GATE 大日本帝国 彼の地にて、斯く戦えり   作:人斬り抜刀斎

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結構長いです。多分今まで書いた中で一番長いです。


軋み

日本軍九七式司令部偵察機が帝都上空を飛行し航空写真を撮影している。

 

『帝都視認 』

 

『進路このまま撮影開始』

 

カシャ カシャ カシャ カシャ

 

何枚か写真を撮って九七式司令部偵察機は、基地へと離脱して行っ

た。

 

一方の帝都では、とある古い水路から悪所事務所に持っていく食料を栗林と黒川や悪所の娼婦達が運んでいた。

 

「あの穴は何だ?」

 

「使っていない地下水路に繋がってる むかぁ〜し 掘られたのを代々あたしらが受け継いでんのさ 出口は丘の反対側 ここは悪所の外へ仕事行く時使ってんだよ」

 

「これで最後 よっ」

 

水路で食料を積み上げ終えた栗林は、水路から出て蓋を閉じる。

 

「ミザリィ」

 

「取り分もらったかい?」

 

「うん」

 

「もらっちゃっていいのかい?」

 

「皆さんにはお世話になってるから困った時はお互い様だ」

 

食料を運びを手伝ってもらいながら事務所に向かっていると不意に声をかけられる。

 

「よぉ ミザリィ こんな昼日中につるんで仕事か?丘の上で兵隊でも相手にしてたのかい?」

 

「チッ」

 

「誰だ?」

 

「ゴンゾーリ家の若頭だよ ちょっと野暮用だよ あんたにゃ関係ない」

 

「その袋 もしかして食い物か?俺に言ってくれりゃいくらでもーー」

 

「ちょっと!」

 

「はい そこまで」

 

「あ?なんだこのガキ・・・」

 

「ベッサーラ 覚えてるか?」

 

そんなしつこく絡んでくる男に栗林が拳銃を突きつけながら割って入る。

 

「・・・・!」

 

「亜神クリバヤシ・・・」

 

「若頭っ」

 

「てめぇら ニホン軍がついてるからって いつまでも好き勝手できると思うなよ!」

 

と負け惜しみを言いながら去って行く。

 

「怒らせてよかったのか?」

 

「いーのいーの あれでも寝床じゃ素直でかわいい奴なんだよ」

 

一方アルヌスの日本軍司令部基地では、九七式司令部偵察機が撮ってきた航空写真を各指揮官や参謀と見って分析をしていた。

 

「帝都西 飛龍駐屯地 既舎が増設されています。東駐屯地も同様です」

 

「各門城外と皇城東の緑地に軍団の陣営 再編中の軍団と第1軍団 近衛騎兵を加えると 帝都守備隊は現在三万五千と推測されます」

 

「帝国北方のロー河河畔アルンハム 港に大型船が集結中 北岸の部隊をデュマ山脈方面に輸送するためと思われます」

 

「アルヌス周辺の状況はどうか?」

 

「クーデターから三日経ちましたが未だに平穏です デュマ山脈では資源探査班が飛龍との遭遇を報告しています 帝都イタリカ間のアッピア街道上の要塞では兵力増強が見られます」

 

「よろしい 巡回を今より密にし デュマ山脈の空からの監視を強化する ただし 帝国軍と遭遇しても自衛以外での戦闘は極力避けること」

 

「五百キロ以上ある 山脈のすべての山道を常時監視するのは厳しいな」

 

「試作の無人誘導偵察機があったらなあ」

 

「あれはまだテスト段階です 特地には持ち込めませんよ」

 

「帝国軍は ゲリラ戦術にも出てくるだろう 各師団は即応部隊の編成を急ぐように 吉田副大臣一行の状況は?」

 

「変化ありません 同行している江田島海軍中佐によりますと 今のところ帝国は外交協定を守っている模様 現在帝都の新田原少佐が情報収集に努めております」

 

一方帝都の悪所事務所では、情報収集と解析に努めている。

 

「了解送レ」

 

「あっ 倉田伍長 それ チョコレートじゃないか どこにあったんすか」

 

「背嚢の底に転がってた」

 

「おい 黒川達 帰ってきたぞ」

 

ガ チャ

 

 

「ただいま戻りました。物資の調達から帰りました」

 

「飯!飯!」

 

「糧食 来ましたーー」

 

だが兵士達は、持って来た食料にどんよりする。

 

「また干し肉と干しアプコかよ」

 

「贅沢言うつもりはないがせめて米か魚が食いたいぜ」

 

「パン小さくなったる」

 

「水気がねぇっ」

 

「四偵のいるPXに備蓄あるんじゃねえの?」

 

などと言ってきて苦労して手に入れて来た調達班の栗林がキレる。

 

「文句ある奴は食うな!」

 

「ひぃっ」

 

「今は、戦時なんだぞ!これだって手に入れるの大変なんだぞ!」

 

「スミマセン〜〜」

 

栗林に怒られ兵士達は我慢して食べる。

 

「栗林 これどこで調達してるんだ?店なんて開いてないだろ まさか・・・」

 

「古田兵長からです。ぶっちゃけ横流しです」

 

「なに!?」

 

「バレたらやばくないか?前任者 死刑だったんだろ?皇帝に毒盛った疑いで」

 

「大丈夫です ゾルザルのお気に入りですし 出入りの商人に頼んで分けてもらってるだけですから」

 

 

「おかげであたしらも助かってるよ」

 

ミザリィ達は、食料を持って二階の部屋に行く。

 

「飯だよー」

 

「あ どうも」

 

"この部屋の連中・・・他のニホン軍が忙しく働いてんのに 大抵部屋でゴロゴロしてるか姿を消してるか にらまれたら 体が痺れるような殺気をまとって帰ってくる時あるけど・・・"

 

「(いったい何者なんだろうね)ケンザキ エサだよ」

 

コン コン

 

とミザリィは、ノックをして隣の部屋に入ると其処には数人の斥候部隊がいて一際目立つのがベッドに横たわり本を読む剣崎少尉だった。

 

「飯が来たぜ」

 

「お ありがとよ」

 

「ケンザキ あんたの分」

 

「おっと」 グイ

 

「キャ!?」

 

バ サッ

 

と剣崎がミザリィの手を引っ張り込む。

 

「すまん 手がすべった」

 

「店開きしてる時にしておくれ///」

 

「禁止されてるからなーー」

 

「わかってるよ」

 

「事案発生や!」ガタン

 

「てめぇ剣崎 出雲少佐に報告するぞ」

 

「このやろーっ」

 

「いてて」ドタン

 

(フン・・・)

 

黒川と尾藤が食事を持って新田原少佐のもとに行った。新田原少佐は、今津大佐と連絡を取っていた。

 

『講和派の議員さんらは軟禁されてしもたんやな 帝都の様子はどうや?』

 

「クーデターから一週間経ちましたがまだ戒厳令下です。夜間外出禁止令が出され帝都への出入りが制限されたため 物資 特に食糧不足が目立ってきました。ここも同様で現地調達も困難になってきました 早めの補給をお願いします」

 

『なんでや まだ百五十食分はあるやないの?』

 

「翡翠宮の副大臣一行に多めに回しました。宮殿の現地職員にも渡しているようです」

 

『こーゆー時は金より飯か・・・わかった 輜重部隊の都合がつき次第送ったる。投下地点の確保よろしゅう 副大臣の状況はそっちでも把握しといてや 協定あるからって油断したらあかんで 馬鹿はな んな馬鹿なってことを平気でやるんや 常識捨てなあかんで』

 

「わ わかりました・・・今津大佐 何組かの講和派議員の家族が保護を求めているのですが」

 

『あかん!早まっちゃあかんで今の状況を維持することだけ考えてやあとは皇帝の健康状態それが情報見積もりの情報主要素や 命令は多いけど頼むわ新田原少佐』

 

「わかりました」

 

ガ チャッ

 

「皇帝の病状か 宮廷内にツテのある奴なんて・・・」

 

「少佐 三偵と一偵にいませんかね」

 

「はい そういうことでしたらピニャ殿下の側周りの方と個人的に親交を深めている富田軍曹が役に立ていると思います」

 

 

----宮廷----

そこでは、主戦論派の各大臣や軍人が参列しそしてピニャも参加していた。

 

『ゾルザル皇太子殿下御入来ーー!』

 

号令と共にゾルザルが入ってくるとピニャはゾルザルを呼び止める。

 

「兄上!なぜ ガーゼル候やキケロ卿を軟禁されたのか?さらには 新たな交渉代表が強硬派のウッディ伯やクレイトン男爵とは・・・兄上は講和を結ぶおつもりがあるのですか!?」

 

「・・・ピニャよ あの者らはニホンに買収された疑いがある 結果によっては罪に問わねばならん それまで謹慎させたにすぎん」

 

「ば 買収?その結果とやらはもちろん裁判で下されるのでしょうな?」

 

「今は戦時だ 軍陣中での利敵行為を罰するのに裁判なぞ不要 即断即決が勝利の要諦よ」

 

ゾルザルの強硬的な対応にピニャは唖然とする。

 

「皇帝が不豫の今 皇太子たる俺が取り仕切る 俺のやり方でなわかったか ピニャ」

 

"兄様は 軍陣だと強弁すれば好き勝手できると勘違いしている・・・"

 

「兄上・・・政事は占領政策ではないのですよ」

 

「うるさい 俺に説教するな 俺は皇帝のように寛容ではないぞ」

 

「ならば妾の首もはねますか?」

 

「馬鹿を言うなお前の他に誰がニホンとの間に立つ?俺は現状のままの講和ではいかんと言っとるのだ。ヘルム カラスタ ミュドラ!」

 

とゾルザルは、先の銀座事件で日本軍の捕虜になっていた三人を前に呼び出す。

 

「卿らに問う 帝国に勝利をもたらす腹案はないか?」

 

「皇太子殿下」

 

「うむ ヘルム申してみよ」

 

「ハッ 先の戦役を見ても戦列を並べまともに戦ってもニホン軍には勝てまさまい 。ならば 、戦の邪道に徹するのみ 怪異を掻き集めアルヌス周辺に放つのです 村々を襲わせ畑を焼き 殺し 姦し 焦土と化しましょう あくまで怪異どもの仕業 我らのあずかり知らぬこと我らは鎧を脱ぎ民の間に隠れ奴らの懐に入り込みます。ニホン軍には手を振ってやり背を見せたら矢を射るのです」

 

ヘルムのアルヌスを怪異に襲わせ混乱している最中に便衣兵に扮して日本軍を襲うと言う作戦は周りをざわめき出せた。それを聞いたピニャは腹を立てた。

 

「恥を知れヘルム!!貴様それでも帝国軍人か!!帝国の名誉はどうなる!?妾の騎士団創設に名を連ねた者の言動とは思えぬ!」

 

「ならば正々堂々と戦って負けますか?ピニャ殿下 名誉や誇りなぞ死んでしまえば意味がないくだらぬことです。負けてしまっては意味がないではないですか」

 

「き 騎士団でのそなたはどこへ行ってしまったのだ?」

 

「これが 私の本質です」

 

それを聞いて更に絶望するピニャ。

 

「ヘルム殿 いっそ兵に敵の装いをさせて街を襲うというのは?」

 

「その手もありますな 私とカラスタ殿はギンザで敵の姿をしかと見ている」

 

『それだ!』

 

と作戦案を聞いていたゾルザルが急に大声を出す。

 

「汚名はすべて敵に着せよ さすれば敵は疑心暗鬼に駆られ民はニホンを恨み敵視する ニホンは帝国と民の二つを敵にまわすのだ。その作戦直ちに始めるがよい」

 

「「「ハッ」」」

 

「兄上 やめてくだされ!帝国軍に臣民を殺させるのですか!?」

 

「うるさい もう下がれ俺は忙しいのだ。次!ルフルス次期法務官 先に指示した件はどうなっている?」

 

「ハッ オブリーチニナ特別法の草案は用意できております。法案が可決され次第講和派の一掃を始めます」

 

"まただ またこれだ・・・妾が積み上げる度に崩されてゆく・・・なぜこうなる・・・"

 

西宮ーーその後ピニャは次男のディアボのいる宮廷に向かった。中に入ると彼方此方と物が散らかっていた。

 

「なんだこれは!?兄様!ディアボ兄様!」

 

「うるさいぞ ピニャ 何の用だ?」

 

「ディアボ兄様 屋敷の者達はどうしたのです?それにその旅装はーー」

 

「側仕えの者らには暇を出した 金目の物は今までの褒美に取らせたが・・・見事に空になったなあ ピニャ お前も早く帝都を離れた方が身のためだぞ 奴は講和派を粛清したら自分に逆らう者を皆獄に繋ぐつもりだ。オプリーチニア特別法ーー」

 

「あの布告だけでも止めねば!兄様!妾といっしょにゾルザル兄ィにー」

 

「無理を言うな!あの馬鹿が今さら人の話を聞くと思うか?元老院も主戦論者の手にあるのだぞ!俺だって帝国の行く末を憂えている だから外っ国の力を借りるために帝都を出るのだ」

 

「外っ国!?そんなことをすればーー」

 

「すでにお前はニホン帝国の力を借りているじゃないか もういいだろ?メトメス行くぞ!」

 

「まっ待ってくだされ!後生ですから妾を 帝国を助けてくだされ!」

 

「あああ」

 

「ちょっ放せ!」

 

「殿下方ご冷静に・・・」

 

「メトメス どうにかしろ!放せって ピニャ!」

 

「嫌だ!妾を一人置いて行こうとする兄様の頼みなぞ聞かぬ!」

 

「だったらお前も逃げたらいいだろう!」

 

「父上を置いて行けますか!」

 

どうあってもピニャは、ディアボを離そうとせず渋るディアボは最終手段に出る事にした。

 

「・・・わかったよ」

 

「わかってくれましたか!」

 

「ただし条件がある あの炎龍退治の報告書・・・ダークエルフの女が一族を救うために茶色の人に我が身を差し出していたな」

 

「え?は はい・・・」

 

「同じことがお前にできるか?」

 

そう問われたピニャは、顔を赤くして正座する。

 

「言っておくが俺はしつこいぞ 男をしらぬお前に耐えられるか?」

 

「あ 兄様 妾達は血の繋がった兄妹なのだぞ?兄様の子を孕んだりしたらーー妾は 妾は・・・」

 

「ふん お前の帝国を思う心などその程度ということだ わかったか?もういいだろう脅かしてお前を試してみただけだ」

 

今のは冗談だと言うがピニャの耳には入っては来なかった。ピニャは去ろうとするディアボの袖を掴む。

 

「妾の・・・すべてを差し出せば・・・ゾルザル兄ィをともに止めてくれるのだな・・・こんな妹でよければ妾を抱いてくれ 兄様」

 

と冗談で言ったつもりがまさか本気で自分の身を差し出すとは思ってもみなかった。

 

「身を清め支度をしてくる しばし 待っていてほしい」

 

「ピニャ?おい待てって!」

 

「・・・ディアボ様どういたします?寝台をお使いなら整えますが」

 

「いらん!妹なんかとまぐわえるかっ 行くぞ!」

 

最初からその気がないディアボはさっさと逃げていた。そんなことを知らないピニャは風呂で身を清め美しいドレスやアクセサリーで身を固める。

 

"ゾルザル兄ィを止められるなら 妾はいくら堕ちようとーー"

 

「こんな時にどういうこと?まさか姫様にもとうとうーー」

 

「お相手はどこのどなたかしら」

 

「私が聞いたのはーー」

 

「供はいらぬ」

 

だがピニャがディアボの寝室に行った時には既にディアボは逃げた後だった。

 

『富と我が身を差し出すとするがるダークエルフの女を茶色の人は出発前に冷たくあしらっていた』

 

『だが今 膝の上で眠る端整な顔立ちのエルフの少年の頭をやさしくなでながら言うのだ』

 

「富やお前のために軍を抜けてまでここまで来たわけじゃないこいつを救うためだ」

 

「富が欲しい訳でも我が身欲しさでもないこいつを助けるためだ」

 

「俺は友のためならすべてを投げ打ち命を懸かる」

 

「俺は親愛なる友のため祖国のためには死ぬ事を恐れない」

 

『そう言うと茶色の人は眠るエルフを抱き上げた』

 

『そして決然と足を踏み出したのだ炎龍の待ち受ける魔の山テュベへとーー』

 

一人残されたピニャは寝室のベッドの上で泣いた。

 

「妾には 抱く価値もないというのか 兄様ーー」

 

 

 

帝国の国歌を描こうと思うんですがどれを参考にしたらいいですかね?

  • 『廃墟からの復活』
  • 『皇帝陛下万歳』
  • 『神よ、皇帝フランツを守り給え』
  • どれでも良い
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