Fate/Cross Order 人理修復異界課   作:九咲

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第十六節「the monster④」

世界は塗り替えられた

 

心象世界を現実へ侵食させる禁呪『固有結界』

 

 

世界の侵食は既に張っていた結界ごと呑み込んだ

 

夥しい数の剣の丘、天空を覆う歯車はガチャリと動いていく

 

英霊エミヤの心象世界、剣の荒野

 

 

無限の剣製(アンリミテッドブレイドワークス)

 

 

彼の、ノーヴルファンタズムに該当する成れの果て

 

 

丘の上に立つ、赫月のセイバー

 

「ようこそ、『彼』の世界へメドゥーサ。歓迎しよう……なに、この映る全ては偽物だ」

 

 

「だがな、偽物が本物に勝てない道理はない」

 

「これ全ては君を葬る為に用意した、味わうが良い『恐ろしいもの』よ」

 

 

「…君を討伐する」

 

剣が二つが彼方より飛来する

 

クラレントとバルムンク

 

叛逆の騎士と龍殺しの剣を取り出す

 

 

 

「……舐めるなぁ!『鮮血虚閃(ブラッドフォート・セロ)』」

極大の真っ赤な虚閃が放たれる

 

その閃光はその二振りから放たれた極光に霧散される

 

 

怒涛の剣雨がメドゥーサに降り注ぐ

 

断罪かのように、怪物は打ち伏せられる

 

 

「一方的な蹂躙は好きじゃ無いがね……手を緩めればこちらがやられる」

 

 

クラレントを構える

 

偽・叛逆の剣(クラレント)!!」

赤雷の斬檄を放つ

 

「がっ!」

無数の剣で針鼠のようになったメドゥーサが吹き飛ばされる

 

「……はぁ……はぁ……呑み込まれなさい、『魔獣神殿(ゴルゴーン)』!!」

 

満身創痍のメドゥーサは咆哮する

 

メギャァァァァァァァァァアメギャァァァ!!

 

彼女の、身体は肥大化する

癌細胞のように増殖し肥大化する

 

「ただでは、死んであげません……食い殺してあげます……マスターのためにぃぃ!!」

怨嗟のように呪いのように叫ぶ

 

「……なぜ、そこまでする?」

 

「……私も転生者なんですよ、ただ死に行く私を転生し力を与えてくれた!!!英霊の力を模倣し破面として転生させてくれた!!…ただ、ちっぽけないじめられっ子に過ぎない私に、復讐の機会をくれた!!!!」

 

 

「……チビブスの私の気持ちなんか貴方になんか分かりゃぁしない!!マスターは分かってくれた!!この長身美人のメドゥーサの外見をくれた!!本当は嫌だけどマスターのためなら化け物だってなれる!!」

 

メドゥーサだったものの咆哮は続く

 

 

「いじめをする奴らは最初に殺した!!ざまぁみろひゃははははははっ!!!!!!!!!」

メドゥーサの仮面は剥がれ転生者元の少女の本心が漏れ出す

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

摩耗した夢を見た

 

 

『……なんでいじめるんだろうね、お兄ちゃん…………』

 

摩耗した夢を見た。少女は、泣いていた

 

 

 

 

 

 

 

「……ばっかじゃない、……」

ふらふらと立火は立っていた、既に満身創痍

 

「マスター……無茶は…結界は破壊したが生命力は戻っていない……」

 

「馬鹿でしょ、貴方……」

きっと立火は怪物を、にらむ

 

「ナニ……?」

怪物になりかけてるそれは立火を、睨む

 

 

「確かに虐めをしている奴は悪いし、何があっても因果応報知ったこっちゃない……平気で弱いものを虐めをする感性は反吐が出る、私も虐められてたから……わかる

 

息を切らして肩で呼吸しながら続ける

 

 

「鏡見てみたら?……笑い方あいつらと一緒だよ、化け物の風貌抜きに……醜いよ」

 

 

「………!?アタシハアイツラトイッショジャナイ!!アタシハトウゼンノケンリヲコウシシタダケ!!ゴルゴーンアイツラヲツブセ!!」

 

完全にゴルゴーンの魔獣となり自意識は憎悪と化し潰れる

 

言葉にならない咆哮する

 

 

「……セイバーくん、あの子止めて……きっと利用されただけの転生者だから」

 

「分かった」

頷くと同時に立火は倒れ気絶する

 

 

 

目の前にいるのはゴルゴーンの魔獣

 

無数の大蛇の、集合体その中心には強大な赤い眼

 

まさに『怪物』そのものだった

 

『彼』の世界を石化して侵食させようとする

 

 

「…マスターにも頼まれた、容赦はしない」

 

この固有結界全ての剣群を総動員する

 

「……行け」

 

怒涛の剣の嵐は吹き荒れる、魔獣を飲み込み降り注ぐ

 

嵐はすでに、濁流へ

 

 

「……!…!!」

魔獣は濁流を受け衝撃を喰らい吹き飛ばされる

 

「…要塞級もこの世界に招待しといた、一緒になるが良い」

 

魔獣は要塞級に、打ち付けられ剣で縫いつけられる

 

「…ぁ…!ぁ!」

 

 

 

「……これで、終わりにしよう……投影・過動(トレースオーバードライヴ)

 

 

投影し作るのは彼女の剣

 

 

 

 

 

 

「『遙かに永久の黄金の剣(エクスカリバーイマージュ)』」

鋒から放たれる光の濁流は要塞級ごと怪物を、呑み込んだ

 

「…………次の輪廻に渡れることを期待したいな」

 

彼の、世界は霧散した

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