GATE 大日本帝国 彼の地にて、斯く戦えり 作:人斬り抜刀斎
ゾルゲらソ連の工作員によって『門』の両柱を爆破される。その様子を空から見ている者がいた。ハーディだった。
『あーあ、やっちゃったわねぇ。ま、好きになさい。決めるのはあなた達だから。そういえば、ジゼルはちゃんと言いつけ覚えてるかしら?』
しかし、ハーディは自身が銀座と特地の『門』を繋いだ張本人であるのだが、彼女は無責任な他力本願な発言をする。
「崩れるぞ!!」
「退避!退避ーっ」
門は中央部分から大きな亀裂が入り、そこから大きく裂けて崩れ出した。門の下にいた日本兵やティーガー戦車は崩れ落ちてくる門の瓦礫から避難する。
一方、その頃特地の森林地帯ではイタリカの旧帝国軍陣地の建物に監禁されていたテューレを連れ去った古田は森林を歩き柳田との合流地点へとむかっていた。
「こっちです」
「・・・・・本当に私を連れて行ってくれるの?」
「攫っていく気概を見せろって言ったのはテューレさんですよ。帰ったら俺の店手伝ってくださいよ」
「お店を!?私が!?けど・・・・・信じられない、信じられない・・・・・」
「とにかく!俺を信じて!あの先だ」
そう言うと古田は、懐からSCR-536を取り出して迎えのヘリに連絡を入れる。迎えのヘリの中では、デリラ、柳田中尉、シェリーが乗っており
「古田が西から近づく、見張り確認」
「やっと来たか遅刻だぞ、古田の姿を確認した。こっちだ急げ!」
「間に合った、テューレさんあれに乗りますよ」
すると、テューレの名を聞いた瞬間デリラは電光石火の勢いでヘリから飛び出して
『このっ、裏切り者!!』
と殺意の孕んだ表情を浮かべ叫びながらデリラはテューレの左肩に三十年式銃剣を突き刺す。
「何やってんだデリラ!」
「こいつのせいで!こいつのせいであたい達はーー」
尚もテューレを殺そうとするデリラを古田が羽交い締めにする。
「ち、違う・・・・・私が裏切ったなんて帝国が流した嘘。あの時は王国を救うためにーー」
「あんたがぬくぬくとゾルザルの愛玩奴隷なんかしている間にどれだけの同族達が苦しんで死んでいったか、お前には、わからないだろ!今度はフルタのダンナに取り入るつもりかい!?」
「デリラ、それは違う!」
テューレは、必死にデリラに弁明しようとするもデリラは聞く耳持たない。デリラは、元々はヴォーリアバニーの女王であるテューレに仕える戦士だったが、ゾルザルの侵略とテューレの裏切りで故郷が滅亡。その元凶であるテューレに対しては並々ならぬ憎しみと殺意を抱いていた。
「ヤナギダのダンナ後生だから!こいつを殺させておくれよっ」
「うるさい、黙れ」
「あっ」
融通のきかないデリラを柳田はウサ耳を思いっ切り掴んで
「この駄ウサギ、面倒ばかり掛けやがっていい加減にしねぇ山に捨てていくぞ」
「やだぁっ、捨てちゃいやぁ。お願いだよぉ」
「嫌なら言うことを聞け」
と脅しを掛けると先程までテューレを殺そうとしていたのとは打って変わって出荷されて行く子牛の様な涙目になり柳田に抱きながら懇願する。デリラは、柳田に首根っこを掴まれてヘリに連れて行かれる。
「テューレさん、銃剣は抜かないでね。抜いたら却って出血が酷くなる」
「・・・・・行かない。行きたくない」
「え!?」
テューレは、俯きながら小声でそう言う。
「柳田中尉!」
「古田!」
柳田は、古田を呼び出発すると伝える。
「テューレさん?」
「バカじゃないのあなた、私が本気で料理人なんかについていくと思う?ちょっと優しくされたからって女王の私が?身の程知らずね」
「そんな事わかってますよ、その身の程知らずが決めたんです。女王のあんたをさらっていくって」
と古田を嘲り笑う様言うテューレだが、その言葉とは裏腹に彼女は表情は悲しげだった。そんなテューレにキザなセリフを言って古田は、片膝をついてテューレに手を差し出す。
「・・・・・バカ、ホントバカ・・・・・自分の国に帰りなさい身の程知らず」
テューレは頬を赤く染めながらも、古田に同行する選択肢があることに満足し、その想いを叶えることなかった。古田は、柳田中尉に連れられてヘリに乗り込む。
「テューレ!!」
古田が乗り込むと同時に離陸して行くヘリから身を乗り出して自身の名を叫ぶ古田を見送るテューレ
(フルタと一緒に小さな料理屋を・・・・・二人で店内の色模様を悩み笑い癒し合うそんな未来がそこに・・・・・)
飛び去って行くヘリを見つめながら古田が言っていた古田の夢である料理屋で共に共に支え合って生活するそんなあったであろう未来を想像し、肩に突き刺さった銃剣を無理矢理引き抜き怒りに満ちた目をしその場を去っていく。自らがそれまでに犯した過ちの清算と復讐の為に。
一方、その頃イタリカ近郊の新政府軍と旧帝国軍との戦いは一進一退の攻防が繰り広げ両軍共に莫大な犠牲を出している。切込隊長として旧帝国軍陣営に向かって切り込んで行くヴィフィータ。
「らぁっ、白薔薇騎士団隊長ヴィフィータ・エ・カティ推参!!腕に覚えのある奴は相手になるぜ!!この首取れるもんなら取ってみやがれ!!」
しかし、幾ら敵を切り伏せていっても数の暴力には敵わず、更に敵のクロスボウの雨にさらされヴィフィータは落馬してしまい、その隙に敵が襲いかかって来る。
「白薔薇の旗確認出来ません!ヴィフィータ隊長の姿も確認出来ません!」
双眼鏡から戦場を様子を見ている騎士団の団員がヴィフィータとヴィフィータ指揮下の白薔薇騎士団の旗も確認出来ず、団員達はまさかヴィフィータが敵に討ち取られたのではと焦るがピニャはヴィフィータの実力を知りうるがため彼女の生存を信じる。
「あやつが易々とやられるはずがない!しかと確かめよ!ハミルトン!まだか!?」
「まだです・・・・・!」
「・・・・・伝来は達しているはずだ、ニホン軍も状況が見えているはずだ。まだか・・・・・!」
双眼鏡を覗くハミルトンに問うが、まだと言われてピニャはだんだんとイラつきを焦りを見せる。
「敵騎兵本陣に向け突撃!」
「第一列、第二列、小官の合図を待て!・・・・・・・・・・・・今だ!!」
そんな時、旧帝国軍の騎馬隊がピニャ達本陣に向かって突撃を開始したと報告が入る。グレイはすぐに指示を出し、向かってくるケンタウロスの集団に槍を構えた兵達が迎え討つ。
「押し戻せ!殿下!小官はぼちぼち城内へ退かせるようお勧めします」
「ならん、妾はここを動かぬぞ」
グレイは、敵が近くまで迫って来ているから総大将であるピニャに安全な城内に避難を進言するが、ピニャは拒否する。中心なき組織は機能しない、こう言う状況だからこそ大将がいる事が大事でそれで兵士達の士気に影響すると考えてだろう。ここぞとばかりにピニャ自身を剣を抜き戦うつもりだ。
「本陣を!殿下をお守りするのです!」
「ヴィフィータ隊長健在!ボーゼス様の黄薔薇隊も戻ってきました!」
「生きていたか・・・・・!」
ボーゼスがそう言った直後、見張りからヴィフィータを確認出来たと報告が上がった、ヴィフィータが生きていた事を聞いて安堵するピニャ。
「薔薇騎士団が隙を見せたぞ、敵補助騎兵は無視しろ!大隊全隊突撃!」
遂に旧帝国軍が反撃に出始め、両翼の陣形を展開していた新政府軍は徐々に押されていく様になる。
「騎士団はどこだ!?儂らだけじゃ支えきれん!」
「援軍はまだ来ないのか!?」
「後退だ!後退しろ!!」
新政府軍側は旧帝国軍の反撃に陣形は崩壊し、次々と後退していく。
「敵両翼崩れます!」
「よし、勝った!殿下今です!」
「う、うむ。全軍突撃せよ!続け!」
「ハッ」
新政府軍の劣勢を見て旧帝国軍は形勢逆転に歓喜した。ヘルムの言葉にゾルザルは頷き、ゾルザルは本隊も含めた全軍突撃を命令しゾルザルを先頭に出陣する。
(勝った、俺はピニャに勝った)
ゾルザルは、内心勝利を確信した。これで、これまでの屈辱が報われるとそう思った事だろう。すると、突如アルヌスの方角から大きな黒い光が照らされる。その光はイタリカの他にアルヌスから遠く離れた学都ロンデルまで及んでいた。
「アルフェさん、早く!」
「何、今日は写本の〆切前なのよー。あ、師匠」
フラットに呼び出されたアルペジオは締め切り今日の写本の写しをしていた所を呼び出されて出て師匠であるミモザが見ている光を見て唖然とした。この光景は帝都、ベルナーゴ神殿など各都市からでも光が見える程だった。
そして、イタリカの戦場では黒い光と同時に大きな地震と強い強風が新政府軍と旧帝国軍両軍に襲い掛かった。
「じ、地揺れだ!!」
「わああ」
「殿下ぁっ」
「うっ、うろたえるな!前に帝都でも地揺れはあっただろう」
「し、しかし、この揺れはあの時よりもおっきいですっ」
ピニャ達も帝都での地震は経験していたが、今回の地震は前回よりも遥かいに揺れが大きかった。
「うお!?なんだぁ・・・・・・」
「エムロイよっ」
「ひいいっ」
旧帝国軍でも、大地震と強風に怯えたり祈祷する兵士などが出てくる。
(しかしあの黒い太陽は・・・・・)
一体何が起きているのか分からないピニャは、その黒い光を見つめる事しか出来ない。
一方、地震の影響は日本軍側にも出ていた。アルヌスへと帰投途中だった加茂大佐の第一戦車連隊は山岳部を通っていたが地震により足止めを食らうことになった。
「全隊停止!停まれ!全周警戒!土砂崩れ、地割れに注意!」
加茂大佐が全車両に停止を命じ、周囲を警戒していると
「退避ー」
「うわぁっ」
揺れにより落石が起き、何両かの車輌に落石が衝突し車輌がひっくり返ったり岩で押し潰されたりした。
「視界なし、揺れが治るまで動くなよ」
そう、加茂大佐が指示する。
またこの影響は、ヘリでアルヌスへと向かっていた柳田達にも出ていた。
「何だ、先の突風」
「前方東の地平線に光の柱を視認、あれはアルヌスあたりじゃないか?」
操縦席の方から柳田達がアルヌスの方から黒い光と光の柱を見た。
一方の加茂大佐達は、地震が治り日本兵は落石で損傷した車輌から兵士達を救出し、破損し回収出来ない車輌は爆破処理される。
「各隊被害確認、損傷車輌は放棄しろ。路面を注意しつつ前進を再開・・・・・・なんなんだ!?」
加茂大佐は、そう言いながらアルヌスの方角を見ていた。
アルヌスの日本軍特地方面派遣軍の駐屯地では、『門』を囲うドームを光の柱が覆いそこを中心に日本軍が構築した六芒星の防御陣地の堀を光が覆っていた。その奇妙な光景はアルヌスの住民や難民達、そして日本兵達も呆然と眺めていた。
また、銀座側でもドームの天井に六芒星が浮かび上がってその真下に大きな穴が出現していた。
「地面が・・・・・!?」
「なんだあれ!?」
「え!?あれって・・・・・」
「甘すぎ」
「目が覚めたかレレイ!ちょうど良かった、これどうなってるかわかるか?」
皆がこの現象に唖然としている中、瓶のコーヒー牛乳をレレイに飲ませた伊丹、いつもコーヒーはブラックで飲んでいるレレイには甘すぎた様だ。目を覚ましたレレイは、地面に突如現れた大きな穴を見て目を見開いた。
「大変・・・・・『門』が壊れれば二つの世界は切り離される。けど、何か別の力で複数の世界と絡み合っている」
「数多の世界にいっぺんに『門』が開いてしまったのじゃ、あれのせいで」
「カトー先生」
『門』が破壊され日本と特地を結ぶが絶たれるが、しかしそれと同時に何か別の力によってまた違う世界と繋がっていると言うレレイ、カトー老師が六芒星を杖で指しながらそう言う。
「やっぱり・・・・・魔法陣!?」
「誰があんな魔法陣を・・・・・!?」
「あれは・・・・・・魔法陣ではない、信じられんがアルヌスの防御陣地ではないか?」
「まさか陣地が魔法陣に!?けどここゲートの中ですよ、なんで太陽が!?」
だが、今村は大穴の上に描かれた六芒星に見覚えがあった。それは、日本軍がアルヌスで構築した五稜郭の防御陣地と全く同じだと気付いた。
「あれは・・・・・鏡像ではないか・・・・・!?黒い太陽はあの穴じゃ実体は地面にある!」
「あの穴は銀座以外の別の世界に・・・・・・!?も、もしかして早く閉じなければやばいんじゃ・・・・・」
そうカトー老師が推察する。それを聞いて伊丹の顔から血の気が引き、あの穴から以前研究所での『門』の開通実験で別の世界へと調査をしに行った時に発見したエイリアンの卵みたいなのがあった時のことが頭に蘇った。
「なにがやばいものか!」
しかし、その状況下で楽観的に見る者が居た。それは、グラハムとゾルゲだった。
「人類は特地以外の多くの広大な世界を手に入れられる。それぞれの世界を各国で分け合えばいい」
「その通りだ!特地と言う狭い世界を西だ東だと縄張り争いをする必要がない、実に平和的だ」
とグラハムとゾルゲは、この穴が特地とはまた別の世界へと繋がっていると聞いて市場拡大に目を輝かせそれぞれの世界をそれぞれの国々で分割すれば無駄に争う必要はないと言う。
「不用意な接触は厳禁、別の世界でもあなた達の力が通じると過信してはいけない」
「こざかしい原住民だらけの特地など日本にくれてやる。植民地にするなり好きにするがいい」
しかし、この二人の主張に待ったを掛けたのがレレイだった。しかし、ゾルゲはレレイの言葉に耳を貸さない。
「待て!!」
「この中が別の世界か?」
とゾルゲは日本兵からの静止も聞かず部下に足を掴んでもらいながら穴の中を興味本位で覗き込む。
「局長!?」
すると、ゾルゲが突然痙攣を起こし動かなくなったので工作員がゾルゲを引き上げるとゾルゲの上半身はまるで食いちぎられたように無くなっていた。そして、穴から出て来たのは植物型のエイリアンの様な見た目をした怪物だった。怪物は穴の近くにいる物たちに容赦なく噛み付きに掛かっていく。
「ああああっ、やっぱりーっ」
と伊丹は絶叫した。このモンスターは、以前研究所でのレレイの『門』の開通実験の際開かれた世界で伊丹が見た卵の様な物が成長した奴だろう。
帝国の国歌を描こうと思うんですがどれを参考にしたらいいですかね?
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『廃墟からの復活』
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『皇帝陛下万歳』
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『神よ、皇帝フランツを守り給え』
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どれでも良い