GATE 大日本帝国 彼の地にて、斯く戦えり 作:人斬り抜刀斎
アルヌス近郊では、一台の荷車がアルヌスに向かっていた。
「だんな つきましたぜ」
「む・・・」
「あそこがアルヌスでさあ」
アルヌス特地方面軍司令部基地では、帝都偵察に向かった九十七式司令部偵察機が撮った航空写真を見ていた。
「本日1100 翡翠宮の空撮です。帝国軍は新たに大隊規模の部隊を投入。騎士団は突破を許していませんが損害も増加中です」
「各部隊の状況はどうか?」
「帝都の部隊は配置完了。特教兵大師団 第四戦闘航空団 第四〇一中隊 待機中です。海軍航空隊待機中 全部隊準備完了です」
「ーーよろしい 全部隊に達する。所定の行動命令を実行せよ」
そしてアルヌスの街を見渡す丘に一人の女性がいた。その人は以前に帝国に攫われ奴隷として過ごし伊丹達に救出された日本人望月紀子だった。
「(門の向こうがあんな調子じゃなぁ 悲劇の拉致被害者が漏れ伝わる情報と憶測で一転ーー皇軍とかと厚意で向こうが落ち着くまでいさせてもらってるけど)正直 新聞やラジオがPXにあるからいづらいし・・・」
そんなことを考えていると一台軽トラがやって来た。
「望月さーん」
「通訳?」
「はい 昨日から来ている報道陣が望月さんに特地語の通訳をお願いできないかと言ってきまして」
「・・・記者には会いたくないと伝えたはずですが 皇軍や役所の人にしゃべれる人いるでしょ?」
「それがですねえ 報道陣は中立の立場の人間に頼みたいと」
「カトー先生とこの子供達は?」
「通訳の仕事を子供にやらせるのも絵的にと・・・」
「じゃあ もう騎士団のお嬢に頼めばいいじゃない」
「とは言っても彼女達こっちじゃ高位の貴族なんですよ。昨日報道陣が騎士団の屯所に詰めかけたときーー」
『無礼者ぉっ』
「特地入り前に注意してたのに古村崎って記者が失礼な質問をしたらしくて、報道陣は騎士団に近づけなくなりました・・・」
それを聞いて紀子は呆れ返る。
「もう望月さんしかいないんですよ。なるべく海外の記者にあてるようにしますからお願いします!」
「・・・(突然銀座からさらわれて言葉も通じないわけわからない世界に放り込まれ死なないために必死で覚えたこっちの言葉)受けるのは直に依頼聞いてからですからね。通訳して記者が街の人に何されても私の責任じゃないですよ」
「ありがとうございます」
と紀子は一応受けると伝える。
その頃帝都翡翠宮では、日本軍斥候部隊が翡翠宮の中庭の様子を見ていた。そこには、夥しい数の死傷者の数翡翠宮は正に地獄絵図と化していた。
「ひでえな よく保ってるよあの騎士団」
「剣崎 作戦開始だと」
「やっとか」
と剣崎少尉率いる斥候部隊は密かにある場所へと向かっていた。
「ルフルス法務官殿!なぜ正面攻撃に固執するのか!?翡翠宮は広い守りの薄いところはいくらでもある。別働隊で側背を一挙に攻めれば 兵数の劣る騎士団の守りは容易く破れる。これ以上無意味な犠牲を避けるためにも指揮は我らにお任せいただきたい 法務官殿!」
「オプリーチニナ特別法により軍はオプリーチニナの指揮下にあります。いいですか大隊長、正面から反逆者を打ち破ることに意味があるのです。我らの絶対的な勝利を見て反徒は震え上がることでしょう!ただ前へ進めばいいのです。敵を突き破るまで」
翡翠宮では、騎士団と帝国軍の一進一退の攻防が繰り広げられていた。
「進めえっ 前進あるのみ!!止まるなっ 進め進め!!臆病者に待っているものはわかっているな!」
「見ろあれ第一軍団じゃないか?」
「栄えある古巣をこんなことに・・・掃除夫どもめ」
弓矢と礫が翡翠宮の中庭を飛び交って両軍とも死傷者を増やしていた。
「がっ」
「うぐ」
「帝国軍の栄えある兵士諸君!この先は勝利かさもなくば死あるのみ!退却は認めない!臆病者と裏切り者に情けはかけぬ!」
「進め進めえ!」
「これ以上進めねえよ」
「薔薇騎士団って軍団の古参の隠居所だろ?」
「畜生 なんで俺達が・・・」
「ひっ」
「わっ」
「新入り!」
「わあああ」
帝国軍の死傷者は増す一方だった。兵達は自分らが消耗品でしかない事に嫌気がさして逃走するものまで出始めた。
「無駄死にだ!やってられっか!」
「隊列に戻れえ!!」
「後退だ後退!」
「進めえ!敵前逃亡だぞっ 弓兵!あそこに活を入れろ!」
「祖国の名に懸けて一歩ですら退く者は抹殺する!退くな!戻れ!」
「逃亡兵は抹殺する!殺れ!」
そして弓隊は逃亡兵に向かって矢を放つ。
「うっ」
「馬鹿野郎味方だぞぉ!」
「逃げるなぁ 反逆者を討てえ!」
「臆病者は抹殺しろ!」
と逃亡兵は後方部隊から攻撃され行く。
「ぐあっ」
「掃除夫に殺されるくらいなら戦友に倒される方がましだっ 俺に続け!エムロイは我とともに!!」
どこにも逃げ場がない帝国軍兵は掃除夫より同じ帝国軍兵に討ち取られる方を選んだ。
「野郎ども来たぞっ 槍構え!!」
オオオオオオ
激戦は半日程続いたが両軍共陣地を拡大する事は出来なかった。結局お互い始めにいた地点まで引き下がったのである。戦場はどちらの手に渡らず翡翠宮の中庭には戦死者の死骸が散乱していた。翡翠宮の窓から見ている大日本帝国使節団は黙って見ているだけだった。
「静かだ・・・」
「奴らが新しい部隊引っ張って来るまでの間だけだよ」
シェリーや菅原もこの光景を見ていた。
「・・・いつまで続くんでしょうか」
「・・・」
『おおい誰か水汲み手伝ってくれーー』
「あ わたくしも・・・」
「シェリーさんはカーゼル侯のおそばにいてください 負傷者はどうですか?」
「やばい 持ってきた医薬品とっくに切れてるし」
菅原も井戸から水を汲んで運ぶバケツリレーに参加する。
「負傷者がまた一名死亡したと」
「まずいな・・・」
『はい はい わかりました今村大将』
「吉田外相?」
「皆 救出作戦が開始された。軽率な行動を控え待機するように」
帝国の国歌を描こうと思うんですがどれを参考にしたらいいですかね?
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『廃墟からの復活』
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『皇帝陛下万歳』
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『神よ、皇帝フランツを守り給え』
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どれでも良い