GATE 大日本帝国 彼の地にて、斯く戦えり   作:人斬り抜刀斎

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炎龍退治5

伊丹達が炎龍と激闘を演じている最中テュカが目を覚そうとしていた。

 

"・・・カ テュカ・・・起きなさい"

 

と聞き慣れた声がしてテュカが目を覚ます。

 

「・・・んん なぁに?父さん」

 

見てみるとそこはかつての自分の家の中だった。だが声の主はどこにもいなかった。

 

「父さん?・・・?」

 

だが周りを見渡しても自身の父親の姿はどこにもいなかった。すると扉の向こうが騒がしくなってきてテュカは扉を開けて外を見てみると村が燃えていたのだ。

 

「テュカー!」

 

声のする方を見てみると少女が炎龍に襲われそうになっている。

 

「ユノ!!」

 

尽かさずテュカは弓矢を放つも炎龍硬い鱗に弾かれる。炎龍の圧倒的な威圧感に押されるテュカ。

 

「ひっ」

 

"動けない・・・っ なんでこんな化物に戦いを挑もうなんて・・・"

 

その時ヤオはテュカを壁の隅に突き飛ばす。

 

「きゃっ」

 

「ここに隠れているんだ!」

 

その時のヤオの姿が自身の父親と重なって見てていた。

 

「父さん!」

 

そして全てを思い出した父はもうこの世にはいないのだと。

 

 

"あたしの身代わりで父さんがー あたしのせいだあたしのー"

 

と父親が死んだのは自分のせいだと自分を責めるテュカ。

 

「それは違う」

 

と突然レレイが否定する。

 

「あなたの父親を殺したのは炎龍 あなたではない」

 

「でも・・・っ」

 

「イタミは間違っている この先 悠々と時を生き続けるあなたにとって 心の病など些細なこと 十年 百年の月日が自己を責める心をきっと癒す だから 彼はあなたを救う必要などない 今そこにある問題をなんとかしなければと思うのは 命に限りのあるヒト種の発想 あなたは炎龍を斃せないと決めつけている だから 怒りを向けやすいものに向けた それは自分自身」

 

レレイの演説をよそに皆は炎龍に攻撃を仕掛け続けている。伊丹は爆風によって気絶し大場は炎龍に向かって手榴弾を放り投げ他のダークエルフはパンツァーシュレックで攻撃を続けている。

 

「鉄の逸物はもうないのか!?」

 

「う・・・ん」

 

「くらぇぇ!!」

 

「盗賊に肉親を殺されたら盗賊を恨むべき だけどヒトは盗賊の出る場所に行った者が悪いと言いたがる」

 

「だったら誰を呪ったらいいの!?自分自身を呪うしかないじゃない!!」

 

そんな中ヤオは炎龍の攻撃を避け炎龍の側頭部に向けてパンツァーシュレックを放つ。

 

バ ヒュン

 

ガキュッ

 

ヤオの放ったパンツァーシュレックは見事命中して炎龍は弱り始める。この時発生した爆風からレレイはテュカの前に立ち爆風からテュカを守った。

 

「レレイ!」

 

「やった!ひるんだ!いけるぞっ」

 

「・・・今 私達は 勝てるかどうかの分水嶺にいる あなたは私がアレを斃すのを 指をくわえてみていればいい」

 

 

"くそ 頭が・・・ どうなってんだ・・・"

 

「うっ・・・水・・・」

 

爆風で吹き飛ばされ頭を打ち付けられ意識が遠のく伊丹は横を向くとそこには炎龍に食いちぎられたセィミィの上半身と足元には下半身が転がっていた。

 

(セィミィ・・・?)

 

伊丹は開いていたセィミィの目を閉じセィミィの死を悼んだ。すると目の前で爆発が起きた。

 

ガキュッ

 

「あつっ」

 

爆発が起きた場所では、炎龍の角の一角が欠落した。

 

(どこからやられたか!?炎龍はどうなった?)

 

見てみると火炎放射を吐く炎龍に勇敢に立ち向かう大場とヤオが見え辺りには焼け焦げた死体の残骸が散らばっている。

 

(あっという間に・・・半分以上やられたのか セィミィは最後に俺を見て・・・)

 

伊丹はセィミィの頭に手を添え、

 

「行ってくるぜ」

 

と一言言って行った。

帝国の国歌を描こうと思うんですがどれを参考にしたらいいですかね?

  • 『廃墟からの復活』
  • 『皇帝陛下万歳』
  • 『神よ、皇帝フランツを守り給え』
  • どれでも良い

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