もっと広まるべき
俺は学校の屋上のボロボロの柵の外側に立っていた。
もうお察しの方も居るかもしれないが、此処から飛び降りて自殺しようと思っていた。
だが中々踏ん切りがつかなくてこうやって立ち往生しているわけだ。
夜中に古ぼけた学校にまで来たのに俺は一体何をしているのか。
仕方ない、飛び降りる決心がつくまで、この世界に居るかもしれない『神様』とやらに聞いてもらおう。
俺が自殺なんて何の救いにもならない事をしょうと思ったその経緯を。
家族構成は、は両親と弟にそして俺。
何て事の無い極普通の共働きの両親のもとに生まれ、それなりの学力と運動神経を持っていた。
普段から何にもないとは思うものの、今思うと、なに不自由無い一番幸せな生活だったんだと思う。
だがある時父の友人が保証人に成ってくれと頼み込んで来た。
相当な額だったので俺は断るように言ったのだが、父は、長い付き合いの友人だからと言って受けてしまった。
そこからは坂道を転がる様だった。
父の友人は行方を眩まし、どうやら闇金にも手を出して居たようで、家に堅気の人が度々家を訪ねてくるようになった。
家の場所がバレる度に場所を移し、遂には母が実家に帰ってしまった。一緒に実家に帰らないかと母に誘われたが、父が心配だったので残ることにしたのだ。
父は身をこねにして働いたが、起源までに仕事場にも堅気の人が来るようになりリストラされた。
それでも再就職に努めたがいい年だたと言うのも有って上手くいかず遂には俺に暴力を振るうようになった。
俺も男なので反抗することは出来たが厳しい生活の中でも俺を養ってくれていたし、何よりそんな父親が哀れで可哀想だったから反抗するようなことはなかった。
と言うわけだ。
この状況に同情してくれるなら奇跡でも起こしてくれ。
日に日に酷くなる暴力に、アルバイト漬けの毎日に嫌気がさしてここまできたわけど。
決心出来ないし、バイトもあるし帰ろっかな。
帰ろうとしたその時、突然の突風が吹き付け体制が崩れこのまま落ちてしまうのかと思ったが、
無意識のうちにしっかり柵を掴んでいたようで首の皮一枚繋がった。
「何だ、『生きたいって』思ってるじゃないか。」
まだ自分が生きていることに安堵した。
自分は思った以上にこの世に未練があるみたいだ。
帰ったら父としっかり話そうかな。
そんな風に少しだけ未来に希望を持ったところで、
「ギシギシ 」
嫌な音がなった。
最悪な予想が脳裏をよぎり冷や汗が止まらない。
少しだけ前向きになれたというにこのタイミングで!?
「バキッン」
繋がっていた首の皮が俺の体重に耐えきれなくなったようだ。
神様が居るとするならそいつは酷い奴だ。
上げてから落とす何てサディストに違いないな!
父さんごめん1人にして、俺があの時家族を守ることが一緒に守ることが出来なくて。
あぁ……でも出きることなら、
次が有るなら……
やり直すことが出きるなら……
幸せになりたいなぁ
神様、アンタは本当に酷い奴だ。
確かに来世を願ったけど、
女の子にしてとは頼んでねぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?
拝啓
お父様、お母様、
俺、女の子に成ってしまいました。
敬具
あなた達の愛する娘に成った息子より。
神様、アンタはぜっってぇぇ赦さねぇからな!!