身柄確保を命じる。

 

「テューレの始末は後回しだ。今は皇帝が先だ、俺の下に必ず連れて来い」

 

「はいでございまする」

 

「では、戦争を始めるとしよう」

 

ここに、最終決戦イタリカ会戦の火蓋が切られた。末端兵士から士官に至るまで旺盛な活力と歓喜の感情が漲っていた。運命を決する戦闘の準備を日本軍将官が間近で見るば、日本陸海軍の将兵達を思い浮かべるだろう。

 

「兄様・・・・・」

 

双眼鏡で丘の上に陣取る兄ゾルザルの姿を確認してそう呟くピニャ。

 

そして、戦闘開始のラッパの音が響き渡る開戦の合図だ。ゾルザル派帝国軍は、イタリカの城市を背にして布陣する正統政府軍に対して正面から戦いを挑んだ。強固な要害を背にされては、側面や背面に回り込む事は難しく、他に攻めの手がなかったからである。

 

「第一ゾルザル軍団第一大隊!前進!!」

 

「発射用意!」

 

旧帝国軍側は新政府軍へ向けてバリスタを投擲しようとしていたその時、数台のバリスタが爆破を起こしたのだ。

 

「何事だ!?」

 

「ニホン軍の爆裂魔法です。森の中にお下がりを!」

 

突然の爆発にゾルザル等は一瞬たじろぐが、ボウロがゾルザルに心配ないと言う。

 

「ゾルザル様、しばしの辛抱を」

 

「なんだと!?」

 

「イタリカよりニホン軍が去る動きがありまする。この攻撃もすぐにやむでございましょう」

 

ボウロがそう言う一方、バリスタを攻撃した日本軍の砲兵隊では。彼等は、二式十二糎迫撃砲で旧帝国軍のバリスタを攻撃した。

 

「敵バリスタ撃破、次目標敵司令部ーー」

 

『射撃中止!射撃中止!誰が砲撃命令を出した!さっさとアルヌスへ向かえ!』

 

「目の前で味方が戦うってのに見捨てるのかよ!」

 

『ピニャ殿下は、奴を逃さない様にここでの決戦を選んだ。第二第三のゾルザルを生まないためにな』

 

「だろ?柳田、ゾルザルをやっちまえば」

 

『俺達は命令に従わなきゃいけねぇんだよ。破って好き勝手動き回る奴はあいつだけで充分だ』

 

「・・・・・くそ。わかったよ。撤収する」

 

柳田に言われた砲兵隊はやりきれぬ思いで撤退の準備を始める。

 

「放て!」

 

そして、迫撃砲の攻撃から生き残った旧帝国軍のバリスタやクロスボウによる攻撃が開始され、矢の雨が降ろうとしていたが

 

「あ?」

 

「矢が風に巻き込まれた?」

 

「精霊魔法か!?」

 

放たれた矢は、全て突風に巻き込まれて勢いを失って大地へ落ちていった。

 

「亀甲隊形!」

 

今度は、槍を突き出し盾て縦上に配置する亀甲隊形で攻めて来れば新政府軍の弓兵からなる正確な狙撃が旧帝国軍に襲い掛かる。新政府軍の射撃は冷静沈着で的確、旧帝国軍の兵士が戦線を脱落するのに時間は掛からなかった。

 

「ぐぁっ」

 

「ぐっ」

 

「がっ」

 

「盾を!?」

 

旧帝国軍も激しい反撃に出る。しかし、新政府軍に致命的なダメージを与える事が出来ない。旧帝国軍側はやけになって射撃を起こっていた。活発な射撃だが、照準が不正確で多くの矢を飛ばす割に新政府軍に損傷を与える事が出来なかった。対して、次々と新政府軍の矢の餌食になるのを見て旧帝国軍は槍を投げ捨て、剣と盾を構えて突撃体勢になる。飛び道具が役に立たない今は接近戦に持ち込もうとしていた。

 

「陣形を解け!速足っ、槍を放て!」

 

「突撃!」

 

槍先を揃え盾を並べ、その後ろに身を隠しながら突き進んだ両軍の先鋒は、ただ力任せにぶつかる事になった。

 

「ドワーフかよっ、くそが!!」

 

槍の穂先を胸受けた兵士が、自らの血しぶきを浴びながら糸の切れた操り人形の様に崩れ倒れた。だが、兵達は一歩も退かずに向かい合い、その場に脚を止めて戦った。

隊列を少しも乱す事なく、自分の前に立つ味方の背中を支えて立ち、前の兵士が倒れるやいなや、戦斧を振り下ろし雄叫びを上げながら突き進んで行った。ワータイガーが、大地を這う様にして敵兵の脛をなぎ払い、ゾルザル軍の隊列に亀裂を入れる。その背後からドワーフの重装兵が楯を並べて凄まじい圧力を掛け、エルフの弓兵が正確な狙いで矢の雨を降らせた。

ロキ族や、ギガスと言った半裸の巨人種族が錆びた剣を振り回す。小柄なサムツァが槍を並べて、次々に小刻みに突き出す。ゾルザル軍の兵士達は、亜人兵の意外な程の堅い守りに、攻めあぐねる事となった。

 

「正面から攻めるしかないと、小勢が相手でも意外と手間取るものだな」

 

戦場の様子を眺めながら、ゾルザルはそんな感想を漏らした。緒戦とは言え戦況が拮抗してなかなか動かない様は、見ている側にとっては非常に忍耐を要求されるものなのだ。

 

「結局のところ戦いとは、相手にどうやって包囲するかです。その意味でピニャ様は、囲まれない事を目的として、この野戦を考えられたのでしょう。籠城してしまえば備えは堅いですが、同時に逃げられなくなる事も意味しますので」

 

抜け穴でも用意してあれば別ですがね、と言うヘルムの解説にゾルザルは、ふんと鼻を鳴らした。

 

「小癪な奴だ。こんな事なら毫象部隊を引き連れてくるべきだったか」

 

そうすれば正面から踏み潰してやれたものを、とゾルザルは愚痴った。だが、森の深い山岳地帯を行軍するのに、その様なものを連れてくる事は出来なかった。

 

「とは言えピニャの狙いが最初から退路の確保あるならば、イタリカから逃れ出ようとする者を監視させる必要もあろうな。上手くすると大魚を得られるかも知れんぞ」

 

ゾルザルは、ピニャが包囲を嫌った理由を、皇帝の逃げ道を確保するためと見た。ならば、見張っていれば皇帝がイタリカから逃げ出す所を捕えられるかも知れない。

 

「はい。既に斥候を放って監視させております」

 

「報告!敵はドワーフ他亜人多数!我が方より多数応戦」

 

伝令からの報告を聞いたゾルザルは、ヘルムに助言を求める。

 

「だそうだ、どうするヘルム」

 

「亜人向きのいい手があります。大隊二百歩後退、第三梯団、補助騎兵前へ」

 

ヘルムはそう答えてから、そう指令した。太鼓が叩かれ、ラッパが吹き鳴らされる。すると、今まで戦わず控えていた方陣の千名が、前進を開始して行った。新たな戦力の参入を受けて、ピニャの軍からも一部隊がその進路を妨げる様にして動いていた。その数千五百ぐらいに見える。

 

「ピニャ殿下、貴女の弱点は原則に忠実で相手より多い戦力で対応したがるところだ!」

 

ヘルムは矢継ぎ早に命令を放った。

 

「第四梯団も続けて前進せよ!」

帝国の国歌を描こうと思うんですがどれを参考にしたらいいですかね?

  • 『廃墟からの復活』
  • 『皇帝陛下万歳』
  • 『神よ、皇帝フランツを守り給え』
  • どれでも良い
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