GATE 大日本帝国 彼の地にて、斯く戦えり 作:人斬り抜刀斎
帝都翡翠宮の一室では、帝国軍や掃除夫の戦闘で負傷した者達が運ばれて来ていた。悲鳴そして絶叫響き渡る夥しい負傷兵の呻き声治療室の床は血の海と化していた。
「んんん うぐうう」
「しっかり押さえてろよ!」
「は はいっ」
「ううう」
「水くれえ・・・」
「母様ぁ」
「いたいよぉ」
「う〜」
「ああ・・・誰か・・・剣を・・・」
「おいっしっかりしろ!死ぬな!!」
と必死に蘇生措置を行うが医師が首を横に振って手遅れであると伝える。
「魔法がある世界だろ回復魔法とかないのかよ?」
「俺達のためにこんな女の子が戦って・・・」
「見てるだけしかできないなんて」
「もう 耐えられねえ犬頭ども今度来たら容赦しねえ」
と兵士の一人MP40を手に取り構える。
「おい待て比田落ちつけ!」
「戦っちゃいけないんスか?」
「止めろ止めろ」
「いつまで待ちゃいいんだよ!!」
日本兵達は何も出来ない事に憤りを感じていた。その頃翡翠宮の警備に当たっている薔薇騎士団は監視を行っていた。
「ヴィフィータ状況は?」
「皆 意気天を衝くばかり・・・と言いたいところだけどちっとまずいかな。無傷の兵は三分の一もいねえ さすがに第一軍団相手はきつかったな。おまけに物見の報告じゃ奴らまた増援呼んでる。負傷兵もちゃんとした医者に診せないとやばいぜ。ニホンの連中が手伝ってくれてるけどよ」
「そう・・・」
「おい ちょっと暗くないか?従卒 明かりをーー油とかはどこにしまってるんだ?なんだ ランプの油もロウソクももうないじゃねえか」
(ヴィフィータあなたが先走って戦端を開かなければ・・・こんなことにはーーこのせいで・・・このせいでピニャ殿下の身に何が起こるかーーこれも指示を徹底させなかった指揮官たる私の責任ね)
「何がまずいってよぉ 食料と飼葉が底つきそうってことなんだ。こんなことになるとは思ってなかったからなーー」
「・・・お水は足りていて?」
「ああ ここの井戸が使えるからな。それに食い物をニホンの連中が少し分けてくれたぜ これお前に」
とヴィフィータがボーゼスに梅干しの入った袋を渡す。
「ウメボシってやつだと スガワラにすっぱい物ないかって尋ねたらそれくれた」
「ふうん ん!?んふううう すっぱああいっ」
「そんなにか?向こうにま変なモノあんだなあ。うほっ こりゃすげえや お前ニホンに行ったんだろ?食べなかったのか?」
「これは食事に出ませんでしたわ。あなた さっきから向こう向こうって言うけれど 私達すっかりニホン側と同一視されてるでしょうね」
「そうだろな こうなるとあの見えない境界線を律儀に守ってたのがバカらしいな 俺達 なんだってこんなことやってんだ?」
「もちろん外交協定を陛下のご意志をそして帝国の名誉を守るためよ そうでしょ?」
「うん そうだよな ところで食い物だけどよ。傷ついて乗れない馬をつぶそうと思う」
「馬を!?騎士団にとって騎馬は戦友・・・それをわかって提案してるの?」
「ああ」
「・・・いいわ許可します。手をつけない者もいるでしょうね」
「そんなことは俺が考えるお前は気にするな。それよりこの後どうするんだ、策はあるのか?団長代行」
「ありますわ。ニホン側の了承がいるけれど・・・一行を連れて強行突破を図ってイタリカへ向かいます。イタリカには赤薔薇隊の主力と歩兵隊の過半がいます。合流して騎士団を建て直しましょう」
「イタリカね・・・すっかり騎士団の拠点になっちまったなあ」
「心配なのは皇城におわす。ピニャ様よ」
「まさか いくら奴らでも皇族方を害することなんて・・・」
「・・・直接手を出さなくても苦しめる方法はいくらでもあるわ」
「まさか皇女殿下だぞ?」
「いいえ最悪の事態を考えないと、だから脱出のときは殿下も一緒に」
「それはいいけどよ。あのでけえ皇城のどこにいるかわかってんのか?繋ぎをつけられゆのか?できたとしてもどうやって忍び込む?」
「・・・ハミルトンよ。ああっもう!ハミルトン!何をしてるのかしら手紙の一つも寄こさずにーー」
と苛立つボーゼスに緊急の伝令が入って来た。
『敵襲!!夜襲よ!敵襲!!敵襲ーー!!』
その日の夜 沈黙を破った帝国軍は再び攻撃を開始した。
「起きろ野郎ども!まだ寝るには早いとよ!!」
「ボーゼス」
「備えの配置に急いで!!(正念場ね・・・)」
そして再び同じ帝国軍同士の血で血を争う内乱状態に堕ちた。その頃帝都の皇城では、ピニャとハミルトンにゾルザル率いる主戦論者の審議が行われていた。
「殿下は元老院の立場もオプリーチニナ特別法も理解しておららる!ただ許容されておられないだけです!帝国のためにならぬとーー」
「騎士団との戦闘でどれだけの議員子弟が命を落としたかっ」
「帝権を脅かしておるのは騎士団ではないか!?」
「なにが外交特権だ!帝国にいる限り我らに従っていただこう」
「ニホン使節への外交特権は皇帝陛下がお与えになったものです。オプリーチニナでも越権できぬのでは?」
「なるほどそれももっともだ。ならば ニホン側へ正式に罪人の引き渡しを求めてはどうか?」
「それもそうだ外交儀礼にのっとって要求すればよい」
「騎士団も口を挟まない」
「報告によりますとニホン使節は罪人を亡命者として受け入れるとーー」
その報告を聞いて議員達がより一層炎上した。
「やはり講和派は敵と通じていたのだ!講和会議など無用!!」
「アルヌスに攻め込め!!」
「大反攻だ!!」
「騎士団なぞ解散してゴブリンどもと同じ戦列に入れてしまえ!」
「国賊め!」
「外交特権を廃止しろ!」
「売国奴!」
「騎士団は敵と通じておったのだ!」
と周りから罵詈雑言を浴びせられる。そんな中ウッディ伯爵が手を挙げ提案する。
「我らとしてもこれ以上無益な戦いは避けたい 殿下の命令とあらば騎士団も従うはず いかがですかなピニャ殿下」
「それもできませんウッディ伯爵閣下。翡翠宮の守りは皇帝陛下から騎士団に下された勅命でーー」
「ハミルトン殿そなたに聞いておるのではない。そもそも秘書官ごときが元老院議員に直言するとは如何に?」
「で 殿下ぁ・・・」
「もうよいハミルトン あやつらは妾に言うことをきかせたいだけだ。時間の無駄だ。諸君 好きにするがよい妾は気が滅入っているゆえこれにて失礼する」
「ーーなっ」
「なんだそれは!」
「元老院議員たる我らを愚弄するか!」
「皇族といえども許されぬことだ!」
ピニャの態度に元老院議員達は罵声を浴びせる。
「どんなことでも始めた動機は立派なものだった。初代皇帝の言葉だったな だが大抵後になってそんなつもりはなかったと皆言い訳するのだ。帝国が無茶苦茶になった後 諸君らがそう言わぬ保証はあるか?そもそも皇太子府で議事を開くこと自体 元老院がどれだけ成り下がっているかを表している」
「・・・・っ なんたる・・・暴言ーー」
そしてより一層元老院から反感を買ったピニャ。
「・・・ピニャ 言葉を慎め 俺としてはニホンとの講和を打ち切るつもりはない。この状況だ 使節には一旦帝都を退去していただこう もちろんニホン人のみでだこれでどうだ?」
ゾルザルがそう言うと議員子弟から拍手喝采が起きる。
「皇帝陛下の勅命にも外交特権にも障りませぬな」
「すばらしいお考えだ」
「ピニャ お前達は悪あがきしているにすぎん」
「・・・兄上の好きにすればいいのです。妾にはもうどうでもよいこと」
一方デュマ山脈南前方作戦拠点キサラヅ
そこでは、多くの攻撃型と輸送型の『Fa223』が集結していた。
「回転翼機の燃料補給あと五分で完了」
「『甲州街道』上の敵監視所制圧作戦開始されます」
「報告!翡翠宮で再び戦闘開始!」
「俺達が行くまで保ってくれよ・・・」
と健軍大佐は持ち堪えてくれる事を願う。そして補給の完了した『Fa223』が次々と飛び立って行く。陸では陸軍と海軍陸戦隊が街道に位置する監視所の制圧に掛かっている。
「ん?ゴブリンどこ行った?逃げたか?」
「黙れ」
すると男の背後から日本兵が銃剣で男の喉元を切り裂き黙らせる。後に続く兵士も監視所の中に入って監視員を制圧して行く。
帝国の国歌を描こうと思うんですがどれを参考にしたらいいですかね?
-
『廃墟からの復活』
-
『皇帝陛下万歳』
-
『神よ、皇帝フランツを守り給え』
-
どれでも良い