GATE 大日本帝国 彼の地にて、斯く戦えり 作:人斬り抜刀斎
アルヌスに帰投した第三偵察隊と第一偵察隊。伊丹は上官である檜垣少佐に報告しに行く。
「避難民の護衛をするとは、聞いていたが誰が連れて来ていいと言った」
「あれ?連れて来ちゃ不味かったですか檜垣少佐?」
「・・・・・・」
と伊丹の返事に檜垣少佐は額に手を当てる。
「しかし檜垣少佐これはいい機会かも知れません」
「何?」
伊丹は追い打ちをかける。
「今我々はここの人達の事を良く分かりませんでしたので避難民を受け入れる名目で保護すればここでの情報が得られるかもしれません」
「それは分かっている。ちょっと待っていろ今村司令官と栗林参謀長と狭間参謀長に報告してくる」
檜垣少佐はやれやれと言った感じで行く。数十分後に檜垣少佐が戻って来た。
「そんな訳で人道的観点から避難民の保護を許可する。伊丹中尉は避難民の保護及び観察を行うように」
檜垣少佐は伊丹に新たな命令を下す。
「それから第一偵察隊の大場大尉とは今後共に行動するように」
「(要は面倒な事は丸投げって事か)分かりました」
と敬礼し退室する。退室時に伊丹は煙草を吸っていたある人物に呼び止められる。同じ中尉の階級章に参謀飾緒を付けた柳田明だった。
「よう、伊丹」
「何?」
「定期連絡を欠かさなかったお前が炎龍退治の後の連絡不良。お人好しのお前の事だ、避難民を放って置けないなんて言われると思ったんだろう」
と柳田は不敵な笑みを浮かべる。
「まぁ、異世界だし機械の故障や通信障害もあるでしょう」
「ふん 韜晦しやがって 参謀の身にもなってみろ」
「いずれ精神的にお返ししますよ」
「大いに足りないな。ちょっと場所を変えようか。」
と柳田は伊丹を兵舎の裏に連れて行く。
「いいか伊丹。この世界・・・特地は宝の山だ」
そう言い再び煙草に火をつける。
「政府に大本営はこの特地の正体を知りたがっているんだ。汚れ一つ無い手付かずの自然に、日本経済をひっくり返すかも知れない膨大な地下資源に、文明格差は中世と現代、そんな世界と繋がる門が日本に開いた。 米国、ソ連、英国に独国などの列強国を再び敵に回す価値がこの特地にあるかも知れないんだ」
「柳田さん、アンタが愛国者だってのは分かった。俺も軍人だから全力は尽くすつもりだ。しかしピン来ないな相手は子供や老人に怪我人だぞ?」
「知っている人間を探し出して情報を聞き出せば得られるだろう?伊丹、お前には、近々自由に行動する事が許可されるだろう。だが、目的を覚えておけよ」
「仕事を俺に任すのかい、柳田さんもセコイね」
「そういう事だ。今まで怠けた分は働くんだな」
そう言い柳田は兵舎を去る。
「さて、今は避難民の飯と寝床の準備をしないとな」
一方同じ頃ある街の酒場で酔っ払った者達が笑いながら酒を酌み交わし、場を盛り上げる楽器の音色が響き渡る。
とある一角に炎龍から命からがら生還したコダ村のメリザの話で持ちきりだった。
「炎龍が撃退された!?」
「嘘だろ!?」
「そんなの絶対無理だ!」
「魔導師やエルフだって古代龍を倒すなんて不可能だ!本当に炎龍だったのか?新生龍や翼龍の間違いだったんじゃないか?」
「本当に炎龍だよ、この目で見たんだ!」
「それにあの炎龍相手にコダ村は四分の一の犠牲で済んだんだぜ」
「いったい誰が!?」
その様な噂話を聞き耳立てて聞いている四人組が居た。ピニャを始めとする帝国隠密偵察隊のメンバーだ。
「茶色の服を着た正体不明のヒト種の傭兵団・・騎士ノーマ、どう思われます?」
正体不明の傭兵団について聞いてきた茶髪の女騎士 ハミルトン・ウノ・ローの質問にウンザリした表情で返す ノーマ・コ・イグルー。
(なんで侍従武官の俺がこんな安酒場でまずい酒を・・・)
「ハミルトン これだけ多くの避難民が言うのだから嘘ではなかろう だが炎龍というのはいささか信じがたいな」
「私は信じてもいいような気になっています」
彼等はアルヌスの丘に陣を構える異世界の軍の情報を探るべく、道中にある酒場に寄り道をしていた。ノーマは炎龍を追い払った傭兵団の話がどうにも信じ難かった。疑問に思っている四人に噂を流した張本人のメラザがやって来た。
「ホントだよ騎士さんたち。炎龍だったよあいつはこの目で見たんだ間違いないよ」
「ハッハッハ 私はだまされないぞ女給」
「ム」
「まぁまぁ、私は信じるから。良かったらその斑服の人達の事、詳しく聞かせてくれない?」
ハミルトンが金貨を見せびらかし、メリザは素早く金貨を取った。いかにも単純と言ったところだ。
「ありがとよ、若い騎士さん。じゃ とっときのを披露するよ」
メリザが咳払いをすると、周りが静まり返った。
「コホン、コダ村から逃げる私達を助けてくれたのは、茶色の服を着た人達が二十四人と大きな鉄の像を操る人」
「コダ村から逃げる時に助けてくれた茶色の人は炎龍が来た時に魔法の杖を取り出して、呪文を唱え始めたんだ。『ウテェー』ってとんでもない音して攻撃したけど効きゃしない、その時後ろからアレがいたんだよ」
「アレって?」
「次は鉄の象の話かね。鉄の象は凄く大きくて、身体中は黄土色で中から人が出て来たんだよ。あの像が炎龍に向けて鼻を向けたと思ったら、その鼻から火が出てとんでもない音が出て炎龍の左腕が吹き飛んだんだ!」
「凄い人達の様です。如何でしょう、ピニャ殿下」
「妾は鉄の象に興味がある。女、その鉄の象の姿見た目をもう少し詳しく教えて欲しい」
「いいよ。鉄の象は身体の所々がデコボコして、動き出すともの凄い唸りを上げるんだ。最初は少し怖いと思ったけど、特に何もして来ないし、茶色の人達が飼い慣らしている様だったよ」
「そうか、詳しく教えてくれて感謝する。」
ピニャは杯の中の酒を飲み干し、考えを振り払う。
帝国の国歌を描こうと思うんですがどれを参考にしたらいいですかね?
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『廃墟からの復活』
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『皇帝陛下万歳』
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『神よ、皇帝フランツを守り給え』
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どれでも良い