彼女がいれば…   作:もっち~!

22 / 27

ミトの視点です。


SS:置き去り

 

---ミト---

 

パーティー…う~ん…兄ぃの手柄話ばかりをする男爵。兄ぃ好きなのだろうか。男爵の娘のカリナっていうのが兄ぃに気があるようだ。私やゼナとは違い、でっぱいである。兄ぃのストライクゾーンだと思うのだが、兄ぃはゼナの方が気になるようだ。どういうことだ?私よりもちっぱいのに…

 

ギルの言うことは、あながち嘘では無いようだ。ゼナもその気なのか、カリナのアプローチを余裕をかまして見ているようだ。

 

まぁ、私には関係無いことだ。私は初めてを捧げたギルに、心変わりをしているし。あんな酷いことをした兄ぃは許さないし。出すだけ出して、入れないって、どういうことよ!

 

パーティーが終わり、私だけ先に帰ることにした。男爵から特に引き留められなかったので、そのままギルの待つ宿へ行くと…アイツらの馬車が無い。宿は既に引き払ったそうだ。アイツ…抜け駆けか?

 

アイツにメッセージを送った。すると、暇だから、ボルエハルト自治領に向かっていると言う。兄ぃにメッセージを送り、旅立つから早く帰って来いと伝えた。

 

しかし、先に行っていてと…お返事が返ってきた。う~ん…カリナとゼナの両手に華状態に酔いしれているのか?あのエロ男は…

 

自分の荷物を馬車に載せ、御者台に座り、馬車を走らせた。何の虐めだ?一人で馬車移動って…あの場合は。どうすれば良かったんだ?怪我人の傍に居れば良かったのかな…頭の中では反省中である。で、一つだけわかったことがある。兄ぃは私には興味が無いってことだ。

 

カリナのようなでっぱいなら興味を持ってもらえたのかな?って、無いものねだり状態である。しかし、解せないのは、ゼナである。どう見ても、私よりも胸はスリムである。なのに、なんで?う~ん、兄ぃの好みは、まか不思議である。

 

一人で延々と馬車を走らせ、目的地に着いた。腹減った…眠い…ギルの隣で寝たい…って…どこの宿に泊まっているんだ?宿屋巡りをして、ギルの馬車を探す。あっ、メッセージを送れば良いのか?

 

『どこの宿?』

 

しばし待つ。まさか、もう寝ているのか?

 

『買い物中。宿は…すまん。名前を知らない』

 

馬車を探せってことか…買い物?何を買っているんだ?妹枠と屋台巡りか?ようやく見つけたギルの馬車の隣に馬車を止め、屋台を目指して走って行く。

 

しかし、屋台が並んでいるエリアには。ギル達は居なかった。どうして?なんの虐め?一人で、屋台を食べ歩く。空しい…ボロボロな精神…途方に暮れる私…そんな私に、

 

「ヒカル、どうしたんだ?」

 

兄ぃの声?声の主を見ると、ゼナとルルに挟まれて上機嫌なようだ。

 

「随分と早いお着きですね」

 

「あぁ、チートな方法で、来たから♪」

 

はぁ?チートな方法?私は一人で延々と馬車で移動したのに…

 

「うん?ヒカルは馬車移動?なんで?」

 

なんでじゃない。そんな移動方法は知らないんだよ~!方法を訊くと、私には無いスキルだった。がっくしだよ。

 

「これから、鍛冶場に行くけど、付いて来る?」

 

鍛冶場?

 

「何しに?」

 

「ここの領主様に鍛冶を習っているんだよ。だから、挨拶をしておかないとね」

 

「止めておくよ」

 

なんか、疲れたよ。宿で寝るかな。

 

「じゃ、宿がわかったら、メッセージを頼むよ」

 

って、楽しそうに女性達に囲まれて、去って行く兄ぃ。それを見送る私。羨ましい。いや、別に男性に囲まれたいとは思わないけど…ギルに会いたい…

 

-------

 

宿へ向かう。受付でギル達の部屋を訊いた。ギルの部屋へ移動し、ドアの前で部屋の様子を窺う。他の女とやっているシーンには遭遇したくないから。しかし、部屋の中は妙に静かである。まさか、寝ているのか?私を待っていてくれないで、寝ちゃったのか?怒りが再び燃え上がってきた。ドアへ怒りをぶつけるように、激しくノックした。

 

ドン!ドン!

 

ドアが開き、ギルが出て来た。

 

「お前…面白いことをしてくれたな~。置き去りって、なんの虐めだよ~!」

 

きょとんとしているギル。あれ?虐めでは無かったのか?

 

「暇だったので、先に立っただけだよ。それよりも、ミト。聞いて欲しい話がある」

 

そう言うと、私の腕を掴み、部屋へ連れ込まれた。テーブルの上には、メモやら書物やらが乱雑に置いてあった。先乗りして、情報収集をしてくれていたようだ。彼を誤解していたようだ。

 

そうだった。今世のギルは真面目だったんだ。あれも事故だもんな。エロ爺だったギルガメッシュと同様に見ていたことと、ギルへ怒りを抱いたことに、反省しつつ、ギルの前に座った。ギルが真剣な眼差しで私の目を見つつ、手に入れて来た情報を、話し出してくれた。

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。