GATE 大日本帝国 彼の地にて、斯く戦えり   作:人斬り抜刀斎

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冥王の神殿

目指す目的地がベルナーゴに決まり向かっていたがSd Kfz11の車内は重たい空気になっており誰も一言も言葉を発しようとしなかった。

 

「・・・人が増えてきたな」

 

「ベルナーゴへの巡礼路だし」

 

「ベルナーゴ巡礼こっちじゃ定番行事?」

 

「ええ イタミさん達も買った立派な巡礼案内書が出版されるくらい ベルナーゴは冥府の神ハーディを祀る神殿都市 死んだ人の魂が行くところが冥府 だから先祖や親しい人の冥福を祈る人達は 主神に関係なくベルナーゴ神殿に参拝するの」

 

「冥府ってぇとやっぱりあの世ってやつ?」

 

「ええ 地の奥底深くにあるそうよ 戦いに斃れたた者の魂は我が主神エムロイの下に召されるのよぉ」

 

「俺らの国にも戦没者の魂が迎えられるところあるぞ 靖國神社ってとこ」

 

「そうなのぉ行ってみたいわぁ」

 

「おう 今度連れってやるよ」

 

「一度主神のところとくらべてみたいわぁ」

 

(靖國と主神じゃ色々違う所があるだろうなあ)

 

そんな事を話しながらベルナーゴ巡礼路を順調に進んで行くがやはり自動車の無い世界では伊丹達の乗るSd Kfz11は目立つため行き交う人々から注目される。

 

「さすがに人の目につきますね 馬が引かない荷車だし」

 

「横の天幕下ろす?」

 

「この状況で襲撃はないと思いますが・・・」

 

「・・・ヤオ?さっきから何ブツブツ言ってんの?」

 

「・・・きっ棄教を告げる予行練習を・・・直接神に棄教を告げる信徒など此の身が初めてかも知れないからな」

 

「あいつはぁ信者のことなんて気にしてないわよぉ ジゼルの奴が言ってたでしょお?」

 

「そ それでもけじめはつけませんと 聖下」

 

「ロゥリィは気にする?」

 

「そりゃあ・・・唯一の信者がやることだしぃ」

 

「せっ 聖下・・・っ」

 

「はいはーい ベルナーゴにつくよー」

 

見えてきたのはベルナーゴの街への入り口の門だった。

 

「すごいな・・・・」

 

「ロンデルより古い街ですから」

 

中に入るとそれぞれ神秘的な建物があっちこっちに建てられており中でも一際目立つのがドーム状の形をした神殿だった。

 

「あれがベルナーゴ神殿か」

 

「宿とって車置いて歩くか アルペジオさん案内書におすすめの宿載ってます?」

 

「抜かりはないわ ベルナーゴって食べ物もおいしいそうよ」

 

「アルフェ 観光に来たわけじゃない・・・」

 

そして車を厩に止めて歩いて街の市場を散策しながらベルナーゴ神殿に向かっていた。街は何処も彼処も人々で賑わっていた。

 

「すごい歴史のある神殿だって言ってたから厳粛で堅苦しいところかと思ったら ここは浅草か巣鴨か・・・」

 

「こっちよぉ」

 

するとアルフェとシャンディーは鉱石や宝石のある店に立ち寄る。

 

「うわ ネモジムの原石が安いっ」

 

「あー これいいなぁ」

 

「安くしとくよ お嬢さん」

 

「なんで冥府の土産物に鉱石や宝石まで?」

 

「ああ それはですね。冥府のある地面の下はハーディの領域なんです だから鉱物も冥主の物ってわけで鉱山のある街はハーディを守護神にして採れた鉱石を貢納するんです。それが神殿の財源になり一部が土産物になるんですよ」

 

「フーン」

 

「そうなんだ」

 

「ちょっとぉー 何してるのぉ」

 

「あ すまん今行く」

 

「シャンディー殿」

 

「えー もうちょっと〜」

 

「レレイ お願い!十・・・二十デナリ貸してっ 必ず返すからっ」

 

とアルフェはレレイに頼んでお金を貸してくれるよう頼む。当のレレイはアルフェに二枚の金貨を渡す。

 

「え!?金貨・・・!?」

 

「別について来る必要はない 買い物がすんだら宿で待っていていい」

 

レレイにそう言われてアルフェは唖然とするが金貨を握りしめて立ち直る。

 

「・・・フッ あぶないあぶない 目先の石に惑わされてベルナーゴ神殿の奥深くを覗ける機会を逃すところだったわ」

 

その後神殿に向かうと入り口では神殿の参拝者たちによる長蛇の列が出来ていた。が伊丹一行は列に並ばずに入り口の方に向かった。

 

「何が研究の役に立つかわかんないしねぇ」

 

「並ばなくていいのか?」

 

「大丈夫よぉ 招待状持って来てるでしょぉ」

 

「あ そうだった こいつがあるんだ」

 

中に入ると白い神官服を着た使徒に無断で入った事で呼び止められる。

 

「ロゥリィ・マーキュリー聖下 使徒といえども主上様の許可なく神殿にはーー」

 

「これ見てくれるぅ?」

 

と伊丹はハーディから送られて来た招待状を見せると神殿の使徒達が一斉に跪く。

 

「お!?・・・ひかえおろ・・・」

 

ゴ ッ

 

と調子に乗っていたのでロゥリィと大場の鉄拳制裁を食らった。

 

「・・・・」

 

「調子に乗るな!」

 

「行くわよぉ 案内してちょうだぁい」

 

「こ こちらへどうぞ」

 

と奥の部屋へと案内された。すると広間では多くの信者達がハーディの居る地下への入り口に対して祈りを捧げている。そして伊丹達は、その地下への入り口に案内された。

 

「こちらです」

 

「・・・」

 

「大丈夫か ロゥリィ やっぱダメか?地面の下」

 

「ふっ 普段ならダメよぉ 他の神の領域を無断で侵すと色々ヤバイわぁ けど今回は大丈夫よぉ全然・・・ハーディ直々の招待状あるんだからぁ だいじょうぶなんだからぁ・・・」

 

「ロゥリィ 俺が先に行くわ」

 

と伊丹がロゥリィの先頭を行くロゥリィは伊丹の軍服の袖を掴み背中を見つめる。そして地下の通路に来ると奥には絢爛豪華な大きな扉があった。

 

「来訪者達よ 主上ハーディが降臨される それぞれの流儀で最上の敬意を示せ」

「へ!?いきなり!?」

 

「急だな!?」

 

そして大きな扉が開きロゥリィ、テュカ、レレイ、アルフェは跪き グレイ、シャンディーは右手を左胸に添え 伊丹と大場は頭を下げて敬礼をする。すると目の前に白銀の髪に赤眼の絶世の美女が現れた。その姿に伊丹と大場はその美しさに一瞬見惚れてしまった。

 

(この女がハーディか?想像していたのと違うな)

 

(こいつがハーディ本人?炎龍を使って多くの人に災厄をもたらした テュカやヤオにも なぜ親しみを感じる?・・・そういえばロゥリィが神は容姿を思いのままにできると言ってたな なんだ整形美人か)

 

そう心の中で呟くとハーディがロゥリィに近づいて何かを訴えるがロゥリィは知らん顔をする。

 

「?・・・ロゥリィなんて言ってるの?」

 

「『整形じゃない』って言ってるのよぉ」

 

「うげっ失礼しました・・・って 『心』読んでます?」

 

と伊丹が言うとハーディは、満面の笑みで返すどうやら肯定のようだ。

 

「マジか・・・迂闊なこと考えられねぇ・・・もうおそいか」

 

「人の心を読むとか ニュータイプかよ」

 

するとハーディが何かを言い出すと使徒達が一斉に顔を上げる。

 

「いったいなにを・・・」

 

「身体を使ってくれって自分を差し出してるのよぉ」

 

「・・・!神様を降ろすってやつか?」

 

「もうそれ身体乗っ取るって事じゃないか」

 

「主神をその身に迎え入れ 一体化することは最上の栄誉・・・ただぁ神なんて巨大な魂魄を降ろしたらぁ 大抵は精神を砕かれる けど神官として位を上げる好機でもあるわぁ 自らを保つことができれば・・・」

 

「自分も神様になれちゃう?」

 

「本人次第よぉ なれない例がほとんどだけどぉ」

 

「なんか神様になってもいいことなさそうだしなぁ」

 

「そう言えばぁ いいことなんてなぁにもないわねぇ けれどぉ信仰に生きる者にとっては何よりも価値は持つーー」

 

するとロゥリィはどれもお気に召さないハーディがある人物に注目したのに気づく、それはレレイだった。どうやらハーディはレレイがお気に召したようで近づいて行く。

 

『ハーディ 待ちなさい!!』

 

ロゥリィの言葉に耳を貸さず ハーディはレレイに近づき触れるとレレイに大きな衝撃が走り後ろへと吹き飛んだ。

 

「なんてことぉ・・・」

 

「うそぉ・・・」

 

『レレイ!』

 

「レレイ!?レレイ!!」

 

「レレイ しっかり!」

 

「ロゥリィ なんでレレイにーー」

 

「レレイは使徒でもなんでもないだろ!」

 

「キャ!?」

 

するもレレイに異変が起きた。突然レレイの髪の毛が腰の長さまで伸び何事もなかったかのように立ち上がる。

 

「・・・レレイ?」

 

「遠路はるばるよくおいでくださいました わたくしがハーディです」

 

 

 

 

 

 

帝国の国歌を描こうと思うんですがどれを参考にしたらいいですかね?

  • 『廃墟からの復活』
  • 『皇帝陛下万歳』
  • 『神よ、皇帝フランツを守り給え』
  • どれでも良い
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