GATE 大日本帝国 彼の地にて、斯く戦えり 作:人斬り抜刀斎
「ピニャ姫 炎龍の首の話 もうお耳にされましたか?私はじかに見て参りました。なんとも恐ろしげな姿で」
「俺も見てきたがそうでもなかったな、あれなら俺にも狩れたな」
「今まで敗れた英雄達も不甲斐なかっただけでは?」
「その通りだ」
(いつもは妾の十レン以内に近づくこともないのに今日に限ってどうしたのだ?) ※1レン:1.6m
「本日は姫様におかれましては大層ご機嫌麗しく」
「うむ そうだな」
「いつにも増してお美しい・・・」
「姫様 その笑顔をこれからも我らにー」
周りの者達から煽てられ微笑むピニャ。
(ああ この気分 前にー そうだ園遊会の後だ。これは解放感ー今まで何か起こるたびに体調を崩していたがそれも今日で終わり。ここまで来れば講和交渉も立ち消えにはなるまい。父上の身に何か起きない限り・・・)
「おお」
「お美しい・・・」
再び煽てる周囲の者達にピニャは笑顔で話す。
「炎龍などたいしたことないとは、このピニャいたく感銘を覚えたぞ。そなた達のような者がいれば帝国も安泰だ」
「あ いえ・・・」
「惜しむくらいはその剛勇と才能が生かされていないことだな」
「それは・・・」
「軍はいつでも貴君らを百人隊長として迎えるぞ?」
と彼らを揺さぶるピニャ。
「我が家は代々官僚として奉職しておりますので・・・」
「なんだ 残念だな 皆が女を口説くときほど勇敢であれば 妾ももう少し卿らと親しくできるのに なぁ?シャンディー」
「はい 殿下。帝国軍は皆様の志願をいつでもお待ちしていますよ。万が一 捕虜になってもニホン帝国では奴隷に売られることもないそうですし」
「妾が責任を持って返還交渉を担うぞ。十年後くらいにな」
「あーあ 帰還した友人にまだ会っておりませんで・・・」
「わ 私も」
そしてピニャの周囲にいた者達はどこ吹く風の如く。
「フン 口から出る 言葉のなんと軽いことよ」
「姫様の毒舌久しぶりです。爽快でした」
「妾も久しぶりだ。炎龍の首が掲げられたのは本当か?」
「はい!朝に見てきましたからかつて炎龍を見たことのある年寄りも本物だと!」
「イタミ殿とオオバ殿・・・ついに成し遂げられたか・・・」
バ ク
とパイを頬張る。
「姫殿下 色々台無しですぅ」
///モグモグ///
「イタミ殿とオオバ殿・・・ついに成し遂げられたか・・・無事だとよいが」
と気を取り直すピニャに拍手で応えるシャンディー。
「あの方達ならきっと大丈夫です。アルヌスを発つまで私もあそこにいましたから」
「・・・あの報告書書いたのはお前か?」
「はい!」
「英雄物語の序章かと思ったぞ」
「よく書けていましたでしょう?」
「物語としてはな。テュカを男にしたのはやりすぎだ」
「え〜ダメだったですかぁ?すみませんですぅ 続報はパナシュ姉様からほどなく ワクテカですね!」
「ワクテカ?」
と聞き慣れない言葉にピニャは首を傾げる。
「はい 良いことを心待ちにしていると肌にもツヤが出てくるという意味の特殊なニホン語です。ああ イタミ様にオオバ様 どのように炎龍を斃されたの?」
と目を輝かせるシャンディーにピニャは目を丸くする。
(そういえばこの娘大の有名人好きだったな・・・)
「今なら姫殿下の命令がなくても 進んでこの身をイタミ様とオオバ様のどちらかに捧げてもー」
「あー あの命令は保留だ保留」
「え〜っ殺生なぁ〜 ひめでんかぁ〜」
「あれらに本気になるのはやめておけ 芸術のために」
「リサ様のためですかぁ?けどお二人はまだ結婚してませんし オオバ様も未だ未婚だと」
「経験不足ゆえ よくわからぬがまずいことだけはわかる。シャンディーが任務として割り切れぬなら イタミオオバ籠絡の任は解くしかいないな」
それを聞いてシャンディーは焦る。
「ア アルヌスに行っちゃダメだと!?」
「そうなるな」
「イヤです!すっごくイヤです!」
と駄々をこねるが抗う術がなく承諾する。
「わかりました我慢しますぅ」
「本当か?」
「なんとかします」
「さてと 妾も炎龍の首を見に行くか 大城門だったな」
と煎餅を食べるピニャ。また同じく決まらない。
「・・・姫様 また色々台無しです」
「む」ボリボリ モグモグ ごっくん
「この菓子は ニホンの物だぞ。食べねば損ではないか」
と皿にはケーキにチョコにビスケットなどが盛られている。
「それにお前だって」
「私はいいんです。出自が違うのですから 姫殿下はもう少し自分のご身分を考えてください。それを損ねるようなことしてはだめなんです」
シャンディーにそう言われて言い返せないピニャ。
「炎龍の首は陛下のご命令で運び出されました。通りはすごい人で一日中賑わってましたよ」
「で 今はどこに」
「ええっとぉ・・・あ あそこに」
とシャンディーが指差す方向にゴツい体の数十人が炎龍の首を台に乗せて神輿の様に担いでいる。
史実この時代の日本にワクテカなんて言葉は未だありませんが少し早めに若い人達に流行っているという設定です。どうぞそのところよろしくお願いします。
帝国の国歌を描こうと思うんですがどれを参考にしたらいいですかね?
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『廃墟からの復活』
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『皇帝陛下万歳』
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『神よ、皇帝フランツを守り給え』
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どれでも良い