インフィニット・ストラトス 迷い龍は空を目指す 作:ガクジン
またもやニューオリジナルキャラが登場します。苦手な方はプラウザバックをお願いします!
試合は、突然に動いた。
2組代表決定戦。凰鈴音対、中条榛名。中国代表候補生の凰、対するは入試にて3位の成績を残した秀才。
工業連に中学時代にスカウトされたこともある。
開幕、凰の第3世代型IS、甲龍はその最大の特徴である第3世代兵装、衝撃砲をフルに使って工業連改造型IS学園訓練用打鉄を装備した中条を一方的に追い詰める。
第3世代型の甲龍に対し、第2世代型である中条の打鉄は、対抗できないと思われた。
しかし、打鉄と言えど、工業連改造型。その実態は一夏の訓練にも使った防御パッケージ、霧積を使用するために改良されたものであり、第2世代型の特徴ともいえる非固定浮遊部位を排除し、可動式の装甲、強化された推進器、そして最大の特徴である両肩に装備された急速旋回用ブースターを装備した機体は、並の打鉄よりもピーキーであるものの機動力に優れる。
さすがに霧積は装備していないが叢雲製のプラズマライフルとレーザーブレード、有澤製軽量型榴弾砲を装備しており、第2世代型としては水準以上の火力も誇る。
倉持技研は近接戦闘に固執する傾向があり、それに対して工業連は兵器としてのISを追及する傾向があり、この打鉄改造型もそう言った工業連の姿勢を明確にしたものである。エネルギー管理が少々厳しいことと、使用する火器が取り回しにくいという欠点はあるものの、フランス、デュノア社製のラファ―ル・リヴァイブ以上とも呼ばれる戦闘力は、第2世代型量産機としては破格のものだ。
最も量産機としてはコストが異常に高く、機数が限られるISとしてみてもそのコストは到底容認できなかったため、試作された一機がIS学園の訓練機として配備されたのみであるというのは何とも言えない。
と言うかやりすぎである。何せ、装備するプラズマライフル、[WG-1-KARASAWA]一丁で織斑千冬の専用機、暮桜の開発費用とほぼ同等なのだから。
コンセプトは一時移行しないことが前提の量産機で専用機並の戦闘力を実現する、と言うものであったが、コストがかかりすぎ専用機を配備した方が安上がりと言う本末転倒。
暴走したRMを止められなかったのが原因である。
ちなみにこれよりさらにコストがかかる霧積の配備が行われなかった一因もここに在る。
開幕から3分、中条の打鉄は右腕に装備する[WG-1-KARASAWA]を牽制程度にしか発砲せず、榴弾砲を目くらましに撃つ程度で、ひたすら甲龍の衝撃砲から逃げ回っていた。
ちょこまかと避ける打鉄に痺れを切らしたのか、凰は衝撃砲を乱射しながら接近。巨大な青竜刀、双天牙月を振り上げ、打鉄に斬りかかる。
そのまま行けば中条の敗北は決まったように見えた。
しかし。振り上げられた双天牙月に対して、打鉄の左腕から突如青白い巨大な剣が発現する。
[LS-99-MOONLIGHT]
通称月光。第3世代兵装に匹敵する、とまで謳われたソレは、工業連改造型打鉄の左腕装甲内に装備された強力なエネルギーブレードである。
ちなみにこれの調達費用も[WG-1-KARASAWA]に匹敵する。機体本体の調達費用と合わせると、これ一機で暮桜が4機程度作れてしまう。
量産機として作られたはずなのに、本末転倒である。
ともかくとして、迎撃目的で振られたソレは双天牙月を一瞬で溶断し、直後に甲龍に突きつけられる大型ライフル。
[WG-1-KARASAWA]。その真価は、圧倒的な火力と連射力。
「消し飛べ」
中条がつぶやいた声が生実況されているアリーナのスピーカーを通じて鳴り響く。1組の代表決定戦と違い、公開されているアリーナにはかなりの数の生徒たちが集まっており、勝負が決まる瞬間に大歓声が上がる。
発砲される青白いエネルギーの奔流。一秒間に4発と言う、威力からは考えられないほどの連射性。それを甲龍はもろに喰らう。
しかし、凰も代表候補生。ダメージを受けながらも間二つになった双天牙月を横ざまにたたきつける。弾き飛ばされる打鉄。
そこからが圧巻だった。
体勢を立て直し、榴弾砲も構えて弾幕を張る中条に対し、凰は専用機の真価、搭乗者に完全に一体化する、その高い操縦性を発揮させて弾幕を一気に潜り抜ける。重しとなる双天牙月の片割れを投げ捨て、時には衝撃砲で迫る榴弾や光弾を弾き返し。
見事な機動で懐に潜り込む。
接近された打鉄。機動面を強化しているとはいえ大型の火器を搭載し、接近されれば取り回しの悪い大型火器は死重と化す。
旋回ブースターをフルに使って迎撃しようとする中条だが、そこで一時的にエネルギーが尽きる。
推進器に回すエネルギーは、通常のISならば枯渇することはない。しかし、攻撃兵装に大出力のエネルギー兵器を装備する改造型打鉄はコンデンサに貯蓄されているエネルギーを使い切ってしまったのだ。
コンデンサに在るエネルギーを使い切れば、回復するまで待つしかない。通常なら1秒強で回復するが、接近戦においてそれは致命的な隙。
叩き込まれた双天牙月は今度こそ大きく打鉄のシールドエネルギーを削り取り、ダメ押しに放たれた衝撃砲が絶対防御を起動させる。
装甲を解除しながら打鉄がアリーナの床に膝をつき、審判が高らかに勝者を告げた。
観戦後、ピットに向かって歩く。一夏が凰のところに行くというからだ。何でも話があるといわれていたらしい。俺も中条と少し話がしたかったため、同行する。
「なあ、鯉淵、なんで訓練の時あれ使わなかったんだ?」
歩きながら一夏が、不満そうに言う。
「決まってるだろ、お前じゃ使い切れないからだ」
エネルギー管理が厳しいIS。おまけに操縦系もきわめてピーキーで、とてもじゃないが訓練用ではない。中条があそこまで使い切れたのも工業連で何度も乗っているからだ。
卒業と同時に工業連への就職が内定している中条榛名、3年後には俺の同僚である。
「そうか。まだまだか」
「白式はアレ以上にエネルギーが厳しい機体だが、瞬間的にエネルギーが枯渇するなんてことはない。あの改造型打鉄は工業連に一時貸与されて改造された機体だからな。コストが高すぎて採用されなかったが」
「確かに、すごい性能だった」
「専用機を量産機で圧倒することを目標に開発した機体だ。主兵装の[WG-1-KARASAWA]はあれ一丁で並のIS二機以上する。もっとも霧積に装備された山鹿や和銅ほどのコストはかからないけどな」
「……それ、量産機じゃないだろ」
「RM率いる開発一課ともう一人の問題児率いる三課が暴走しすぎてな。結果的に打鉄ベースとしては破格の性能を実現できたが、コストがかかりすぎるということで試作機が完成したところで開発中止、完成した機体はIS学園に配備されたというわけさ」
「はあ。ま、いろいろあるんだな」
一夏は納得したように言うと、話題を変えた。
「それにしても、鈴の動きはすごかった。あの弾幕をかいくぐるなんて、俺には無理だ」
「凰か。確かにあの機動は目を見張ったな。さすが代表候補生と言うべきか」
「ああ。あいつ、一年前に中国に帰ったんだが、そのあと何してたんだろうな」
「俺が凰と会ったのは八か月ほど前だが、その時にはまだ候補生ではなかった。ただ軍の演習場に出入りしていたことから考えると、その時点で内定はしていたんだろう」
「てことは実質二か月くらいであそこまで成長したのか?」
「そういうわけではないだろうが、二か月でそこそこの腕にはなっていたんだろう。まあ、世の中天才と言うものはいつだっているもんだ。それに胡坐をかくやつは結局凡才になるがな」
「そんなもんか?凡才の身にはよくわからないけどな」
「……お前が凡才だったら世の中の連中はゴミ屑だ」
「………褒め言葉か?」
「忠告だ」
話しているうちに、ピットに入る。中では甲龍と改造型打鉄が並んで整備を受けていた。打鉄の横にはRMの姿もある。どうやらデータをとっているらしい。
「よ、鈴。お疲れ」
「ふふん、私の実力、わかったわね」
「ああ。あの最後の機動はすごかった。どうやってやるんだ?」
「何となくよ。ああやって動けば回避できると思ったからやっただけ。直感かしらね」
「……理論的に言ってくれたならもうチョイ感心できるんだけどな……」
一夏は凰と会話している。俺はそこから離れて、RMと中条のそばに行った。
「よお、中条。なかなか粘ったじゃないか」
「……鯉淵さんですか。ねぎらいはごめんです。粘ったところで、負けは敗けです」
「意味はなくはないねえ、このデータは黄金より価値があるさぁ?」
不機嫌そうに言う中条と、嬉々として言うRM。完璧主義者の中条の言動は予想通りだし、RMはいつも通りだ。
「ま、第三世代型の専用機相手にあそこまでやれたんだ、一年としては十分だろう。機動にまだ課題はたくさんあったがな」
「今度また模擬戦を。極光相手はいい訓練です」
「……まあ、今度な。何分が目標だ?」
「五分で」
「ずいぶんと大きく出たな」
俺が言うと、中条はにやりと笑う。
「なに、機体のスペックをフルに生かせば、極光相手に五分耐え凌ぐことは可能なはずです。そしてそれができれば……」
「ま、競技用の相手なら大抵はどうにでもできるな」
「どこまでも喰らいつきますよ」
「楽しみだ。俺に追いついてこい」
そして俺はさらに高く飛ぶ。そのことを考えただけで高揚できる。
「まあ、倉持技研からコアを奪いかえせそうだからねえ。そのうち一機を中条サンの専用機にするのもありかもしれないねぇ?」
RMが端末を操作しながら言う。
「ああ、轟雷弐号機、帰ってくるのか」
「倉持に解析できないようロックしてあったからねぇ。あっちも持て余していたようさぁ?あれくらい解析できないようじゃ、まだまだだねぇ」
ここ半年の極光の模擬戦の成績が認められて、五年前に倉持技研に奪われたISコア二個が帰ってくるようだ。まあ、白式の開発も、日本代表候補生の専用機の開発も完了できない倉持に、政府がいい加減愛想を尽かしたというのもあるだろうが。
ちなみに轟雷弐号機と言うのは俺の極光のもとになった、轟雷の同型機である。倉持技研の打鉄とのコンペに敗れて、弐号機を倉持に奪われたのだ。
最もRM謹製の複雑怪奇なシステムロックの解析ができなかったようだが。ちなみに倉持の抗議に対し、工業連は「譲渡契約はISコアの譲渡のみであり、システムロックをしないなど契約にない」と玉虫色の回答を返している。
「一個はどうするんだ?まだ素のままなんだろ?」
「轟雷弐号機の方はアップデート後真耶君だねぇ?最後のはこの打鉄のデータをもとに競技用として開発してみるさぁ。制約付きも燃えるからねぇ」
「真耶教官?今はここの教師だ、可能なのか?」
「弐号は真耶君の専用機だったからねえ。さすがにあの経験値を初期化するのはもったいないさぁ」
「ま、そりゃそうだが……」
「真耶君に貸与と言う形なら承認すると学園長から許可をもらったさぁ」
「……豪気なことだな、あの爺」
まあ、あの化け物じみた轟雷を完璧に振り回せるのは真耶教官くらいの物だろう。弐号機は極光のもとになった壱号機と違い、真耶教官専用として調整を受けている。性能も段違いだ。
それ故に倉持技研に持って行かれたのだが。
「しかし、月光の整備は僕でも無理だねぇ……」
そんなことを考えていると、RMがぽつりと言った。
「調子悪いのか?月光」
「そういえば、出力が安定しませんでした。それで積極的に使えなかったのですが」
中条も言う。考えてみれば、接近される前に月光で斬りに行くような性格だ、この女は。冷静沈着に見えて正面勝負が好きなのである。
「去年乗った誰かが無茶したみたいだねえ。完全に壊れてはいないけど、整備はいるなぁ」
「……ちょっと待て、RM。まさか」
「これは僕の作品じゃないからねぇ。彼女呼ぶしかないねぇ」
平時はIS学園訓練機として使われているこの機体。どうやら無茶されたらしく月光の調子が悪い。
それはいいが。
「あの馬鹿呼ぶ気か?やめろ、こないだ物騒な得物の設計図送ってきて使えとかぬかしやがった。俺はまだ死にたくはない。だからあの馬鹿だけはやめろ」
「バカバカ連呼しちゃいけないよぅ?実の妹に」
「あれが馬鹿じゃなかったら世の中の連中は全員イカれてる」
「それは同意だけどねぇ?まあ、一種の天才だよ、馬鹿と紙一重だけどねぇ。あんなにイカレた物を作れるのは間違いなく天才さぁ!」
「それを使わせられる俺の身にもなれ」
「いいじゃないかぁ?コンセプトも威力も最高じゃないかぁ」
「使った本人まで吹き飛ばさなきゃな」
「今度のはおとなしめで、デメリットも左腕一本とか言ってたけどねぇ」
「左腕もぐこと前提の装備なんか使えるか」
「何でもISを一撃で撃破できるとか言ってたねえ。もちろん細切れ的な意味で」
「それ……ISに装備していいものなんですか?」
「とりあえずアラスカ条約無視してるのは間違いないねぇ」
「そんなものにゴーサイン出したのか?!」
「僕は彼女の可能性を、人の可能性を見てみたいのさぁ!」
「……やめてくれ……」
俺はどうやって目の前に迫る悪夢を回避するか思考する。そんなとき、一夏が凰を連れてきたので、俺はひとまず思考を中断した。
鈴とISについて話した後、鈴と俺は龍たちのところに歩く。試合前に聞いたが、中条さんは工業連にスカウトされたことがあり、今は仮雇用と言う形で工業連IS開発部に所属しているらしい。今もRMと龍と三人で何か話していた。
龍の顔がげっそりとやつれているのは何かの見間違いだろう。
「中条さん、これで私が二組の代表ね?」
「ああ、貴女が代表だ。よろしく頼む」
中条さんはクール系の美人だ。整った顔と、ショートカットの髪。冷静沈着と言った感じだ。
にやりと笑って鈴と握手するところを見ると、なんとなく龍の同類に見える。
「見事な動きだった。私も精進しなければならない。これからもよろしく頼む」
「ええ。お互いね」
それで会話は終わる。そのあと、鈴は予想外の行動をとった。
「……鯉淵龍」
呼ばれた龍はRMの持つ端末を覗き込んでいたようだったが、呼ばれて意外そうに振り返った。
「なんだ?凰鈴音」
鈴は数瞬黙したのち、手を出した。
「握手しましょう。一夏はあんたのこと友達だって言ったわ。だから、私もアンタをもう一度確かめてみる」
一夏の友達を嫌いたくないし、と呟く。
正直、目の前の男は怖い。私の脳裏には今でもあの時の光景が浮かんでいる。
恐ろしい速度で飛ぶ黒い機体、圧倒的な力でねじ伏せられる私の先輩たち。
かなわない。あの化け物には。
強気だと思っていた私の心が折れていく。
あんなもの、人間が使えるわけがない。
あんな戦い方、人間がするわけがない。
ISに乗っている私はわかる。あんな機動をすれば、いくらPICの補助があっても体はミンチになる。
ISで戦い方を学んでいる私はわかる。恐ろしく非情な戦い方だと。
開幕でまず一機、それも隊長を血祭りにあげる。巨大なガトリング砲で穴だらけにして、絶対防御が発動した機体を海にたたきつける。
音速の三倍で。
その行動で、先輩たちの動きが明らかに鈍った。当たり前だ。目の前で自分達の隊長が何もできずに死んだのだ。
実際は複雑骨折で済んだが、ISには二度と乗れなくなった。
そして、そのあとは圧倒的な速度を最大限生かして、一撃離脱を繰り返す。
ある機体は、ガトリング砲で穴だらけにされた。
ある機体は掴まえられて音速の五倍で地面とキスをした。
ある機体は味方に対する盾にされた。
そうして、気が付けば全滅していた。
黒い機体は、ほとんど傷つかないまま。
一矢すら、報いれなかった。
そして、そうしてなお。
この男は、足りないと嗤ったのだ。
今は静かに見える。だけど、私にはあの時の黒いISが見える。
黒い悪魔。そう名付けられるにふさわしい化け物。
でも、一夏は彼を友達だという。
なら、私はもう一度この男を見てみようと思う。
だから、私は手を差し出したのだ。
強い女だ。目の前で俺に手を差し出す凰の目は恐怖に染まっている。
それでも、手を差し伸べる。それがどれほど勇気がいることか。
なるほど、ここまで惚れているのか、一夏に。
信じても、いるのだろう。
「そうだな、まあ、よろしく頼む」
だから、俺はその手を取った。
鈴は、俺との約束を守ってくれたらしい。しっかりと龍と握手している。
だけど、俺は少しいらっとした。
さて、何故だろうな。
さてそんなとき、ピットに見覚えのある金髪と、ポニーテールが入ってきた。
「龍さん!第三アリーナはあいたのですから、訓練いたしませんか?」
「一夏、久々に剣道の相手をしてくれ。どれくらい腕を上げたのか見てみたい」
セシリアと箒だ。
「あら?こちらの方は?」
と、セシリアが鈴と中条さんに気が付く。
「ん?ああ、そっちのツインテールは一夏の幼馴染らしい。こっちのショートカットは二組の中条、俺の弟子だ」
「髪型で人を認識するな!」
「誰が弟子ですか。後追っかけてるだけです」
鈴が爆発。あと中条さん、それは世間的には弟子と言うのでは?
「龍さんの弟子ですって?!なんて羨ま……コホン。中条さん、わたくしと勝負しなさい!」
セシリアがなぜか額に青筋立てて中条さんをにらむ。
「なぜだ?!と言うか私は弟子では」
「ええい黙りなさい!龍さんを超えるのはわたくしです!」
「なんだと?!ふざけるな、貴様など鯉淵さんの足元にも及ばん!」
「なんですって?!大体あなた、先ほどの試合二分三十秒の時あんなミスリードに引っかかっていませんでした?!その程度で超えるなど」
「アレは凰の策にわざと乗っただけだ。ああして近づいてくれれば致命的な一撃が叩きこめるからな。その程度もわからんのか?」
「あら、そのあと衝撃砲をもろに喰らっていませんでした?」
「そ、それはだな……それより貴様こそ、鯉淵さん相手に無様な試合をしたらしいじゃないか、何分持ったんだ?ちなみに私の最高記録は三分だ」
「こ、この……言わせておけば……!」
口論が次第にエスカレートする。そして。
「来なさい、ブルー・ティアーズ!」
「ええいRM!打鉄は出れますか?!この酔っ払い、殴らなければ目が覚めないようですので!」
ついに二人ともISに飛び乗ってアリーナに飛び出していった。
「……おい龍。いいのか?」
「知るか。腹が減ったらやめるだろ、お前はそれよりもそこの二人をどうにかしたらどうだ?」
「………え?」
俺が振り返ると。
「一夏の幼馴染は私だ、貴様の出る幕ではない!」
「はあ、なにいってんのよこの箒頭。中学時代一緒にいたのはあたしよ!」
「なんだと?!幼稚園のころから私は一夏と一緒だった!」
「あら、ずいぶん長い間いなかったようだけど?だいたい専用機も持ってないんじゃ、一夏にどうやってISのこと教えるのよ?むしろあんたが教えられる側じゃない?」
「ええい、理解できんと見える!……ならば勝負だ、勝った方が一夏にISを教える!」
「望むところよ……ならば教えてあげましょう、真の違いと言うものをね!」
鈴が甲龍に飛び乗り、箒も訓練用の普通の打鉄を強奪してアリーナに飛び出していく。そして、すぐにアリーナから爆音が伝わってきた。
ちなみにRMは狂ったように笑いながらデータをとっているようで。
「………なあ、龍」
「なんだ」
「俺たち、帰ってもいいよな……?」
「あとが、怖くないか、それは……」
「……」
「……」
「「疲れたな……」」
すごく疲れて、俺たちはため息をついた。
と、いうわけで二組代表決定戦、プラス工業連の立場説明プラス、鈴と龍の和解の三本立てでお送りしました。
この頃うまく文章が組み立てられず、低クオリティーになっているような気がします。一巻のこのあたりは、龍がいるためかなり原作と変わってきているため、その組み立てに苦労しているせいと思われます。
文才がほしい……
後々、物語が進んだら改稿するかもしれませんね。
さて、今回登場した中条さんはオリジナルキャラですが、扱い的にはモブ相当になると思われます。ちなみに性格はセレンさんを柔らかくした感じ。龍に敬語を使うのは年上アンド実力も上だからです。
ちなみにRMは上司。
あと山田先生の専用機フラグは、こうご期待!思いっきり派手にする予定です。
だって山田先生好きなんだもの。依怙贔屓といわれても自重しない予定です。
さて、龍は無事左腕を守ることができるのか?次回もおつきあいいただければ幸いです。