GATE 大日本帝国 彼の地にて、斯く戦えり   作:人斬り抜刀斎

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炎龍退治3

伊丹達は炎龍の巣がある山を登っていた。伊丹は眠っているテュカを担いでいた。ロゥリィとレレイとテュカはカモフラージュのために九八式軍衣を纏っていた。

 

(車で一日 歩きで二日 ずっと担いできたけど・・・軽いな・・・『お父さん 何か来るっ』あんまり怖がるからレレイに眠らせてもらって正解だった)

 

「くせぇよ なんで獣脂なんか・・・逆に見つかるんじゃねぇの?」

 

「だまれノッコ イタミ殿とオオバ殿の指示だ」

 

そして一行が山の中間地点まで来たところで

 

「止まれ クロウ この山に?」

 

「そうですテュベ山 テュベ山地の中で一番大きい火山です 以前 果物をいぶす硫黄を探しに来たとき・・・この先の中腹で洞窟を見つけました そこは岩棚に繋がっていて炎龍が寝ていたんです それであわてて逃げ出してきたんですよ」

 

「火口の様子は?」

 

「底は深すぎてわかりません 火口は切り立った崖で・・・」

 

「空気は?」

 

「ここより澄んでるくらいでしたよ」

 

「ねぇ 巣って洞窟の中ぁ?」

 

「いいえ 火口側にはり出した岩棚ですが洞窟を通らないと行けません」

 

「そぉなのぉ・・・」

 

「大丈夫 ロゥリィは外で見張っててくれ 予定通りいけば戦いにはならないはずだ」

 

「ホント そうなってくれれば楽なんだけどなぁ〜」

 

「炎龍が帰ってきたらぁ?」

 

「やり過ごしてくれ 俺達もすぐ隠れるから」

 

「出会った先から戦えばいいのに」

 

「いやぁ そんなこと言わないでくださいよー」

 

そして伊丹と大場はここで休息をとるここに決めた。

 

「ここで小休止 俺と大場大尉は中を見てくる」

 

「そういうことだ」

 

「お待ちください イタミ殿 オオバ殿」

 

「それは我らが」

 

「わかった 慎重にな」

 

「仕方ないか」

 

伊丹と大場と半数のダークエルフの戦士が洞窟の中を偵察する事になった。

 

「よし みんな 今の内になにか腹に入れといてくれ 交代で見張りを頼む」

 

「腹が減っては戦はできぬからな」

 

伊丹達は野戦配食を取ることにした。

 

「このくせぇ中で飯かよ」

 

「黙って食えよノッコ」

 

「おい あれ」

 

ロゥリィとレレイは鞄から缶詰を取り出す。

 

「レレイのは?」

 

「ステーキ」

 

「わたしもぉ」

 

ロゥリィとレレイが鞄から取り出したのはステーキの缶詰と野菜の缶詰と飯盒炊飯と米だった。レレイは飯盒炊飯に米を入れて炊く。

 

「それ食い物?」

 

「わっ」

 

「こうすると温められる」

 

そして二十分後ご飯が炊けた。

 

「すげぇ 魔法か?」

 

「ロゥリィ ゴハン多いから一つ食べて」

 

「いいわよぉ」

 

そしてロゥリィとレレイは缶切りで缶詰の蓋を開けて中のステーキ肉と野菜(豆、人参、ジャガイモ)を器に入れる。そして主食のご飯に惣菜のステーキと野菜の添え物の完成である。

 

「いただきまぁす」

 

伊丹と大場も食べる伊丹はテュカの方を見る。

 

「テュカにも食わせといてやりたいけど 起こすとまた大変だからなぁ」

 

「仕方ない」

 

「寝かしといてやれ」

 

そして見張りに行っていたダークエルフ二人が戻ってきた。

 

「どうだった?」

 

「異常ないか?」

 

「巣はクロウの言った通りだ 今 炎龍はいない」

 

「わかった 二人も飯にしてくれ」

 

「ご苦労さん」

 

そして暫くして野戦配食も済みいよいよ作戦決行の時だった。

 

「じゃ ロゥリィ 頼んだぞ」

 

「任せてぇ」

 

『聞こえるぅ?』

 

「感あり ああ 聞こえてる」

 

そして伊丹達は洞窟付近まで近づいてきた。

 

「よし 行こう」

 

伊丹の号令にみんな洞窟の中に入っていた。

 

「この先です」

 

「ちょっと見てくる 松明は一本だけ残して消しといて」

 

伊丹と大場は小銃をstg44を構えながら先に進んでいく。そして大きな広間に出た。

 

「ここが巣か・・・それ卵の殻?レレイ?」

 

「古い物ではないがもう巣立ちしたと思う」

 

そして足元には大量の剣があちらこちらと散乱していた。

 

「これ全部 炎龍にやられた連中の・・・」

 

「強者どもの成れの果てか」

 

「そう 遥か昔から炎龍に挑んだ者達の遺留物」

 

「すげぇ 全部売ったら大金持ちだ」

 

「これ魔法の剣だろ?」

 

「レレイ テュカを頼む あー宝探しは後にして荷物をこっちに」

 

「緊張感ってのがねぇーのか 彼奴ら」

 

伊丹と大場は持ってきた火薬量約250㎏を地中に埋め時限発火放置を繋げる。

 

「フゥ」

 

「ハァー」

 

「イタミ殿 オオバ殿できました」

 

「お ご苦労さん」

 

「よくやった」

 

「こんな物で炎龍が?」

 

「ああ 吹き飛ばせる」

 

「お前らは 黙って見てればいいんだ」

 

伊丹は携帯型無線機でロゥリィに連絡する。

 

「ロゥリィ 外の様子は?ロゥリィ 聞こえるか?まずったな 電波が岩で遮られてる?」

 

「繋がらないか?」

 

「はい みんな上空に注意 レレイ そっちからも呼んでみてくれないか?一気にやっちまおう・・・と」

 

伊丹は携帯型無線機の電源を切る。

 

(あぶねぇ あぶねぇ 無線つけたまま 雷管いじってたぜ 下手にスイッチ入れて火花出たらやばかった・・・)

 

一方見張り役のロゥリィは辺りを見回し炎龍が来ないか監視していた。すると飛行物体を見つけた。

 

「ヨウジィ 帰ってきたわよぉ」

 

と連絡を入れるが返事はない。

 

「・・・あれ?オオバ レレイ聞こえるぅ?」

がやはりだれも出ない。

 

そして伊丹達は火薬に散乱した剣を上に被せその上に土を被せる。

 

「うへっ 五時間もたってら よしできた」

 

とあらかた終了した伊丹は安堵するが周りを見ると全員の顔が真っ青になっていた。

 

「どうした?」

 

と伊丹も後ろを振り向くと底には仁王立ちした炎龍がいた。

 

帝国の国歌を描こうと思うんですがどれを参考にしたらいいですかね?

  • 『廃墟からの復活』
  • 『皇帝陛下万歳』
  • 『神よ、皇帝フランツを守り給え』
  • どれでも良い

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