GATE 大日本帝国 彼の地にて、斯く戦えり 作:人斬り抜刀斎
銀座の『門』の周辺では暴徒とそれを鎮圧する特別警備隊との乱闘が繰り広げる中、『門』の上空ではヘリから空中降下した伊丹とテュカが片方は恐怖もう片方はうきうきと絶叫を上げていた。
(と、取り敢えずパラシュートを・・・・・・)
「ヤッフー!」
「!?減速してない!?くそっ、これが死の暗示の威力なのか!?」
伊丹はすぐにパラシュートを開いて降下速度を落とそうとしたがテュカが降下前に放った『戦争が終わったらヨウジと結婚する』と死亡フラグを立てた事が原因なのか減速せず
「死の暗示なんか言うから!三千切ってるしっ」
「けど、大丈夫だったじゃない。ヨウジ、信じてたし」
「誘導頼む」
「まーかせて!」
そして、テュカは風の精霊魔法で誘導して貰いながら銀座のドームの上へと目指し降下して行く。
「いいぞ、そのまま」
「あっ、いじっちゃだめ!風の精霊がーー」
「え?」
伊丹がパラシュートを操縦しようとしたが、テュカに静止されると同時に風の精霊が消えてしまい、風力を失ったパラシュートは自由落下で落ち伊丹はテュカを庇いながらドームの上に叩きつけられた。
「死ぬかと思ったーー」
「そりゃこっちの台詞だ!寿命が縮んだわっ」
「わけられるなら五百年くらいわけてあげる」
「ハーディならできるかも?」
「えー、なんかいや」
テュカは自分の寿命を分けようかと本気なのか冗談なのかわからないがそう言い、伊丹からハーディの名が出て物凄く嫌そうな顔をするテュカ。
「開けるぞ」
そう言って伊丹は、ドームの天井のルーフハッチを開けて中の状況を見る。
「さて、彼女を通していただけますか?」
「断る。テロリストと交渉しない」
「いいのですか?彼女を失えば『門』を開くことはできなくなる。彼女がいたからこそ君達は強気でいられたのであろう?」
「・・・・・・なるほど、テロ攻撃も占拠もこのためか。だが、彼女が協力などすると思っているのかね?」
「我々にはそのための技術と経験が豊富にあります。皇帝だった男ですら共産主義者だと告白させられる」
ゾルゲはレレイの引き渡しを要求するが、今村大将はその要求を突っぱね更に例えソビエトに協力するとは思うのかと問うとゾルゲは、得意げな顔をして非協力的な人物を従わせる事は我々はお家芸と遠回しに言う。
「どけ!この娘の喉を刺すぞ!」
フィーナは、ナイフをレレイの喉元に突きつけ恫喝する。彼女の周りには槍や弓矢を構えたアルヌス傭兵団と小銃を構える日本軍兵士達、隙があればレレイを避けて彼女だけを無力化するつもりだ。
「大将、一斉にかかれば・・・・・・」
「待て、奴ら全員を一気に無力化しないと意味がない。道を開けてやれ」
連隊長もそのつもりで今村に進言するが、今村の答えはNOだった。彼女だけ無力化させてもゾルゲ達が武器を隠し持っているはずなのでゾルゲ達も無力化させなくては意味がないし、下手に刺激して人質に危害を加えられる事今村は考え、彼女を刺激しない様道を開ける様に言う。
「あっ、レレイ!?もう捕まちゃってる!どうする!?」
「くそっ、一歩遅かったか」
その様子をドームのルーフハッチから覗いていた伊丹とテュカ、すると
「隊長ぉっ、邪魔だ邪魔だどけどけ」
「え?」
伊丹が声のした方に体を向ければ、伊丹達より後に降下した栗林と富田が近付いており、最早回避不能の距離まで近付いていた。そして、栗林の前蹴りが伊丹の陰嚢に命中し、伊丹は栗林に蹴り飛ばされた衝撃でルーフハッチから落下し
「風よ!!」
更にテュカの風の精霊魔法が加わりパラシュートをまだ付けていた伊丹はなんとか体制を立て直す。
「どうだ、悔しいか?人もどきは浄化して原住民は再教育だ、待っていろよ」
「目的のものは手に入れました。『門』がわが国で再開通した折には生き残りがいたら助けてあげましょう。何十年か先になるかもしれませんが」
ゾルゲ達はレレイを人質にしている以上、日本軍もアルヌス傭兵団も手出しできない事に高を括っていた。
「くそが!」
「発砲許可を!」
「イマムラ将軍!此の身なら奴を射抜けるっ」
「あはははははっ、いい気味だ」
何も出来ない事に高笑いをするフィーナに次の瞬間、彼女顔面にジャックブーツの蹴りが飛んで来て吹っ飛ばされた。その蹴りを入れたのはルーフハッチから落ちた伊丹だった、落ちた位置とテュカの精霊魔法が加わり偶然にもフィーナのいる位置に蹴りを入れる形で降下してきたのだ。突然の出来事に周りが唖然とする中、伊丹は自身の股間を抑え生まれたての子鹿の様に足を振るわせ今村に敬礼をする。
「あ、大将・・・・・・伊丹中尉只今帰隊いたしました・・・・・・」
「ん、うむ」
今村は唖然としながらも敬礼し、同時に栗林達もロープを伝って降りてきた。
「隊長。しっかり」
「ううう、死ぬぅ・・・・・・」
「シン!なんで腹からいかないのよっ」
「な、な、なんで!?さっさとどかねぇからだろ!」
「ヨウジがダメになったらどーするの!?」
伊丹は股間を抑えてうずくまり、テュカは伊丹の男の象徴部分に偶然とは言え蹴りを入れた栗林を叱責するが栗林からしたら理不尽極まりない。
「フィーナ!フィーナ!何をしている!目を覚ませっ」
「だめだこりゃ、のびちまってる。使いもんになんねぇ」
ゾルゲがフィーナを呼び掛けるが返事は返ってこず、ウォルフが彼女の髪を掴み上げてみるも完全に気絶していた。
「ミスターゾルゲ!『門』を破壊するとまでは聞いてないぞ」
「グラハム・・・・・・」
そんな中で、M3サブマシンガンを構えたアメリカ軍兵士を引き連れ新たな人物が登場してくる。彼はグラハム・モーリス。アメリカ中央情報局"通称CIA"の日本支部長のエイジェントだ。
一方、門の外では公衆電話から栗林菜々子が日本放送協会の電話している。
「はぁ!?特高に逮捕!?うちの社長が!?児童売春と違法薬物所持の現行犯!?相手は東アジアの女優と?まさかの色仕掛けってやつ?え!?報道局長も!?」
『与野党問わず政界にも広まってーーん?なに?あー東條総理が辞めるって情報がこっちに来た。内閣書記官長以外が総辞職したらしい』
「は?」
なんと上司から局の社長と菜々子が特地での特ダネの企画を没にした報道局長が児童売春違法薬物所持で特高に逮捕されたと言うのだ。実はこの女優はソ連のハニートラップ要員だ。テレビ局社長との枕営業の最中に踏み込んできた特高に保護された。
そして、首相公邸でも
「お前さんは部下をもっと信じるべきだった。選挙までの後始末は俺がやってやる」
と東郷茂光は東條にそう言って他の大臣を引き連れて退室して行った。
「これは好機よ・・・・・・」
『栗林ちゃん?』
「今まで送った銀座の画を編集なしでニュースに突っ込んで」
『今27時だぜ、誰が見るんだよ』
「今時の人達はまだ起きてるし、お年寄りや早番の人は起きるからよ!通信は復旧したんでしょっ、責任は私が取るっ」
『わ、わかったよ』
菜々子は、これをチャンスと捉えた。今ここにこんな特ダネがあるマスメディアとしての矜持が放っておかない上、前回の企画を却下した報道局長が逮捕された今、編集とかされる事はない。
「ごめんね」
「何言ってんの、俺の撮った画が百年先まで残るかもだぜ?お礼に菜々子ちゃんの水着姿のブロマイド撮らせて・・・・・・」
「ホラ!立って!」
そして、再びドームの中では、
「お前たちはやりすぎた『門』にまで直接手を出すとはな」
「交渉手段ですよ、この役を任せたのは君達だ。どうせ横取りを考えていたのでしょう?」
「日本は今や同盟国だ、後でどうとでもなる。さぁ、武器を捨てろ」
グラハムはゾルゲに投降を呼び掛ける。前に日本軍、後ろにアメリカ軍と完全にゾルゲ達に逃げ場は無くなった。
「局長・・・・・・」
「こうなっては仕方ない・・・・・・ライコフ少佐わかっているな?」
「ハッ」
逃げられないと踏んだゾルゲは、仕方なく予定が狂ったが門を爆破して混乱に乗じて逃げる事を決断した。すると、その時
「待った!!まだ終わりにするな!」
と声の主はレレイにナイフを突きつける料理長のガストンだった。
「ガストン!?」
「何のつもりだ!?料理長!」
ガストンがレレイに刃物を突き付けている状況にヤオ達は理解が追いつかずにいる中
『こうなれば誰でもよい、誰か俺を皇帝にしろ!傀儡でもなんでもやってやるぞ!ニホンの将軍!俺を使ってみないか!?俺は帝国皇子ディアボだ!ピニャよりうまくやってやるぞ、どうだ!俺を使ってみようと思う奴はいないか!?』
ディアボは人混みをかき分けながら前に出てきて特地語で自分を皇帝にしろと、ディアボはもうこの際皇帝に成れるのなら傀儡でもどこの国でも構わなかった。
「奴がディアボの様です」
「くそっ、何をしゃべっている?」
ゾルゲ達は、特地語で話すディアボが何を言っているのか分からずにいる。
「殿下!情けないっ、何をおっしゃってているのかおわかりか!?」
「わかっている。だがこのままでは、俺は何者にもなれない。俺にとっては俺がすべてだ」
「ですが帝国が・・・・・・」
「俺のいない世界なぞ無意味っ、滅んでしまえ!誰かいないのか!ソビエト以外でだ!」
ディアボのあまりにも自己中な発言にパナシュは愕然とし、アルヌスの住民達は呆れ返っていた。
『気に入ったわぁ、ディアボ。私が使ってあげるぅ』
すると、どこからか声がしディアボが上を見上げれば門の頭上からロゥリィが降りて来て下に居たティーガーの砲身の上に着地する。
「皇帝の座が欲しいんでしょお?ディアボ、ならアルヌスからぁ始めればいいじゃなぁい?ちょうど『政』をする人間が欲しかったのぉ、『帝国の息子だった俺が傀儡村長から成り上がる』どう?おもしろそうでしょ?」
「村長!?私が!?しかし・・・・・・アルヌスはニホンのものとなるのでは・・・・・・」
「そうチジっていう執政官がぁ置かれるはず、レレイの話をよぉく聞きなさぁい」
「開拓村とか話していたな・・・・・・」
「そんなの無理に決まっている!」
「黙れ!やるのは俺だ!」
「ただしぃ、失敗したらぁ」
とロゥリィはハルバートをディアボの喉元に突きつけ
「四年。うまくいったらさらに四年、皆がお前を選ぶ限り任せましょう。どう?やるぅ?」
「・・・・・・(うまくやればニホンの政界にも・・・・・・)その任お受けいたしましょう、ロゥリィマーキュリー聖下」
とディアボは日本の政界にコネを作る野心抱きながら片膝をついてロゥリィへと誓いを交わす。
「ディアボ!」
「ソビエト人、お前たちは信用ならん。早く立ち去らぬと聖下に断罪されるぞ?」
「彼は決断したようだ、君達はどうする?」
どの口が言うんだと言う様な台詞を吐くディアボ、今村はディアボがこちら側に着いたのでゾルゲ達はどうするか問う。因みにレレイは、ロゥリィとウォルフに保護され、ガストンはウォルフから胸ぐらを掴まれて悶えていた。
「少佐」
「後方は手薄です」
そう言うとゾルゲ達は隠し持っていたトカレフTT-33とPPS-43を取り出すと同時に、手榴弾数個を地面に転がす。
「手榴弾!伏せろテュカ!」
伊丹の言葉と共に地面に伏せたり、物陰に隠れたりして手榴弾の爆発から逃れる。
「銀座駐屯地ドーム内で武装集団と皇軍との戦闘が始まりました。 駐屯地占領、デモ自体があの武装集団の企てなのかもしれません」
ドームの外で爆発音と銃撃が響き、外にいた菜々子は起きている状況を実況中継しながらテレビやラジオの人々を釘付けにした。
ここから日米軍とゾルゲ達工作員による銃撃戦が勃発した。
「隊長、こっち!」
「テュカ立つなよっ」
「後ろに!木の盾じゃだめだ!」
「畜生!あっちにいるの全部撃っていいのか!?」
しかし、多勢に無勢、数の上では日本軍側に利がありゾルゲ達はゾルゲとライコフ少佐を残して全員射殺された。
「局長、このままではっ」
「やれ!混乱に乗じて突破する!」
このままでは、逃げられないと判断したゾルゲは『門』の爆破を指示し、ライコフはダイナマイトクラッシャーを押し、『門』の両柱が爆発を起こした。果たしてこのまま『門』は破壊され特地にいる派遣軍は異世界に取り残されてしまうのか。
帝国の国歌を描こうと思うんですがどれを参考にしたらいいですかね?
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『廃墟からの復活』
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『皇帝陛下万歳』
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『神よ、皇帝フランツを守り給え』
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どれでも良い