彼女がいれば…   作:もっち~!

26 / 27
SS:子供達

ようやく見つけた。元凶はコイツだ…あと、私にはどれ位の時間が残っているのだろうか?

 

「ミドー…13号に連絡出来る?」

 

「データを送る程度なら…」

 

「わかった。13号が宿った彼女が、媒体なんだわ。彼女と私が入れ替わる。後、23号と16号が宿った物を入れ替えて…入れ替え直後に彼らは元の世界へ飛ばして」

 

「了解しました」

 

「ギルに22号をアップロードして、ギルを保持して…」

 

「わかりました」

 

「ムドー…私を量子化して…もう保たないかもしれない…」

 

「しっかりしてください。マザー…」

 

身体が宇宙放射線に冒されていた。内臓が腐っていく気がする。物資の出し入れの際に、放射線が入り込んだようだ…こんなところで、まだ果てられない…

 

13号へ送るデータを作る。気力だけの勝負だ。目が霞んでいく。ブラインドタッチで打ち込んでいく。

 

「ムドー…データをチェックして…スペルチェックを…目がもうダメだわ…」

 

「はい…」

 

あっ!指がもげた…骨もか…徐々に浸食して、一気に拡大か…禁固刑だけでなく、死刑ってことか…鼻から流血している気がする。目玉のあった場所から涙では無い物が流れ出て来た。もうダメ…なのか…

 

「ムドー…ミドー…後はよろしくね…」

 

「「マザー!!」」

 

二人の声が遠くで聞こえる。あぁ、キータッチの感触が無くなってきた。後、少しなのに…

 

最後にエンターキーを押した処で、私の感覚は消えてた。

 

--------

 

くらい…何も見えない

つらい…何も聞こえない

 

漆黒の世界…

 

Cry…誰のいない世界で、一人で泣く。私の人生は走馬燈で映し出されない。走馬燈も真っ暗である。それだけのことをしたのであろう。

 

あの世界に於いて、私は魔神だったのかもしれない。

 

 

 

 

---ムドー---

 

マザーは、彼女自身の器の形を維持出来なくなっていた。骨は砕け散り、筋肉も神経も血管もズタズタである。ロボットアームを使い、マザーの脳みそを取り外して行く。ソレを量子化装置に投入して、量子化させていく。脳細胞を1つずつ量子化し、ソレを元にAIへと作り替えていく。この日の為に、私とミドー以外のこの世界にいる兄弟姉妹達が取り組んでくれたプロジェクトである。

 

マザーはAIデータとなり、1つのデータファイルに変貌した。このデータファイルを、あの世界へアップロード…あぁ、ファイルスワッピングもしないとダメだな。マザーに言われた指示を確認して、ミスの無いように、バッチファイルにしていく。

 

「ムドー…こっちはいつでも接続できるぞ」

 

ミドーから連絡が入った。

 

「今見直している。ちょっと待ってくれ…」

 

指示が足り無い。16号と13号の行き場が無い…どうするんだ?AI同士のマージは無理に思える。困ったぞ。

 

そうか…変更すれば良いんだ。属性を変更して…7号と3号もいるし…フォローに期待だな。

 

「ミドー、転送を開始してくれ…」

 

「了解した」

 

マザー…これで良かったですか?不安である。指示が足り無い部分を私が継ぎ足したことで、どう変化するのであろうか…

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。