主人公が先生やってる中、俺達はアウトローだった   作:クレマ

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物語との邂逅2

「……まあいいさ。出口はこっちだ、着いて来てくれ」

 

ひとしきり騒いで、すこし静かになった頃を見計らって声をかける。

 

「え〜? せっかくこんな所に来たんだからもう少し……」

「アホ言ってんじゃねえよ鈴付き」

「だっ、誰が鈴付きよ!? あたしには明日菜って名前が——」

 

鈴付きの抗議に便乗してブーブー文句を言い始める他六人。

 

「あーもーうるせえな! そもそもお前ら学校があるんじゃねえのかよ!? っつーかそこの薬味パジャマ! テメエ曲がりなりにも教師なんだろうが! もともとはお前がコイツら止めなきゃいけないんだろうが何文句垂れてんだ!」

「や、薬味パジャマ……お、お姉ちゃーん!」

「いや、どう考えてもネギ、お前が悪いぞ」

 

俺の物言いに耐えきれなくなったのか、姉であるフランに助けを求めるもあえなく撃沈するネギ。

まったく、この程度で傷ついてんじゃねえよ温室育ちめ。

 

「ていうか! それを言うならアンタ達はどうなのよ!? 見た所小学生くらいだけど、そっちこそ学校とかどうなのよ!」

「俺等は良いんだよ学園長から認可貰ってんだから! 自分の事棚上げしやがって、鬼の首取ったみてえなツラしてんじゃねえぞ!」

「うそ! 学園長から!?」

 

まさか学園の最高責任者から許可を受けているとは思わなかったのだろう。

驚愕する鈴付き——明日菜達を滝の裏にある隠し扉に案内する。

 

「あ、隠し扉……」

「上に非常口のマークが付いてるアルよ」

「でもドアノブがないですよ?」

「ああ、これはスライドドアになってるから溝を……」

 

溝を……

 

……あれ?

 

「アレ!? 何でだ! 溝がない!?」

「こうなりゃしょうがねえ、ブチ壊すか」

「アホ言ってんじゃねえぞフラン!」

「(ンな事言ったってしょうがねえじゃん、これは明らかに学園の仕業だって。閉じ込められてんだって)」

「(それでも最低限“魔法の隠匿”は守っとかないと後で面倒くせえだろうが!)」

「……ねえ、もしかしてこれって——」

 

どうしようかとこそこそ話していると、ヤバイんじゃないの? と、不安そうに明日菜が訪ねてくる。

 

「い、いや、上に付いてるマークのとおり、こいつは非常口だ。まだ通常の出口が残ってる」

 

とはいえ、学園側が完全に俺達をここに閉じ込めるつもりだったとしたら、おそらくはそこももう塞がっているのだろうけども。

とりあえず見るだけ見てみよう。駄目だったときはその時考えれば良いさ。

 

い、いやほら、偶然、緊急のメンテナンスとかそう言うのがあったとかあるかも知れないし?

 

そんなふうにして俺達は、重厚な本が並ぶ、古びた本棚の列の間を歩いていた。

 

まあ、そんなふうにして通常出口にむかって歩いていると、どうしてもヒマになってしまうもので、自然と適当な話にも花が咲く。

 

「ところで、どうしてふつうの出口じゃなくて非常口に案内したのでござるか?」

「ござる……? ああ、普通の出口はここからだとちょっと遠いし、非常口からはエレベーターで直接地上に行けるから、こっちの方が早いんだ。ところでアンタ、もしかしてサムライとか忍者だったりする?」

「違うでござるよ、ニンニン」

「ああ、忍者の方か……(やっぱり、関係者か?)」

「(ないしょでござるよ?)」

 

などと、長身の糸目の女としゃべくっていると、フランの方でも。

 

「なあなあ、フランちゃんやったっけ? ネギ先生のお姉さんなんやって、それってほんまなの?」

「ん、まあな。オレと弟とはまったく似てねえだろ? 故郷でもよく言われてたぜ」

「ほんとよねー。口調なんて男みたいだし」

「そーそー、可愛い女の子なんやから、オレとか言っちゃあかんえ〜?」

「しょうがねえだろ。“あたし”で駄目だったんだから」

「え?」

「なんでもねえよ。この話は終いだ」

 

ふう、と嘆息し、なんとなく不機嫌になった様に見えるフランが話を打ち切った。

話していた二人——明日菜ともう一人、黒髪のロングヘアでぽやぽやした感じの、たしかコノカとか言った女は顔を見合わせて不思議そうにしている。

……と、何を思ったか、二人は今度は俺に話しかけて来た。

 

「……なあ、こたろー君やったっけ。なんかウチら悪い事言っちゃったんかな……?」

「さあな。フランに聞けよ」

「そんな事言ったってもう聞ける雰囲気ちゃうやんか」

「そうよ。何か知ってるなら教えてくれても——」

 

ああ、もう。コイツらは——

 

「だからこそだ。自分にとって大切な事は、その本人が話さないと駄目なんだよ。俺がペラペラ喋っていい事じゃないし、俺自身話すつもりも無い」

「そか……」

「う……」

 

それから三十分程。

代わり映えの無い本棚に挟まれた道を歩いていると、ついに目的地にたどり着く。

 

「あ……!」

「扉だ!」

「私たちここから帰れるアルか?」

「まあ、特に変化がなければ、だけどな」

「そんな事言っても、扉にはとくに変わった所は無いし、ふつーに開けちゃえば良いじゃない?」

「ヘタに触んな! 罠があるかも知れないんだぞ!」

 

そういって、まだ帰れると決まったわけでもないのに喜んでいる七人を押しのけ、扉を確認する。

この扉はドアノブが無くなってたりとか、そう言う事はなかったのだが。

 

「……どうした、もんかな」

 

薄い障壁、微量の魔力を確認。

ただそれも本当に極少量だ。せいぜい魔法の矢(サギタ•マギカ)一本分程度だろう。

この程度の障壁なら、何もしなくてもすぐに魔力切れで消滅してしまうだろうが、予想に反していつまでたっても障壁は消えない。

 

(これは……どこかから魔力供給を受けている? 他にも障壁を再展開させる術式まで……)

 

つまり、どういう事かというと。

いつまでたっても魔力切れは起こらず、何度障壁を壊しても何度でも張り直される。

解決策は扉ごと障壁をブチ抜いてやる事くらいだが、ここには魔法関係者ではない者が多すぎる。

試しに普通に開けてみようとしたが、ガタガタと音が鳴るだけで開く事はなかった。

 

緊急事態とか、そう言う事であれば大義名分も立つのだが……あいにくと俺やフランには今、外に出なければならない理由がない。

 

状況に縛られ、緊迫感がない。

 

扉は開かず、壊せない。

 

「……おてあげだな」

 

さて、どうしたものか?




時間がかかった割りに凄まじい駄作だよ!(泣)

喋りながら歩いただけの話でした。
ホントもうこのgdgd感……どういう事なの?

今回に限ってはもうどんだけ叩かれてもしょうがないね。
以後精進あるのみです。挫けたりなんかしない。
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