GATE 大日本帝国 彼の地にて、斯く戦えり   作:人斬り抜刀斎

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ロンデルの学会

「あなたがレレイさん?フラットです。感激だなあお会いできるなんて!お話はアルフェさんから色々聞いてます。その歳で導師号に挑むなんてすごいですね。僕が同じくらいのころは森で遊びまわってましたよ。それにさっき聞いた炎龍を倒したって噂!すごいです!街中の噂です。いや大陸中かも そしたら大英雄ですね!」

 

「・・・炎龍の噂には虚偽が含まれているので訂正する。炎龍と正面から戦ったのはここにいるイタミとオオバとーー斃れていったクロウ メト バン フェン ノッコ コム セィミィ ナユ そしてそこにいるヤオ とどめを刺したのはテュカ」

 

(レレイ殿・・・)

 

「あ あたしは最後まで突っ立ってただけで・・・」

 

「わたしは魔法でつついただけ」

 

(つついただけ・・・ね)

 

(あれがつついただけと言えるのだろうか?)

 

炎龍を倒した事を褒め称えるもレレイは自分一人の力ではなくみんなで倒したと言う。

 

「みなさん すごいですよ!テュカさんもヤオさんもエルフの仲間として花が高いです。僕なんてただの研究賢者だから・・・」

 

「研究賢者?」

 

「魔法を使わない賢者のこと」

 

「使わないんじゃなくて使えないんです。エルフだから精霊魔法になっちゃって 実験には向いてないんですよね」

 

「失礼ですがご専門は?」

 

「天文学を・・・」

 

「うわっ」

 

と天文学と言われ伊丹は驚く。

 

「天文学の発達史を彼に説明した。パッソルの『球体大地説』あたり・・・」

 

「なるほど・・・大丈夫ですよ。最近は袋叩きにされなくなったし すごい新説も出てますしね!モクリの『太陽中心説』!これならきっとみんなを納得させられます!」

 

(地動説か?)

 

「赤星 黄星 蒼星 白星の天球にある惑星ーーこの四星が『球体大地説』で説明できない動きをすることがあるんです。だけど『太陽中心説』なら説明できる。つまり僕達のいる大地も太陽を回る惑星なんですよ!」

 

「評判はどうなのぉ?」

 

「全然です。賢者の大半も・・・」

 

「そりゃそうよ 大地が動くっていうんならなんで月はついてくるの?」

 

「モクリは虚理で説明しようとしたんですが・・・研究賢者からは虚理でごまかすなと叩かれ 魔導師からは虚理は法理で作った陣内でしか発動しないと批判され・・・」

 

「ふぅん・・・」

 

「そういえばイタミさんとオオバさんは『門』の向こうから来たとか そちらではどんな説が」

 

「「え?」」

 

(空に有人ロケットを打ち上げて人類最初の有人宇宙飛行ーーとかウソ教えたら信じたりして)

 

「フラットその辺にしたら!」

 

「あ はい 後で教えてくださいね」

 

「パップルの写真見せてもいいのかなあ」

 

と伊丹達はフラットに案内され会堂の中へと入っていた。

 

「あんた今回どうするつもり?また 太陽中心説絡み?」

 

「まさか ただの観測報告だけで」

 

「それならいいけど・・・」

 

「びっくりするような現像が起きてるんですよ」

 

「矢が降り注ぐようなのじゃなきゃいいわ。せいぜいがんばりなさい・・・なんですか 老師?」

 

「なんでもなーい」

 

するとミモザ老師がレレイ達の方を向く。

 

「なに?」

 

「フラットはねえ アルフェにプロポーズしてるの♡」

 

『キヤーー!』

 

「そ その話は断りました!なんでもう男として見てないバカエルフと結婚なんかーー」

 

「という関係なのよ〜」

 

「ホントですよって 老師?聞けよおい!」

 

(はしゃいでいる中で一番若いのがミモザ老師という事実・・・)

 

(ミモザ老師外見に似合わず精神年齢16歳だな)

 

そんな女子トークを見て男である二人は苦笑いで眺めていた。

 

「一般報告の予定者は こちらで受付お願いしまーす」

 

「あ じゃあ僕行ってきます」

 

『博士号審査 導師号審査 受けられる方はこちらへ!』

 

レレイはみんなに見送られる中審査に向かって行った。そして伊丹と大場は会場内を見回っていた。

 

(白い導服はレレイの他に三人か・・・)

 

(どいつもこいつも怪しく見えてきやがる)

 

「アルフェ 控室のおじいちゃん達にあいさつしてくるわ」

 

「え?」

 

とミモザ老師は階段を登って控室に行った。残されたアルフェは伊丹の方をチラチラと見てくる。

 

「ーーアルフェさん?」

 

「あ はい!」

 

「認定審査に合格者の定員ってあるんです?」

 

「いいえ 年によってまちまちです」

 

「笛吹男の噂は?」

 

「街中でみんな話してますよ。舌先三寸で素人を刺客にしちゃうとか。賢者が引っかかるとは思いませんけど・・・」

 

「じゃあ 魔法では?」

 

「精神操作魔法?そんなすごい魔法実現したら一発で導師号ですよ」

 

「・・・なら 発表内容が被っちゃうことは?」

 

「たまに みんな発表会まで秘密にしてますし」

 

「なるほど・・・」

 

「では番号順に受付します。お並びくださーい」

 

そしてレレイは言われた通りに列をなして行くそんな中伊丹はレレイの事をチラチラと見る挙動不審の音に注目する。

 

「・・・もし 長年の研究を盗まれてその犯人が目の前で平然と発表しようとしている。アルフェさんならどうします?」

 

「必ず殺します。賢者にとって研究成果は命ですから」

 

そして伊丹はホルスターからワルサーP-38を抜き取り挙動不審の男に向ける。

 

「はいっ そこまで!!」

 

すると驚いた男の懐から小さな短剣が転がり落ちた。

 

「やめといた方がいいですよ?老い先短い人生こんなところで終わらせちゃもったいない」

 

「・・・・わっ 儂は悪くない!!儂の研究を盗んだこの小娘が悪いんだ!!こんな小娘が導師号審査に出せるような研究をしているわけがない 誰かの研究を盗んだに決まっとるんだ!」

 

「グレイさん あと頼みます。ヤオも行って」

 

伊丹に言われて男はグレイとヤオに連行されて行った。

 

「今の学会は腐っとるー!!」

 

「ま 例によって 奴にだまされたんだろうけど」

 

そしてこれから学会における発表が始まろうとしていた。

 

「みなさん 今年もロンデル学位認定審査会の日を迎えられました。対岸では『門』が開き帝国がまた戦を始めているようですが ペンは剣よりも強しと誰かが言ったとかでは始めましょう」

 

色々な魔導師が壇上で発表するが殆どの者が審査官にインクを投げつけなら挫折していた。

 

「やっぱり笛吹男にだまされてたんだ」

 

「これで何人目だよ」

 

「レレイ殿の研究には似ても似つかずで 導師号審査に落ち続けて切羽詰まってたそうだ」

 

「そこを付け込まれたと」

 

「人の弱いところを突いてくるとは」

 

「うむ まあ 未遂だったので罪には問われないそうだが ロンデルでやり直すのは難しいだろうな」

 

伊丹と大場がフラットの方を見ると何やら顔が真っ青だった。

 

「フラットさん」

 

「は はい?」

 

「ロンデルにエルフって他にいるんですか?」

 

「あ ああ 僕みたいに師に入門してるエルフはいませんよ。僕は変わり者ですからね。学位があった方が箔がつきますし」

 

「やっぱどこも肩書きが大事スねえ(レレイの顔色いつもより白い・・・レレイでも緊張すんだな)」

 

(あいつらインク投げて楽しんでるとはつくづく趣味が悪いなぁ)

 

(しかっし・・・ぜったい楽しんでるよな あれ)

 

「布についたら洗っても落ちんぞ」

 

「一個当てたぞい」

 

「負けんぞ」

 

と大抵の審査員はインクを投げて楽しんでいた。

 

「インクが危険物だったら・・・」

 

「大丈夫 老師方は投げない」

 

「わかった 頼むぜレレイ」

 

「・・・レレイさんはいいですね。自信があって 僕はもう緊張で気な・・・」

 

「あなたは発表だけなんだから気楽にやればいい」

 

「そうもいかないのが僕の性格なんで・・・」

 

「そんなことでは姉は陥せない もっとがんばって」

 

「あ はい・・・」

 

「次の発表の方どうぞにゃ」

 

フラットの番が来てフラットは壇上に向かう。

 

(前途多難だなあ・・・)

 

(大丈夫かよ?)

 

そしてフラットが壇上の上に立ちと

 

「また あいつか」

 

「前に世界の中心が太陽を回っとるとぶちあげたエルフじゃな」

 

「こりずに太陽中心説を今日もやるのか?」

 

周りが呆れる中フラットは発表を始める。

 

「えーみなさん 僕 フラット・エル・コーダは・・・世界が歪んでいることを発見しました」

 

それを聞いて周りが目を見開く。

 

「あんのバカ・・・」

 

「僕はしょうこりもなく太陽中心説を研究しています」

 

「やれやれ」

 

「そのための天体観測で最近惑星と恒星を間違えてしまいました」

 

「なんとまあ」

 

「なぜなら 白星の本来の位置に天孤星があったんです。北天の中心 北辰星を中心に動いていくはずの天孤星が月を追うごとに移動して白星の軌道と交差してしまったのです。では 惑星である白星はというと ここ ありえない位置です。異常が現れた周辺の星々を一ヶ月ほど観測すると南南西の方向に引き寄せられるように軌道が歪んでいました。過去に例のない現象です。しかも歪みは日々大きくなっています。何か良からぬ前触れかと思っていたら地揺れが起こりました。これらは関連していると考えています。しかし原因を僕はまだ説明できまさん。もしかしたらこの世界の成り立ちに関わることかもしれません。みなさんもぜひ夜空に目を向けてください。これで報告を終わります。では質問のある方・・・」

 

発表が終わると周りから拍手が響き渡る。

 

「やれやれ ただの観測報告か」

 

「インク壺 いつ投げつけようかと構えとったのに」

 

観測報告を終えたフラットが戻ってきた。

 

「・・・・」

 

「インクまみれにならないでよかったわね」

 

「よくがんばったわ フラット アルフェが見直したって」

 

「え!?」

 

「んなこと言ってないから!はい水!」

 

「ありがとうございます・・・」

 

「いよいよ レレイの番だ」

 

「これは期待出来そうだな」

 

「本日最後の導師号審査ーーレレイ・ラ・レレーナ!」

 

「ほう あの娘が」

 

「本当に若いな」

 

「カトーの弟子じゃそうな」

 

「どんな発表をするんじゃ?」

 

周りが好奇心な目を見る中伊丹達は刺客が襲ってこないか辺りを見回していた。

(どこだ どこから仕掛けてくる?)

 

伊丹は双眼鏡で辺りを見回していた。すると入口でローブをまとった人物を見つけた。

 

「あいつがノッラか この茶番レレイの発表が終わってからにすりゃいいのに レレイが英雄視されるのが気にくわないって動機なら 導師号取る前に暗殺に動くか」

 

「止めないのぉ?」

 

「ボーイの話だと奴は演壇の上まで来るはずだ。決定的な行動を起こす前に捕まえても 言い逃れされたら罪に問えないーー」

 

そんな時ノッラが大きく飛び上がり真っ直ぐ演壇にいるレレイに向かっていく。

 

「くそっ しまった!」

 

帝国の国歌を描こうと思うんですがどれを参考にしたらいいですかね?

  • 『廃墟からの復活』
  • 『皇帝陛下万歳』
  • 『神よ、皇帝フランツを守り給え』
  • どれでも良い
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