懐かしい夢を見た、何もない私ではあるけどそれなりに何かはさすがにある
藤川五火には兄がいた
五つ程離れた兄がいた
私と違ってなんでもできて優秀な兄だった
五火はいつかやると揶揄される私とは違い即断実行を体現したような人だった
転生する直前はあの人も、結婚して家庭を持ち忙しくしているあの人とは疎遠になっていた
ただひとりで仕事をこなす私を気にかけてはくれていたのだろうか今になってはわからない
そんなあの人との思い出は、ある
中学校の時私は、虐められていた
今となっては……まぁ多感な思春期なときに陰キャよりな私は標的になるのはまぁまぁしかたないなとは思う
当時の私は荒れていた、全て周りが敵だの思っていた
それでもあの人は私を諭したりと味方になってくれていた
「いいか、五火同じ事はやるなよ……それは虐めてくる奴らと一緒だし自分を陥れる事になるし悪循環だからな」
その言葉は、妙に納得したし相手もスルーした私の反応がつまらないからか私へのいじめは沈静化した
そんな些細な事ではあるがにそれなりに兄には感謝はした
…………ダメ人間になるのは避けられなかったのは兄も苦笑はしていたけど
あのメドゥーサに転生した彼女のそばにいたら何か出来ただろうか……わからない
…………私は……このクロスオーダー、……彼女の、ような転生者を…救いたいのかもしれない
…………私の、小さな理由
覚醒
「…………知らない天井だ…」
1度は言ってみたい台詞を呟きながら私は覚醒した
まぁ知らない天井だった
どこだ…ここ…?
小さな家のようだが……誰もいない
「………どうしたんだっけ?」
メドゥーサとの、戦闘後私は『他者封印・鮮血神殿』の影響で気を失って居たんだ
……まだ……だるい
覚醒直後もあるんだけど……行動には支障は無さそうだ
ん……?
机にある写真に目が行く
とある集合写真と家族写真のようだ
オレンジの髪の男の人と栗色の髪の女性
既視感を覚えていた、幸せそうな写真だ
「頭がまた回らないや……」
周りをキョロキョロする
あれ、いないやセイバーくん……
「キミの連れなら少し出掛けて居るぞ…目が覚めたかよかった」
「あ……」
振り返るとオレンジの髪の三十代位の男性がいた
写真より、年を取っているが……本人だ
……この人見たことあるような……
「……あ、助けて貰ったみたいで…?ありがとうございます」
状況はわからないけれど……助けてくれたのだろう
「いや、構わないさ……むしろお前達に感謝しなきゃいけないのはこちらだ」
頭をかきながら言ってくる
「…?」
首を傾げる
「……『破面』を一体倒してくれたのはお前達だろう?……本来なら俺達がなんとかしなきゃならないはずだがな」
「あいつの暴走もな」
苦渋の表情を見せる
「…………名前を伺っても…?」
「あぁすまん……しがない町医者だけどな」
「……黒崎一護だ」
髪の色・オレンジ
瞳の色・ブラウン
医者兼先代死神代行
原作主人公との、邂逅だった