Fate/Cross Order 人理修復異界課   作:九咲

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第十九節「the assassin②」

数ヶ月前の空座一高廃校の一室

 

石田竜鳴は拘束されていた

 

物理的にも霊的にも拘束されていた

 

いくら、優秀な滅却師とはいえか弱い少女、そして幾重に重ねられた縛道

 

無理矢理でも剥がそうものなら霊力の発生の『魄睡』、霊力のブースターである『鎖結』を潰されてしまう

 

そうしたら滅却師としては終わるし、逃げる手段も無くなるから意味も無い

 

 

「…………くっ」

この状況になってからしばらく立つ

……父が探しに来ると思うが……

 

「…………元気ですねぇ…」

 

「…………貴方達の目的はなんなの……」

 

傍に座っている見張り役の女に聞く

 

確か……静謐のアサシンとかか名乗っていた『破面』の一人だ

 

「さー、見張り役言われてるだけですしねぇ……まぁ知ってて漏らすわけないですよ」

膝を抱えながら髪の毛を弄っている

 

「下っ端か……」

 

「む、口悪いですね…私は貴方の、見張りを一人で任せられるぐらいにはそれなりですよー」

ぷんすかですじゃねぇーよ

 

「そだ、ひとついいこと教えてあげます」

 

「なによ」

 

「あなたの父親、殺しましたよ」

 

「……は?……お父さんが貴方達如きやられるわけ無いじゃない」

はは、何言ってるんだこいつは

 

「これ、なーんだ」

ひとつの血にまみれたモノを取り出す

 

 

「…………滅却十字(クインシークロス)?」

それは……お父さんの

 

「いやーさすが千年血戦を生き抜いた猛者ですねー、私達ハサンではきつかったですよー、アルトリア様がずばーっと半分にして、ですね」

 

言うな

 

「先代たちは軒並みマスターが殺しましたよー、いやはや容赦ないですよね、私達ハサンもドン引き」

やけにチャラいなこいつ

 

「…………マスターって誰よ……」

やけに喉が渇く、嫌な予感がする

 

 

「僕だよ、石田さん」

 

 

「…………………黒崎……さん……?」

 

え?いつもぼんやり気味のあの人がなんでこんなところに

 

「やぁ、久しぶりだね……」

 

 

「……なんで?……何でって……そりゃ……ねぇ」

なんでこんなにおぞましい別の何かにかんじるの

 

「キミの中のユーハバッハの因子が必要だからだよ」

 

ユーハバッハ……?

 

「?優秀なキミにしては、勉強不足だね、……いや石田雨竜がわざと教えなかったか」

 

「ユーハバッハは滅却師の始祖にて先の千年血戦の元凶さ……父さん達が倒した滅却師、持っていた力は全知全能……その力が必要なのさ」

 

そんな力なんて……

 

「全ての滅却師はユーハバッハの血が流れている、キミも僕にもさ……僕の目的に必要だ」

ニヤリと笑う、そんな笑いは見たことない

邪悪な笑みだった

 

 

「禍ツ聖杯への贄にキミは選ばれた」

 

 

 

 

そして現在

 

 

「……はっ、その程度か死神」

 

「うるせぇ!!」

空中戦になるも思った以上にやつの攻撃を凌ぐのが精一杯だった

 

「……はぁ……くっ……」

他の暗殺者共と違って気配の消し方、投擲のタイミングが絶妙に過ぎる

対応しようにもすぐにパターンが変わる

 

「こんなとこで苦戦している場合じゃないんだよ!!」

 

あたしはあいつを止めなければならないんだ!!

 

 

 

「まさか、使う気ですか阿散井サン!?」

 

 

「今使わずいつ使うんだよ!!」

 

斬魄刀・白蛇前を下段に構える

 

「卍・解!!」

 

霊力が膨張し、拡散する

 

周りが凍結し、熱を奪っていく

 

拡散していた、霊圧は刀に収束していく

 

上昇した霊圧は周りを威圧する

 

 

「…裏界白蛇姫ノ恋情(りかいしらへびひめのれんじょう)!!」

白い着物を纏った姿に変異する

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